宮之浦の街まで戻ってきた。
信号で停車していると白い帽子をかぶった
遠足途中の小さな小学生が横断歩道を渡ってくる。
そういえばとっくにGWは終わり
世間ではもう一般の生活が始まっているんだと気がつく。
相棒がその様子を写真に撮っていると
「何で撮るとぉ」っとその小学生たちが言ってきた。
それは君たちが可愛かったのと
あなた達の生活の一部にバイクを溶け込ませかったからだよ。
僕らは好き勝手に日本中をバイクで旅しているが
そこにはそこでの日常生活があり、その一瞬をバイクで通過している。
もちろんそれを邪魔するつもりもなければ迷惑をかけるつもりも無い。
大抵の場合それはこちら側からかってに入り込むので反応がある訳が無いのだが
でもその島の子達は答えてくれた。
だからそれは島での思い出になったのだ。
ただそこに確かにいたことを記憶に残す為
バイクといっしょに写真を撮り続けてきた。
そしてそれは私の心に焼き付けていく。
フェリーまでまだ時間がある。
そうだ、もう一度ここを心に焼き付ける為
白谷雲水峡までの道を走ろう。