里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

春播き長ネギの種を播く

2024年03月31日 | 畑:葉菜類

春まき長ネギの種播きをしました。
長ネギを早くから穫ろうと思えば、やはり早く播くことが必要です。
秋播きは不安定なので近年は殆どやっていません。
春に早播きするにはハウスが理想なのですが、老朽化したハウスを解体してからは露地で育苗しています。
極端な早播きは無理なので3月末から4月早々にトンネルに播くようになりました。
ですから、当地の通常の露地育苗より半月くらい早めと言ったところでしょうか。
苗床の予定地にはすでに1ヵ月ほど前にピートモス、苦土石灰、有機肥料、化成肥料を施しロータリー耕耘しています。
少々水分多めですが、種播き前に管理機の逆転ローターで耕耘を兼ねながら畝立てします。


ならしてかまぼこ形のベットを作ります。


ベットに数㎝間隔の浅い播き溝を付けます。


品種はホワイトスター。揃いが良く美味しいので、近年はこの品種を用いています。


すじ播きにします。
黒いゴマのような種です。甚だ分りにくいですが、確かに播いています。


基本間引きはしないのでごく薄播きです。
指で播き溝を埋めるようにして覆土。


鍬で軽く鎮圧します。


籾殻くん炭を土が見えなくなる程度に掛けます。


乾燥防止と土が固まるのを抑えるのが第一。併せて地温の上昇と酸性の矯正も期待しています。
灌水します。


トンネル支柱をし、0.03㎜のポリを掛けます。


昨年、水稲のプール育苗に使ったポリの再利用です。
以前、3月半ばくらいの早播きをしていた際は、発芽するまで透明マルチもしていました。
今回はそれほどの早播きではないのでしませんでした。
露地は発芽までが不安定なので何時も心配になりますが、今年はどうでしょう。


茎立ち菜の3番手「かき菜」を穫り始める

2024年03月30日 | 畑:花菜類

茎立ち菜(とう立ち菜)は「仙台雪菜」「かき菜」「つぼみ菜」の3種作っています。
何れも10月18日の種播き。
1番手「つぼみ菜」、2番手「仙台雪菜」に続いて3番手の「かき菜」を穫り始めました。


これで茎立ち菜3種全てが揃いました。
「つぼみ菜」の穫り始めからはほぼ1ヵ月、「仙台雪菜」からは1週間ほどの遅れと言ったところです。
例年どおりの順番ですが、暖冬の恩恵を一番受けた「つぼみ菜」が早まり、他の2種はその後の寒さのぶり返しの影響が大きかったようです。
結局「かき菜」は例年並か僅か早い程度になりました。
今年の茎立ち菜は厳寒期から早春の天候変化に3種がはっきりした反応の違いを見せました。
「かき菜」は北関東の在来アブラナの呼び名で、類似の在来アブラナは全国各地に見られます。
伸びてくるトウの茎葉を掻き取って収穫するので「かき菜」と呼ばれるのでしょう。
一見ただの菜っ葉としか見えません。


「つぼみ菜は」トウが伸びてくると花芽も見えてきますが、「かき菜」はトウが伸びても花芽はよく見えません。
このように芯の小さな新葉をかき分け辛うじて確認できます。


「かき菜」は元来が生育旺盛なため、多少生育が遅れたようでも最終的には一番茂るようになります。
主枝が伸びるのとあまり差がなくわき芽も伸び出すのが特徴。この株はすでに沢山のわき芽が見えます。


「かき菜」はナバナ類でありながら花芽が見えないうちから穫り始めます。
他の2種のように蕾が大きくなってから穫るのでは遅く、葉や茎が硬くなり食味が落ちてきます。
花芽が見える前か極々小さいうちに若い茎葉を食べるようにします。
収穫も中盤以降になれば蕾が見えてもやむを得ないものの早めに穫るよう心がけます。
主枝の茎は太くなり、ボリュームがあります。穫り始めはやはり軟らかく美味しい。


主枝を収穫してみます。


穫った後。すでにわき芽が沢山伸びています。


あまり間を置かずわき芽が穫れてきます。わき芽が穫れるようになれば最盛期入りです。
主枝数株を穫ってみました。ボリューム十分です。


こちらは「つぼみ菜」


多くのわき芽が伸び出し蕾が見えます。すでに穫り始め1ヵ月が経過。
10本以上のわき芽を穫り終わった株もあり、やや細くなってきました。
現在は株自体が「かき菜」より一回り小振りに見えています。
こちらは「仙台雪菜」


まだ主枝を穫っている株もありますが、わき芽が穫れるようになってきたので間もなく最盛期入りです。
「仙台雪菜」は大きな蕾がはっきりと見えます。花が咲き始めても美味しい。「かき菜」とは大きく異なります。


冬囲いしたハクサイの経時変化を見てみる

2024年03月29日 | 畑:葉菜類

ハクサイは冬囲いは二つの方法で行っています。
一つは昨年12月19日に室内に取り込みました。
もう一つは畑に置いたまま外葉を縛り不織布で覆いをしたもので、2月21日に室内に取り込みました。
現在は作業場の気温の上がりにくいところの一角に囲っています。


覆いを外すと、右側が年内に取り込んだハクサイ。左側が畑で外葉を縛っていたものを2月に取り込んだハクサイ。


年内に取り込んだハクサイは品種が中晩生種「郷秋80日」。
これが取り込んだ時のハクサイ。


外葉を数枚残して新聞紙で包み、逆さまにして寄せました。
これが2月6日に新聞紙を開いた時のハクサイ。同じ個体と言う訳ではありません。


一方、畑で外葉を縛ったハクサイは品種が早生種の「郷秋60日」。
シンクイムシ(ハイマダラノメイガ)で壊滅し播き直したため変則となりました。
これが12月19日畑で外葉を縛った時のハクサイ。


これが2月21日に取り込んだ時のハクサイ。


早生種で外葉が小さく葉はすっかり枯れてしまいました。
思った以上に傷んでいたため、このように外葉を剥いて新聞紙で包みました。


これが現在の冬囲いしたハクサイの状態。
右が年内に取り込んだハクサイ。左が畑に置いたままのものを2月に取り込んだハクサイ。


同じく、これが調製したもの。


年内取込みのハクサイは数枚の外葉を外しました。2月取り込みのハクサイは2枚ほど外葉を外しました。
品種が異なるので形も大きさも違いますが、品質的には大差なさそうです。
芯の方では花芽が生長している可能性がありますが、割れてもいないので切ってはみませんでした。


ただし、取込みの時点で、畑に置いたままのハクサイは半数が傷んでおり歩留まりが悪い。
年内取り組みのハクサイは冬囲い中に傷んだものは僅かでした。
品種が違うので明確には言えないものの、今回は年内に中に取り込んだハクサイが安定しているように見えます。



ナバナ「寒咲花菜」今年は未だ衰え知らず

2024年03月28日 | 畑:花菜類

ナバナ類の一つ「寒咲花菜」、今年は未だ衰えていません。


11月末から主枝の収穫を開始以降、わき芽(1次側枝)、孫茎(2次側枝)と穫り続けてきました。
この時期までこのように株が旺盛で沢山の元気な花芽が見えるのは滅多にないことです。


当地で厳寒期を乗り切り春まで穫り続けるのはそうたやすくはありません。
2月下旬以降に寒さのぶり返しがあったとは言え、総じては暖冬だった証左と言えるでしょうか。
酷寒の年なら2月中に大概の株が参っています。
昨年は凍害を受けた株が目立ちましたし、一昨年はほぼ終わっていました。
今年は寒さのぶり返しにも耐寒性が付いているためかさして問題になりませんでした。
とは言え、当然ながらこのように弱っている株も散見されます。


しかし、これがごく普通、それも復活して新葉が出ています。
天候だけでなく初期の管理が比較的上手くいき、株に勢いがついたようです。
現在花芽が見えるのは殆どが孫茎(2次側枝)です。


主枝は長くしないよう摘んでいるものの、下位の節間が詰まっており、わき芽(1次側枝)が10本くらい出ている株が多い。
それを2、3芽残して切ると孫茎(2次側枝)はその2、3倍伸びてきます。
穫り始めの頃は葉の中に埋もれていた蕾も殆どが上に出ています。


沢山の蕾が見え花菜らしい姿です。


花芽は主枝、わき芽(1次側枝)、孫茎(2次側枝)と次第に小さくなってきますが、今年は充実しています。


一つ一つのボリューム感は少なくなっていますが、いわゆる菜の花らしい姿とも言えます。


篭に花芽を揃えて立ててみました。


軟らかく風味があり美味しい。我が家郎党では花菜の人気が高く、沢山あっても無駄になりません。


長期保存のタマネギとジャガイモはまだイケる

2024年03月27日 | 畑:土物類

長期保存しているタマネギとジャガイモはまだイケます。
気温の上がらないところで腐敗や萌芽をチェックしながら管理してきました。
こちらがタマネギ。


品種は中晩生種「ネオアース」。
大分消費が進み、これだけに集約されました。


例年は僅かながら腐敗するものが見られるのですが、今年は1個もなく終わりそうです。
長期貯蔵する際、心がけていることはしっかり乾燥させることと沢山重ねすぎないこと。
大玉は貯蔵性が劣ると言われますが、あまり気にしていません。
ただ、結果的には大玉を早めに消費しているので、遅くまで残っているのは中玉です。


「ネオアース」は長期貯蔵に最適のタマネギです。過去に何種か作ってきましたが、この品種がピカイチです。
中玉を少し取り出してみます。


長く保存していると次第に外皮が剥け、綺麗な狐色になります。
これも「ネオアース」の良いところで、おそらく一番綺麗なのではないかと思っています。
しかし、今年は貯蔵性抜群の「ネオアース」も2月10日頃には萌芽するものが出てきました。
暖冬のためと思われるので、郎党には早めに消費するよう促しました。
やはり個体差があるので、よく観察して取り出す時に萌芽しそうなものから利用するのが賢い。
萌芽も出始めならあまり違和感なく食することができます。
年によっても差がありますが、萌芽には早いものと遅いもので1ヵ月以上の個体差があります。
この中にも萌芽し始めの球が確認できます。


今年は3月半ば頃には殆ど萌芽するのではないかと思いましたが、そうでもありませんでした。
2月後半から真冬並の寒さがぶり返したので萌芽が抑えられたのかもしれません。
この時期にこの程度残っていれば、例年と変わりありません。
もう新タマネギが出回っていますが、我が家はまだ貯蔵タマネギの利用が続きます。
こちらは畑に植わっているタマネギ。概ね順調のように見えます。


「ネオアース」のほかに初めての早生品種を少し試しに植えています。
こちらの覆いをしているのは保存中のジャガイモ。


小玉ですが、僅かながらまだ残っています。


品種は全て「男爵」。
以前は自種を取って植えていましたが、今は全て購入種にしたので、保存中は芽搔きを徹底するようにしています。
今冬は年内中から芽が出始めました。放置すれば芋が萎びて使いものになりません。
さすがに弱ってはきましたが、まだ使えます。


長期保存のタマネギとジャガイモは残らず使い切ることができそうです。


ボリュームがある縮み雪菜のトウが美味い

2024年03月26日 | 畑:花菜類

ナバナ類はトウを穫るのが目的で作られます。
我が家でも秋から穫れるアスパラ菜に始まり、寒咲花菜、そして春に穫れるよう茎立ち菜3種を作っています。
一方、トウを穫るのが目的でなくとも、冬越ししたアブラナ科野菜は春になれば自然にトウが立ってきます。
そして、それらのトウの中にも美味しく食べられるものが多くあります。
今我が家の畑にあるのは「縮み雪菜」とチンゲンサイです。
今年、特筆すべきは「縮み雪菜」。


昨年まで長く作っていたターサイを止め「縮み雪菜」一本にしたこともあり、多くが残されたままになっています。


葉物として穫り残した場合は茎立ち菜として利用するつもりでいました。
2月頃、今年は暖冬なのでトウ立ちがかなり早まるだろうと推測していました。
しかし、2月下旬からは一転真冬並の寒さに逆戻りし、花芽の方は進みませんでした。
例年よりは若干早いもののほぼ昨年並と言ったところです。
雪菜と言えば茎立ち菜として作っている「仙台雪菜」があります。
しかし、雪菜と名前が付いていても全く別物で姿形も違います。
「仙台雪菜」がもともと地元に根ざしたいわゆる伝統野菜に対し、「縮み雪菜」はターサイから育種されたもの。
ターサイのトウも美味しいですが、「縮み雪菜」も大変美味しい。
これまで作ってきた経験ではトウの伸び出しはターサイよりやや遅い。
今年は何と言ってもボリュームが頗る良いのが特徴です。


トウが伸び出す前に見ると分るように、もともと芯の葉は枚数が頗る多く縮れるのが特徴です。
そのトウが伸び出すのでトウのボリュームが豊かになるのでしょう。


トウに付いている新葉自体も葉が細かく縮れ肉厚です。

数日前に穫った株からはわき芽が伸びてきました。


数株穫っただけでもこのボリューム。


蕾、新葉、茎何れも柔らかく甘味があり美味しい。


側にチンゲンサイがあります。


こちらもトウが伸びていますが、ボリュームはぐんと落ちます。


味の方も「縮み雪菜」に比べると落ち、食指はあまり動きません。
もっともそれでも助っ人は穫っているようですが。


墨彩画「金魚草」

2024年03月25日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3   


過日、彼岸の生花用に金魚草を頂きました。ピンクと黄色の花です。
春らしいクリアな色合いでボリュームがあり華やいだ雰囲気が感じられます。
金魚草の名のとおりぷっくらとした花びらは可愛らしく金魚が沢山寄っているように見えます。
少し調べてみると品種も多く様々な色や形の花が切り花や鉢物、また花壇などにも作られているようです。
日本と同様中国でも金魚草と呼ばれるらしいのですが、英語圏ではSnap-dragonと呼ばれると言います。
かみつくドラゴンと言う意味で、花の姿がドラゴンの顔のように見えることから名付けられたらしい。
ちなみにフランスではgueule-de-loupという名前で呼ばれると言います。
こちらは口を開いたオオカミの顔のように見えることから名付けられたらしい。
東洋人は個々の小さな花の印象を、西洋人は大きな花全体をイメージすると言うことでしょうか。
濃いピンクの金魚草をイメージし墨彩で描いてみました。


水稲の種籾の水漬けを開始

2024年03月24日 | 田んぼ

前日から行ってきた種籾の種子消毒2日目。24時間で完了です。

覆いを外します。


引き上げてしばしそのまま置き、滴る薬液を切ります。


その後に数時間風乾します。
使用書では風乾しなくても問題ないことになっていますが、我が家では昔から行っています。
薬剤を定着させるためもありますが、直ちに水漬けするとすぐ水が汚れてしまいます。
風乾は、風通しの良い日陰に一輪車に乗せたまま置いておきます。


風乾後、水漬けを開始します。


発芽を良くするため水漬けは必須で、目安は2週間ほど。
「ひとめぼれ」は発芽しにくいので水漬け期間は長めにとった方が安心です。


種籾消毒の効果を安定させるため最初の3~4日は水の交換はしません。
その後は2、3日ごとに水を交換します。
資材も高騰し、我が家のような小規模生産では出荷量も僅かでとても採算がとれません。
モチベーションも落ちようというものですが、郎党ほかにも我が家の米を欲する方がいるので作り続けます。

水稲の種籾消毒を始める

2024年03月23日 | 田んぼ

過日、育苗ハウスのビニール掛けを終えましたが、今度は種籾の準備に取りかかります。
昔から見ると作付けが大幅に減少したものの何はともあれ米作りのスタートを実感する時です。
苗作りに失敗は絶対に許されません。野菜のように簡単には播き直しの効かないのが水稲の育苗です。
これが購入した検査済みの種籾。今は出荷の際に種子の証明が必要になるため自種は使えません。


品種は「ひとめぼれ」1品種。
刈り取り作業を委託するようになって以来、我が家のような小規模生産では1品種に絞らざるを得なくなりました。
本来なら、ここで種籾を選別する塩水選を行うところです。
これまで毎年行ってきましたが、今の種籾は精選が良くはじかれる籾は僅か。今年は省略することにしました。
種籾を扱いやすいよう4つの網袋に分けます。


種籾消毒に使う薬剤はテクリードCフロアブル。効果が安定しています。


薬剤を水に溶かし200倍液を作ります。
網袋に入れた種籾を投入して浸漬し、種籾消毒を開始します。


古ビニールで覆いをします。


このままの状態で24時間処理を行えばで完了です。


「仙台雪菜」の茎立ち菜を穫り始める

2024年03月22日 | 畑:花菜類

茎立ち菜(とう立ち菜)は「仙台雪菜」「かき菜」「つぼみ菜」の3種作っています。
何れも10月18日の種播き。
先駆けの「つぼみ菜」に続いて「仙台雪菜」を穫り始めました。


「つぼみ菜」より20日余り遅い穫り始めとなりました。
例年なら2週間違いくらいですから、今年は差が大きくなりました。
2月中旬までの暖冬と下旬以降の寒さのぶり返しがここでもはっきり出ています。
それでも例年と比べると1週間程度早く、ほぼ昨年並です。
「仙台雪菜」は3種の中で一番作りにくいのですが、今年は生育が非常に旺盛。
このくらい旺盛になれば確実に沢山穫れます。


「仙台雪菜」は、当地方のいわゆる伝統野菜で、葉物として美味しく食べられます。
我が家ではトウが比較的早くから伸び大変美味しいので茎立ち菜として作っています。
ですから正確には「仙台雪菜のトウ(立ち)」ですが、略して「仙台雪菜」としています。
「つぼみ菜」を作る前は「仙台雪菜」が最初に穫れていました。
近年当地方でよく作られるようになった縮み雪菜は全くの別種です。
「仙台雪菜」は多少花が咲くようになってからでも柔らかく美味しく食べられます。
ただ、主枝は早めに摘んだ方が、わき芽の伸びにはプラスです。
このくらいにトウが伸び蕾が大きくなれば穫り頃。


鋏を入れ切ってみます。


穫った後。沢山のわき芽が伸び出しています。


これはすでに主枝を穫った株。


わき芽が伸び蕾が大きくなってきました。間もなくわき芽の収穫も出来るようになります。
数株穫ってみました。


主枝はボリュームがあります。
蕾も大きい。「仙台雪菜」は新葉、茎も柔らかく食味では一番と言えるでしょう。


こちらは「つぼみ菜」。


穫り始めて20日余り。わき芽の収穫が最盛期です。今年は株が旺盛で豊作です。


こちらは「かき菜」。


「つぼみ菜」と似ていますが、葉色が濃くトウの伸び出しも大きく異なります。


すでにトウがかなり伸びてきました。収穫間近になっています。


早春の寒締めホウレンソウ

2024年03月21日 | 畑:葉菜類

秋冬ホウレンソウは5回に播いています。
これまで11月早々から穫り始め、途切れることなく収穫を続けてきました。
今、最後に播いたホウレンソウを盛んに穫っています


品種はサカタのタネのクロノス。
種播きは10月28日。種はばら播きです。ごく薄播きにし間引きはしていません。


例年は12月半ばから不織布をべた掛けします。今冬は生育が進みすぎると思いべた掛けなしの完全な露地です。
この作型は当地では最も生育期間が長く、通常は100日くらい、酷寒なら4ヵ月を要します。
今年は暖冬で1月末くらいには収穫が可能なくらいまで生長していました。
しかし、前作があったため実際に収穫を開始したのは2月下旬から。
種まきからはすでに140日ほど経過しています。
当然に伸びすぎになるかと思いきや収穫開始頃からは真冬の天候に逆戻り。


彼岸ともなれば早春と言えそうですが、繰り返し降雪もあってあまり変わらない姿のまま経過しました。


このホウレンソウにとっては気温が上がらず幸いしたようです。
あのまま気温が高ければ大きく姿は変わっていたと推測します。もっと上に立っていたはずです。
葉はますます波打ち表面はボコボコしています。穫り始めの頃よりもむしろ際立っているように見えます。


クロノスは元来濃緑で肉厚です。それに長い生育日数と縮みが加わり一層肉厚感は増しています。
なお、当地方では寒締めホウレンソウを分りやすい姿で見せるため縮みホウレンソウも作られています。縮みホウレンソウは「朝霧」などもともと縮みの出やすい品種を株間を広くとって播き、地べたに広がる株張り型のホウレンソウに仕上げるものです。
これは助っ人が穫ったホウレンソウ。


1株の方が寒締めらしさが分ります。


葉柄は少々伸びてきましたが、早春に肉厚で甘味、旨味十分のホウレンソウが味わえます。


こちらは春ホウレンソウを3月早々に播いたもの。


我流の省力早播き法ですが、透明ポリマルチを剥いだばかりです。
寒さのぶり返しにまともに当たりようやく発芽が揃ったところ。ここから暫く不織布をベタ掛けします。
冬ホウレンソウから間が空くのはやむを得ないようです。


ジャガイモを黒マルチの畝に植付け

2024年03月20日 | 畑:土物類

ジャガイモを植付けました。
当地方のジャガイモの植え付け適期は3月下旬から4月初めなので少々早い。
今年は長くジャガイモを作っていた畑を替えることにしました。
今まで作っていた畑は山砂を客土したためジャガイモは作りやすかったのですが、不作が続いていたからです。
他の畑は何れも強粘土質でジャガイモは作りにくい。そこで昨年末からわら堆肥や木炭などを入れ耕耘してきました。
それでも簡単には変えられないので、ポリマルチ栽培を試すことにしました。
早掘りが目的ではないので収穫は急ぎません。
すでに半月余り前に元肥に緩効性肥料を散布し、ロータリー耕耘しています。
元肥はいわゆる帯状全層施肥で。畝間90㎝になるよう約45㎝幅に散布しています。
耕耘後に管理機の逆転ローターで畝立て、鍬で整えた後黒マルチを掛け準備は終えています。


種芋は3週間ほど欲光しましたが、あまり芽は伸びていません。
自家種なら伸びすぎるほどになりますが、3年ほど前から全て購入種にしています。
品種は暫く「男爵」のみでしたが、今年は少しだけ「とうや」を試します。
種芋は前日に分割しています。


目安は1個50g。「男爵」はほぼ2分割、「とうや」は3分割でした。


切り口が乾けば十分。昔のように木灰をまぶすなどと言ったことはしません。
畝間が広めなので株間はやや狭めの30㎝。
ホーラーで植え穴を開けます。


粘土質でやや湿気が多いため、土はあまり崩れません。
まず全て植え穴を開けてしまいました。


種芋を植付けます。覆土が5、6㎝になるよう若干種芋を押し込みました。


ベットの高さと同じくらいになるよう覆土しました。


粘土質のごろ土ですが、やむを得ません。


マルチすることで粘土質の土が少しでも硬くならず、掘り取りもしやすくなることを期待です。
しかし、種芋が余ってしまいました。まだ「とうや」が全く植わっていません。
急遽、昨年作った畑の一部に残りを植付けることにしました。
ロータリー耕耘後、1列鍬で溝を切りました。


株間30㎝に種芋を置き、間に緩効性肥料を挟みました。


「とうや」と「男爵」のごく一部を植付けました。
鍬で覆土して終了です。 こちらは後に追肥土寄せします。


これまでのやり方と大きく変わってしまいましたが、果たしてどうなるか。


古木の白梅は咲き始めから1ヵ月要し満開

2024年03月19日 | 古木管理

我が家の庭でザクロととともに存在感を放つのが古木の梅。紅梅と白梅があります。
樹齢は100数十年、少なくとも130年以上は経っています。
白梅が満開になりました。


根元に近いところは剪定もしており枝が少なく花は僅か。


この白梅は実取用の梅よりも開花が遅く、例年満開になるのは3月末から4月早々と言ったところ。
今年は暖冬で初夏のような気温になった日もあり、2月20日過ぎからほころび始めました。
しかし、その後一転20日間くらい真冬のような天気に逆戻り。満開になるまでにほぼ1ヵ月を要しました。
咲き出しが早過ぎたこともありますが、例年なら10日ほどでほぼ満開になります。
それでもそれまでの貯金が物を言い昨年とほぼ同じ、例年より1週間から10日早くなりました。


数年前、この白梅にタマカタカイガラムシという害虫が付き、思い切って枝を切り落としました。
そのため一時は花数もごく少なくなったものの昨年あたりから元に戻ってきました。


昔はそれなりに実も着いていたはずですが、今は殆ど着きません。
もともと花数が非常に多いので花梅として植えられたものと思われます。
しかし、今年は咲き始めからだらだらと咲いているためか満開時のボリューム感にやや欠けるようです。


それでも苔むした老木と梅の花の組み合わせはいいものです。


隣の古木の紅梅。


ここ数日気温が高く、僅かに蕾がほころんできました。
この紅梅は遅く、例年白梅より1週間~10日ほど遅れます。満開にはしばし掛かるでしょう。
こちらは家裏にある白梅。


実取用の白加賀で、梅酒や梅干し用です。
数年前、最初にこの梅にタマカタカイガラムシが取り付きました。
気付くのが遅くかなり蔓延、思い切って枝を切り落としたため花も実も激減。
大分復活し、実も少し着くようになってきました。
今年は例年より半月は早く2月半ばから咲き始めました。


その後は低温でだらだら咲きとなり3月10日頃にほぼ満開になりました。写真は何れもその時のものです。
こちらは品種不詳の雑梅。


かなり古い木で小さい実ながら熟してから漬け梅にするといい案配の梅干しになります。
邪魔な枝を切る程度の半放任でも実は沢山着きます。
しかし、今年はだらだら咲きのせいか満開時の花数は少ない。


今年の当地の梅の開花には2月中旬までの暖冬と下旬以降の寒さのぶり返しが大きく影響しています。


墨彩画「日本水仙」

2024年03月18日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙   



過日記したように、当地で春を告げる花と言うと福寿草ですが、日本水仙もまた春を告げる花です。
今年、我が家の庭では福寿草よりも早く、2月早々からポツポツ咲き出しました。例年よりかなり早い。
但し早く咲くのは八重咲きの日本水仙。石垣のすぐ側にあり、暖冬のみならず輻射熱で暖かくなるからです。


しかし、助っ人が蕾のうちから次々採っていきます。香りが良いので色んなところによく飾るらしい。
そのうち真冬並みの寒さがぶり返し、なかなか沢山咲く状態にならず終わりそうです。
一重の日本水仙は庭の外れにあります。勢いもあまり良くありませんが、実に可憐な姿です。


画にするとなるとやはり一重の日本水仙。
6枚の小さな花びらに黄色の副花冠、花が数個房咲きになります。葉は殆どがよじれるのが特徴です。
黄色の副花冠にだけ色付けした墨彩画にしてみました。






水稲育苗ハウスにビニールを掛ける

2024年03月17日 | 田んぼ

今年も間もなく田んぼの季節がやってきます。
少し早めですが、育苗ハウスにビニールを掛けました。
我が家の育苗ハウスは40年以上にもなろうかという文化財的代物。このようなタイプはもう殆ど見かけません。
毎年点検し補強補修をしつつ使い続けています。しかし、何分老朽化しているので水稲の育苗期間のみの利用です。
ビニールを掛けるのは天候を見計らってやる必要があります。そして、一人では無理なので複数必要。今年の助っ人は一人です。
少々風があるのが気になりましたが、まずまずの好天。
すでに肩部から下のサイドビニールは前もって付け、縛ってあります。


縛っていたサイドビニールを全て下ろします。


屋根部分に梨地の加工ビニールを2枚掛けます。。
まず、片側に1枚の屋根ビニールを掛けます。そして動かないよう所々に仮止めをします。


同じようにもう1枚の屋根ビニールを掛け、やはり仮止めをしておきます。


その後、ビニールをしっかり固定します。
このタイプのパイプハウスはスパンごとにマイカー線を張り、ビニールを保持させる仕組みになっています。


このマイカー線をしっかり止めないと強風で吹き飛ばされます。
マイカー線は次第に緩みが生じるので時々点検して締め直す必要があります。
これでビニール掛けは終了です。


この後、我が家ではさらに遮光シートを掛けます。


これは作業する時の日除けと強風対策のためです。
作業するときはサイドビニールを開放するより遮光シート掛けた方がやりやすい。
また、暴風が吹きそうな時に掛けると十分な効果があり安心です。
遮光シートは一人で容易に上げ下ろしができるよう簡単な仕掛けをしておきます。
ハウス内の古い黒マルチは雑草防止のため育苗のベットを作る時まで掛けたままにしておきます。
最後に中央通路に支柱を立てます。


これは万が一の雪害対策です。このタイプのパイプハウスは雪が滑り落ちにくいのです。
殆どの場合は無駄な作業になります。しかし、それで有り難いと考えるようにしています。
10年に一度くらいの確率ですが、3月末や4月に入ってからのどか雪で苦労した経験があります。
当地方では気圧配置が西高東低の厳寒期よりそれが崩れ南岸低気圧が北上する時が問題なのです。
遮光シートは雪が降ると落ちなくなるので、通常は外しておきます。


これで水稲育苗ハウスのビニール掛けは終了です。