里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

夏秋キュウリをネットへ誘引

2024年05月31日 | 畑:果菜類

夏秋キュウリをネットに誘引しました。
当地方では通称蔓上げ。普通はハウスで植付け後最初に誘引する時に言います。
植付け時にすぐに誘引する場合は蔓上げとは言いません。
我が家では植付けた後不織布で覆いをしており、しばらく後に誘引するので蔓上げと言っています。
蔓上げの目安は植付けから約2週間、本葉7枚程度です。
天候や生育など状態が良ければ早い方が望ましく、遅れると樹勢に影響します。
当地の適期より早い植付けで、保温強風対策のため周りをこのように不織布で覆っていました。


今年は強風に見舞われた日があったので不織布の覆いがなければかなりダメージがあったはずです。
十分な効果を発揮しました。


最低気温も上がり当地でもキュウリの適温に近い時期となりました。
ここで不織布を剥ぎます。


品種は今年3年目の「OS交配ニーナ」。
植付け時の苗は本葉3枚半~4枚。葉色がやや落ち芯が細く徒長気味でした。
現在は本葉7枚くらいまで生育が進んでいます。
葉色はかなり濃くなっています。当地は植付け後異常乾燥状態で、その影響が大きい。
もう少し伸び伸びした姿になって欲しいところでしたが、苗と天候を考えればこの程度で良しとします。


蔓上げが遅れると蔓が地べたを這うようになります。そうなる前に誘引するのがタイミングです。


苗はネットの内側に植付けているので、蔓をネットの外にくぐらせて誘引します。


これで誘引、いわゆる蔓上げは完了です。


ネット支柱の外側から見るとこうなります。


今年は株間をさらに広げて90㎝。植付け本数は僅か6本。
株間を広くしても昨年と同様親蔓と子蔓1本を伸ばす2本仕立てを行います。


すでにわき芽や雌花が見えてきました。
2節までの伸びているわき芽と見えている雌花は全て搔きました。


過去2年作ったので品種の特性はかなり把握できました。
節間が短く葉はややコンパクト、殆どの節に花芽が着きます。
もともとハウス向きの品種と理解できます。しかし、露地でも十分に作れると分かりました。
収穫目標日数は100日以上、3年連続の達成を目指します。先は長い。


ナスは不織布を外し支柱に誘引するも樹勢は弱い

2024年05月27日 | 畑:果菜類

ナスは植付けて2週間ほど。不織布を外し支柱に誘引しました。
品種は渡辺採種場の中長なす「くろべえ」。
品種優先の苗選択ですが、植付け時の茎は細く徒長していました。
最近では珍しく蕾だけは大きくなっていました。
当地の植付け適期には早いので不織布をトンネル掛けしました。


どちらかと言うと保温よりも風対策ですが、今年は効果が明らかです。
強風の吹き荒れた日があり、不織布掛けをしなければ相当傷められたはずです。


殆どの株の一番花が開花しているので不織布を外すことにしました。


想定しているより茎の太りはイマイチで樹勢は弱い。、


下葉の黄ばみは取れないものの新葉の方はナスらしい葉色になってきました。わき芽も伸びてきました。


ここで支柱を立て誘引します。
仕立て方は、ごく一般的な主枝と1番花直下のわき芽2本を残す3本仕立てです。
わき芽は整理するほどになっていないので、今回は手を掛けません。
支柱を立て誘引しました。


早いものは花収まりした株もあります。


樹勢が弱いので一番果が留まることは期待していません。
成り行きに任せますが、留まるものがあっても大きくしません。小ナスの状態で穫ってしまいます。
まずは樹勢優先。2番花以降が着果すれば十分です。それでも確実に6月中から穫れます。


この後、生長すれば株の両側に廃材を利用したパイプ支柱を立て、誘引します。

夏秋キュウリ(2本仕立て)の植付け

2024年05月17日 | 畑:果菜類

夏秋キュウリの植付けをしました。2本仕立てにします。
夏秋キュウリとは夏から秋にかけてネット栽培するキュウリのこと。
収穫日数100日以上の長期収穫を目標にしています。
近年は目標を達成できずにいましたが、昨年、一昨年と2年続けて達成できました。
ここ2年と同様に畝作りからネット張りまで準備を整えています。


苗も昨年と同様のところから同じ品種「OS交配ニーナ」を購入。
たまたま一昨年に苗を見つけ作ってみたところ思いがけず結果オーライ、昨年も作柄良好でした。
しかし、今年の苗は昨年の苗からみると姿はイマイチです。


この「OS交配ニーナ」は埼玉原種育成会の品種。
埼玉原種育成会はときわ研究場と並ぶキュウリ専門の種苗会社です。
昔はキュウリは何れかの種苗会社の品種を作っていました。
「ニーナ」はもともとはハウス用で、夏秋期も雨除け用の品種となっています。
しかし、2年作ってみて特性も大分把握でき、露地でも多収できることが分りました。
今年は株数を6本に減らし、株間は90㎝に広げました。
この株間だと3本仕立てや半放任も可能なくらいですが、これまで通り2本仕立てにします。
助っ人から例年大量の塩漬けをすることになるので植えるのを少なくしてとリクエストがありました。
ただ経験則で言うと初期収量は多少少なくなるものの最盛期は株数とあまり関係なく穫れます。
ホーラーを使用し植え穴を開けます。植え穴に少し水をやりました。


害虫予防の粒剤を施用。


株間90㎝となるとさすがに広い。従来は株間75㎝、昨年は80㎝でした。


植付けました。昨年の苗から見ると今年の苗は葉色がやや落ち芯が細く徒長気味です。


ネットの内側に植付け、蔓上げ時にネットをくぐらせ誘引します。


今年は気温が高いものの当地の植付け適期は最低気温が12、3℃になる5月下旬。
保温強風対策のため蔓上げ時まで不織布で覆いをします。


強風対策が一番ですが、十分効果はあることが分っています。


上部を支柱の中段の横パイプにパッカー止めし、下はマルチ止めで抑えます。
これでキュウリの植付けは完了です。


ナスを不織布のトンネル掛けで植付け

2024年05月13日 | 畑:果菜類

ナスを植付けました。
畝の準備は田植えの前にピーマンの畝と同時に終わっています。


苗は購入しました。
老朽化したパイプハウスを解体して以来、果菜数種の苗は購入しています。
我が家で作っていた当時は植付け時期に合わせて育苗したので良くも悪くも納得して植えていました。
購入苗ではなかなか思い通りには行きません。
それでも以前は信頼できる苗生産者がおり良かったのですが、コロナ禍を機に廃業してしまいました。
その後は特定の所を定められず、数カ所を見て回り良さそうな苗を購入しています。
果菜類の苗だけは良い苗であれば苗代はさして惜しくありません。苗代の10倍の収穫は可能ですから。
とは言え、資材も高くなっており、出来るだけ集約して無駄をなくすことにしました。
我が家郎党の消費を賄うのが目的ですが、年々消費も減っています。
そもそも当地の果菜類の植付け適期は、トマトで5月半ば、キュウリ、ナス、ピーマンは5月下旬。
しかし、近年は気温が高い傾向が続き、1週間程度早まっているのかもしれません。
当地方の苗販売も需要の多い5月の連休から半ば頃までが中心になっています。
本来なら最初に植えるのはトマトにしたいところですが、今年、最初に植付けることになったのはナス。
ナスの苗選びは品種優先です。
品質、収量とも安定して使い慣れた渡辺採種場の中長なす「くろべえ」にしたい。
これは馴染みの農業資材店からの購入です。他にこの品種を扱っているところはありませんでした。


近年では珍しくかなり蕾が大きくなっています。しかし、鉢が小さく茎は細くて徒長気味です。
おそらく一番花は留まらないでしょうが、これで良しとしました。
ホーラーを使用し植え穴を開けます。


今年は本数を少なくした分畝間130㎝、株間70㎝と広くしました。
植え穴に害虫予防の粒剤を施用。


風が吹くと倒れるくらいながら液肥をやっていると見え色艶は良い。

蕾がこのくらいまで生長した苗は久しぶりです。


2畝に6株ずつ。さすがに畝に余裕があり過ぎ、減らし過ぎた気もしてきました。

結局2株を追加で購入し、2畝に7株ずつになりました。皮肉にもこちらの方ががっちりして良い苗でした。


本来なら当地のナスの植付け適期は最低気温が12、3℃になる5月下旬。
今年はたまたま気温が異常に上がる日が多くなっていますが、不織布をトンネル掛けします。


但し、保温よりも風対策主体で効果は確かです。


かつて畑作農家だった我が家には不織布の在庫が沢山残っています。


主な夏野菜の畝作り

2024年05月12日 | 畑:果菜類

昨日、キュウリの畝作りについて記しましたが、他の主な夏野菜の畝作りについて纏めて記します。
すでに田植え前にはマルチ掛けまで終えています。
ナスとピーマンは全く同じ。
1ヵ月以上前に苦土石灰を全面散布し一度ロータリー耕耘しています。


今年は畝間を少し広げ130㎝。畝の中心位置に目印線を付けます。


幅60~70㎝に有機肥料と化成肥料を帯状に散布、いわゆる帯状全層施肥です。


ロータリーを深くセットし最低速度で再度耕耘。
再び畝の中心位置に目印線を付け、管理機で畝立て。


畝立てロータの爪の向きをセットし、目印線が畝の中央になるよう逆転ローターで往復し土を盛ります。


鍬でならしてかまぼこ形に成形します。


黒マルチを掛けナスとピーマンの畝は出来上がり。


2畝がナス、1畝がピーマンです。一部他品目も予定。
次はトマトの畝作り。
前作の関係でタマネギと春キャベツの間に作ることになりました。
後に畝を跨ぐように雨除けの支柱を立てることになります。
やはり1ヵ月以上前に苦土石灰を全面散布し一度ロータリー耕耘しています。
畝の中央になる位置に目印線を付け、幅60~70㎝に元肥を帯状に散布。


元肥はナス、ピーマンよりは少ないものの一般のトマト栽培よりは多くします。
これは連続摘芯栽培を行うためで、果実数が多く樹への負担が大きくなるからです。
ロータリーでゆっくりと深く耕耘。これほど土が湿気った状態とは思いませんでした。


再び畝の中心位置に目印線を付け、管理機で畝立てし、鍬で成形。
湿気った状態のためごろ土が酷くなってしまいました。


黒マルチを掛け畝は出来上がりですが、思いがけず過湿な状態の畝になり少々不安ではあります。


後に雨除けの支柱を立てました。この頃の畑はカラカラです。


資材は全て老朽化したハウスを解体した廃材を利用し、自分で曲げ加工したもの。
この後、筋交いをして取り敢えずトマトの畝作りは終了。後に雨除けを掛けます。
こちらはインゲン、サトイモ、カボチャ、エダマメ等々の畑。見るからに強粘土質の土壌です。


畝間は150㎝とインゲン用の支柱に合わせ広くなっています。
品目を考え畝によって施肥量は異なりますが、基本は同様に帯状全層施肥です。


ロータリー耕耘後、管理機で畝立てし鍬でならして成形。


黒マルチを掛けて終了です。


作るのは少し先になりますが、蔓ありインゲンのネット張り、そして筋交いまで終えました。


ここには蔓なしインゲンやカボチャの種播き、サトイモの植え付けなどをすでに終えています。
助っ人達が自由に作れる畝も用意しました。


夏秋キュウリ長期収穫のための畝作り

2024年05月11日 | 畑:果菜類

いわゆる夏秋キュウリとは夏から秋にかけてネット栽培をするキュウリのことです。
目標とするのは長期栽培で収穫日数100日以上です。
幾つかある果菜類の中で長期収穫が最も難しいのはやはりキュウリ。
近年はなかなか目標を達成できずにいましたが、一昨年、昨年と2年続けて達成し、満足できました。
要因は幾つかあると思いますが、変えてみたのが畝作り。
かなり昔にやったことのある深層の溝施肥を、2年間やってみました。
少々手間はかかりますが、今年もやることにしました。
耕耘からネット張りまでは1ヵ月くらいの期間があるので一連の作業を纏めて記します。
すでに1ヵ月以上前に苦土石灰を全面散布し一度耕耘。半月余り前に畝作りを行いました。
畝の間隔はパイプ支柱に合わせて160㎝。畝2列のうち1畝に深層の溝施肥を行います。
もう1畝は7月に直播きする短期栽培なので溝施肥は行いません。
畝の中央になる所に目印線を付け、70~80㎝の幅で元肥の有機肥料と緩効性肥料を帯状に散布。


トラクターでゆっくりと出来るだけ深くロータリー耕耘します。これは2畝共通でいわゆる帯状全層施肥です。
溝施肥を行う位置に再び目印線を付けます。


目印線が畝の中央になるよう管理機で溝上げします。


鍬で手直しし深さ30センチくらいの溝を作ります。


そこに稲わら堆肥、有機肥料と緩効性肥料を入れます。


土を平らに埋戻し、畝の中央位置に再び目印線を付けます。
溝施肥が畝の中央になるよう管理機の逆転ローターで往復し土をはね上げます。

鍬でならし仕上げれば、帯状の全層施肥と深層の溝施肥を合わせた畝が出来上がります。
最後に、黒マルチを掛ければ畝作りは終了です。例年より畝が少し短くなりました。


左が長期栽培用、右が遅まきの短期栽培用です。


次は支柱立てです。


支柱などの資材は、全て老朽化したパイプハウスを解体した時の廃材です。
自分で曲げ加工したものなので不成型で、大分腐蝕もしています。
横の直管パイプは、頂点、両肩、中段、下段の7本設置します。横パイプはフックバンドで止めます。


下段の横パイプは、ネットを張るときにネットの端を通してから固定します。ここまでは一人作業です。
最後のネット張りだけは助っ人の協力を得ます。
一人で張る場合はシングルネットを利用しますが、ダブルネットを利用し両畝を一度に張る場合は2人作業になります。
キュウリ専用支柱ではないためネットサイズはピタリとは合いません。したがって少々強引に止めます。


ここまでは田植え前に終わっていました。
最後にやったばかりのが筋交い。筋交いにはパイプよりしなりのある竹の方が適します。


強度を保つため筋交いは必須。筋交いをしなければ強風で飛ばされるリスク大です。
これで長期収穫を目指す夏秋キュウリの畝作りは完了しました。


畑の土壌改良にピートモスを利用する

2024年02月16日 | 畑:果菜類

畑の土壌改良にピートモスを利用しています。
ピートモスは元々はイネの育苗用に土に混合して用いていました。
それを畑に使ってみたところ良さそうなので継続して使うようになりました。
我が家の畑は強粘土質土壌で扱いにくい。ただ、悪いことばかりではありません。
ミネラル分が多く肥料持ちが良いので上手く作れば味の良いものができます。
しかし、土が固まりやすく湿害を受けやすいと言う大きな弱点があります。
その改善策の一つとして行っているのがピートモスの利用です。
土壌改良にはわらや落ち葉なども利用していますが、ピートモスは効果が長く持続することは確かです。
但し、経費が掛かるので毎年畑を変えながら順繰りに使っています。
作業は畑が空く冬期間になることが多く、畑の状態を見ながら進めます。
この場所はダイコンや秋キャベツなどの跡地です。


まず、一度ロータリーで耕耘し均します。


用いるピートモスがこれ。カナダ産の225ℓ入りです。


ピートモスは欧州産が長持ちすると言われているようですが、違いは分かりません。
前は毎年3袋を購入してきましたが、価格が上がってからは2袋に減らしました。
ピートモスを全面に散らします。


圧縮されており大きく重いので扱うのは少々大変。
しかし、よく出回る20ℓ入りの袋よりははるかに割安なので、ここは我慢です。


この後、くずの木炭も全面に散らします。


昔、父が作った木炭で在庫として残っているものを利用します。
木炭は活性炭と同様の効果があり、湿害防止に有効と言われています。
特にピートモス自体は酸性なので、アルカリ性の木炭との組み合わせは悪くないと考えています。


そして、ロータリーで耕耘。


繰り返しゆっくりと深く耕耘し、均一に混じるようにします。


次第に馴染んでいくでしょう。


この後、別の場所でも同様に行います。これで夏野菜の出来が良くなることを期待です。


長期貯蔵したカボチャはまだイケる

2024年01月26日 | 畑:果菜類

「冬至カボチャ」用に作っているカボチャがまだ残っています。
長期の貯蔵を試すため敢えて残していました。
これが作業場の中に保管しているカボチャで大小2個。


品種はサカタのタネの白皮系カボチャ「雪化粧」。
昨年は夏の気温が高すぎ干天続きで、遅穫りのカボチャの着果には厳しい年でした。
そもそも高冷地や北海道が適地なので難しい作型です。
それでもなんとか小さい果実1個を含め5個が確保できました。
これが10月に完熟で一斉収穫した時のもの。


「雪化粧」は極粉質で貯蔵性が極めて高い。
サカタのタネでは1カ月程度の貯蔵で食味が最高になるとしており、11月に2個は消費。
冬至の時点で残っていたのはこの3個。


そして、冬至に食したのがこの1個。


「雪化粧」は白皮系ですが、やや青みがかった灰色です。
収穫したばかりの果実から見ると少しずつ色合いが変化していきます。
切ったときのもの。


それから、さらに1ヵ月以上経ちました。収穫してからは100日以上です。
作業場の中に保管していたので、暖冬とはいえ常温でもほぼ冷蔵に近い状態です。
明るいところに出してみても、大きな劣化とかは見られません。


軸だけは当然劣化していますが、皮はなめらかで、かびや腐れも全く見られません。
色合いは変化しているのが分ります。
皮は青味は殆どなくなり全体に白っぽくなったように感じられます。


ピンクがかってきたのは低温によるアントシアニンの発色ではないかと思います。
大きい方のカボチャを半分に切ってみました。


綺麗な黄橙色で、冬至の時より色が濃くなっているようにも見えます。
中心の綿の部分は多少乾燥し空洞気味ですが、劣化した感じはありません。
我が家と助っ人宅とで半分ずつ食してみることにしました。
一部をシンプルなカボチャ煮にしてみました。


ピーク時のようなホクホクの食味とはいきませんが、問題なく美味しく食べられます。
「雪化粧」は極粉質で貯蔵性が極めて高いことがよく分ります。


冬至に「雪化粧」カボチャ

2023年12月22日 | 畑:果菜類

今日は冬至です。
冬至と言えばカボチャ。
何とか冬至カボチャを確保できました。
冬至カボチャ用に作っている品種はサカタのタネの「雪化粧」。
7月1日に直播きしたものの初期の生育が思わしくなく、最後に残したのが5株。
9月の姿がこんな感じでした。


気温が高すぎ干天続きで、着果には悲観的でしたが、このような白い果実数個が辛うじて着果。


そもそも厳しい作型ですが、今年の酷暑ではなおさらでした。
これは収穫時。茎葉も大分傷んでいました。


サカタのタネでは、「雪化粧」は開花後50日で最高の品質になるとしています。
今年の気温を積算すると45日くらいで同等に達しましたが、遅い開花のものに合わせたので完熟は間違いありません。


10月9日に小さい果実1個を含め5個を一斉収穫しました。これが収穫直後のもの。


過去には収穫ゼロの年もあったので、今思えばあの猛暑でよく実が着いたものだという気がします。
「雪化粧」は極粉質の貯蔵性が極めて高い品種です。
サカタのタネでは、1カ月程度の貯蔵で甘みが増し食味が最高になるとしています。
冬至カボチャへの利用が目的ですが、最も美味しいところで食してみようと2個はすでに消費済みです。
確かにホクホク感抜群で美味しい。助っ人の評判も頗る上々。
今残っているのは小さい果実含めて3個です。


九重栗カボチャの3番果もまだ残っています。


こちらは9月13日に一斉収穫。沢山穫れましたが、ここまで置けばかなり劣化しているはず。
冬至カボチャの確保のため取り敢えずはここまで取っておきました。
外観上の傷みは見られないので利用するのは十分可能でしょう。
これまでに何度か作っている同じ白皮系のカボチャに渡辺採種場の「白爵」があります。
「白爵」はほぼ純白ですが、「雪化粧」はやや青みがかった灰色。
収穫当初に比べると色合いが少し変化しています。


「雪化粧」を切ってみました。綺麗で良さそうに見えます。


見た目では11月に食した「雪化粧」と変わりないようです。
「九重栗」など黒皮カボチャと比べ黄色味がやや薄いのが白皮カボチャの特徴です。特に皮に近いところ。
冬至にカボチャを食べる風習は全国各地にあると思います。
当地方でも昔からの習わしで、カボチャを食べると風邪をひかないと言われます。
当地方の冬至カボチャは小豆と一緒に煮込むのが一般的。我が家ではシンプルなかぼちゃ煮です。
冬至にカボチャを食べ、先日頂いたユズで柚子湯に浸かれば某かの御利益はありや。


ピーマンは5ヵ月半収穫して終了

2023年12月05日 | 畑:果菜類

夏秋野菜で唯一残っていたピーマンはここで終了となりました。
今年はナスを片付けた後も特に支障がないので霜で駄目になるまでとそのまま残しておきました。
当地、先週複数回霜が降り、このような姿になりました。


特に12月2日朝は前日から西高東低の気圧配置で晴れ上がり、放射冷却で氷点下2℃まで下がりました。
これが大きなダメージとなりました。


葉は軟らかいので、強い霜に当れば激しく傷みます。
ピーマンは6月20日過ぎから穫り始めたのでほぼ5ヵ月半。
品種は「京みどり」。
今年は一貫して株の勢いが非常に良かった。根元の主枝は木化しています。


誘引は中央の1本の支柱と、畝の両側に立てた支柱にフックバンドで止めた横パイプを上げていく簡易な方法です。
支柱は9月中に最大限まで上げました。これまでで最も早い。
整枝は簡易な「ふところ枝」の整理を行っています。例年なら後半は放任です。
しかし、今年は ジャングル状態になり収穫にも支障を来すようになったので枝を間引きました
歩くのに支障がある枝は切り戻していますが、それでも後半は枝が大分垂れています。


降霜で葉は傷んでも果実にはまだ傷みは殆ど見えません。


果実は葉より硬く、多くが葉に隠れて直接霜に当っていないためです。


果実は穫り頃のサイズのものから小さなものまで多数着いています。


片付ける前に助っ人に纏めて穫ってもらいました。
少々小振りのものまで穫り、篭が山盛りになりました。


助っ人が我が家の分と半分置いていったもの。これが今年最後のピーマンです。


ピーマンは当地でも11月中旬まで穫ることは珍しくありません。
しかし、大概はその頃には株も弱り霜が降りて終りになることが多い。
今年は夏から一貫して気温が高く、11月以降もその傾向は変わりません。
ようやく先週末に一時的に12中下旬並の真冬の気温になりました。
もともとピーマンは高い気温を好みますが、生育後半は低温にもよく耐えるようです。
昨年は後作の関係で強制終了させてしまいましたが、一昨年もちょうど同じくらいまで穫りました。
近年一番心配なのはエソ系のウイルス。潜伏期間があるため始末が悪い。
苗がこれに罹っていれば長持ちしません。ここ4年は免れているので長期収穫が出来ています。


ナスは長期収穫して終了

2023年11月24日 | 畑:果菜類

ナスは6月末から穫り始めたので間もなく5ヵ月です。


さすがに気温が下がり、肥大も鈍ってきたため片付けることにしました。
我が家では多分これまでで最長と思うので記録に留め置きます。
品種は中長なすの「くろべえ」。


1ヵ月ほど前、タマネギの畝を作るため1畝を強制終了させました。
これがその時のもの。ナスの畝跡がタマネギ畝になりました。


まだ旺盛な生育だったので少々勿体ない感じではありました。今、残っているのは1畝。
草丈は人の背丈をはるかに超し、一部は通路にまで湾曲して垂れていますが、放任しています。


タマネギの畝が日陰になり、タマネギにとっては迷惑でしょう。
仕立て方はごく普通の3本仕立て。切り戻し剪定も更新剪定もせず伸ばして来ました。
誘引は、中央の1本の支柱と畝の両側に設けた横パイプを上げていく簡易な方法です。
酷暑をものともせず想定以上に草丈が伸び、9月10日には最大限まで支柱を上げました
支柱の高さはこれまでで最も早く限度に達しました。
これまではこの支柱で大きな支障はなかったのですが、今年はこれでは足りませんでした。


やむを得ず、その後は中央の支柱に出来るだけ枝を引っ張りました。
それでも引っ張りきれない枝は湾曲し通路に垂れています。歩くのに支障がある枝だけは切り戻しました。


整枝は簡易な「ふところ枝」の整理ですが、9月いっぱいまでで以後は放任。下枝も復活し伸びています。
追肥は、マルチの裾をたぐり上げ敷きわらの上から速効性肥料をバラまきました。
9月になって十分に雨が降ったので追肥もよく効いたようです。10月以降は追肥していません。
結局成り疲れらしい姿を見せず今日まで来ました。未だ良い実が結構成っています。


11月に入ってからは週2回程度の収穫ペースです。
肥大には時間が掛かかるようになりましたが、小振りながらもそれなりの果実が穫れます。


思うに、今年はまず苗が近年では一番しっかりしていました。やはり出だしが大事と分かります。
天候も今年のような酷暑の年は、寒冷地でしかも里山には有利に働いたようです。
日照が多く夜温が低いため長持ちしやすい環境だったのでしょう。
これまで十分に働いてくれ、一方でタマネギにはマイナスなのでここで打止めとします。
これはピーマン。


こちらはさして支障がないので霜で駄目になるまで続けてみます。


穫り続けるピーマンの最後の整枝

2023年10月20日 | 畑:果菜類

ピーマンは6月20日過ぎから穫り始めたのでほぼ4ヵ月です。
品種は「京みどり」。
7月半ばから最盛となり間断なく穫り続けています。


今月に入っても気温が高い傾向は続いており、生育旺盛で衰える気配は見えません。


誘引は畝の両側に設けた横パイプを上げていく簡便な方法で行っています。
今年は草丈が伸び、すでに9月中に最大限まで上げており、この通りこれ以上上げる余地はありません。


次第に気温も下がってくるので、手を掛ける必要もないだろうと考えていました。
しかし、その後も枝は伸び、茂って横にも大きく広がっています。ナスとの間の通路も塞がってきました。


放置していましたが、果実も見にくく収穫にも支障を来すようになってきました。


特に中の果実は非常に見にくくなり、このまま最後まで放任と言うわけにはいかなくなりました。


昨年は後作の関係で10月中に強制終了させましたが、今年は後作のことを考慮する必要がありません。
よってもう一度整枝をすることにしました。
整枝は最も簡易な「ふところ枝」の整理を行ってきました。
「ふところ枝」とは株の内側に向かって伸びている枝のことです。
これまでは中心の支柱や主枝が見える程度に「ふところ枝」を間引いてきました。
しかし、暫く放任していたためジャングル状態になってしまい枝の判別も難しくなっています。


そこで、着いている果実が上から確認できることを目安に枝を間引くことにしました。


この程度になれば果実の見逃しも少なくなるでしょう。


前よりは中央部分が大分透けました。通路側は歩くのに支障のある枝を切り戻します。


未だ最盛期と遜色ない穫れ具合です。


小生はピーマン好きで、数個分さっと炒めたり炙ったりして毎食でもいい口です。
さすがにこれからは枝の伸びも抑えられるでしょう。
果実の数が多く気温も下がってくるので肥大も疎くなると思いますが、後は成り行きに任せます。


冬至カボチャ用「雪化粧」を穫る

2023年10月10日 | 畑:果菜類

冬至カボチャに使う遅穫りのカボチャを収穫しました。
品種はサカタのタネの「雪化粧」。
7月1日に直播きしたもの。


半分は古種を使ったためか初期生育の悪い株があり、最後に残したのは5株。
干天が続き、葉は小振りで色も淡くなかなか勢いがつきませんでした。
蔓は半放任にし、実が留まるのを確認してから混んでいるところだけを整理しました。
今は葉がかなり傷んでしまいました。


気温が高すぎて着果には悲観的でしたが、辛うじて数個の着果を確認。
どういう訳かこの1株だけ8月15日頃に15、6節目に着きました。


さらに8月20日頃、20節くらいに3株着きました。


さらに数日遅れで1個。
その後は1個も着果しませんでした。
そもそも真夏に開花するこの作型は難しい。とりわけ今年の酷暑は厳しかったです。
健全な葉が少なくなってしまったのでもっと早く穫っても良かったのですが、ここまで畑に置きました。


サカタのタネでは、開花後50日で最高の品質になるとしています。
今年の気温を計算すると45日くらいには同等になり、日数は十分過ぎるくらいです。
ただ、後半は葉が傷んでしまったので同じようには扱えないかもしれません。
軸は褐変し、沢山ひび割れが出来ています。


この「雪化粧」は未熟のうちはほぼ純白ですが、完熟すると僅かに青みがかった灰色になります。
何度か作っている同じ白皮系の「白爵」は最後までほぼ純白です。
一斉に収穫しました。


近3年の遅穫りのカボチャの収穫は0個、3個、6個。
今年は結局1株1個で5個の収穫となりましたが、猛暑下で半分諦めていたので良しとします。
小さな1個以外は2~2.5㎏の比較的揃った果実でした。


「雪化粧」は極粉質の貯蔵性が極めて高い品種。
サカタのタネでは、1カ月程度の貯蔵で甘みが増し食味が最高になるとしています。
冬至カボチャが目的なので利用するのはさらに先になります。
これは「九重栗」カボチャの3番果


極粉質で未だホクホク、食べ頃です。
暫く美味しく食べられるでしょう。しかし、次第にホクホク感は衰え劣化してきます。


夏秋キュウリは2年連続で収穫100日以上を達成

2023年10月07日 | 畑:果菜類

夏秋キュウリは植付けてから4ヵ月半余り、6月20日頃から収穫を開始しました。
すでに目標の収穫日数100日をクリア、2年連続での目標達成となりました。
現在の姿は昨年より傷みが少ない。安定して穫れています。
品種は2年目になる「OS交配ニーナ」。
この品種は間違いなく多収品種と言えます。
主枝、側枝と殆ど100%の節成り、さすがに今年の猛暑では多少飛んでいるかも知れませんが。
9月中旬までは摘果をしていましたが、その後は極端な奇形果以外はしていません。
今は枯れ葉の整理もしていないため、ネットの内側から見るとこのとおり。


ここまでくれば見てくれは気にしないことに。しかし、実は成っています。


外側から見るとこのとおりで、特にこの角度からは良さそうに見えます。


反対方向から。


横から見ると、さすがにネット全体が青々と言う訳にはいきません。
しかし、近年では最も姿が良い。勢いを保っています。


結局、べと病と褐斑病は完全には止まらなかったものの致命傷にはなりませんでした。
孫蔓の新葉は依然伸び続けています。
孫蔓は基本放任としていますが、混みすぎになりました。ひ孫蔓もあります。


できるだけネットに這うよう誘引してきましたが、絡みつくほどになったところがあります。
結果的には半分くらいを摘芯して良かったようです。
しかし、その時点の判断はとても難しい。逆に樹勢を弱める結果になりかねないからです。
7月早々から最盛期となり、以来多少の波はあったものの大きな成り疲れも見せず穫れ続けてきました。
思うに、干天を耐えることが出来たのは畝作りの効果が大きかったのではないでしょうか。
また、後半に入って雨もあり、追肥がうまく効いてきたようです。
現在の管理は垂れそうな蔓を適当にネットに誘引するくらいのもの。
近年では昨年が最もよく穫れましたが、今年はそれを上回っています。
こちらは遅穫り用の夏秋キュウリ。


あくまで早植えのキュウリを補完するものです。
7月12日に直播き。近年早くから穫れることが多く、例年より遅らせました。
品種は馴染みの店に希望の品種がなく「夏すずみ」を選択。
干天で日中萎れることが続き、当初から勢いが悪かった。
それでも今年は芯焼けや葉焼けは発生しませんでした。
しかし、2、3本の子蔓が長く伸びただけで側枝の出が甚だ悪い。べと病、褐斑病も出ています。


株間が80㎝と広いこともあり、未だネット全体に茂っていません。
そもそも高温期のこの作型は徒長しやすく雌花が着きにくいのですが、今年は特に良くない。


支柱の頂点に達したところでピンチ、多少蔓を誘引する程度で半放任です。
収穫した果実。右が早い方のキュウリ、左が遅い方のキュウリ。大分違いがあります。


キュウリはまだしばらく穫れ続けるでしょう。
この後はほぼ成り行きに任せ、後作の関係で10月20日頃には強制終了します。
しばらく収穫100日以上の目標を達成できずにいましたが、2年連続で達成。
今年の株当たりの収穫量は昨年を上回り、おそらく過去最高。
助っ人は大量に塩漬け。さすがに処分には苦労したようです。
しかし、後半はキュウリの価格も上昇、他に配っても嫌がられなかったと思います。


ピーマンは収穫最盛続き支柱を最大限まで上げる

2023年09月23日 | 畑:果菜類

ピーマンは6月20日過ぎから穫り始めたのでほぼ3ヵ月。
品種は「京みどり」。
毎年心配になるエソ系ウイルスの発生はなく、収穫最盛が続いています。


株による強弱は見られるものの気にするほどでもありません。
枝が伸び通路に被さってきました。


誘引は中央の1本の支柱と廃材を利用した横パイプを上げていくだけの簡易な方法です。
横パイプは縦のパイプ支柱にフックバンドで止めています。


横パイプに枝が密着すると、誘引止めしなくとも枝は動きません。
ナスほどではありませんが、今年は枝の伸びが早い。
今回支柱を一挙に最大限まで上げることにしました。
フックバンドを完全には止めていないので、下から上に軽く叩くだけです。
これで最大限まで上がりました。


フックバンドは最後まで完全には止めなくとも問題なく持っています。
反対側の横パイプも上げました。

枝が立ち通路は楽に歩けるようになりました。

次は整枝。簡単な「ふところ枝」の整理です。
「ふところ枝」とは株の内側に向かって伸びている枝のこと。
ピーマンは花芽が着くごとに分枝するので放置すれば著しく混んできます。
そこで中心が透けて見える程度に枝を間引きます。
まだ辛うじて株を上からのぞき込むことができます。かなり茂っています。

株元が見えるように「ふところ枝」を整理しました。


一株でこの程度の間引き量になりました。


全て終了。これで光線が中まで入るようになり、果実も見やすくなります。

着果数が非常に多くなってきたため一つ一つの果実の肥大が鈍くなってきました。
「ふところ枝」を整理したので肥大にはかなりプラスになるでしょう。
9月になって雨の量が多くなり干ばつは解消。一時目立っていた尻腐れ果も殆どなくなりました。
追肥も効いてきたようです。
しばらく安定した収穫が続くでしょう。


ピーマンは分枝が多いので多少の枝折れなどは気にしないようにしています。
しかし、このあと枝が伸びて困るようなら対応策を考えます。