さて、今回はいつもの模型製作や愛車関連といった趣味とは全く関係ありません。私自身に関してです。
2月下旬に郡山に来てまだ半年もたっていませんが、この度仙台に戻ることになりました。
郡山で今の仕事を継続することに限界を感じ、思い悩んで会社に退職を申し出たところ、仙台で他の業務をまかせていただけることになったのです。
ここは基本趣味に関するブログですので、正直記事にするかどうか大いに悩みました。
ただ、こういう人がいる、こんな苦しいつらい思いをしている人がいるということを、一人でも多くの方にわかってもらえたらという思いで書くことにしました。
私は、5月に病院で「発達障害の傾向がある」と告げられました。
発達障害障害とは、簡単に言うと、生まれつき脳の発達に偏りがあり、得意不得意が普通の人よりもはっきりしており、社会生活を営む上で、様々な困難・生きづらさを抱えている状態のことです。病気ではありません。
ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如・多動症)、学習障害(LD)の大きく3つに分類され、複数併存している場合も多いようです。
詳しくはここでは割愛します。わかりやすく解説しているサイトがいっぱいありますので。
私の場合、“傾向がある”といういわゆるグレーゾーンに位置しています。
日々生きづらさを感じているのに、発達障害とは言えないが健常者とも言えない。非常にあいまいでどちらでもない板挟みの状態がグレーゾーンです。
私は子供の頃から一人で過ごすのが好きでした。
両親は私が3歳の頃に離婚し、その後母親の実家がある青森市で高校卒業まで過ごしました。
小・中・高・大学での成績は悪くはなく、部活にも熱心に打ち込んでいました。
数は少なかったですが気の合う友人もいたので、学生時代はそこまで問題は無かったと思います。
ところが、社会人になってから色々な問題が出てくるようになりました。
並行作業が苦手で、複数の仕事を同時にこなすことができませんでした。やるべきことが溜まってくると頭が混乱してきて優先順位がつけられず、どれから手を付けたらよいか分からなくなってしまいました。
一方で、何か1つの仕事に集中すると周りが見えなくなってしまい、気付いたら1日中お客様に提出する資料を作成しているといったことがしばしばありました。
ケアレスミスも多く、何度も確認しているにも関わらず出荷商品を間違えてしまったり、入力間違い・発注間違いがありました。間違えてはいけないという意識がプレッシャーとなり、さらにミスしてしまう悪循環になってしまうようです。
また、聞いたことをすぐに理解したり覚えたりすることができず、モノ覚えが悪いです。上司の指示がうまく理解できず、自分の判断で仕事を進めてしまって結果大きなトラブルになったことも・・・。
さらに、人よりもこだわりが強く、新たな仕事の進め方ややり方を取り入れることが中々出来ませんでした。周りからは我が強いとか、空気が読めないと思われていたことでしょう。
服なども気付けば特定のブランドのものばかりです。
4月頃から仕事や社内外の人間関係でうまくいかず、悩んでいました。
元々キャパが小さいのに、そのキャパを越える仕事量を与えられ(十分な引き継ぎは無し)、新規の開拓や結果ばかりすぐ求められ、何かある度に「営業辞めたら?」「言い訳ばかり言うな」「出来る出来ないじゃなく仕事なんだからやれ」「会社の看板に泥を塗って仕事している」と言われ、精神的に追い込まれていました。
確かに上司の言うことはもっともで、私自身今の仕事に向いているとは全く思っていません。
それでも何事も経験と慣れだと思って、これまで何を言われても前向きに頑張ってきました。出来ることからコツコツ努力してきたつもりです。
しかし、そんな日々に心身共に徐々に疲弊し、毎日自分の不甲斐なさを感じ、会社やお客様へ罪悪感を抱きながら仕事を続けることが苦痛でした。
そんな時にたまたま発達障害に関する本を目にしたところ、当てはまる傾向が多く、気になって病院で診察を受けることにしました。
その結果、発達障害の傾向があるということでした。
どうやら私は、過去の経験や学習から得られた知識や習慣、判断力の定着は高いのですが、一度に向けられる注意対象が狭く、特に視覚的な見落としは発生しやすいようです。ケアレスミスが多いのはこのためなのかもしれません。
検査項目によって平均を下回る項目もありますが、全体として見ると平均の範疇に収まるため、発達障害の傾向があるという診断になったようです。
これまで抱いていた違和感・苦しさの正体がわかって少しホッとした半面、グレーゾーンというあいまいな立ち位置に戸惑いを感じました。
先月末にもう1件の病院でも診察を受けてきました。
予約がいっぱいで、検査は11月末頃の予定とだいぶ先なのですが、それまで月1回のペースで受診するつもりです。
グレーゾーンの人には発達障害と診断された人のような支援制度やサポートを受けることができない場合が多いです。
病気ではないため、明確な治療法というものもありません。
自分の特性を把握し、より生きやすくなるような視点や考え方を学び、自分で試行錯誤・工夫して困難への対処法を身に付けるしかありません。
まずは自己理解を深めて自分の「扱説明書」を作ることから始め、少しでも今を生きやすくできるよう改善していこうと思います。
今住んでいる郡山を含め福島は気に入っていたので、今回こんな形で仙台に戻らなければならなくなったのは残念ですが、今は仕事を与えてもらえることに感謝して、気持ち新たに頑張ります。