初投稿させて頂きます!中国地本・財政部長の山口です。
勤務中は経理係、時間外は組合財政担当、嫁よりも会計帳簿がパートナーになりつつあります。最近は、3才の姪っ子の笑顔を見ることが生きがいです。
先日、姪っ子の誕生日に何かプレゼントしたいと思い、ふと立ち寄った本屋で、ある昔話の本を読みました。「親子と馬」という昔話です。
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……むかしむかし、あるところにお人好しの親父とその息子がおった。
ある日のこと、親子は三年間育てた馬を町まで売りに行くことになった。そこで、息子が馬に乗ってそれを親父がひいて行くことにし、町までの道を歩いておると、親子を見かけた婆さんが突然怒鳴りつけてきた。
婆さんが言うには「親に馬をひかせて若い息子がそれに乗るなどと、親孝行も何もあったもんじゃねぇ!それに、若い時に楽をすると年をとった時に役に立たん人間になってしまうぞ!」というのじゃった。
お人好しの親子は「婆さんの言う通りかもしれん。」と思い、今度は親父が馬に乗り息子がそれをひいて町まで行くことにした。
しばらく行くと、今度は飛脚に会った。飛脚は「親父さん、長生きしたいなら普段から足腰は鍛えておかなければいかんよ。」と言うのじゃった。
……婆さんは息子に馬をひけと言うし、飛脚は親父に馬をひけと言うし、お人好しの親子はすっかり困ってしもうた。
仕方なく、親子は二人で馬に乗って町まで行くことにした。ところが、それを見た人々に「一頭の馬に二人で乗って、馬が可哀想じゃ。」と言われ、親子はまたまた困ってしもうた。
……結局、親子は二人で馬を担いで町まで行くことにした。馬を担ぎ棒に縛り付け、それを担いで大汗をかきながら歩く親子を見て、道行く人々は大笑いしたそうじゃ。
ところが、やっとのことで町が見える峠まで来た時、親子はうっかり馬を落としてしもうたそうな。馬は担ぎ棒に縛り付けられたまま、坂道を滑り落ちていき、あっという間に崖から川に落ちて、そのまま沈んで見えなくなってしもうた。
……長い間育てた大事な馬を町まで売りに来た親子じゃったが、人の言うことばかり真に受けて、結局は元も子もなくしてしもうた。
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といった、昔話でした。
ここで、この昔話の登場人物のうち
「親➡︎組合役員」
「子➡︎組合員」
「馬➡︎労働組合」
と読み替えて、もう一度読んでみることにしました。
すると、お人好しの組合役員と組合員が、外部の意見を鵜呑みにするばかりでは、労働組合の目的を見失うかもしれない、といった物語になります。
上記は、あくまで例えの話ではありますが、様々な意見が入り乱れる中で、目先の各意見を鵜呑みにするだけだと、本来の目的を見失ってしまうことを教えてくれました。
……私が本屋に来た目的は何だったのか?
あ、姪っ子のプレゼントだった!
本屋を出て、カープが好きな姪っ子のためにおもちゃ屋で赤いグローブを買い、その後、無事に姪っ子の笑顔を見ることができましたとさ。
めでたし。めでたし。
中国地本 山口