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社内で群れているサラリーマンは、あっという間に路頭に迷う時代が来た

2021年12月21日 23時01分45秒 | 日々の出来事


コロナ禍の経済危機が、外国人労働者などの弱い立場の人を襲っている。最新刊『アンダークラス』(小学館)で、外国人技能実習生の問題を取り上げた作家の相場英雄氏は「外国人労働者の問題だと思わないほうがいい。むしろ大企業に勤めている人ほど事態は深刻だ」という――。


2/28/2021

(後編/全2回) 【写真】相場英雄氏 ■高度経済成長期は若手社員でも月賦で新車を買えた  (前編から続く)  

――『アンダークラス』では、GAFAなどの国際企業の下請け、孫請けとしての仕事を受ける日本の中小企業の実態についても書いていますね。 

 実は、私の実家は、新潟県燕市の町工場だったんです。元請けの企業から、どんなふうに注文がきて、どう締め付けられているか。元請けと下請けの利益構造を肌感覚で知っていました。

  ぼくが子どもだった高度経済成長期は、設備投資をしても利益が伸びると見通しが立てられました。若い社員が月賦で新車を買えた時代です。ぼくも社員旅行で、みんなと一緒に貸し切りバスで温泉旅館に行きました。 


■コストカットのしわ寄せが、技能実習生にきている  いまや、ローンを組んでクルマを買う若者なんてほとんどいないし、社員旅行を催す余裕がある町工場は少なくなってしまった。  

しかも景気が一向によくならない。中小企業は、コストカットをしなければ、生き残れない。そのしわ寄せが、安価な労働力として受け入れた外国人労働者にきていたんです。コロナ禍で、より苦しい状況にある外国人労働者の境遇がひとごとだとは思えなかった。  

実家の町工場は、1985年の円高不況で倒産しました。当時18歳で上京したぼくは、新聞社の奨学生として働きながら専門学校に通いました。朝夕刊の配達に集金、それに勧誘のノルマもありました。ノルマが達成できずに、賄いの食事を抜かれたり、「使えないヤツ、文句を言うヤツは出て行け」とも言われ、住んでいた寮を追い出されたりした経験もあるんです。 

 ぼくは日本人だから言葉がわかったけど、技能実習生は悪徳ブローカーに借金を背負わされ、自分が置かれた状況も言葉もわからないまま、路上に放り出されるんです。その悔しさや不安は想像にあまりある。あまりに扱いがヒドすぎる。


■時事通信に「キーパンチャー」として入社したが…  

――作中に新聞奨学生を経験した青年が登場しますが、相場さんの実体験だったのですね。  

そんな体験の影響か、ぼくは、家がなくなる、仕事がなくなるという危機感が非常に強いんです。専門学校卒業後は、時事通信にキーパンチャーとして入社しましたが、3年目から記者に転属したい、と希望を出し続けました。  


キーパンチャーとは記者が殴り書きした原稿を社用のワープロで入力する仕事です。まだパソコンはおろか、個人用のワープロもなかった時代だったので、キーパンチャーは重宝されていました。  

しかし入社2~3年目には、キーパンチャーの仕事はなくなりそうだと感じました。ワープロを個人で購入し、プリントアウトした原稿をファクスで送信してくる記者が現れはじめたのです。他のキーパンチャーたちは仕事が楽になったと喜んでいましたが、ぼくは怖くてしかたなかった。 


■電気自動車に変わったら、この町工場はいったいどうなるのか  

その後、経済部の記者となり、日本銀行、東京証券取引所などを担当しました。小説家を志して会社を辞めたのが、15年前です。タレントのゴーストライターなどの仕事をもらって食いつなぎ、やっと小説だけで生活ができるようになった。  

元々、記者だったとは言え、いまは特別な情報を持っているわけではありません。一般の読者と同じようにニュースに接して覚えた違和感……この国がひずむ音と言えばいいか、そんなテーマを小説として描いてきました。  

――技能実習生の存在を通して感じたのが、格差や貧困、グローバリゼーションの加速、産業構造の変化など、国のひずみだったわけですか。  

そうです。たとえば、地元の燕市には自動車の特殊なパーツを製造する町工場がたくさんあります。けれども、これから、どうなるのか。  

グーグルやアップルがモーターと電池だけで動くクルマや、完全自動運転のクルマを開発したら社会の仕組みが大きく変わる。町工場は立ちゆかなくなり、たくさんの人たちが働く場を失ってしまうでしょう。

■副業を推奨する企業が増えている本当の理由  

それは町工場や中小企業に限った話ではありません。かつてのように一生懸命に勉強し、いい大学に入り、就活をガンバって、いい企業に就職できたとしても、10年後、20年後、その企業が倒産するかもしれない。  

コロナ禍以前から、副業を推奨する企業が増えていましたが、ざっくばらんに言えば、会社ではいつまで面倒を見られるかわからないから自力でなんとかしろ、という話でしょう。  

――そんな状況にコロナ禍が拍車をかけ、ますます先が見通せなくなっています。  

コロナはボトムアップ型です。ぼくらが経験したバブル崩壊や、リーマン・ショックなどの金融危機は、まず大企業が立ちゆかなくなり、末端の国民に影響が派生していった。あるいは、3・11はダメージが局所的でした。でも、コロナは、末端の弱い人から打撃を受けている。そして、被害が日本全国に広がっている。  

いま、町場の飲食店への補償や支援にばかり注目が集まっていますが、ほかの業種も苦しい。大企業であっても、いつ大規模な人員整理を行ってもおかしくない。

 ■若い世代には「群れるな」と伝えたい  

にもかかわらず、ぼくと同世代の会社員は驚くほど危機感を抱いていません。何十年も会社に守られてきたから、競争力もない。もしも彼らが突然、会社から放り出されたらどうするのか。明日食べるもの、ローンや家賃、子どもの学費……。それまで当たり前だった生活がままならなくなる。自分が、いままでひとごとのように見ていた技能実習生たちと同じ立場に置かれる可能性を想像もしていないんです。  

何よりも、コロナ禍は、国が国民を守ってくれないことを明らかにしました。菅総理が言ったように“自助”でなんとかするしかない。 

 ぼくは、いつも若い世代にこう伝えているんです。群れるな、と。  

ぼくは通信社で働いていた時代、同僚だけでは絶対に酒を飲まなかった。同じ社内の人間が集まると、上司の愚痴や人事の話題にしかならないでしょう。同調して、忖度(そんたく)してしまうし、刺激も新たな気づきもない。そこで、取材相手か、他社の記者とばかり飲んでいました。他業種の人から知らない情報を聞けば、視野が広がるし、違う角度から社会の動きや時代の変化が見えてくるから、勉強になる。 

 ふだん接する情報も同じです。どのニュース番組を見て、どの新聞、雑誌を読むのか。正しい情報なのか、そうでないのか。自分で確認し、社会の動きや時代の変化を察知していくしかない。自分で、自分を守るためには、そうした毎日の積み重ねからはじめるしかないのです。

 ---------- 相場 英雄(あいば・ひでお) 小説家 1967年、新潟県生まれ。1989年に時事通信社に入社。2005年『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。2012年BSE問題を題材にした『震える牛』が話題となりドラマ化され、ベストセラーに。 ----------





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紅い月が登ります>

2021年12月21日 17時00分18秒 | いろいろな出来事
月が赤いですね❗

今年最後の、満月でした。

12/19/2021
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【ビル火災】感染対策の「アクリル板」、火力は灯油の倍 飛沫防止用シートもよく燃えます

2021年12月21日 12時31分10秒 | 社会のことなど
【ビル火災】感染対策の「アクリル板」、火力は灯油の倍 飛沫防止用シートもよく燃えます


2021/12/21(火) 11:16:18.

ビル火災のほか消防が注意を促しているのが新型コロナ対策に使われる"飛沫防止用のシート"です。燃えやすい性質であっという間に燃え広がる危険性があります。

 これは札幌市の消防科学研究所の実験映像。新型コロナの感染対策で設置された飛沫防止用シートに火をつけた場合、どうなるのでしょうか。

 上の方に燃え広がる炎…火のついたビニールがポタポタと下に落ちて燃えているのが確認できます。


さらにこちらは東京消防庁の実験映像。黒い煙を出しながら一気に燃え広がるのが確認できますが…防炎性の飛沫防止シートは焦げるだけで燃え広がってはいません。


 
札幌市の消防科学研究所では、防炎性のある飛沫防止シートを使うこととともに、飛沫防止シートの近くに熱を発するものや燃えやすいものを置かないよう呼びかけています。


一方、同じく飲食店やオフィスなどでコロナの感染対策として設置されているアクリル板にも注意が必要です。

アクリル板を取り扱う店でも警鐘を鳴らします。

 アクリル加工業者は:「アクリル板は火力がすごく強く灯油の倍くらいの火力がある。(Q火がついた場合は?)アクリル板を倒した方が火力が抑えられます」


 燃えやすい性質という特徴を踏まえた上で、コロナ禍での感染対策と防火対策の両立を進める必要がありそうです。


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大阪ビル放火 谷本盛雄容疑者は「息子刺傷事件」で家族全員を道連れにしようとしていた

2021年12月21日 11時03分17秒 | 事件と事故

大阪市北区曽根崎新地のビルから出火し、24人が死亡した放火殺人事件で、現住建造物等放火と殺人の疑いが持たれている谷本盛雄容疑者(61)。10年前には長男の頭を刺したとして殺人未遂容疑で逮捕されていたことが報じられたが、その時、元妻も含めた家族全員を道連れにしようとしていたことが新たに分かった。



【写真】ガラスが黒く焦げ周りは薄茶色、黄色や緑のシートで覆われた現場クリニック。他、一つの壁が2階まで金属で覆われた谷本容疑者の自宅も


 谷本容疑者は高校を卒業後、父親が経営する板金工場に就職。その後結婚し、2児をもうけるも、2008年秋頃に離婚している。その後、長男を刺す事件を起こしたのは2011年4月のことだ。当時、事件の裁判を傍聴した捜査関係者はこう話す。 


「谷本容疑者は離婚後、寂しさに耐えかねて元妻に復縁を申し込んだものの、断わられ、さらに孤独感を募らせていったようです。自殺を考えるようになったが、死ぬのが怖くて踏み切れなかったため、誰かを殺せば死ねるのではないかと考えるようになった。そこで、“働いておらず元妻に迷惑をかけていた”という思いから長男をはじめに殺害し、『家族は一緒でなければならないから』と、元妻と次男も道連れにしようと考えた」  

事件前日、長男から家族4人で映画を見に行こうと誘われた谷本容疑者は、その機会を利用して家族を殺害し、自分も死のうと考えていたという。前出・捜査関係者が語る。

 「家族で映画を見た後、『家に寿司を買ってあるから持って行く』と言って元妻たちと別れた谷本容疑者はいったん自宅に戻り、出刃包丁、刺身包丁、文化包丁各1本のほか、スタンガンや催涙スプレー、ハンマーなど多数の凶器を持って元妻宅を訪れた。その後、殺害の機会をうかがっていたものの、ためらう気持ちもあってしばらく犯行に及ぶことができなかったようです。 

 しかし、翌日の明け方、そろそろ計画を実行しなければと思った容疑者が、長男と口論になったのをきっかけに、出刃包丁を長男の頭や肩などに何度も振り下ろ飲酒してした。長男が抵抗し、玄関の外へ谷本容疑者を押し出したため、幸い致命傷にはならなかったそうです。裁判では、谷本容疑者から『家族全員を道連れにするつもりだった』ことを打ち明ける手紙をもらっていたことを元妻が明らかにしています」


 刑期を終え出所した谷本容疑者は、出所者であることから就業困難で定職には就いておらず、火元となった心療内科・精神科のクリニックに通院していたと見られている。全国紙社会部記者が語る。  


 「今回のビル放火事件の犯行の詳細な動機は分かっていませんが、府警は長男を刺傷した事件の動機にあった『寂しさ』や『道連れ』という谷本容疑者の思考が、今回の事件の解明につながる可能性があるとみて、慎重に調べています」  

放火事件で重体となった谷本容疑者は治療でやや回復したとされるが、まだ予断を許さない状態だという。一刻も早い真相究明が待たれる。


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神田沙也加さん、死因は外傷性ショック 窓は10数センチしか開かず 除雪作業をして確認したところ、雪に埋もれた状態で発見

2021年12月21日 10時00分30秒 | 訃報のこと
神田沙也加さん、死因は外傷性ショック 窓は10数センチしか開かず 除雪作業をして確認したところ、雪に埋もれた状態で発見


2021/12/21(火) 06:39:39.



神田沙也加さん死因は外傷性ショック 高層階から転落か 窓は10数センチしか開かず


 歌手や声優、ミュージカル女優として活躍した神田沙也加さん(35)の死因について、北海道警察が発表しました。

 神田さんは18日午後1時ごろ、札幌市中央区のホテル14階の屋外スペースで倒れているのが発見されました。

 心肺停止の状態で病院に搬送されましたが、午後9時40分に死亡が確認されました。

 北海道警察は20日、死因が外傷性ショックだったと発表しました。高層階の部屋の窓から転落したとみられています。

 警察によると18日午前11時ごろ、神田さんの関係者から「部屋の鍵がかかっていて、開けて中を確認したがいない」などと110番通報がありました。

 警察官が駆けつけ窓の下を確認すると、14階に屋外スペースがあったため除雪作業をして確認したところ、神田さんが雪に埋もれた状態で発見されたということです。

 屋外スペースには30センチほどの積雪があり、神田さんの上にも雪が積もっていたため、部屋から下をのぞき込んでも神田さんの姿を確認できなかったとみられています。

 部屋の窓は3か所 開くのは10数センチ
部屋には窓が3か所ありましたが、いずれの窓も壊れておらず、10数センチしか開かない状態となっていたということです。

 警察は3か所の窓のいずれかから神田さんが転落したとみています。

  事件性はなく、警察は自殺の可能性が高いとみて当時の状況などを調べています。 



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