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夏は 夜 月 螢 雨 かき氷

2023-08-05 | ファッション
月変わりですが、先月、奈良女子大らの皆さんのお陰で、
この日々の暑い最中(さなか)、
「イチゴミルクかき氷」と久方ぶりに「枕草子」を味わえました。

「清少納言も味わった?古代のスイーツを再現 奈良女子大など『甘葛シロップ』 開発」
(THE SANKEI NEWS)

まくらの草紙 (前田本)
「あてなる物
 うすいろにしらかさねのかさみ
 かりのこわりたるけつりひにあまつらいれてあたらしきかなまりにいれたる
 いみしくうつくしきちこのいちこくひたる
 むめのはなにゆきのふりたる
 水さうのすゝ
 さしかけふちのはな」
国立国会図書館デジタルコレクション まくらの草紙 P207 19行目~)

*あてなる物・・・気品があるもの
*うすいろ(=淡色)・・・淡い紫色 「日本の色(伝統色)見本」で。
*うすいろにしらかさね(白襲)のかさみ(汗衫)・・・
淡紫色の袿の上に白襲を施し、
透き通る位白色の生地(羅=うすもの)の上着を羽織る、
かしこまった(=正装)空間での高貴なお嬢さんの出で立ち。
《このコーデは 完璧サマーファッション、
 単衣(白)袴(白)袿(うちき 淡紫)打衣(白)表着(白)汗衫 の順で着用》
*かりのこ(雁の子)わりたる
 けつりひ(削氷)にあまつら(甘葛)いれてあたらしきかなまり(鋺)にいれたる・・・
真新しい銀製容器に
雁の白い卵を割ったように削った氷に甘葛から抽出した糖液を注いだ「かき氷」。
*いみしくうつくしきちこのいちこくひたる・・・
とっても可愛く美しい乙女がぎんぎんに冷やした真っ赤な苺をお口に含む瞬間のお姿。
*むめ(梅)のはなにゆきのふりたる・・・紅梅に真っ白な泡雪がやや覆った光景。
(今年の冬に目にできるかしらん?)
序でに、まくらの草紙 (前田本)
「夏はよる 月のころはさらなり やみもほたるのほそくとひちかひたる
 またたゝひとつふたつなとほのかにうちひかりてゆくもおかし
 あめなとのふるさへをかし」

とても涼しき感がそこはかとなく漂いましたので、これ位に・・・・・。

☆ 尚、枕草子と襲色目に興味がおありの方は
「続 襲色目と重色目」「襲色目と重色目」をご覧下さい。

ところで、わたくしども ZIPANGU は「夏休み」を頂きま~す。
それでは皆様、お元気で、ご機嫌よう。


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