くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

地図にない場所(105)

2020-07-17 20:01:31 | 「地図にない場所」
「私がなぜ風博士と言われているのかというと、それは私が、風が運んでくる情報を受信して、私達がわかる言葉に組み直すことができるからなんだ。
 それは、まだ私が若い頃に発見した事なんだが、この二階にあるたくさんの装置は、そのための機械なんだ。風の話を聞くには、風がたくさん吹いてくる場所の方が都合がいい。それで私は、こんなへんぴな所に引っ越してきたんだよ。
 でもね、ここの風は、私がいつも受信していると、時たま目を疑うようなことを言いだすんだ。それが、さっき来た情報なんだが、円盤ムシという、まだ誰一人として見た事がない幻のムシの事なんだ……。
 そいつはどうもおかしくてなぁ、風にもつかまらない時があるらしいんだ。言ってみれば、それはドリーブランドの外に出て、宇宙を飛んでいる、という事になるんだ……」
 風博士はそこまで言うと、急に物思いにふけるように静かに天を仰ぎ、深々と椅子に体をあずけました。サトルとリリは、風博士の話を真剣に聞いていましたが、博士が黙ってしまうと、リリがぽつりと言いました。

「……そのムシに、サトルが乗ればいいのに……」

 サトルは、ふっとリリの顔を見ました。サトルも、そうだったらいいのにな、と思っていたのでした。

「なんだって、ムシに乗る?」と、博士が大きな声で言いました。

 二人はビックリして、椅子から飛び上がりそうになりながら、いきなり大声を出した博士を見ました。
「きみ、ムシに……ムシになんか、乗れるのかね」と、博士が震える声で言いました。
「はい」と、リリが笑顔で言いました。「――でも、もうずっと前ですけど」
 リリが言うと、風博士は信じられないというように、うつむいてワナワナと頭を抱えました。
「――そうか、あれだ」と、風博士は不意に立ち上がると、二階の研究室に向かっていきました。
 どうしたんだろう、と階段を見ながら待っていると、ドタンガタンとなにやらぶつかりあう音がして、白いホコリを頭から被った博士が、急いで階段を降りてきました。
「どうか、したんですか?」と、サトルが聞きました。
「わかったんだよ、ムシのことが。そう……それに君のことだ。……ガッチ君という人から、風に言づけされたものだけどね……」
「――えっ」と、サトルは風博士が渡した紙を手に取ると、ガッチからと聞いて、さっそく読んでみました。それには、“サトル、ドリーブランドに落ちてきた異人。ハカセ、助けてやってくれ……”と、短いでしたが、サトルにも読める文字で、確かに書いてありました。
「ガッチ……ありがとう――」
「――ムシはな、やはり古代人の乗り物であったらしい……リリさんの言ったとおり、あのムシには人が乗れるんだ」サトルが、ガッチからの言づてを読み終えて顔を上げると、博士が、興奮した顔でムシについて話してくれました。「――だからサトル君、君も、自分の住んでいた世界へ帰れるんだよ……私もなんだが、無性にやる気が出てきたぞ!」
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よもよも

2020-07-17 06:15:41 | Weblog
いやはや。

夜は涼しい。

ひさびさ掛け布団使って横になった。

暑くて蹴飛ばすかなと思ったけど、

しっかり頭から被ってたから、けっこう夜中は寒かったらしい。

ほんと寝てるあいだってなにが起こってるかわからんから、

気が気じゃないよね。

風邪引きたくないってのはあるけどさ、

近頃の状況ったら、

風邪引いて多少熱でも出ようもんなら、

熱が引けて風邪の症状が治まっても

しばらくは仕事に出てこないで自宅待機がかかるから、

急ぎの仕事があったりすると回りに迷惑かかるし、

それこそ復帰した途端取り返しがつかないことになってたりって、

あり得るよね・・・。

なんでもっとちゃんと締めつけないのかしらんけど

感染症がらみで人がいなくなったら、意味ないと思うけどな。

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