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恋の罪 / Guilty of Romance

2011-11-13 00:03:53 | 劇場&試写★6以上

 

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以前観たんだけどまだレビュー書いてない「自殺サークル」「エクステ」、

実際の事件を基に脚本が自身の手で脚本が書かれた「愛のむきだし」「冷たい熱帯魚」に続き、

1990年代に渋谷区円山町ラブホテル街で実際に起きた「東電OL殺人事件」からインスパイアされて、

監督・脚本を手掛け作り上げたサスペンス(&エロティク)ドラマ。園子温監督最新作

 

 

仕事と幸せな家庭があるにも関わらず愛人との関係を断ち切れない女刑事を水野美紀。


 

エリートながらも狂ったように体を売る売春婦で助教授を冨樫真。


 

変貌するセレブ妻を、最近 園監督と結婚が発表されたばかりの「冷たい熱帯魚」の神楽坂恵。

という女性三人がメインなんだけど、本当の主演は身体を張って清楚で従順な妻いずみを演じたこの人。

 

 

7/10(76点)

 

こんな映画面白いなんて、わたしもヘン?

 

普通じゃどうにもつまらなく感じるようにできちゃってるのか?というのは前にも書いたけど。

この映画が嫌い、つまんないって言う人がいてもそれはそれでぜんぜん分かる。

でもこれは園監督ならではの映画だね、やっぱり。

わたしは特に園子温ファンではないけど、視点とか台詞、脚色の仕方に面白さを感じる。

 

おっぱいとかsexとか(直接的sexシーンが長くあるとかじゃないけど)、そんなに長映ししなくてもいいじゃんってくらい撮ってたり

これもう、園監督の思うまま。欲望のままに撮ったんじゃない?

しかし女優だからと言っても、自分の妻になるひとにあんなことやこんなことやらせちゃってすごいな。

だからこそ美しく撮ってたし、彼女の映画といってもいいんじゃない?ってほどの役だったけど。

水野美紀もああいう事件扱うわりには暇じゃない?とか思うし

脱ぐ必要ないのにそこは話題性と監督が見たいから?(たぶん)で全部脱いで出しちゃってるし、

冨樫真は初めて見たけど妖怪人間のベラばりの口調と二面性がハマってて 台詞とかいちいち面白かった 

美津子語録が出来ちゃうくらい。

「愛がなければお金をとらなきゃ」

 

そして母親との恐ろしい本音の会話が最高。


助教授かと思えば生徒とのトイレでのsexを見せ付けたり、夜は恋メイクで渋谷のホテル街徘徊する風俗嬢になってたり。

 

いずみは美津子の講演での言葉に初発される。 そして人生は大きく変わっていく。


 

90年代が舞台のせいか、やや古臭さも感じる。

「ああ、夫がいるのよ」とかいいながら夫が席をはずしたときにこっそりキスとか

電話がなって外みると愛人が車停めて待ってて、とか

奥様が見るわざとらしい展開の昼メロに、いつもの園節というか、猟奇的な部分を足した感じ。


日常に物足りない何かを、性への欲望で満たしてる。

愛する男がいながら他の男で埋め合わせ。

このダンナがまたいい。 「冷たい熱帯魚」に出たかったけど出れず、本作で念願の出演とか。

こんなナイスバディで従順な妻持ったんだから 手をつけないのありえないしもったいないんじゃ?笑

 

 

美津子といずみを結びつける重要な役どころであるカオルを演じるのが、本作が映画初出演となる小林竜樹。

 

どんな女も持つ二面性。 男にとってはこわい?

 

最後の方では最初の人間性が壊れていき、もう開花されちゃって別人。

あれでいいのか? でもそれが本来の姿で、望んだからそうなったのか?


 

被害者になる人間は途中から明確になる。


観てる間、引っ張るのは結局のところ、誰が何の目的で、どういう手順で殺害に至ったのか、という過程。

ラストでそれがもちろん明かされる。あのマネキンと死体をつなぎ合わせるとか そんなことあの人できるの?という疑問も残ったものの

勝手にいづみも殺されたのだと思ってたし

生きて、城を探しながら彷徨い続ける。別人のようにたくましくなって、、、、 

そして、水野美紀演じる刑事も 今までなにしてたんだろう、、、と気づく という展開は

「冷たい熱帯魚」でもそうだったけど、個人的にはラストが好きじゃない。

とはいえ、ひとつの事件を エンターテインメント作品として昇華させてる園監督の手腕はさすが。

 

むきだしの欲望、 そうでもしないと得られない生の実感。

恋は、罪なの?


 

どしゃぶりの雨の日、ラブホテル街にあるアパートの一室で女性の惨殺死体が発見される。事件の捜査にあたる刑事・和子は、仕事と幸せな家庭を両立しながらも、愛人との関係を断ち切れずにいた。事件を追う和子はやがて、一流大学で助教授をつとめるエリートの美津子、人気小説家の妻で清楚な主婦・いずみの驚くべき秘密を知り、深みにはまっていく。

 

 公式サイト

 恋の罪                 2011年/日本/日活/144分/R18+

11月12日より公開中~

 

舞台挨拶にて。

 

園監督次回作「ヒミズ」も楽しみ。

 

 

 

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