我想一個人映画美的blog

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マーターズ / MARTYRS

2009-09-03 22:13:02 | 劇場&試写★6以上




いや~、何か知らないけどすごい強烈な映画だった

『フロンティア』『ハイテンション』『屋敷女』...
近年フレンチホラーの勢いが凄いなんて言われてる中、新たなツワもの映画が登場
こちらフランスとカナダ合作。

Martyrs(マーターズ)とは、殉教者、犠牲者。


『ヘルレイザー』『ホステル』『ソウ』なんかの痛い系ムービー、
『悪魔のいけにえ』『ハロウィン』『ゾンビ』なんかのスプラッターホラーとはまたちょっと違い、
色んなジャンルを混ぜたようなトラウマ残酷ホラー。
こんな映画、誰も一緒に観てくれないので当然ひとりで鑑賞。


レイトショーのみだし、DVDでもいいか迷ったんだけど
「素晴らしい。これは、ホラーの新しい形だ。」
と、あのダリオ・アルジェント監督に言わしめたんだから観逃すわけにはいかない!


トラウマを抱え込んだ少女の復讐劇
だけどそれだけではなかった、、、、!





この映画がすごいのは、前半で一区切りついたあと、また別の展開が待っていて
後半は主人公が入れ替わること。






精神的苦痛と暴力に耐え抜いた先、待っていたものとは、、、、?



70年代のフランス。行方不明だった少女リュシーが衰弱した状態で発見される。
彼女は長い間、監禁され、そこで拷問や虐待を受けていたが、自力で脱出したのだった。
しかし監禁の理由は不明のまま。
リュシーは福祉施設で育ち、15年がたった。
ある朝、森の中にある閑静な住宅を訪問したリュシーは持っていた猟銃で一家4人を惨殺。それはリュシーを虐待した家族だったようだ。
同じ施設で育った親友のアンナは死体処理を手伝うが、それはまだ事件の始まりに過ぎなかった...。



8/10 ※心臓の強い方に限り



これは本当に公開して良いものなのか
って、映画のコピーにあるんだけど、これ決して大袈裟じゃなかった。

小規模ながらもこうしてレイトのみでも公開されて、観ることが出来て良かった。

はじめに断っておくけど
わたしマゾでもサドでもないし至ってノーマルな人間ですが!
スプラッタ-描写や、拷問シーンで興奮する人間でも全くないですが!
いい悪い、好き嫌いの問題ではなく、この映画、なかなかの傑作ではないだろうか?



不快極まりないハネケ作品や、『ホステル』の拷問、『ソウ』の痛み、
これまで観て来たどの作品の持つ怖さとも違う、不快感と恐ろしさ。

音楽界でいえばマリリン・マンソン 人形界でいえば三浦悦子(分かりづらいって)

あとは変な映画『タクシデルミア』もちょっと思い出したな~。ジャンルは違うけどなんとなくね。
『イレイザーヘッド』のリメイクと監督は言ってるようだけど、リメイクというよりオマージュじゃないの?
こちらむしろ新しいものが生まれた感じ。

作った方ももちろん120%本気が伝わるし、チープな演出はナシ!むしろリアル。
キャスト陣、特に主演二人の女の子が新人とはとても思えない!
migデミー賞(なんじゃそりゃ)なんてあったら間違いなく今年の主演女優賞はこの二人!
ってくらいの熱演。身体も顔も張ってて凄いったらない。
こんな役普通断るよ~
一人は中国とフランスのハーフだそうで、すごいアジアンな雰囲気がミステリアスでピッタリなミレーヌ・ジャンパノイ。
もう一人のモロッコ生まれのモルジャーナ・アラウィは綺麗な子。

あそこまでやるとは拍手もの。



単なる、化け物が犯人とかの映画じゃ ないよ

復讐の恐怖、監禁の恐怖、拷問の恐怖、トラウマという恐怖、罪悪感からの恐怖、
そして。。。


監督は「観た人にも痛みを共感してほしい」みたいなこと言ってるけど
こんな痛み、共感も共有もしたくないよー

いや、でも実際のところ、拷問は痛そうでもそればかりを見せる作品ではないことを強調したい。

最終的には意外な展開というのか、観る前にはまるで想像もしていなかった
もっと奥まで突き進んだ想定外のオチがあった。

こんなのよく一人で観るよねなんて言われるし自分でも思う(笑)
普通の精神の人だったらこんな映画まともに観てるのおかしいのかも
なんて自分を疑いたくもなる。
でもね、人の苦痛を客観視して見る恐怖映画、それだけではない何かを最後には感じられる作品だったと思う。(ほんとか? いやホント)

痛い系、怖い系ダメっていう人にはこの映画そのものを観てるだけで
拷問&トラウマになりそう。
だから決してお勧めは出来ないんだけど、逆にそういう人の反応もみてみたいんだなー。
(やっぱりわたしどこかヘンか?)
どなたかこういうのダメな方、観た感想聞きたいなぁ。(みないか)

観終えた後の何とも言えない、もやもやとキモチ悪い感じ、、、
観てから1日経った今でもまざまざと色んなシーン思い浮かぶけど
ムダないくらい最初からとばしてて、ほんとすごいとしか言いようがない。
とにかく凄いインパクトをもたらす。

渋谷シアターNの劇場、レイトショーのみの上映なので、小さいけど1日の映画の日も満席、
翌日水曜日も男女とも1000円なので立ち見が出るほどの盛況ぶり!
みんなこういうの、すきなのね、、、、という感じで(人のこと言えない)
中年や若者、男の人が圧倒的にやっぱり多いけど熱気にあふれてた。
そんな中で観られて良かった。
わたしの真後ろの女性、効果音とか何か出てくるシーンでいちいち飛び上がって
席がゆれるからそっちの方がこっちとしてはびっくりでまいっちゃったけど。

そうそう、この監督 『ジェヴォーダンの獣』や『サイレントヒル』のクリストフ・ガンズ監督のもとで腕を磨いたという
新鋭監督でこれがデビューなんだけど、最初でこんなの撮っちゃうなんて凄すぎる!
『サイレントヒル』なんかよりずっと恐いし。

エンドロール後にはダリオ・アルジェントに捧げる。とあった。(だから観たのね、ダリオさん)

早速脚本不足のハリウッドからのオファーが殺到していて、すでに3本の作品を撮ることに決まったらしいから
この監督の名前、パスカル・ロジェ監督、ホラーファンは覚えておいた方がいいかも。

現在都内では渋谷のみだけど、大阪では10月、その他の地域でも順次公開するようなので、
気になる人はぜひ!!
というか、ある程度心臓丈夫な人、ちょっと観たことないものが観たい好奇心おう盛な人は見逃しちゃダメ!


2008年 トロント映画祭
2008年 シッチェス映画祭
2008年 ローマ映画祭
2009年 フランス映画祭 それぞれ震撼



公式サイト
Martyrs    2007年  フランス=カナダ  100min
8月29日より、シアターN渋谷にて公開中~

※日本版ポスターのもう1枚のが、凄い写真使ってるので自粛です。
それでもみたい人は公式サイトの一番下に出てます~。
サイトに行く前にクリックしていってね(笑)


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