里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

春播き長ネギを植付けたっぷり敷きわら

2024年06月01日 | 畑:葉菜類

春播き長ネギを植付けました。
種播きは3月末。以前はもっと早く播いていましたが、今はあまり早播きはしません。
品種はホワイトスター。


種播き時はポリトンネル掛け、その後不織布に掛け替え5月半ばに外しました。
育苗中は異常乾燥状態でしばしば灌水しました。追肥は灌水を兼ね液肥を数回。
薄播きにしており、間引きはほんの一部厚いところを間引いただけです。
若干混んでいますが、まずまずの苗でしょうか。


苗は十分すぎるほどあるので、良い苗だけを選んで植えます。
畑の方は全面に苦土石灰を入れて1度目の耕耘、元肥を帯状に散布し2度目の耕耘、植付け前に再度耕耘しました。
多少手直しをした後、植付け溝になるところに目印線を付けます。


畝間は昨年同様に幅広の120㎝。
管理機の畝立てロータで土をはねあげ、植付け溝を作ります。


鍬で少々手直しをして植付け溝を整えます。


以前は白根(軟白部分)40㎝以上の長ネギを穫ることを目標に深さ30㎝ほどの溝を立てていました。
しかし、強粘土質のため水が抜けにくく根腐れを起こしやすいことから、今は深さを20㎝くらいの浅めの溝にしています。
それでも畝間を広くし土寄せすることで大分カバーできるようです。
植える時は小さいものは除外し、出来るだけ苗を揃えて植付けます。


植付け間隔は数㎝。直立に植えないと根元が曲がるのですが、あまり気にしないことにしました。
植付け後に、苗から少し離して粒状の殺虫剤と化成肥料を少々バラまき。


最後に鍬で少し土を掛け整えます。


これで植付けは終わりました。


さらに、乾燥防止と土の締まりを抑えるためたっぷりと敷きわらをします。


切りわらは昨年秋から堆積しておいたもので、腐っている部分もあります。
この作業は強粘土質の畑には必須。これが次第に腐れて土がほどよい状態になります。
土を少し埋め戻しわらを落ち着かせます。


これで植付け完了です。


苗は沢山余りました。当分の間補植用に取っておきます。
10月早々からの本格収穫を目指したい。

今年の春キャベツ後半は厳しかった

2024年05月29日 | 畑:葉菜類

収穫の目安は4月20日過ぎなのですが、近年は気温が高く早まる傾向にあり、ほぼ平年並と言ったところ。
これが穫り始めの春キャベツ。品種は、「金系201」。


今年は生育が揃っており、穫り始めの頃にはすでに完全結球している株がありました。


その後は連日気温が高く、結球も急速に進みました。
さすがに穫り切れずに残っているキャベツはこんな姿になっています。これは一昨日。


結球がギンギンに締まり気温が高くなればパンクするものが出てきます。


4、5月に当地で真夏日を記録するなど尋常ではありません。
そうなると腐敗が出るのは避けられません。


そして虫食い。


我が家は無農薬栽培ではないので必要な薬剤は使用します。
結球開始時に防除すれば大概実害なくて済むのですが、今年は最後まで持ちませんでした。
終盤なのでは捕殺で凌いできましたがこのとおり。裂球、腐敗、虫食いの三重苦です。
今年の春キャベツは前中盤好調も後半は異常な高温下厳しい状況となったことを記録に留め置きます。
ただし、自家用には処分してしまうのは勿体ない。
裂球は食するのに大した支障はなく、がっちり結球しているため虫も中まで食い込んではいません。
腐敗も丸ごとではなく表面何枚かといったものが多い。
敢えてこの株を穫ってみました。


数枚剥けばこんな感じです。


ずっしりと重く2㎏を越えています。春キャベツらしい柔らかさは変わりません。
残っているものを一斉に穫り、食べられるように調製して終了とします。
キャベツも直ちに冷蔵保管するとかなり持ちます。



2回目に播いた春ホウレンソウを穫り始める

2024年05月23日 | 畑:葉菜類

2回目に播いた春ホウレンソウを穫り始めました。
3月早々に我流の省力早播きをした春ホウレンソウはほぼ穫り終わりました。
まずまずの生育で5月早々から穫り始め、まだ僅かに残っています。
これが「キングほうれん草ボーカル」。


元来濃緑な品種ですが、葉が少し黄ばんだものがあります。
そもそもが強粘土質で酸性土壌のため石灰で矯正しても酸性に敏感なホウレンソウは生育後半にこのようになることがあります。
2回目に播いた春ホウレンソウは早播きと同様トーホク種苗の2品種で、こちらが「スプリングほうれん草」。


4月11日の種播き。当地の春播き標準範囲です。1ヵ月ほど不織布をべた掛けしていました。
種播き40日余りで穫り頃になってきました。


酷いごろ土でした。薄播きにし間引きはしていません。
この品種はもともと葉色が明緑色のホウレンソウですが、今年は何時もより葉色が濃い。


これは土が乾燥しているためです。
当地は4月下旬から雨不足。他で纏まった雨になった時もほんのお湿り程度。
本来この品種はもっと柔らかい感じになります。
穴が開いたような不自然な葉がみられます。虫食いではありません。乾燥の影響ではないでしょうか。


こちらが「キングほうれん草ボーカル」。


この品種は元来春ホウレンソウとしてはがっちりタイプ。
今年はその傾向がよりはっきりしています。


葉が濃緑色で、春ホウレンソウらしくない肉厚。それが際立っているのはやはり乾燥の影響でしょう。


過乾燥の状態が続き葉の艶がなくなってきています。


春ホウレンソウというと軟弱なイメージですが今年の春ホウレンソウはちょっと趣が異なります。
とは言えまずまずの出来で、春ホウレンソウの収穫は途切れずに出来ています。
こちらは3回目に播いた春ホウレンソウ。


品種は大分昔に作った「サンライト」。
たまたま種を見かけたので懐かしくなり作ってみようかと思ったところです。
田んぼ作業の合間を縫って5月早々の種播き。
不織布を一寸めくってみます。雨が極端に少ないため灌水したものの発芽も生育も不揃いです。


春ホウレンソウはこれが最後。収穫が途切れるかもしれません。





直播きのリーフレタス2種を穫り始める

2024年05月21日 | 畑:葉菜類

数日前からリーフレタスを穫り始めました。
非結球レタスのサニーレタスとグリーンリーフレタスです。
ごろ土の酷い条件でバラ播きしたので50%発芽くらいで十分と思っていました。
しかし、意外に発芽が良くその後の生育も順調。
これがサニーレタス。


種播き時から不織布をべた掛けしています。不織布は緩く張っているので生長し盛り上がっています。
不織布を剥いでみます。


発芽の悪い部分も若干ありましたが、最終の間引き間隔くらいのため支障はありません。
厚いところは一度間引いています。


まだ最終株間には狭いですが、ここからは間引きを兼ねながらの収穫となります。
気温が高く生育のスピードが速いので株間を早めに15㎝くらいなるよう収穫のピッチを早めたい。


穫ってみました。葉もいい色になり軟らかく穫りたてはとりわけ美味しい。


こちらがグリーンリーフレタス。


不織布が大分盛り上がってきました。
剥いでみれば一面鮮やかなグリーンです。


こちらは発芽極めて良好で、全体を一度間引いています。


生育も順調。サニーレタスよりこちらの方を少し早めに穫り始めました。
やはり株間15㎝くらいになるまで間引きを兼ねた収穫となります。


穫ってみました。


緑鮮やかで柔らかくそのままでバリバリと食べられます。







春播きのターサイ、縮み雪菜、水菜を穫り始める

2024年05月16日 | 畑:葉菜類

数日前から春播きした菜類3種ターサイ、縮み雪菜、水菜を穫り始めました。
例年これらの菜類は晩秋から冬場に収穫しています。
かつて春播きの菜類は主に小松菜などを作っていましたが、昨年からターサイ、縮み雪菜を作っています。
ターサイと縮み雪菜は食感が良く旨味があるので好きな野菜です。
昨年、誤って2重播きするなどミスはあったもののまずまずだったので今年も同様に播きました。
ごろ土の酷い条件で強引に播いたのでどうなることかと思いましたが、意外にも良く育っています。
こちらがターサイ。


種播き後に不織布をべた掛け。幅広の不織布なので大きくなっても大丈夫です。
実はターサイは昨年秋から作るのを止め縮み雪菜に一本化しています。
ところが古種がまだ残っていたのでした。それを播いています。
まだ1ヵ月余り経ったばかりながら気温が高く生育が早まりました。


酷い条件でのバラ播きだったので50%発芽くらいなら間引きしなくとも良かったのです。
しかし、意外に発芽良好で、一度数㎝間隔に間引いています。


ここからは間引きを兼ねながら収穫していきます。
最終的に株間10~15㎝間隔になったところで普通に収穫するようにします。
秋播きのターサイだと厳寒期に向かうので姿が大きく変化します。
しかし、春播きでは高温期に向かうため素直な姿です。それでもターサイらしい縮みが見られます。


この時期のターサイは葉が立っており、間引きながらの収穫も比較的やりやすい。


こちらが縮み雪菜。


これもバラ播きですが、発芽良好で生育もターサイより進んでいるようです。


縮み雪菜はターサイの変異株から育成されたと言われています。
厳寒期にはそれぞれの特徴がよく出ます。今の時期はちょっと見には見分けが付きません。


しかし、よく見るとはっきりと違いがあります。
縮み雪菜の方が葉色がやや明るく艶があり細かい皺も多く軟らかい感じを受けます。


姿がターサイより整っているため見栄えでは優りそうです。


秋冬同様今の時期も縮み雪菜がターサイを駆逐する流れなのかもしれません。
水菜。


生長は他の2種よりずっと早い。


こちらは10日以上前から穫っています。
これも古種。薄播きにしたつもりでしたが、もともと水菜は強いようで発芽も非常に良い。
一度思いっきり間引きしました。


その後間引き収穫をしていながらこの状態。


水菜は我が家ではあまり穫らないため専ら助っ人が穫っています。我が家郎党でも好みは様々です。


ピーマンを不織布のトンネル掛けで植付け

2024年05月15日 | 畑:葉菜類

ピーマンを植付けました。
今年はナスの次がピーマンの植付けとなりました。
既述したように畝作りは田植え前までに終わっています。


苗は購入したもの。ナスの購入先とは別です。
品種は「京みどり」。
苗選びの最優先はエソ系のウイルスに汚染していないことです。
しかし、これは潜伏期間があるため苗の段階で見分けが付きません。
この購入先は今年で4年目。病気に対しては信頼度が高いと判断し今年も購入しました。


苗は色艶が良くしっかりした印象です。
但し、花芽はよく観察して辛うじて確認できる程度で小さい。
本葉12、3枚出てようやく一番花のようです。
当地のピーマンの植付け適期は最低気温が12、3℃になる5月下旬です。
昨年は1週間ほど置いてから植付けましたが、今年は気温も高い傾向なので植付けてしまうことにしました。
ホーラーを使って植え穴を開けます。


植付け本数を少なくしたので隣のナスとの畝間は130㎝、そして株間は55㎝と広げました。
植え穴に害虫予防の粒剤を施用。


植付けました。


年々少なくしており、今年は10株まで減らしました。


出だしは少々物足りないかもしれませんが、想定通り生長すればこれで間に合うはず。
花芽は何とか確認できます。一番果には期待していませんが6月中には穫れ始めるでしょう。


最後に防風保温対策に不織布をトンネル掛けします。


今年は気温が高い傾向ながら油断は禁物。特にこの場所は風当たりが強いので植付け時は特に注意が必要なのです。


省力早播きした春ホウレンソウを穫り始める

2024年05月02日 | 畑:葉菜類

3月早々に省力早播きした春ホウレンソウを穫り始めました。
老朽化したハウスを解体して以来始めた我流の種播き法で、多少のリスクは付き物です。
当地の露地の春ホウレンソウの種播きは4月に入ってからなので、通常のやり方では冬ホウレンソウとの間が長く空いてしまいます。
そこで、できるだけ冬ホウレンソウから間を置かずに春ホウレンソウを穫るため始めたわけです。
秋冬ホウレンソウは11月から穫り始め、4月半ばまで穫っていました。
さすがに春ホウレンソウが穫れるまでに半月ほどのブランクが生じましたが、このくらいは想定範囲内です。
省力早播きは、種播き時に不織布をべた掛けし、さらに透明マルチを張ります。
発芽後にマルチを剥いで、不織布だけを4月10日頃までべた掛けしました。
種播き後に寒さのぶり返しで遅れ気味でしたが、4月は気温が高く2ヵ月ほどで穫れるようになりました。
品種はトーホク種苗の「スプリングほうれん草」と「キングほうれん草ボーカル」の2品種。
こちらが先に穫り始まった「スプリングほうれん草」。


「ボーカル」より伸びが早い。昨年までと同様です。


葉色は「ボーカル」より明るい緑色。薄播きにして間引きはしていません。
このようにやや混んでいるところはあります。


春ホウレンソウなので冬ホウレンソウのような肉厚というわけにはいきませんが、まずまずと言って良さそうです。


こちらが「キングほうれん草ボーカル」。


こちらも間引きはしていません。まずまずの密度と思います。


こちらは「スプリング」に比べ明らかに葉色が濃緑色で、肉厚です。


「スプリング」より伸びが遅く。その分硬くがっちりと育ちます。


この両品種はかなり対照的な姿で、好みの分かれるところです。
最近のような異常乾燥の状態では「スプリングほうれん草」が無難なようには見えます。
助っ人が穫って我が家の分と置いていった「スプリングほうれん草」。




省力早播きの不織布を剥いだ後、こちらに転用して掛けました。
当地ではほぼ標準の春播き範囲です。
酷いごろ土の状態で種を播きました。不織布を少し剥いでみるとこんな状態です。
品種は1回目と同じくトーホク種苗の「スプリングほうれん草」。

こちらが「キングほうれん草ボーカル」。


隙間が多いように見えますが、むしろこの時期ならこのくらいで十分です。
悪条件のわりにはそれほど悪くありません。ここで不織布を剥ぎます。




冬キャベツを終え春キャベツを収穫

2024年04月22日 | 畑:葉菜類

数日前から春キャベツの収穫を始めました。
暖冬だったため春キャベツは3月初めまでは例年よりかなり進んでいると見ていました。
しかし、寒さのぶり返しでその後は生育が停滞ぎみになり、ほぼ例年並みの収穫開始となりました。
キャベツは10月以降、秋キャベツから冬キャベツと休むことなく穫り続けてきました。
冬キャベツの品種はトーホク種苗の「寒玉キャベツ」。
寒玉キャベツを4月中旬まで穫るのは特別なことではなく、今年もまだ残っていました。


気温が上がってきたので、この品種特有のアントシアニンの紫色は目立たなくなっています。
こちらの株はわき芽も伸びてきました。


穫ってみました。あまり大きくはないもののずっしりと重い。2㎏以上は確実。


綺麗な寒玉キャベツながら、がっちり結球しているため分からないものの中心では花芽が生長しているはずです。
ここで残っている寒玉キャベツを全て穫り終了とします。
これが数日前から穫り始めた春キャベツ。


品種はタキイ種苗の古典的品種「金系201」。
収穫の目安にしている時期は4月20日過ぎですが、暖冬傾向もあって近年は数日早まっています。
したがって今年も結局のところほぼ平年並と言ってよさそうです。
種播きは10月5日、植付けは10月31日。2月半ばに追肥と土寄せをしました。
この頃は春のような陽気になっていたため生育が進んでいました。
もしその後も順調なら4月上旬にも収穫になるかもしれないと推測していました。
ところが、2月下旬以降は寒さのぶり返しが長く、それまでの前進分はほぼ帳消しに。
それでも欠株はなく、今のところ目立った病害虫の発生もありません。


揃いも悪くありません。ただ、揃いが良いと言うことは穫り遅れて裂球する株が出やすい。


気温が高くなるとなお裂球が多くなる心配があります。
したがって、例年なら80~90%結球から穫り始めるようにしています。
しかし、これまで寒玉キャベツを穫っていたこともあって、すでに100%の完全結球になっている株が見られます。


春キャベツの結球はこのようにやや腰高になることが多い。


この完全結球した株を穫ってみます。


完全結球しているので重さは1.5㎏くらいありそう。春キャベツとしては十分な大きさです。


同時に収穫した寒玉キャベツと比べてみます。寒玉キャベツは外葉を2枚除きました。
右が春キャベツ、左が寒玉キャベツ。


見た目の大きさはほぼ同じくらいですが、形が大きく違います。
また、重さは寒玉キャベツが春キャベツの1.5倍はあります。
普通、寒玉キャベツは炒め物や煮物、春キャベツは生食に適すると言われます。
食感から言えばその通りかもしれませんが、小生はあまり気にせず食しています。
それでも春キャベツの浅漬けはとりわけ美味しい。


菜類3種とリーフレタス2種の種を播く

2024年04月13日 | 畑:葉菜類

菜類3種の種を播きました。
すでに半月以上前に苦土石灰と化成肥料を帯状に散布しロータリー耕耘しています。
過日播いたホウレンソウと同じような条件でごろ土が酷い状態です。
種播き前に再度のローター耕耘は諦め、肥料を散布した中心位置に目印線を付けます。


目印線が畝の中央になるよう管理機の逆転ロータで耕耘を兼ね畝立てしました。


畝幅は約70㎝。


鍬でならして成形はしたもののごろ土は変わらずこんな状態。


播く菜類はターサイ、縮み雪菜、水菜の3種。何れも保管している余り種です。


種播きは何時ものようにばバラ播き。2回程度の間引きを予定しています。
3種とも種の姿は殆ど変わりません。


鍬で覆土。こんな酷いごろ土で畝の仕上がりとなりました。


軽く灌水した後、不織布をべた掛け。


菜類は発芽しやすいとは言うもののどうでしょう。発芽率50%で良いのですが。
次にリーフレタスを播くために同様に畝立てしました。


リーフレタスはサニーレタス、グリーンリーフレタスの2種。
これがサニーレタス。


これがグリーンリーフレタス。


レタス類を播くにはちょうど良い温度条件ですが、土の条件は悪い。
通常は苗を作って植付けるのが常道ながら小生は直播き、しかもバラ播きです。
小さい白ゴマのようなものがサニーレタスの種。


鍬で薄く覆土し、灌水して不織布をべた掛け。


こちらも発芽率50%で良いのですが、かなり厳しそうです。
今年も昨年に引き続き長く作ってきた春ハクサイの種を播いていません。
馴染みの農業資材店には今年も種を置いていませんでした。需要がないと言うことなのでしょうか。


春ホウレンソウは2回目の種播き併せて春ニンジンも

2024年04月12日 | 畑:葉菜類

春ホウレンソウは2回目の種播きです。
当地でも今頃になれば種播きの適期です。
半月余り前に苦土石灰と化成肥料を帯状に散布しロータリー耕耘しています。
しかし、水分が多いところを無理に行ったため、元々が粘土質なのでごろ土が酷い状態になりました。
種播き前に再度ローターで耕耘したかったのですが、未だ水分が多く諦めました。
肥料を散布した中心位置に目印線を付けます。


目印線が畝の中央になるよう管理機の逆転ロータで耕耘を兼ね畝立てしました。


畝幅70㎝ほど。


鍬でならしてかまぼこ形の畝に仕上げましたが、相変わらずごろ土は酷い。


品種は1回目と同じくトーホク種苗の「スプリングほうれん草」と「キングほうれん草ボーカル」。


春ホウレンソウの品種はトウ立ちしにくいことがまず第一。
種播きは今回もばら播き。基本間引きをしないのでごく薄播きです。
赤く小さい粒がホウレンソウの種。2品種ともあまり変わりません。


種が見えなくなる程度に薄く覆土。ごろ土が目立ちます。
覆土後に切りわらを掛けるか迷いましたが、ごろ土が酷くそのままに。


軽く灌水した後、不織布をべた掛けしました。


これでうまく発芽してくれるでしょうか。今回は全く自信がありません。
不織布は3月早々の省力早播きでべた掛けしていたものを剥ぎ転用しました。
こちらがその早播きのホウレンソウ


同じ2品種を播いています。まずまずのように見えます。
こちらは最後の冬ホウレンソウ。


さすがに姿が悪くなり、もう撤去です。
秋冬ホウレンソウは5回種を播き11月から穫り続けてきましたが、春ホウレンソウが穫れ始めるまでに少し間が空くことになりそうです。
同時に春ニンジンの種も播きました。
品種は昔ながらの「時なし五寸」。


種はゴミのように軽い。これもバラ播きです。

ホウレンソウと同様に薄く覆土し、軽く灌水し、不織布をべた掛け。

こちらもホウレンソウ同様に条件が悪く、甚だ心許ありません。



春播き長ネギの種を播く

2024年03月31日 | 畑:葉菜類

春まき長ネギの種播きをしました。
長ネギを早くから穫ろうと思えば、やはり早く播くことが必要です。
秋播きは不安定なので近年は殆どやっていません。
春に早播きするにはハウスが理想なのですが、老朽化したハウスを解体してからは露地で育苗しています。
極端な早播きは無理なので3月末から4月早々にトンネルに播くようになりました。
ですから、当地の通常の露地育苗より半月くらい早めと言ったところでしょうか。
苗床の予定地にはすでに1ヵ月ほど前にピートモス、苦土石灰、有機肥料、化成肥料を施しロータリー耕耘しています。
少々水分多めですが、種播き前に管理機の逆転ローターで耕耘を兼ねながら畝立てします。


ならしてかまぼこ形のベットを作ります。


ベットに数㎝間隔の浅い播き溝を付けます。


品種はホワイトスター。揃いが良く美味しいので、近年はこの品種を用いています。


すじ播きにします。
黒いゴマのような種です。甚だ分りにくいですが、確かに播いています。


基本間引きはしないのでごく薄播きです。
指で播き溝を埋めるようにして覆土。


鍬で軽く鎮圧します。


籾殻くん炭を土が見えなくなる程度に掛けます。


乾燥防止と土が固まるのを抑えるのが第一。併せて地温の上昇と酸性の矯正も期待しています。
灌水します。


トンネル支柱をし、0.03㎜のポリを掛けます。


昨年、水稲のプール育苗に使ったポリの再利用です。
以前、3月半ばくらいの早播きをしていた際は、発芽するまで透明マルチもしていました。
今回はそれほどの早播きではないのでしませんでした。
露地は発芽までが不安定なので何時も心配になりますが、今年はどうでしょう。


冬囲いしたハクサイの経時変化を見てみる

2024年03月29日 | 畑:葉菜類

ハクサイは冬囲いは二つの方法で行っています。
一つは昨年12月19日に室内に取り込みました。
もう一つは畑に置いたまま外葉を縛り不織布で覆いをしたもので、2月21日に室内に取り込みました。
現在は作業場の気温の上がりにくいところの一角に囲っています。


覆いを外すと、右側が年内に取り込んだハクサイ。左側が畑で外葉を縛っていたものを2月に取り込んだハクサイ。


年内に取り込んだハクサイは品種が中晩生種「郷秋80日」。
これが取り込んだ時のハクサイ。


外葉を数枚残して新聞紙で包み、逆さまにして寄せました。
これが2月6日に新聞紙を開いた時のハクサイ。同じ個体と言う訳ではありません。


一方、畑で外葉を縛ったハクサイは品種が早生種の「郷秋60日」。
シンクイムシ(ハイマダラノメイガ)で壊滅し播き直したため変則となりました。
これが12月19日畑で外葉を縛った時のハクサイ。


これが2月21日に取り込んだ時のハクサイ。


早生種で外葉が小さく葉はすっかり枯れてしまいました。
思った以上に傷んでいたため、このように外葉を剥いて新聞紙で包みました。


これが現在の冬囲いしたハクサイの状態。
右が年内に取り込んだハクサイ。左が畑に置いたままのものを2月に取り込んだハクサイ。


同じく、これが調製したもの。


年内取込みのハクサイは数枚の外葉を外しました。2月取り込みのハクサイは2枚ほど外葉を外しました。
品種が異なるので形も大きさも違いますが、品質的には大差なさそうです。
芯の方では花芽が生長している可能性がありますが、割れてもいないので切ってはみませんでした。


ただし、取込みの時点で、畑に置いたままのハクサイは半数が傷んでおり歩留まりが悪い。
年内取り組みのハクサイは冬囲い中に傷んだものは僅かでした。
品種が違うので明確には言えないものの、今回は年内に中に取り込んだハクサイが安定しているように見えます。



早春の寒締めホウレンソウ

2024年03月21日 | 畑:葉菜類

秋冬ホウレンソウは5回に播いています。
これまで11月早々から穫り始め、途切れることなく収穫を続けてきました。
今、最後に播いたホウレンソウを盛んに穫っています


品種はサカタのタネのクロノス。
種播きは10月28日。種はばら播きです。ごく薄播きにし間引きはしていません。


例年は12月半ばから不織布をべた掛けします。今冬は生育が進みすぎると思いべた掛けなしの完全な露地です。
この作型は当地では最も生育期間が長く、通常は100日くらい、酷寒なら4ヵ月を要します。
今年は暖冬で1月末くらいには収穫が可能なくらいまで生長していました。
しかし、前作があったため実際に収穫を開始したのは2月下旬から。
種まきからはすでに140日ほど経過しています。
当然に伸びすぎになるかと思いきや収穫開始頃からは真冬の天候に逆戻り。


彼岸ともなれば早春と言えそうですが、繰り返し降雪もあってあまり変わらない姿のまま経過しました。


このホウレンソウにとっては気温が上がらず幸いしたようです。
あのまま気温が高ければ大きく姿は変わっていたと推測します。もっと上に立っていたはずです。
葉はますます波打ち表面はボコボコしています。穫り始めの頃よりもむしろ際立っているように見えます。


クロノスは元来濃緑で肉厚です。それに長い生育日数と縮みが加わり一層肉厚感は増しています。
なお、当地方では寒締めホウレンソウを分りやすい姿で見せるため縮みホウレンソウも作られています。縮みホウレンソウは「朝霧」などもともと縮みの出やすい品種を株間を広くとって播き、地べたに広がる株張り型のホウレンソウに仕上げるものです。
これは助っ人が穫ったホウレンソウ。


1株の方が寒締めらしさが分ります。


葉柄は少々伸びてきましたが、早春に肉厚で甘味、旨味十分のホウレンソウが味わえます。


こちらは春ホウレンソウを3月早々に播いたもの。


我流の省力早播き法ですが、透明ポリマルチを剥いだばかりです。
寒さのぶり返しにまともに当たりようやく発芽が揃ったところ。ここから暫く不織布をベタ掛けします。
冬ホウレンソウから間が空くのはやむを得ないようです。


長ネギと曲がりネギを穫る

2024年03月16日 | 畑:葉菜類

ネギは 長ネギと曲がりネギの両方を同時並行で収穫しています。
こちらが長ネギ。


10月から収穫を5ヵ月余り続けています。
出だしこそ若干遅れたものの伸び、太り、揃いとも良好です。
昨年夏の猛暑で全般に作柄が良くないと言われていますが、小生としては今作は最上の部類です。


湿害防止を最優先に植え溝を浅くしているものの畝間を広くし土寄せも十分にできています。
暖冬でしたが、2月半ば以降は真冬のやり直しのようになっており、さすがに外葉は枯れが目立ちます。
しかし、新葉はしっかりしており問題ではありません。甘味、旨味が乗り軟らかく美味しい。


数本穫ってみます。最近、雪や雨の降る頻度が高く土の水分が多いため抜き取り容易になっています。


春も近づいているので郎党には一生懸命食べるよう促しています。
こちらが曲がりネギ。


12月に長ネギを植え替えたもので、初めからの計画的なものではないためあくまで曲がりネギ風です。
曲りネギにするには、植え替えの際、斜めに寝かせて土を掛けます。
その作業を当地方で「ヤトイ」と言っています。
寝かせて植え替えるため分岐部までの土寄せが容易で、しっかりと軟白ができます。
当初寝ていたネギは生長するにつれて葉が垂直に伸び立ってきます。その時に曲がりが生じるのです。
こちら手前が寝かせた側。


こちら左手前が反対側。曲がりの外側になります。


真横から見ると、今はほぼ垂直になっていることが分ります。寝かせたのが左側。


数本穫ってみます。寝かせて植えられ土が薄いため一度にまとめて楽に抜けます。


3ヵ月近く経ち、ほぼ想定した曲がりネギの姿になっています。


長ネギに比べると長さ太さが一回り小ぶりな感じです。
これは「ヤトイ」により生育が停滞し、曲がるためにもストレスが掛かかるためです。しかし、それが柔らかさ、甘味、旨味を増すと言われています。
泥皮を剥いで長ネギと曲がりネギを並べて比べてみます。
分岐部から上を揃えてみました。違いがよく分ります。


ボリュームでは長ネギですが、曲がりネギは分岐までよく軟白が出来ています。
スケールを置いてみます。


長ネギは丈が小生がかつて目標にしていた40㎝あり、軟白もこの程度なら良しとします。
「曲がりネギ」もこの程度になれば十分です。
当地方では曲りネギは軟らかく旨いネギとして認知されおり、事実触感でもそんな感じがします。
長ネギも「ホワイトスター」は軟らかく美味しい品種です。


「寒玉キャベツ」の特徴とアントシアニンの発現

2024年03月15日 | 畑:葉菜類

冬キャベツは1月末から穫り始め、未だ盛んに収穫しています
秋キャベツを遅くまで穫っていたため穫り始めが遅れました。現在半分くらいまでは進んだでしょうか。


種播きは8月10日、8月29日の植付けです。
品種はトーホク種苗の「寒玉キャベツ」。低温に強く、雪中甘藍としても使えます。
当地では冬キャベツを通称「寒玉」と言うので、品種名そのものです。
近年はこの品種を作っていますが、特徴が幾つかあります。
生育旺盛で揃いがよく大玉になります。昨年は大玉過ぎたので今年はより株間を詰めました。
外葉が大きく、垂れ気味になるのが欠点かもしれません。少々だらしなく見えます。
そして、アントシアニンが発現しやすいことが特徴です。


冬キャベツは、低温に晒されることでアントシアニンの紫色の色素が出てきます。
寒さから身を守るための防御の印しでもあり、自然の現象で何の問題もありません。
したがって、冬キャベツらしい旨味と甘味の証しでもありますが、気になる人もいるかもしれません。
この「寒玉キャベツ」は酷寒の年には紫キャベツと見間違うほどになることがあります。
紫キャベツにはアントシアニンが沢山含まれています。この「寒玉キャベツ」は他の冬キャベツ品種よりアントシアニンが多いのではないかと推測しています。
そして、その色素の出方が気温に敏感に反応するようです。
大きい外葉は寒さに直接晒されるので紫色が非常に濃くなっています。


結球部分はこの外葉で寒気から守られるとアントシアニンがあまり発現せず緑が濃い。


結球がむき出しになり寒気に晒されると紫色がより出るようになります。そうすると凍害を受けるリスクも高まります。
今年はこのように薄い紫がかった程度の結球が多い。


以前作ったことのある渡辺採種場の「冬穫りB号」はアントシアニンの発現が少なく耐寒性は強い。その代わり肉質は硬い。
一方、この「寒玉キャベツ」は「冬穫りB号」に比べるとアントシアニンの発現が多く耐寒性はやや劣り、肉質は軟らかい。
今年の「寒玉キャベツ」は例年から見ると暖冬だったためか想定していたよりアントシアニンの発現が少ない。
外葉は紫になっていても結球は殆ど緑のままと言った結球も見られます。


ただし、2月後半から寒さがすっかりぶり返したため、あまり変わらない状態が長く続いている感じです。
例年は2月くらいに紫色は最も濃くなり、3月気温が上がってくると次第に薄れる傾向があります。
多少凍害の兆候が見られる株もありますが、ごく軽症です。


-5℃以下が連続するようなことがなければ実害はなさそうです。
外葉が少し傷んでいるこの株を穫ってみます。


これは外葉に守られアントシアニンの発現がごく少ない結球でした。


大きさは2㎏と手頃の大きさです。甘味、旨味が乗っており美味しい。
こちらは春キャベツ。


品種は「金系201」。
生育は順調で揃いも良い。例年よりかなり進んでいますが、2月後半からの寒さのぶり返しで少し停滞しているかもしれません。
キャベツは10月の秋キャベツから休むことなく穫り続けています。6月までうまく続くでしょうか。