集団的自衛権の行使ができると閣議決定した。腹立たしく思っていた。だが今も反対、決定撤回せよの運動や意見が盛り上がっているときいた。世論調査でも半数以上の反対がある。
ろころが、おかしな事に出くわした。
7月8日付の中日新聞コラム「中日春秋」を読んでいたら、憲法99条には、天皇・摂政・大臣・国会議員・裁判官・公務員はこの憲法を尊重し擁護する義務を負う」と国民から公の力を使うことを託された人は、憲法をきちんと護らなければならないという極当たり前の条文が怪しくなってきていると事例を挙げていた。
改憲論者の安倍首相でも、国会答弁では、改憲されていない時点では、現憲法を遵守していく。憲法をそう烏徴していく義務が課せられているわけであり、これは当たり前・・と答弁している。ところが、
さいたま市のこの事例はどうだろうと、中身が書いてあった。それは
公民館が依頼された地元の俳句サークル選んだ俳句を、公民館たよりに載せるのを拒否したと言うのだ。
その句は「 梅雨空に『9条まもれ」の女性デモ 」
市の言い分は「集団的自衛権をめぐる句と受け取られる可能性あり。世論が大きく2つに分かれるような問題で、一方に偏った意見を載せるのはふさわしくない」
というのだ。
コラムは続く。なるほど、集団的自衛権行使容認は、世論を分ける問題だ。しかし、「憲法を守る」義務のある公共機関が、「憲法守れ」という句の掲載を拒むのは、筋が通るのか
憲法が公務員に課した義務をないがしろにして、何を守ろうというのか。
というコラムだ。
これを読んで、コラムニストの意見に賛同した。いかにも中立性をとか、政治的な問題を避けるとかで自己規制しているが、大事なことは憲法に基づいて公共機関は考えると言うことだ。
その後数日経って次のような事を知った。
九州のある県会議員が、全国の自治体に「自治体役所内の赤旗の購読者・配達状況を調査せよ陳情書を送ったというのだ。そしてその話を聞いた時点では各務原市と北方町が実施したという。
この県議の陳情内容が、思想信条の自由を保障した憲法違反であることに気づかないで陳情することに驚きを感じる。公明新聞や自民党新聞もあるのに、赤旗だけを取り上げるのは、思想差別である。だがまあ、それもこの人の自由権として譲ったとしよう。ところが、その事に気がつかないで調査したと言う事は一体どういう事であろう。
請願書だからその議会で検討されているはずだと思うが、そこの議員たちの憲法認識を疑う。また、憲法をまもるべき市当局の姿勢も大問題だと思う。
さらにざんねんなことは、そうした事実が、大きな問題として取り上げられていないのは、私たちの中に、知らないうちに言論統制の網にひかかっていっているのではないか。秘密保護法によって口つむぐ土壌がはびこっていないかということだ。
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