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ジャーロ / GIALLO

2010-09-12 16:50:00 | 劇場&試写★6以上

ダリオ・アルジェント監督が、自身の原点に戻った
サイコキラー系、スリラー。主演は意外にもエイドリアン・ブロディ



アルジェント作品なので朝一ではりきってレイトショー鑑賞

“ジャッロ(Giallo)”はイタリア語で「黄色」という意味で
連続殺人犯のヒントは「黄色(Yellow)」
1970年代にイタリアでブームとなった連続殺人を軸にしたスリラー作品の総称という2つの意味をかけてる。

※犯人ではありません。監督です

アルジェント自身が既に素のままでホラーに出て来そうなんですが(←失礼)



キーワードは「美女」、「復習」、「トラウマ」、「自らの外見からくるコンプレックス」、もちろん「殺人」
そして「黄色」

いわゆる自分の醜さを呪ってるサイコなヤツが、美女を次々に襲うというありがちな話。
作品としては、脚本はまあ昔からよくあるパターンというか、展開も想像通りだし王道としか言えないし、
アルジェントにしてはあっさり感も否めないんだけど、やっぱり演出が秀逸。
だからぐいぐいとストーリーに惹き込まれ、退屈感なし。




7/10(70点)



ちょこっとネタバレあり

シャマラン、ウェス・アンダーソン、ピーター・ジャクソンなど大物監督作品に次々出演したり、
スリラー、ホラー、コメディ、戦争ものとあらゆるジャンルに挑戦する
主演のエイドリアン・ブロディが素晴らしい。
「戦場のピアニスト」でアカデミー賞主演男優賞を獲得したのを思い出させるくらい
やっぱりこの人巧いんだなぁなんて、わたしの素人目でも思わせる。
犯人の横顔が映って、鼻がワシっぱなだったところから大体予測ついてたけど
トラウマを持つ不気味な犯人とのWで演じ分けたのはお見事☆
その犯人像を知ると急に怖さ半減しちゃうビジュアルなのは残念だったけど(笑)


誘拐されるモデルは絶品の美女で、文句のつけようがないくらい完璧な美しさの
エルサ・パタキ。
(「スネーク・フライト」にも出演)
当初はアルジェントの娘さん(アーシア)も出演予定だったらしいけど、
美しいだけでなく、演技も完璧。このキャスティングがお見事。
姉役のリンダには、「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」や「潜水服は蝶の夢を見る」
のエマニュエル・セニエ。
この方、ロマン・ポランスキー監督の奥様でもある。



アルジェント映画なのに、意外にもオープニングから日本語が飛び出しびっくり

日本人と、日本語堪能な外国人との会話で始まる。
最初の犠牲者はその日本語を話す女の子。
死ぬ間際に残した言葉を録音して、魚さばいてる日本人の男の子に翻訳してもらうと
そんなに喋ったっけ?というくらいの言葉が出てくる。
その中のキーワードは「黄色」きいろ、を「おうしょく」なんて言ってるからなんのことかと思っちゃった(笑)


他には、犯人のアジトが見つかり妹が殺されたか、逃げたかまだわからない状態のときに
のんきにレストランでお茶してる場合か!とつっこみたくなる。
同様に、部屋で夜いるのが怖いと、トラウマを抱えるエイドリアンを誘うかのようなシーン。
まさかここで二人のエロティックなシーンなんていらないよ
と思ったら「いや帰るよ」のセリフで一安心。

良かったのは、美女への顔注射と舌注射
なんていうと変態趣味だと思われそうだけど こういう描写がアルジェント作品には不可欠じゃないかと☆


犯人の過去のトラウマの理由はあっさりで、逆に警部の方の過去のシーンは
きちんと描写。
エイドリアンが主演のせいもあるのかもだけど、
なんとなく展開などにも、全体にハリウッド的な雰囲気もあって
これまでのアルジェント作品の不気味さやグロさは抑えめ。
ホラー初心者でもイケちゃう感じかな。

妹は助かって、姉と再会で終るのが普通なところ、そうはせずに、
かといってバッドエンディングではないというみせ方のラストが好き。



北イタリアの都市トリノで、外国人美女ばかりを狙った誘拐殺人事件が発生。
犯人は改造タクシーを用い、拉致した美女たちの肌を刃物で刻んでいた。
そんな中、モデルのセリーヌが新たな標的となり、姉のリンダは猟奇殺人専門のエンツォ警部を訪ねる。








 公式サイト
GIALLO    アメリカ=イタリア  92min
9月11日~10月8日まで、モーニング&レイトショー





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