たまたまつけたTV で、これまで知識として
原発はアメリカからの要請で導入されていったことや
原爆投下は戦争終結のために必要だったのではなく、
実験として必要だったことなど知ってはいた事柄が、
これまで極秘文書とされていた証拠などをもとにくわしくドキュメントされていた。
私が見たのは、広島原爆投下の途中からだった。
内部被曝の問題をアメリカ政府は知っていたかどうか。
直接被曝した急性被曝の症状とはちがい、やけども何もないのに、
爆発後爆心地で肉親を捜しに入ったり、作業をしたりした人達にも
何日も何日も何年も経ってから原爆症で、無くなる人がいた。
此は内部被曝によるものである。
そのことを報告しても握りつぶされ、原爆は戦争を終わらせるきれいな爆弾であったということを
アメリカ政府は国民に、世界に宣言している。それを今もアメリカ国民の中で主張する人がいる。
政府の強力な宣伝工作は何と大きな力を持っていることか。
ソ連に対抗し、広島長崎に原水爆投下後も、核兵器を使用維持していくためには、
長期にわたり人間を苦しめる核兵器を知らせてはならなかったと言うことだ。
被爆国日本では核兵器廃絶運動が大きく広がり、
国民のほとんどが、核兵器はあってはならないと考えていた。
ビキニ環礁で操業していた第五福竜丸がアメリカの予告ない実験により、死の灰を浴びた。
このときの死の灰は、ビキニ環礁か遠く日本の関東をまで覆い尽くすほどにとどき、
日本では死の灰の雨が降るなど、漁業はもとより大変な騒ぎであったという。
そのことがあって、ますます核兵器廃絶運動は大きくなっていった。
それなのに、なぜ日本が原発立国世界第3位にまでなったのか。
アメリカが核の体勢を世界に拡げ維持するためには、日本で核を認めさせていくことが
重要だった。
地上の核、いつでも核兵器に転用していける準備として原発を容認させていく。
そのために、アメリカ政府は政府に迫るのはもとより、日本各地で原発はきれいだ、
こんな事もあんな事も出来るすばらしい未来を作り出せるすばらしいエネルギーだ、
核の平和利用として大宣伝をしていった。もちろん広島でも。
そして、この広島で、原発を認め誘致するということを決めるにいたる。
核兵器廃絶運動でも原発を認めるなど、揺れた。
それほど、このアメリカ政府のてこ入れはすごかったということなのだろう。
爆心地の広島での原発容認の声があったと言うことが、アメリカにとっては重要であった。
核体勢を作っていくための原発。日本はアメリカの期待以上に原発立国世界第3位にまでなった。
世界中でどの国も撤退している危険なプルトニウムの高速増殖炉で原発に使うと
日本だけがいっている。プルトニウムって核兵器に使用できるものなんだ。
原爆と原発は表裏一体の存在だったことはもとより、
なぜ被爆国日本で地上の核兵器ともいえる原発がこんなにも認められてきたのかという
なぞが解けた。
アメリカに後押しされた日本政府。原発の一面だけを大宣伝し信じさせた。
信じさせられた私達の無知や無関心。
(原発誘致を粘り強く反対し撤回させた地域がいくつもある事は忘れてはならない。)
おいしい話は疑ってかかれ!