里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

酷寒に耐えて踏ん張る「寒咲き花菜」

2023年02月28日 | 畑:花菜類

ナバナ類の一つ「寒咲花菜」。


収穫を開始してからほぼ100日が経過します。


1月中旬までは好天で暖冬傾向、「寒咲花菜」も元気で最盛期の状態が続きました。
しかし、大寒の日を境に一変、最低気温は連日-5℃以下の酷寒に。さらに20数㎝の積雪にも埋まり、さすがに「寒咲花菜」は凍害を受けました。
一時気温が上がりかけたと思うと再び厳しい低温になり回復するいとまがありません。
それでも、収穫は途切れず続いています。

ここに来て、酷寒に耐えた株と耐えきれなかった株の個体差がハッキリし、ギブアップした株が目立って来ました。
ギブアップした株は花芽の生長は順調でも株自体の勢いが弱いと思われる株。


そして、側枝が完全に伸び沢山収穫した直後に茎がまともに凍り付いた株。
2次側枝(孫茎)は小さくダメージが大きい。


酷寒の影響が少なかった株は生育旺盛で側枝が伸びきる前だった株。


元々生育が遅れていた株。


これほどの酷寒になっていなければ、今頃は1次側枝(子茎)からでた2次側枝(孫茎)が穫れて良い時期です。
今年は伸びられずに変色しているものが多い。
これは生育が進んでいた株で、孫茎がある程度大きくなっていたので間もなく穫れそうです。


今、主に穫れているのは凍結が軽くて済んだ下位から出ている1次側枝や生育が遅れ気味だった株です。


花菜は人気があるので頑張っている株があるうちは穫り続けます。


厳しい寒さに当たっているので味は格別。
半数は終了のゴングが鳴っていますが、気温が上がりそうなので、生き残っている株からは孫茎まで穫れることを期待です。
こちらはアスパラ菜。


年が明けても良い孫茎が穫れていたのに、見る影もありません。
年によっては、年内から穫れているナバナ類と春の茎立ち菜全てを同時に見ることもありますが、2年続きで厳しい2月となりました。


干し柿づくり'22~今年の干し柿は間もなく終了

2023年02月27日 | 干し柿づくり

干し柿は、干し始めから3ヵ月以上が過ぎました。
昨年は蜂屋柿が大不作で、干し柿も残り僅か、昨年より大幅に早く終了となります。
昨年の今頃は沢山残っており、今年の数倍はあったでしょう。4月になってからも食べていました。
今残っているものは、殆ど小玉の干し柿です。
これは1月10日頃にポリ袋に入れ、気温の上がらない部屋で保管している干し柿。


空気に晒したまま放置すると硬くなるので、このような簡便な方法で保存しています。
白粉は満遍なく回っていますが、地肌が全く見えないと言うほどではないようです


年内にタッパーに入れ冷蔵庫で保管していた干し柿は全て消費済みです。
量が少ない場合、軟らかい干し柿を好む人は、そのようにして保管するのが簡便です。
より長期に同じ状態を保ちたい場合は冷凍するのが確実。
今年冷凍保存している干し柿は少量ですが、一寸取り出してみました。


右が年内のあんぽ柿を冷凍したもの、左が年明けのころ柿を冷凍したもの。
白粉の回り具合で区別がつきます。何れも結構大きな干し柿です。


干し柿は水分が少ないため冷凍してもカチンカチンにはならず、手で押すと弾力があります。
茶菓子として出ている干し柿。殆どが小玉です。


1個取ってみます。


割いてみます。


小玉の干し柿は硬くなりやすいのですが、比較的軟らかい。
今年は量は少ないながらも、小生好みのねっとりとヨウカン状の干し柿を味わうことが出来ました。
ちなみに遡って、これが年内のあんぽ柿。


これが年明けのころ柿。


現在のころ柿と比べると違いがよく分ります。
昨年は、3月になっても大玉のころ柿が茶菓子で出ていました。今年は小玉の干し柿で残り僅か。
若い頃はそれほど干し柿を食べたいとも思いませんでしたが、今では好物になっているから不思議です。


水墨画「犬吠埼」

2023年02月26日 | 水墨画:風景他
画仙紙 半切1/3  

怒濤の波しぶきを上げる犬吠埼を描いてみました。
激しい波しぶきを表現するため、ドーサ液を利用しました。
ドーサ液は膠(にかわ)の薄い溶液に少量の明礬を溶かしたもので、白抜きするために用います。
前もって波しぶきの上がる部分にドーサ液を吹き飛ばしておきます。
これまでも何度かドーサ液を用いて描いていますが、加減が難しい。今回は少ししつこ過ぎたかもしれません。
犬吠埼は、関東最東端に位置する銚子の太平洋に突出した岬です。
犬吠埼を訪れたのは7、8年前になるでしょうか。6月だったと思います。
怒濤打ち寄せる波を想像していましたが、当日は穏やかな海でした。
白亜の灯台が印象的で、思った通りの画になる風景です。
ただ、イメージにあるのは穏やかな海ではありません。何分、犬が吠えるような激しい海から犬吠の名がついたのだろうと思い込んでいましたから。
実は、当地には義経伝説が有り、義経が奥州に逃れるとき愛犬が主人を慕って鳴き続けたという言い伝えからきていると言います。
しかし、一度頭に刷り込まれたイメージはなかなか払拭できないものです。
寒風吹きすさぶ厳寒期ならこんな風景が見られるのではないでしょうか。

不織布をべた掛けしたホウレンソウを穫り始める

2023年02月25日 | 畑:葉菜類

ホウレンソウは秋から冬にかけ連続して穫れるよう4回に播いています。
最後の4回目の種播きで不織布をべた掛けしたホウレンソウを穫り始めます。
ホウレンソウは昨年11月早々から穫り始め、途絶えることなく収穫が続いています。
これは3回目に播いたホウレンソウ。まだ残っています。


品種はソロモン。種播きは10月18日。
「寒締めホウレンソウ」として収穫するよう作っており、厳寒期でも覆いはしません。


この3回目のホウレンソウを穫り終えていないのですが、4回目に播いたホウレンソウが穫り頃になっています。
10月28日に種播きし、12月半ばから不織布をべた掛けしていました。


べた掛けの不織布が盛り上がってきました。


大寒以降、酷寒となったため生長も停滞すると考えてべた掛けはそのままにしていました。
20㎝を越える積雪もありましたが、大した影響はありませんでした。
べた掛け開いてみます。品種は2品種。


種播き後ほぼ4ヵ月になり、発芽や生育の揃いも良好で穫り頃になってきました。
収穫の目安を種播き後約100日としているので、収穫期になって当然とも言えます。
これまでのホウレンソウが残っていたことから取り始めが少し遅れました。
こちらがソロモン。今年は秋からこの品種を作っています。


間引きをしないよう薄播きにしていますが、葉が寝ており、隙間は殆ど見えません。


クロノスより葉色が明るく比較的縮みが少ない。


しかし、今年は昨年より色が濃いようです。縮みもかなり出ています。
1月下旬からの極低温が効いているのかもしれません。
こちらがクロノス。


色が濃く、葉肉が非常に厚い。縮みもソロモンより強く出ています。


低温で葉は広がり、畝一杯になっています。いかにも穫り応えがありそうに見えます。

生育日数が長く酷寒に当たっているため甘味、旨味はピークに達しているでしょう。
この後、不織布のべた掛けは外します。
これは助っ人が穫った3回目に播いた寒締めホウレンソウ。がっちりと肉厚。


これからまだしばらく収穫が続きます。
ただし、日が長くなり気温が上ってくれば何れトウ立ちしてきます。
後作の関係もあるので、ゆっくりは出来ません。


仮伏せ中のシイタケ原木の管理

2023年02月24日 | 山菜

シイタケ原木に植菌し、仮伏せしてから20数日経ちます。


仮伏せは保温、保湿をして菌を伸ばすために行います。
2、3週間後に確認して必要があれば散水することになっています。
酷寒中の仮伏せで大雪もあったので、少し長く置いてからの方が良かろうと自己判断し、敢えてここまで様子を窺っていました。
もうそろそろ頃合いとビニールを剥いでみました。
仮伏せ開始時に軽く散水したのでコモもまだ湿気っています。


コモを剥ぐと、原木もそれなりに湿気っています。


打ち込んだ種駒が結構白くなり浮き上がっているように見えます。


近づいてみるとハッキリ白くなっており、種駒から菌が吹き出ているようです。

打ち込んだ所を実物大くらいで見たところ。まずは一安心と言っていいでしょうか。


昨年初めて当初に散水して問題なかったので、今年も同様にしてみました。結果オーライだったようです。
今回の散水はどうしようか迷いました。このままでも良さそうにも見えます。
ただ、切り口は乾いており、下の方の原木の湿気が少し足りないような気がします。


自信が持てないながらも、軽く散水することにしました。


昔は低温期なのであまり散水したことはありませんでした。
数年前、散水して結果が良かったので低温期でも水分不足が一番良くないと感じています。
再びこもとビニールを掛け元の形に戻します。


当分このままにしておき、何れまたチェックすることにします。


畑に冬囲いしたハクサイを全て取り込む

2023年02月23日 | 畑:葉菜類

畑に置いたまま冬囲いしたハクサイを全て取り込みました。
品種は「郷秋80日」。年内には殆どが完全結球していました。
冬囲いは12月21日に2通りの方法で行っています。
2畝のうち1畝は畑に置いたまま、1畝は室内に取り込み囲いました。
こちらが作業場の中に取り込んで囲ったハクサイ。主にこちらから先に消費しています。


外葉を数枚残して新聞紙で包み、逆さまにして寄せています。


この方法は大雪や厳冬でも影響を受けず確実な方法です。
1個開いてみると全く問題ありません。


十分な外葉を付けて包んでいるので数枚を剥げば綺麗な結球で鮮度も殆ど変わりません。
こちらが畑でそのまま囲ったハクサイ。


不織布で覆いをしています。まだ数株穫っただけです。


一般に行われている方法で、囲うと言っても外葉を縛る最も簡便な方法です。
しかし、当地のような寒冷地では大雪や凍害を受けるリスクが常にあります。


案の定、今年は1月中旬までは好天で暖冬傾向だったものの大寒の日から一変しました。
最低気温は連日-5℃以下、-7、8℃を記録した日もあります。20数㎝の積雪もありました。
外葉は十分に付けて縛りましたが、さすがに変色し、枯れた葉が目立ちます。


数日前穫ってみたところ割れ始めた株があったので、助っ人の応援を得て取り込みました。
枯れ葉が思いのほか多く、凍害を受け腐った株もあったので外葉は畑で外してしまうことにしました。
これくらいなら上々の大玉です。


この大株は割れていました。大寒前は好天だったので中では花芽が生長しているでしょう。


割れた株と凍害を受けた株が数株あり、それらは早めに消費します。
作業場の下屋に運び込みました。


すぐ消費する数個以外は、新聞紙に包んで作業場の中に囲い直します。
外葉を外してしまったので、利用する際はさらに2、3枚剥くことになるでしょう。

大玉は新聞紙2枚をずらして包みます。


初めから中に取り込んだハクサイと区別し、逆さまにしてきっちり並べます。
右が当初から取り込んだもの。左が今回取り込んだもの。

凍害を受けた株は外葉を多く剥いたので、小さくなっています。
元々小振りのハクサイの方が凍害を受けやすく、より小さくなったようです。


残っているのは3㎏以上の大玉が多く、これを消費し尽くすのは難しいでしょう。






小さくなったターサイと縮み雪菜が旨い

2023年02月22日 | 畑:葉菜類

ターサイと縮み雪菜が小さく縮んできました。
ともに9月末に種を播き、穫り始めて3ヵ月。
ターサイと縮み雪菜は厳寒期になると姿が変わります。この時期になると外葉が枯れ、地べた這うように小さく縮んできます。一方、味の方は一段と美味しくなってきました。
こちらはターサイ。


大寒の日から連日-5℃を下回る酷寒となり、20数㎝の積雪にも埋もれました。
収穫の方はなかなか進まず密になっていましたが、外葉が枯れ縮んだことで隙間が見えてきました。


酷寒のせいもあってか花芽の方は意外に進んでいません。


今年は酷寒のわりには外葉は枯れても中心の葉がしっかりしている株が多い。


濃緑で厚みが増し、いかにも美味しそうな姿になっています。


この時期、例年なら放置されることもあるのですが、今年は葉の変色が少なく、ここに来て助っ人もせっせと穫っています。
こちらは縮み雪菜。


やはり外葉は枯れて小さくなってきました。


ターサイほど小さくなった感じがしないのは、ターサイより葉が立ち葉柄が伸びているからでしょう。


今年、より感じるのは葉柄が伸びている株と伸びない株が混在していること。


縮み雪菜はターサイの変異株から育成されたものですが、姿が均一でないようです。
こちらは葉柄の伸びている縮み雪菜。


こちらはターサイに似て葉柄があまり伸びない縮み雪菜。


共通しているのはターサイより縮みがより細かく艶があること。
葉柄が伸びたものは枯れが目立っています。
今どきのメインの葉物はホウレンソウになっていますが、食べ応えのあるターサイや縮み雪菜は勝るとも劣りません。
こちらはチンゲンサイ。


酷寒で葉色がより黄ばんできました。


外葉は枯れて大分小さくなっています。


まだ沢山残っており、旨味も増しているはずですが、手はターサイ、縮み雪菜に向かいがち。
ターサイ、縮み雪菜、チンゲンサイ何れも花芽は見えているので、気温が上がれば次第に伸び出します。
葉物として穫るには悠長にしてはいられません。


水墨画「冬の磐梯山」

2023年02月21日 | 水墨画:風景他
画仙紙 色紙  


福島県は会津の磐梯山を水墨画で描きました。
これまで東北の冬山を三山描きましたが、福島県の名山を描かないのは手落ちのように思えてきました。
福島県には各地域にシンボル的な名峰があります。
知名度ではやはり磐梯山でしょうか。小生の勝手なイメージなので間違っていれば申し訳ないことです。
しかし、会津のシンボルの山となれば間違いないでしょう。
会津には度々行っています。昨年も行きました。今は高速網が整備され日帰りも可能です。
会津に向かう観光ルートは幾つかありますが、メインは郡山から磐越自動車道や国道49号線を使うルートです。
猪苗代湖が見えると間もなく磐梯山が見えてきます。ネット公開されているこの方向からの磐梯山をモチーフにしてみました。
正面にスキー場のゲレンデがひときわ目立つのが微妙ではありますが、無視するわけにもいかないようです。
ところで、磐梯山は別名を会津富士とも呼ばれることを知らずにいました。確かに遠くから見るとシルエットは富士山型に違いありません。



長期貯蔵のタマネギ・ジャガイモ・サトイモは健在

2023年02月20日 | 畑:土物類

現在、長期貯蔵している土物類のタマネギ、ジャガイモ、サトイモは未だ健在です。
長期貯蔵中は時々チェックする必要があります。
腐敗や萌芽を放置すると、さらに腐敗が増えたり、品質が劣化してしまうからです。
こちらがタマネギ。


昨年のタマネギは栽培から収穫まで納得の出来る豊作でした。
品種は長期貯蔵がメインの中晩生種「ネオアース」。
昔は何品種か作っていましたが、今はこの一品種で十分です。
当地のような寒冷地では早生種を作ってもそれほど早くは穫れないので、貯蔵性の高い品種を長く消費するようになりました。
吊しとコンテナに並べてしっかり乾燥した後、中に取り込んで貯蔵しています。
コンテナは少し集約しました。昨年よりも残量はかなり多い。


大玉は貯蔵性が劣ると言われますが、あまり気にせず食しています。
それでも500g級の特大玉は年内には消費しました。遅くまで残すのは中玉が中心になるようにしています。


腐敗はほんの僅かありましたが、すぐ処置し今は全く見られません。
珍しく萌芽が若干見られます。


採種に100%はあり得ないのでこの時期になれば、多少出るのは当然とも言えるのですが、「ネオアース」では珍しい。
萌芽には年次差や個体差があるようです。
中玉数個取り出してみます。


外皮が自然に剥げ、綺麗な狐色です。これまで貯蔵性のある品種を幾つか作った中で「ネオアース」が一番綺麗です。
今年は残量が多く、4月になっても大分残りそうです。
こちらはジャガイモ。


昨年は不作で、量も少なく小玉が多い。
それだけに無駄がないよう管理しました。
しっかりと乾燥させ、日の当たらない涼しい場所に保管しています。


品種は全て「男爵」。
腐敗は全く出ていません。
当然ながら残っているものも中玉、小玉が多い。
それでも思った以上に残量があります。


貯蔵中で大事なのは芽かきです。
昨年は萌芽が早かったようで、年内に殆ど伸び出しました。
放置すれば芽が長く伸びてしまい、芋の栄養が奪われ萎びてきます。
芽が出始めたら、出来るだけ小さい内に搔かないといけません。
助っ人がよくやってくれました。
殆ど変わらない状態が維持できています。これならしばらく大丈夫です。


以前は、自種を取って使っていましたが、出来が悪いので3年ほど前から全て購入種にしました。
自種を取る時は、今頃になると芽が長く伸びて処理に困ったものです。
今は全て消費してしまうので全て芽を搔いてしまうだけです。
小さい芋ながら当分自給できます。
こちらはサトイモ。


例年は、今頃にはほぼ終了することが多いのですが、今年はまだ残っています。
昨年のサトイモはまずまずの出来でした。子芋の数は多くないものの肥大が良かったようです。
種芋は「蔵王いも」の名で売られていたと言いますが、石川早生系のサトイモと思われます。
貯蔵は、まず陰干して少し乾いたところで土を落とし、子芋はバラさず株のまま、いわゆるいかり芋の状態で発泡スチロール箱に入れ保存しています。


必要な時に取り出し、子芋をバラして利用します。
サトイモは低温に弱く凍みやすい。昔我が家では貯蔵用の横穴に保存していました。
酷寒になり、助っ人が発泡スチロールを段ボールなどで二重、三重に囲いました。


助っ人が調製し、我が家の分と置いていった子芋。悪くありません。


発泡スチロール箱にはまだ残っています。
昨年今頃はタマネギとジャガイモが異常な高値になり、皆が重宝していました。
出荷量の大半を占める北海道産が夏の天候不順で不作になったためです。
昨年後半からはすっかり元に戻り、話題にも上りません。
ところで、小生、タマネギ、ジャガイモ、サトイモを土物類と分類しています。
あまり馴染みがない方が多いかもしれません。
どちらかというと生産より市場や流通関係で使われることが多いと思います。
その名の通り、専ら土の中で穫れるもので、ほかにはサツマイモ、ナガイモ、ラッキョウ、ニンニクなどがあり、根菜類は入りません。


水路や土手の補修に栗の木を使う

2023年02月19日 | 田んぼ

毎年冬期間に栗の木を使って田んぼの水路や土手の補修を行っています。
大雨などで被害があれば補修するところも多くなってしまいます。近年では2019年10月の台風19号被害。
昨年、県北部では大規模な洪水に見舞われた所もありました。当地は幸いにも平穏な年だったと言えます。
おかげで大きな補修の必要はなく、例年より少なくて済みそう。
それでも、自然に崩落するような所が出るのは避けられません。大事にならないうちに手当てするのが肝要です。
本音はやりたくない作業ですが、必須です。
杭を打ち、土止めをして崩落を防ぐのが主な作業になります。
使うのは栗材。水に強く栗の木に優る杭はありません。
これは一年ほど前に切り出した時、一部を放置していた栗の木です。


栗の木は水に強いため多少放置しても支障ありません。使えるものはここで杭を作りそのまま使います。


もちろんこれでは足りないので、ストックして置いたものを持ち込みます。
ここは東日本大震災で崩落し補修したところですが、自然にずり落ちそうになってきました。


新しく杭を打ち込みます。


土止めに横木を入れて崩落を防ぎます。


ここも崩落する心配があるので補修します。


狭い場所ばかりなので補修は全て手作業です。
横木を入れ、杭を掛け矢で打ち込みます。


これで大丈夫でしょう。


栗の木は最も丈夫ですが、次第に傷んできます。
これは交換しなければなりません。


新しい杭に替えます。

掛矢で打ち込めばオーケー。


これも同様。

新しい杭を打ち込みました。


長時間の作業は厳しいので、少しずつ何日かかけてやります。
里山で田んぼを作ると言うことは、地味な仕事をコツコツこなすことなのです。


タラノキ管理のための篠竹刈り

2023年02月18日 | 野山

タラノキ管理のため、周りに生えている篠竹刈りをしました。
春の代表的な山菜で「山菜の王様」と言われるのがタラの芽。
タラの芽はタラノキから吹き出す新芽のことです。
ここは元々何株か自生していたタラノキを手入れし、年数を掛けて自然に増殖させたものです。
次第に増え、今では数十本のタラノキが群生化しています。(写真は逆光でうまく撮れていません)


但し、この辺りは篠竹が沢山群生しています。
篠竹は繁殖力が強く、このようにタラノキと篠竹が混在してしまいます。
と言うよりタラノキが見えなくなるくらいになっています。


放置すればタラノキの方が完全に負けてしまいます。
従って、このタラノキを維持するためには篠竹刈りが不可欠なのです。


この場所では篠竹刈りがタラノキ管理の一番の作業と言ってもいいでしょう。
ただ、篠竹も悪さをするだけではなく、有用な資源です。
良い篠竹は活用します。我が家でサヤエンドウの支柱にしているのは専ら篠竹。
まず、タラノキの周囲1mくらいまで刈払い機で切り倒します。


タラノキのごく近くのものは刈払い機では無理なので、手刈りします。


篠竹もタラノキと混在している所は使えるものは殆どありません。
使える篠竹は2m以上で太くしっかりしたものだけです。
ですから使えるものはタラノキの周囲にある篠竹の中から選別します。


刈り払った篠竹を整理しました。見違えるように綺麗になりました。
これで、春には良いタラの芽が出てくれるでしょう。


太くて長い篠竹だけを選び纏めました。


篠竹は葉を整理し、支柱にするため先を尖らせます。


タラノキの周りの篠竹刈りはこれで終わりですが、この後、他の所からも少し篠竹を採りました。


茎立ち菜に追肥と土寄せ

2023年02月17日 | 畑:花菜類

茎立ち菜に追肥と土寄せをしました。
3月上旬から穫れ始めることもあるので、予定より少し遅れました。
茎立ち菜とはとう立ち菜のことで、当地方では通称「茎立ち」。
秋に種を播いて冬越しし、春に出てくるトウを摘んで食べます。
茎立ち菜はアブラナ科のトウを食するので広い意味ではナバナ類です。
アスパラ菜や寒咲花菜のナバナ類に続いて穫ることができます。
作っている茎立ち菜は仙台雪菜、かき菜、つぼみ菜の3種。
10月19日の種播き。
我が家では通常より早播きし大株にして冬越しさせます。その方が沢山穫れるからです。
これが「仙台雪菜」。


当地方のいわゆる伝統野菜で、そもそもは葉物として作られます。
我が家ではトウが他より少し早めに穫れ柔らかく美味しいので茎立ち菜として作っています。
今「縮み雪菜」も作り穫っていますが、これとは全く別物です。
3種の中では一番作りにくいのですが、生育はまずまず。
ただし、昨年からみると若干小ぶりです。
やはり、大寒以降の酷寒が効いているようです。揃いは悪くありません。


少々見にくいですが、畝の両肩に追肥。


何時もは速効性の粒状化成肥料を施します。今年は肥料高騰の折り在庫の肥料を利用。
硫安と酸性化の緩和に苦土石灰を同時施用しました。
そして、土寄せ。


クワでしっかりと寄せました。
花が咲くようになっても軟らかく美味しいのが「仙台雪菜」の良いところ。


こちらは「かき菜」。


「かき菜」は在来アブラナの一種で、関東での呼び名です。
丈夫で作りやすいので昔から作っています。
ところが、今年は生育がイマイチです。原因は不明。


ネキリムシの被害で欠株も出ているため3種の中では一番見栄えが悪い。
同様に追肥。


土寄せ。


元々は生育が旺盛なので、トウが出るまでにもっと株が大きくなってくれることを期待です。


葉物として利用される「仙台雪菜」と違い、こちらは茎立ち専用。
トウと言っても伸びてきた花が見える前の新葉を利用します。
こちらが「つぼみ菜」。


「かき菜」とよく似ていますが、「つぼみ菜」の方が葉色が明緑色で艶があります。
他より早くから穫れ始めるのが良いところ。
例年かき菜より一回り小ぶりな感じですが、今年は逆。旺盛に見えます。


同様に追肥。


土寄せ。


名前のとおり花の咲く前の蕾のうちに新葉を食べます。


早い年は3月上旬から穫れ始めましたが、昨年は3月中旬でした。
今年は大寒以降が酷寒なのでどうでしょう。


水墨画「冬の岩手山」

2023年02月16日 | 水墨画:風景他
画仙紙 色紙  


東北を代表する山の一つ岩手山を水墨画で描きました。
標高は2千mを越え「南部片富士」の名で知られる岩手県のシンボルとも言える名峰です。
過去に、冬季に岩手山の近くを通る機会は何度かありました。
しかし、綺麗に見えるような絶好の日はありませんでした。大概は悪天候で見えないか見えても下の方だけだったような気がします。
地吹雪で視界が遮られ苦戦した時のことはよく憶えています。
画はネットで公開されている盛岡市郊外から見た岩手山をモチーフにしています。
雪が降り積もった広い草原から岩手山を遠望する岩手らしい雄大な風景です。
夏場にはこれに近い風景を見る機会があって、素晴らしいと感嘆したものでした。
名前が似ている津軽の岩木山は優美で女性的な山、岩手山は豪快で男性的な山というのが小生の印象です。
これで、北東北を代表する、しかも何れも富士の名を冠した名峰、鳥海山岩木山、岩手山を描いたことになります。


春キャベツの追肥と土寄せ

2023年02月15日 | 畑:葉菜類

2月10日の雪が降る直前に済ませたことがまだあります。
春キャベツの追肥と土寄せです。
品種は、昔ながらの「金系201」。


9月29日に49穴連結ポットに種を播き、10月27日に植付け。
全般に好天で生育は順調。欠株もありません。


12月には例年なら越冬前に追肥し土寄せしますが、追肥はせず土寄せのみとしました。
この場所はキュウリの跡地のため肥料が残っている可能性が高く、生育が進み大株で越冬するとトウ立ちのリスクが高まるからです。
1月の時点ではやはり生育は進んでいるように見えました。
しかし、大寒後の酷寒でさすがに生育は停滞、ほぼ例年並のように見えます。


トウ立ちするようなことはないと思いますが。

少々気になっているのは下葉に付いているこの斑点。


べと病のようです。これまで越冬する時期に発生した記憶はなく、これで留まって欲しい。
まず、畝の両肩に追肥をします。


例年なら速効性の粒状化成肥料を用いるところです。今年は肥料高騰の折り在庫の硫安を利用します。
見にくいですが、同時に土の酸性化緩和のため苦土石灰も施用しました。
次に土寄せ。機械は使わずクワだけで行いました。


畝間が広いので楽に出来ます。過去には2条植えにしたこともありますが、やはり1条がやりやすい。
しっかりと土寄せできました。


水分も供給されたので、気温が上がってくれば追肥と土寄せの効果は十分期待できるでしょう。


中心の葉が少し巻いてきました。収穫の目安は4月下旬。
近年は4月半ばから穫れているので、それなら冬キャベツと殆ど間を置かずに収穫が続けられます。


曲がりネギを穫ってみる

2023年02月14日 | 畑:葉菜類

曲がりネギを初めて穫ってみました。
記録が遅くなってしまいましたが、2月10日に大雪の予報が出ていたため、急ぎ収穫したもの。
当初から曲がりネギ栽培として計画的に作ったわけではないので、あくまで曲がりネギ風です。
今作の長ネギは10月早々から本格的に穫り始め、小生としては上々の出来です。
しかし、土寄せは限界に達し、それ以上の軟白は困難となったため、1ヵ月ほど遅れて植付けた1畝を曲がりネギ風にしてみたのです。
11月末に当地方で「ヤトイ」と呼ばれる作業を行いました。
「ヤトイ」とは生育途中のネギを軟白前に一度掘り上げ、斜めに寝かせて植え替えるものです。
この写真で言うと、右下側に寝かせています。


当初寝ていたネギは生長するにつれて葉が垂直に伸び立ってきます。
ほぼ真横から見ています。寝かせたのが右側。


時が経つにしたがって次第に湾曲してくる訳です。
こちらが反対側。曲がりの外側になります。


斜めに植えられているので土寄せは容易で、軟白がやりやすい。
しかし、今回はヤトイ後はあまり伸びず、土寄せを一度少ししただけです。
長ネギの方は冬季も次第に伸びたので、こちらが見劣りする感は否めません。

それでもすでにヤトイ後2ヵ月以上経っているので穫ってみることにしました。

手前から数本抜き取りました。


抜き取りは容易で、長ネギよりも楽にできます。
曲がりネギ風にはなっていますが、想定より曲がりの程度は若干少ないか。
長ネギに比べると長さ、太りとももう一歩と言うところです。
但し、長ネギより植え付けが1ヵ月遅れのハンディがあるので、やむを得ないかもしれません。
こちらが普通の長ネギ。10月から収穫を続けています。


大寒後の酷寒で外葉が垂れ枯れ上がりもありますが、新葉はピンとしており気にしません。甘味、旨味が増し一段と美味しくなっています。
自然に丈も伸び太っており、軟白もそれなりに進んでいます。
11月下旬に最終の土寄せした後は、何もしていません。
長ネギを少し穫って曲がりネギと比べてみました。


曲がりの具合が分ります。
ボリュームでは長ネギに分があります。
曲がりネギの泥皮を剥いで調整してみました。


ちょうどヤトイで寝かせて植えた感じで置いてみました。
もっとしっかり軟白されていると思いましたが、少し甘いようです。
当地方では「曲がりネギ」は旨いネギとしてブランドになっています。
曲がるときにストレスが掛かってネギは軟らかくなり、甘味も増すとされます。
この後、穫るのは一寸先に延ばし、曲がりと軟白をもう少し進めることにしました。