「ショーシャンクの空に」 1994年 アメリカ
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監督 フランク・ダラボン
出演 ティム・ロビンス
モーガン・フリーマン
ウィリアム・サドラー
ボブ・ガントン
ジェームズ・ホイットモア
クランシー・ブラウン
ギル・ベローズ
マーク・ロルストン
ストーリー
銀行の若き副頭取、アンディ・デュフレーンは、妻と間男を殺した罪でショーシャンク刑務所に服した。
誰とも話さなかった彼が1ヶ月後、“調達係 ”のレッドに、鉱物採集の趣味を復活させたいと言い、ロックハンマーを注文する。
一方あらくれのボグズ一派に性的行為を強要され常に抵抗したアンディは、2年間生傷が耐えなかった。
アンディは屋根の修理作業に駆り出された時、監視役のハドレー刑務主任が死んだ弟の遺産相続問題で愚痴をこぼしているのを聞き、解決策を助言する。
彼は作業中の仲間たちへのビールを報酬に、必要な書類作成を申し出た。
取り引きは成立して囚人たちはビールにありつき、彼らはアンディに一目置くようになる。
アンディがレッドに女優リタ・ヘイワースの大判ポスターを注文した頃、彼を叩きのめしたボグズはハドレーに半殺しにされ病院送りにされた。
ノートン所長はアンディを図書係に回すが、これは看守たちの資産運用や税金対策の書類作成をやらせるためだった。
所長は、囚人たちの野外奉仕計画を利用して、地元の土建業者たちからワイロを手に入れ、アンディにその金を“洗濯”させていた。
ケチなコソ泥で入所したトミーが、以前いた刑務所で同じ房にいた男が「アンディの妻と浮気相手を殺した真犯人は俺だ」と話したと言う。
アンディは20年目にやって来た無罪証明の機会に色めきたつが、所長は再審請求を求める彼を相手にしない。
所長はアンディが釈放されると、今まで彼にやらせてきた不正の事実が明らかになるのを恐れていた。
アンディは懲罰房に入れられ、その間にトミーはハドレーに撃たれて死んでしまう。
寸評
アンディは教養豊かな人物で、彼はその教養でもって信者を増やしていく。
正反対なのがケチなコソ泥で入所したトミーで、彼は高卒の知識すらないのだが、子供が誕生したことを聞き及び一念発起して高卒資格をとろうとする。
努力が報われるが、その時彼は口封じのために殺されてしまう。
無知が招いた悲劇ではないが、この事件は所長の悪人ぶりを際立たせるエピソードとして挿入されたと思う。
脱獄物ではあるが、脱獄に主眼を置いておらず、主人公のアンディが自らの教養で立場を得ていく様子が手際よく描かれていて、その最初ともいえるビールの一件は心に残る。
アンディは脱獄に成功して降り注ぐ雨に打たれながら歓喜の声をあげるが、彼の喜びとは何であったのだろう。
何十年も奪われていた自由を得た喜びだったのだろうか、そうではあるまい。
多分、彼の喜びはコツコツと積み上げてきたことを成し遂げたことへの喜びだったのではないか。
絶望的な終身刑の受刑者であっても生きる目的を見出すことの重要性を物語っていたと思うし、ましてや我々においてはというメッセージであり、アンディの言を借りればそれは「希望」ということになる。
人はやはり明日への希望をもって生きなくてはならない。
アンディが壁に貼る大きなポスターが映画ファンには楽しめる小道具となっている。
最初は1940年代のセックスシンボルと言われたリタ・ヘイワースだ。
刑務所で上映されていた映画は彼女の主演による1946年作の「ギルダ」のようである。
次に貼られていたのがご存知1955年度作品「七年目の浮気」のマリリン・モンローであった。
3枚目が100万ドルの乳房と言われた1966年度作品「恐竜100万年」のラクエル・ウェルチだった。
それぞれの年代のセックス・シンボル的女優たちだが、今となってはマイナーなラクエル・ウェルチが登場したのは嬉しかったし、僕はあまりにも印象深いあのポスターが登場した時に思わずニンマリしてしまった。
映画は終身刑の問題点もあぶりだす。
死刑と終身刑は一体どちらが重い量刑なのだろうと思わせる。
日本では終身刑はなくて、極刑である死刑の次の求刑が無期懲役である。
期間がないということで早期出所が語られたりするが、一年間で認められる人数は10人に満たないらしいから、やはり終身刑に近いのではないかと思う。
そうした受刑者は長年の刑務所暮らしで刑務所の生活に馴染んでしまっていて、出所した後に訪れる外界の生活に恐れを抱いている様が描かれている。
50年も刑務所暮らしが続いたブルックス老人はシャバに出ても、子供の頃に1台だけ見た自動車があふれていることに戸惑い、社会に順応できないで自殺してしまう。
出所する前には、刑務所にとどまりたいがために問題を起こそうとさえしていた。
いろんなエピソードを盛り込みながらも、最後には爽快感を感じさせたフランク・ダラボンの最高傑作だと思う。
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監督 フランク・ダラボン
出演 ティム・ロビンス
モーガン・フリーマン
ウィリアム・サドラー
ボブ・ガントン
ジェームズ・ホイットモア
クランシー・ブラウン
ギル・ベローズ
マーク・ロルストン
ストーリー
銀行の若き副頭取、アンディ・デュフレーンは、妻と間男を殺した罪でショーシャンク刑務所に服した。
誰とも話さなかった彼が1ヶ月後、“調達係 ”のレッドに、鉱物採集の趣味を復活させたいと言い、ロックハンマーを注文する。
一方あらくれのボグズ一派に性的行為を強要され常に抵抗したアンディは、2年間生傷が耐えなかった。
アンディは屋根の修理作業に駆り出された時、監視役のハドレー刑務主任が死んだ弟の遺産相続問題で愚痴をこぼしているのを聞き、解決策を助言する。
彼は作業中の仲間たちへのビールを報酬に、必要な書類作成を申し出た。
取り引きは成立して囚人たちはビールにありつき、彼らはアンディに一目置くようになる。
アンディがレッドに女優リタ・ヘイワースの大判ポスターを注文した頃、彼を叩きのめしたボグズはハドレーに半殺しにされ病院送りにされた。
ノートン所長はアンディを図書係に回すが、これは看守たちの資産運用や税金対策の書類作成をやらせるためだった。
所長は、囚人たちの野外奉仕計画を利用して、地元の土建業者たちからワイロを手に入れ、アンディにその金を“洗濯”させていた。
ケチなコソ泥で入所したトミーが、以前いた刑務所で同じ房にいた男が「アンディの妻と浮気相手を殺した真犯人は俺だ」と話したと言う。
アンディは20年目にやって来た無罪証明の機会に色めきたつが、所長は再審請求を求める彼を相手にしない。
所長はアンディが釈放されると、今まで彼にやらせてきた不正の事実が明らかになるのを恐れていた。
アンディは懲罰房に入れられ、その間にトミーはハドレーに撃たれて死んでしまう。
寸評
アンディは教養豊かな人物で、彼はその教養でもって信者を増やしていく。
正反対なのがケチなコソ泥で入所したトミーで、彼は高卒の知識すらないのだが、子供が誕生したことを聞き及び一念発起して高卒資格をとろうとする。
努力が報われるが、その時彼は口封じのために殺されてしまう。
無知が招いた悲劇ではないが、この事件は所長の悪人ぶりを際立たせるエピソードとして挿入されたと思う。
脱獄物ではあるが、脱獄に主眼を置いておらず、主人公のアンディが自らの教養で立場を得ていく様子が手際よく描かれていて、その最初ともいえるビールの一件は心に残る。
アンディは脱獄に成功して降り注ぐ雨に打たれながら歓喜の声をあげるが、彼の喜びとは何であったのだろう。
何十年も奪われていた自由を得た喜びだったのだろうか、そうではあるまい。
多分、彼の喜びはコツコツと積み上げてきたことを成し遂げたことへの喜びだったのではないか。
絶望的な終身刑の受刑者であっても生きる目的を見出すことの重要性を物語っていたと思うし、ましてや我々においてはというメッセージであり、アンディの言を借りればそれは「希望」ということになる。
人はやはり明日への希望をもって生きなくてはならない。
アンディが壁に貼る大きなポスターが映画ファンには楽しめる小道具となっている。
最初は1940年代のセックスシンボルと言われたリタ・ヘイワースだ。
刑務所で上映されていた映画は彼女の主演による1946年作の「ギルダ」のようである。
次に貼られていたのがご存知1955年度作品「七年目の浮気」のマリリン・モンローであった。
3枚目が100万ドルの乳房と言われた1966年度作品「恐竜100万年」のラクエル・ウェルチだった。
それぞれの年代のセックス・シンボル的女優たちだが、今となってはマイナーなラクエル・ウェルチが登場したのは嬉しかったし、僕はあまりにも印象深いあのポスターが登場した時に思わずニンマリしてしまった。
映画は終身刑の問題点もあぶりだす。
死刑と終身刑は一体どちらが重い量刑なのだろうと思わせる。
日本では終身刑はなくて、極刑である死刑の次の求刑が無期懲役である。
期間がないということで早期出所が語られたりするが、一年間で認められる人数は10人に満たないらしいから、やはり終身刑に近いのではないかと思う。
そうした受刑者は長年の刑務所暮らしで刑務所の生活に馴染んでしまっていて、出所した後に訪れる外界の生活に恐れを抱いている様が描かれている。
50年も刑務所暮らしが続いたブルックス老人はシャバに出ても、子供の頃に1台だけ見た自動車があふれていることに戸惑い、社会に順応できないで自殺してしまう。
出所する前には、刑務所にとどまりたいがために問題を起こそうとさえしていた。
いろんなエピソードを盛り込みながらも、最後には爽快感を感じさせたフランク・ダラボンの最高傑作だと思う。
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