里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

かき菜の収穫が始まり茎立ち菜が出揃う

2022年03月31日 | 畑:花菜類

「かき菜」の収穫を始めました。
すでにわき芽がたくさん出ています。


茎立ち菜として作っているのは「仙台雪菜」「かき菜」「三陸つぼみ菜」の3種。
何れも10月19日に直播き。
「かき菜」の収穫は、最も早い「三陸つぼみ菜」より2週間少々の遅れ。
「仙台雪菜」とは僅かの違いしかありません。


例年なら「仙台雪菜」とは1週間ほどの違いがあるので、今年は差が少ない。
この「かき菜」がナバナ類としての最後。
これで茎立ち菜(とう立ち菜)として作っている3種が全て揃いました。
何れも昨年より1週間から10日は遅れており、確かに厳冬の影響が明確です。
しかし、近年が暖冬傾向だったのであって、これが普通と考えるべきなのかもしれません。
「かき菜」は北関東の在来アブラナの一種。


その名の通り、花芽が伸びてくる茎葉を掻き取って収穫します。
ナバナ類の一種でありながら、菜の花が見えるようになる前の若い茎葉を食べます。
知らなければ単なる葉物のように見えるかもしれません。
同様の在来アブラナは全国各地に見られます。
トウが伸びてきても花芽はなかなか見えてきません。
蕾が大きくなってから穫るのでは遅く、硬くなり美味しくありません。


最も早くから収穫が始まった「三陸つぼみ菜」より2週間ほど遅い。
しかし、この違いは収穫のピークをずらす上では、むしろ好都合とも言えます。
「つぼみ菜」はその名の通り蕾が見えてから収穫しても軟らかい。
それに比べ「かき菜」はさらに早く蕾が見え始めるくらいまでに穫らないといけません。
この3種の中では、「かき菜」が最も丈夫で作りやすい。


「かき菜」も一般より早めに播いて大株にします。その方がわき芽も多くなり沢山穫れます。
「かき菜」は生育が旺盛。
主枝の茎は太いですが、若いので軟らかく、美味しく食べられます。
すでにわき芽が主枝と区別がつかないくらい伸びてきた株もあります。


花芽は隠れてよく見えません。


よくよく目を凝らしてみると辛うじて確認できます。このくらいのうちに穫るのがベスト。


この後は一気に盛りになることが予想されます。
こちらは「仙台雪菜」。今年は「かき菜」と収穫期が殆ど変わらなくなりました。


こちらは「三陸つぼみ菜」。


収穫開始から2週間ほど経ち、すでに主枝の収穫は終わってわき芽の盛り。
全体的に茎が細身になってきました。
「かき菜」と「三陸つぼみ菜」はよく似ています。穫ったものを並べて比較してみます。


右が「かき菜」左が「三陸つぼみ菜」。
「三陸つぼみ菜」はわき芽のせいもありますが、「かき菜」の方が大柄です。
ともに穫ったときは葉色が淡く見えても、湯がくと濃い緑になります。


我が家の大樹②~欅(けやき)

2022年03月30日 | 大樹と古木

我が家の大樹2回目は欅。
前記したように、大樹については正式な定義とは関係ありません。
我が家の大きな木を明らかにしておくため、あくまで小生が勝手に決めたものです。
正確な計測は一人では困難なので、根元周りの大まかな計測です。一部だけは胸付近の幹周りも計測。
欅はこの辺りの山林にごく普通に見られる天然の落葉樹です。
また、当県の県木にもなっている馴染みの樹木でもあります。
とはいっても、杉やナラ、クヌギなどの広葉樹のように多数あるわけではありません。
ここは自宅近くで、孟宗竹の中に欅が何本かまとまっています。


欅は生長すれば大木になるため、目立つ存在です。
これが我が家で最も大きな欅。


この周囲には何本か欅がありますが、他を圧する存在です。


欅は公園や街路樹などにも植えられますが、ほとんど下位の方から枝分かれしています。
そのため建材としての利用価値はないものが多い。
主幹が長くなければ材としての価値がありません。
この欅は主幹が長く、小生の贔屓目かもしれませんが、惚れ惚れする欅です。


根元回りを計測して見ると約380㎝。


胸付近の幹周りは約290㎝でした。
大人二人でなら楽に抱き抱えられる太さです。
この欅は幼少の頃にはすでに大木だったので、樹齢100数十年くらいは経っていると推測していました。
たまたま林業家の知人が付き合いのある木材市場の社長と見てくれたようです。
それによると意外にも100年強といった見立てでした。
こちらは近くにある2番目に大きい欅。


こちらの方が樹齢は古いという見立てです。

こちらの根元回りは約3m。


樹齢は太さだけでは計れないようです。専門家の見方は違います。
なるほど、こちらは皮が剥げ落ち老木化しているようにも見えます。


確かに生育の条件は前者の方が良いのは間違いありません。
こちらは周囲の欅。


根元回りは約220㎝。


このくらいの欅が多い。
これは別の場所。欅が何本かまとまって立っています。


何れも結構な太さになってはいます。

しかし、いかにも肌が若い。

この場所はこのような若い欅が多い。

将来は楽しみです。


この辺りで最も古いのがこの欅。


脇の杉の木を抱きかかえるように伸びています。
こちらは皮がかなり剥げ落ちています。
欅は柱などの建材に使われ、木目が緻密で肌がなめらか、光沢があり綺麗です。
これは60年ほど前、改築した折りに立った6寸角の欅の柱。


かなり年季が入っていますが、味わいがあります。


かつて欅は銘木として珍重された時代もありましたが、今はそんなこともなくなったのかもしれません。
もっとも、清水寺の舞台を支える欅の柱は樹齢300年以上と言いますから、我が家の欅は足下にも及びません。


仙台雪菜の茎立ち菜がようやく穫れる

2022年03月29日 | 畑:花菜類

「仙台雪菜」の茎立ち菜がようやく穫れるようになりました。
昨年より10日は遅れています。


我が家で作っている茎立ち菜(とう立ち菜)は「仙台雪菜」「かき菜」「三陸つぼみ菜」の3種。
何れも10月19日に直播きしたもの。
「仙台雪菜」は「三陸つぼみ菜」より2週間遅れの収穫開始です。昨年よりも間隔が開いています。
まだ、全ての株が穫れるまでには至っていません。この辺りはトウの伸びの早いところ。


「仙台雪菜」は、当地方のいわゆる伝統野菜で、そもそもは葉物として作られます。
我が家ではトウがおいしいので、茎立ち菜として作っています。
仙台雪菜は交配種ではないため種がやや雑駁で、綺麗な姿には揃わないことが多い。
茎立ち菜3種の中では一番弱く作りにくいものの、今年の厳冬のことを考えるとまずまずの生育状態です。
 

この辺りはわき芽も穫れ出しました。


この辺りは遅れていて、まだトウの伸び出しが不十分。


全体的には大株になっているので、量的には多く穫れそうです。
我が家では一般よりも早まきして大株に育てるようにしています。その方が花芽の数が多くなり沢山穫れます。


今年の厳冬下で下葉の枯れは多少出たものの、大した問題になりませんでした。
「仙台雪菜」の茎立ち菜は花が咲くようになってからでも軟らかく美味しく食べられます。
しかし、主枝は花芽が小さくあまりトウが伸びないうちに摘芯し、わき芽を伸ばした方がよい。


主枝を摘むと、このように沢山のわき芽が伸び出します。


「仙台雪菜」は葉が濃緑で肉厚、茎も軟らかく大変美味しい。
こちらは「三陸つぼみ菜」。


穫り始めて2週間ほど。収穫が盛りになってきました。
こちらは「かき菜」。


かなりトウは伸びてきました。近日中に収穫できる状態になっています。
穫った「仙台雪菜」と「三陸つぼみ菜」を比べてみます。
右が「仙台雪菜」、左が「三陸つぼみ菜」。姿の違いが明確に分ります。




我が家の大樹①~杉

2022年03月28日 | 大樹と古木

里山には、当然ながら山林があります。
そして、長い年月を掛け生長し、大きくなった樹木があります。
何度か山に入り、写真を撮りつつ若干の計測を行いました。
ここで、我が家の大樹について、記録しておくことにしました。
樹種ごとに何回かに分け記すことにします。
大きな木のことを大木、巨木、巨樹などと呼びますが、ここでは大樹としました。
なお、環境省では巨樹調査を行っており、対象を地上から約130㎝の位置での幹周が300cm以上の木としています。
しかし、ここではそれとは全く無関係。
あくまで小生が勝手に決め、我が家の大きな木を明らかにし、記録しておくことが目的です。
計測は一人では正確にはできないため、あくまで目安。根元の大まかな計測です。一部は胸付近の幹周りも計りました。
まずは最も主要な樹種の杉。
ここは我が家のすぐ裏手の山林。


天然杉と人工杉(植林)が混在しているようですが、特に大きな木は多分天然杉。
多分という意味は、小生が物心ついてから植林されたものはなく、それ以前のことについては確証がないからです。
この山林の一部は過去に伐採され、約60年前、約40年前の自宅の改築や作業場の建材となりました。
一番の大樹がこの杉。

周りの杉を圧しています。


根元周り約370㎝。


胸付近の幹周りは280㎝でした。
幼少の頃、御神木として扱っていたのがこの杉の木だったはず。
樹齢の推定方法もあるようですが、勝手に120~130年にはなるだろうと思っています。
ちなみに入口のこの杉。

根元周り約290㎝、胸付近の幹周りは約2mでした。この周囲はこのくらいの杉が最も多い。


次に太いと思われるのがこの杉。




根元周り約320㎝。


この周囲にはこれに近い杉が多い。





この木の根元周りも約320㎝。



この木もほぼ同じ。

これは自宅から大分離れた山林にある杉。


計測はしませんでしたが、こちらも同じくらい。


杉は築130年の我が家の主要な部分に使われています。
この鴨居は建てられた当時のもの。改築時に表面だけ薄く削られました。


杉板の帯戸は約60年前の改築時のもの。


この辺りでは、杉は実用上最も主要な樹種になっています。
当地方では植林されている木も大半が杉で、昭和30年代に多くの山に植えられました。


水墨画「菜の花」

2022年03月27日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3   
 

アブラナ科植物のトウが花を咲かせれば大概は菜の花と言って間違いではないでしょう。
別名は十字花科。文字通り花弁が4枚で十字の花です。
菜の花として生花用に作られるもの、野菜のナバナやトウ立ち菜として作られるもの、自然の野に咲く菜の花まで、様々あります。
しかし、それぞれ葉や花には微妙な違いがあります。
微妙というのは語弊があるかもしれません。形が大きく異なることもあります。
いわゆる菜の花の付き方には密なもの粗なもの、多数のわき芽が出て多くの花を咲かせるものなど。
葉も濃緑なものから黄緑色のもの、肌の滑らかなものや多くの縮みがあるもの等々。
油絞り用の菜種は、目的が目的だけに体は大きく花数も多い。
幼少の頃、我が家でも二毛作で菜種を作っていました。
今回描いたモチーフは花屋さんに出ている生花用の菜の花。
花が小振りで、葉には縮みがあり細身、太めの中ろくがあります。


今年のアブラナ科野菜はトウ立ちが遅い

2022年03月26日 | 畑:花菜類

冬の寒さに当たったアブラナ科野菜は春になるとトウが立ってきます。
今年は昨年に比べるとトウ立ちがかなり遅い。
1週間から10日は遅れているようです。
我が家で年内からトウを収穫するために作っている「アスパラ菜」「寒咲花菜」は終了しました。
春の茎立ち菜(トウ立ち菜)として作っているのは「仙台雪菜」「かき菜」「三陸つぼみ菜」の3種。
「三陸つぼみ菜」は盛りになってきましたが、他の二つはまだです。
冬季の葉物として作っているアブラナ科野菜も取り残したものからはトウが伸びてきます。
これはターサイ。


昨年よりはかなり遅れているものの、ほとんどの株からトウが伸びてきました。


毎年のことながら葉物で収穫しきれず沢山残されました。
外葉は大半が枯れ、トウだけが伸びています。


ターサイのトウ立ちは美味しい。ボリュームには欠けますが、余すところなく食べられます。
トウの進み具合にも個体差があるので、結構長く楽しめます。


これは縮み雪菜。


ターサイとよく似ています。


こちらもたくさん残されています。


ターサイ同様美味しい。ただし、本葉が野鳥に食べられたせいかトウが全体に小振り。
縮み雪菜は本葉が細かく縮れていますが、トウに付いている葉も縮れています。


これはチンゲンサイ。


やはり本葉が野鳥に食べられ、ややボリューム不足です。


こちらも沢山残っています。


チンゲンサイのトウはターサイや縮み雪菜に比べると味は落ちます。


これは水菜。


もちろん食べるのに支障はないはずですが、ボリュームがなく食したことはありません。
ただ花が綺麗な黄色の典型的な十字花です。


最後に、これが昨年から穫っているナバナの「寒咲花菜」。


今年の冬は厳しく、残された最後の一株。健気なものです。


今年はアブラナ科野菜のトウ立ちにも厳冬の影響が顕著に現れています。





冬ホウレンソウはすっかり姿が変わった

2022年03月25日 | 畑:葉菜類

冬ホウレンソウを穫り続けています。
秋冬ホウレンソウは4回に播いており、これが最後。
品種はサカタのタネの「クロノス」と「ソロモン」。
穫り始めて1ヵ月半ほど。
穫り始めの頃とはすっかり姿が変わりました。
始めは厳しい低温で葉が地べたに這うように広がっていました。
今は葉が立ち上がっています。


寒冷地といえども日が長くなり気温も少し上がって、春のホウレンソウの姿になってきました。
こちらが「クロノス」。


種播きが10月30日なので5ヵ月近く経ちました。


収穫が進んで株間が広がり、1株でボリューム十分。


葉の縮みは厳寒期から見ると緩んできました。
収穫の適期は過ぎているはずですが、肉厚濃緑で栄養価満点の様相。


こちらが「ソロモン」。


「クロノス」に比べると葉色は明緑色で縮みは少ない。


こちらも葉が立ってきました。
もっとも「クロノス」のようには厳寒期でも極端に地べたに這うほどにはなりません。


葉肉は厚みが増したようです。


大きくはなっていますが、収穫適期の範囲です。
始め「クロノス」を主に穫ったので、こちらは大分残っています。

収穫した「ソロモン」。


冬ホウレンソウは春ホウレンソウや夏ホウレンソウに比べるとビタミン含量など栄養価は段違いに高い。
もったいないので、花芽が見えてくるまで穫り続けます。
こちらは我流の早播きをした春ホウレンソウ。


発芽後にポリを剥ぎ不織布だけべた掛けしています。
まずまずの発芽状態のようです。


寒玉キャベツも春の装いか

2022年03月24日 | 畑:葉菜類

未だ、寒玉キャベツを盛んに収穫しています。
彼岸も過ぎ、寒玉という季節でもなくなりつつありますが、大分残っています。


今年は秋キャベツを遅くまで穫っていたため冬キャベツへの切り替わりが遅くなりました。
品種は、トーホク種苗のそのものズバリの「寒玉キャベツ」。


この品種は雪中甘藍にもできますが、今年の当地の降雪量は例年の1/3。
積雪10㎝以上で出動する除雪車の出番は一度も無しという少雪でした。
しかし、気温は低く正に厳冬。
寒玉キャベツは低温が続くと葉にアントシアンの紫色が現れてきます。
今年は厳寒期にはとりわけ色が濃く紫キャベツの様相でした。
これが2月の寒玉キャベツ


このトーホク種苗の寒玉キャベツは特に紫色が濃いように思います。
さすがに最近は、大きく様変わりしてきた印象です。
寒玉キャベツの紫がはっきりと少なく薄く変ってきました。


鮮やかな青味が目立ってきました。春の装いといったところでしょうか。
外葉が枯れてきたのも今年の特徴。


厳しい低温だったことが窺えます。


一部に凍害の症状も見られました。寒玉キャベツとしては珍しい。
それでも2、3枚剥けば食するには問題なし。ですから廃棄するようなものはありません。
今残っているものは、結球1枚だけ剥けば十分です。中心の葉はしっかりしています。


まだ、当分収穫は続きます。
穫ってみました。ずっしりと重い。


確かに寒玉キャベツは炒め物や煮物に最適です。
しかし、生でも問題なく食べられます。
こちらは春キャベツ。品種は「金系201」。


今年は明らかに遅れているようです。


昨年は早まり4月半ばから穫れ始めましたが、今年は無理でしょう。
4月中に穫れれば良しかもしれません。



水墨画「バナナとパイナップル」

2022年03月23日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  


バナナとパイナップルを水墨画で描いてみました。
小生のイメージでは、輸入果物の代表と言えばバナナとパイナップルでしょうか。
幼少の頃は、ともに大変な高級品で、滅多に御相伴に与ることはありませんでした。
我が家でも種籾を水漬けし、いよいよ今年の米作りがスタートしました。
子供の頃の米作りというと殆どが手作業。田植えはもちろん手植えです。
多くの人に集まってもらい、苗代の苗を引き、そして大勢が並んで植えたものでした。
田植えの時期には人の奪い合いのような事態が生じることもあります。
そんな時、すんなり人を集めるにはおやつにパンとバナナが欠かせないなどと言われたものでした。
調べた訳ではありませんが、当時と現在のバナナの値段は大して変わらないのではないでしょうか。
輸入自由化以前で、為替レートが1ドル360円の固定相場の時代ですから、輸入品はとんでもない高いものだったわけです。
そんなことを体験している人間も少数派になり、馬鹿にされるのがオチではありますが。
何しろ、最近は1ドル120円になり円安と言われる時代です。








今年もいよいよ米作りが始まる

2022年03月22日 | 田んぼ

今年もいよいよ米作りが始まります。
種籾を消毒し水漬けを開始しました。
毎年のことながら、少々の緊張感があります。
今年は、目前にして大地震から降雪、強風と出だしから縁起が良くない。
米は野菜のように簡単には播き直しがききません。失敗は許されないのです。
品種は「ひとめぼれ」1品種。


残念ながら、かつてのように何品種か作るというわけには行かなくなりました。
現在は刈り取り作業を委託しているため、我が家の規模では1品種しかできないのです。
昨日、朝から 塩水選をした後、種籾を4つの網袋に分けました。
今の種籾はよく精選されています。塩水選でも浮く籾はわずかです。


種籾消毒に使う薬剤はテクリードCフロアブル。

ごく一般的な薬剤ですが、安定した効果があります。
200倍液に24時間浸漬します。


処理完了です。


引き上げた直後は薬液が滴り落ちるので、しばらくの間置いて液を切ります。


その後、風乾します。
風乾は必ずしも必要ないのですが、薬剤を定着させるため昔からやっています。
すぐ水漬けすると水が汚れてしまうことも風乾している理由の一つ。
風乾は、一輪車に乗せたまま、日陰で数時間行っています。


水漬け開始です。


水漬け期間の目安は2週間。
「ひとめぼれ」は発芽しにくいので水漬け期間は長めにする必要があります。
最初の3~4日は水を交換せず、種籾消毒の効果を安定させます。


その後は2、3日ごとに水を交換します。
米の価格は低迷、有り難みがなくなったとは言え、当地方では未だ米は別格といった感覚があります。
何といっても主食ですから、腐っても鯛と言ったところでしょうか。
しかし、我が家のような小規模栽培では採算に合いません。
いつまで続くか、自らの米作りに多少の拘りのある少数の高齢者が頑張っていると言うのが現状です。


ソラマメのべた掛けを外し追肥と土寄せ

2022年03月21日 | 畑:豆類

ソラマメにべた掛けしていた不織布を外し、追肥と土寄せをしました。
ソラマメを作るのはしばらくぶりです。
昨年10月になって畑のスペースが空き、それを埋めるためにと動機はやや不純。
この場所は西側に隣家屋敷の立木があり、午後の日当たりが悪く条件は良くありません。
10月半ばに直播きしました。
年内の気温が高く少々伸びすぎ。結果的には少し早過ぎたようです。
12月初めにエンドウと同様、越冬対策に不織布をべた掛けしました。


品種は河内一寸。
当地方は昔からソラマメの産地になっており、主力品種は中早生の打越一寸。
昔ながらの河内一寸はやや晩生ですが、種代が安いのでこちらを選択。
不織布越しに見ても、かなり伸び茎が這っているのが分ります。


べた掛けを剥ぐ目安は最低気温0℃、最高気温10℃と言ったところ。
当地方の平年では春のお彼岸頃です。
エンドウは早めに済ませましたが、こちらの方が低温に弱いので遅く剥ぎました。


かなり伸びていました。主枝は這っているものが多い。


ところどころ、凍害と見られる症状があります。


べた掛けがなければ芯止まりになっていたかもしれません。
わき芽もかなり出ており枝が不足することはなさそう。何れ枝の整理が必要になるでしょう。
主枝には花が咲いてきました。


ただし、これがものになることはないでしょう。


畝の両肩に追肥しました。

やや肥え切れと思われる症状が散見されます。


管理機の逆転ロータで土寄せ。


土をはね上げ大きく寄せます。


クワで手直し。根元までしっかり土を寄せ終了。


不織布のべた掛けが普及する前は、笹竹や藁で越冬対策をしたものです。
それでも越冬中に欠株や芯止まりがよく出ました。
酷い年は春になると半分が無くなっていたというようなことも見られました。
しばらく作っていないので、感覚がイマイチですが、どうなりますか。


長ネギと曲がりネギ

2022年03月20日 | 畑:葉菜類

今年は長ネギに加え少々の曲がりネギを作っています。


まだ大分残っていますが、何れねぎ坊主が出てくれば終わりです。
寒冷地の当地といえども最近気温が少し上がってきたので、先はあまり長くないでしょう。
これは普通の長ネギ。10月から収穫を続けています。


冬季は少し纏めて穫り、自宅側に囲ったり土付きのまま袋に入れ取り込んだりしています。
11月下旬に最終の土寄せした後は、特に手を掛けていません。


湿害防止を最優先に、植付け溝を浅くしているため土寄せが難しくなりました。
分岐部までの軟白が不十分になっています。


それでも、近年あまり出来が良くなかったことから見ると、太りもまずまずで甘味、旨味は十分です。


こちらは曲がりネギ。


11月末と少し遅くなりましたが、一部を曲がりネギにしてみました。
当初から計画した訳ではないので、あくまで曲がりネギ風です。
ただ、今となれば十分な日数が経過しているので、曲がりネギと言って差し支えないと思います。
今では、一見何の変哲もない一本太ネギに見えます。


何も知らなければ伸びの悪いネギのように見えるかもしれません。
曲がりネギは植え替える時にネギを斜めに寝かせます。これが「ヤトイ」と呼ばれる作業です。
当地方では「仙台曲がりネギ」の伝統的な栽培法で、旨いネギの代名詞とされます。
植えた当初は葉が横を向いていますが、生長すると次第に葉は垂直に立ってきます。
今では葉は完全に真っ直ぐ上を向いています。
斜めに植えられているので、土寄せは分岐部まで容易にできます。
ですから軟白も確実。


穫るのも簡単です。


まずまずの曲がりネギになっています。


曲がりネギは曲がるときのストレスで軟らかくなり、甘味も増すと言われています。
収穫した長ネギと曲がりネギを並べてみます。


泥皮を剥いでみると違いがよく分かります。


曲がりの具合や軟白の違いが一目瞭然。
曲がりネギは分岐部までよく軟白されています。
消費者はその形からも長ネギは何となく硬そうな、曲がりネギは軟らかそうなイメージを持っているようです。

遂に一力新棋聖誕生

2022年03月19日 | 暮らし
囲碁の最高棋戦棋聖戦の最終第7局が一昨日、昨日と行われ、一力九段が4勝3敗で勝利、念願の棋聖位を獲得しました。
へぼ碁を少々嗜む小生にとっても、これは記録に留めるべき大ニュース。
一力新棋聖は本県出身の若き24歳。
デビュー当時から陰ながら応援してきました。
これまでも度々タイトルを獲得してきましたが、井山五冠の厚い壁に何度も跳ね返され苦汁を飲まされてきました。
今回も3勝1敗とカド番に追い込みながら3勝3敗のタイに押し戻された時は、正直今回も難しいかと思ったものでした。
それが素人目にも堂々とした打ちぶり、会心の碁だったと感じました。
そして、この度本県を襲った大地震の報を胸に頑張った旨のコメントを聞き感銘を受けました。
これを機に一段の飛躍が期待され、一力時代の到来も予感させます。
一力新棋聖は当県の地方紙河北新報創業家の御曹司でもあり、現在は同社の記者としても活動しています。
連載も持っているらしいのですが、残念ながら我が家では購読していません。
今回の棋戦は読売新聞社主催ながら、最高タイトルの獲得をどう報じるのか興味津々。
急遽コンビニで求めてきました。
想像通り大々的に報道されていました。
さすがにトップは地震関連ですが。


一面に大きく掲載。


社会面には半ページが割かれています。


さらに県内版にも。


ところで、一力新棋聖は早碁では無類の強さを誇っています。
去る3月13日に放映されたNHKトーナメント戦の決勝にも進出。
対戦相手は元名人の高尾九段。これには困った。
小生は高尾九段のファンでもあるのです。高尾九段のブログを愛読しています。
どちらにも勝たせたいという心境ながら勝負の世界は非情。
但し、高尾九段はこの棋戦でまだ優勝しておらず、今回は少しだけ高尾九段に肩入れして応援。
結果は僅か半目差で一力新棋聖の2年連続優勝でした。
両者に大拍手です。感動しました。
激震後には雪から雨。ドカ雪は免れたものの今度は強風。
自然は容赦してくれません。後始末で少々へこんでいたところでしたが、元気を頂きました。









水墨画「グロリオサ」

2022年03月19日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3 

コロナ禍の中の地震禍。
少しでも明るい画と思いました。少し前に描いたものです。
グロリオサと言う花を知ったのは30年以上前になるでしょうか。
祭事に立ち会った際、アレンジされた花の中で、一段と華やかを引き立てていました。
鮮やかで一風変わったその姿は否が応でも興味を引きます。
花に詳しい先輩がグロリオッサと教えてくれました。以来、ずっとグロリオッサと思っていました。
これは小生の聞き間違いなのか、外来種のための発音の問題なのか。
当時は珍しい印象でしたが、今では大概の方が名前は知らないまでもよく見かける馴染みの洋花になっています。
水墨画をやるようになり、グロリオサはしばしば画題に取り上げられます。
花も葉も特徴的で華やかな姿が、画題になりやすいからでしょう。
グロリオサが実際作られているのを見たことはありません。
球根が強い毒性を持ち、死亡事故も発生しているというから驚きです。


ジャガイモは今年も省力植付け

2022年03月18日 | 畑:土物類

ジャガイモの植え付けをしました。
激震に見舞われた当地ですが、すでにその前に種芋を切って準備していたのでした。
無駄にするのも面白くないと思い強引に決行しました。
今年も我流の省力植付けです。
当地方のジャガイモの植え付け適期は3月下旬から4月初めとされています。
それからすると少し早いですが、天気が崩れるというので前倒ししたもの。
この畑は面積約1a。しかし、利用率が低いので実質はその2/3程度。
近くの立木が大きくなり午後の日当たりが悪くなってきました。
ただ、霜の降りる心配が殆どなく、早く萌芽しても問題ありません。
すでに畑には2週間ほど前に元肥をやり、耕耘しています。これはその時の記録。
畝間1mになるよう畝の中心に目印線を付けます。


目印線に沿って約50㎝幅に元肥を散布。


最低速度で深くロータリー耕耘。帯状全層施肥です。


種芋は、昨年から自家種を止め、全て購入種です。
僅かばかりなので、品種は今年も男爵一品種。
種芋は2週間ほど浴光。3週間のつもりでしたが、結果的に短くなりました。
僅かながら芽は出ています。
種芋は頂芽優勢の原則にしたがって、縦切りに2分割。
これを夕方に済ませたところで深夜の大地震。タイミングが良かったのか悪かったのか。


芋はM玉と言いながら少々小さい。昨年北海道が不作だった影響があるのかもしれません。
植え付け直前にパラパラとにわか雨。幸い間もなく止みました。
再度ロータリー耕耘した後、畝間1mの畝の中心に再び目印線を付けます


畝間を広くしているので株間はやや狭めの30センチ。


目印線の位置に種芋を押し込むようにして植付けます。


管理機を利用して覆土。
畝立てロータの爪を左側は外向き、右側は内向きにしてセット。


土のはね上げは最低にして種芋が畝の中心になるよう逆転で土を盛っていきます。


左回りに往復すると覆土完了。


短時間で済みます。


丁度うまい具合に覆土できます。


軽く鍬でならして手直しし終了。


これで覆土5、6センチの適度な深さになります。


昔は鍬で植え溝を作って元肥をやり植付け、そして鍬で覆土と時間がかかりました。
この方法でなければ、このどさくさの中では無理だったと思います。