我想一個人映画美的blog

新作映画レビュー&温泉&ゴシップ+コスメ+旅行記&日記。
blog開設から18年!ありがとうございます✨

チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~ / Poulet aux prunes

2012-11-01 12:22:11 | 劇場&試写★6以上

 

 

 

 

 

天才バイオリニスト、ナセル・アリは死ぬことにした。

ベッドに横たわり、最期の8日間で人生を振り返る。

 

叶わなかった恋。それはかくも美しく色褪せながら蘇る、、、、

 

マチュー・アマルリック主演最新作ってことで気になってました~。

昨年の東京国際映画祭やトロント国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭にて上映。

試写にて、女子4人で鑑賞

 

14歳で故国イランを離れて、波乱の青春を送ったアーティスト、マルジャン・サトラピ。

自伝的コミックを自ら映画化した2007年のアニメーション「ペルセポリス」

で、カンヌ国際映画祭審査員賞に輝き、

その才能が世界中に衝撃と感動を与えた彼女が、再び自身のコミック『鶏のプラム煮』を今度は初の実写映画化。

 

過去の叶わなかった恋を引きずっている、ちょっと勝手なバイオリニスト、ナセルに

名優マチュー・アマルリック。

一度も愛したことなどなかった

冷酷に妻に言い放つ、残酷さを持ちながら一方でロマンティストでもある。

 

一方的に憧れ、結婚した妻に、

パルプフィクション」ユマ・サーマンとレズシーン有り「ヘンリー&ジューン」などの

マリア・デ・メディロス。

「パルプ~」ではブルース様の若い彼女だったけどさすがに老けました

 

子育てと家事のいっさいを押し付けられて愛情も感じられなくなった夫に不満をぶちまけ

口論となる2人。

 

妻は音楽家というもの、夫という人を実は理解していない。

夫もまた、妻への愛情がなく 好物のチキンのプラム煮や

美味しい料理への感心しか示さない冷たい態度で接する。

 

それでも2人の子供には恵まれた。

はらはら落ちて来る雪をたべるシーン、可愛くて好き。

 

ナセルの母親には、イングリット・バーグマンの娘でもある

名優、イザベラ・ロッセリーニが!

 

 

ひとすじに愛してた女性、イラーヌには

リドリー・スコット監督、ディカプリオ主演の「ワールド・オブ・ライズ」での恋人役や、

近年では評価されたイラン映画「彼女が消えた浜辺」で主演

ゴルシフテ・ハラファニ(覚えにくい)

この大正ロマンテイストな雰囲気、素敵

 

死ぬと決めた日からお迎えがくるまでの8日間を

1日目、2日目、とカウントダウン形式で綴られる。

 

男は冒頭から素晴らしいバイオリンを探している。

そして絶望し、死にたいと口にし、どうにかして死ぬ方法を考え巡らすが

どれも痛かったり、みっともなかったりでいまいちピンとこない。

そこでベッドで死ぬのを待つ事に。

なぜそうまでして死にたいのか?

男の過去になにがあったのか?

 

次第に明かされて行く見せ方が面白い。

はじめは、かわった作風だなぁと思いながらも映像美と、

独特なイラストを交えた興味深い映像、そしてユーモアある視点に魅入ってしまう。

 

 

 6/10(68点)

 

 

 叶わなかった恋ほど、美しいものはない?


想い出はとかく美しいまま冷凍保存されがちだけどね。

 

とにかくラストの20分くらいが良かった。

3人の人生がそれぞれ哀れ。

切なくて哀しい。

黒ずくめの死神はコミカルだし、映像も美しく惹き付けられた。

 

初めの方はどういうことかまったく分からず進むので

眠気も襲って来るけど死ぬと決めたあたりからの描写から面白くなって来る。

 

今はどうあれ天才バイオリニストという肩書きを持つ 夫の

命程大事なバイオリンを怒りに任せた勢いとはいえ投げつけて壊す妻も酷いけど、

「愛した事などなかった」と本人に言い切る夫ももっとひどい。残酷すぎる。

過去の恋だけを見つめ、生きる糧としてきたナセル。

 

お金がなかった時代に恋した娘と結婚を決め、承諾を受けに行った先で

父親に猛反対され引き裂かれた哀しい過去の恋。

 

いつも彼女を想い、ひくと素晴らしい音色を奏でた師匠から受け継いだバイオリン。

それを壊されたショックと

新しいバイオリンを探している時に偶然すれ違った愛した人、イラーヌ。

 

 

お互いかなり歳を重ねたあと、ばったり会えて

もしや?と声をかけて 「人違いです」と言われる側の打撃と、

そういうしか出来なかった悲しみ。

知ってて言えなかったあと道の影で涙する姿がやるせない。

 

一部評論家の間では泣けるー。という声もあるようですが、、、

感動!!!とか、絶対泣する!!とかいう押し売り的なものではなく、

どう捉えるか。感情移入という部分でいえば主人公のナセルには到底肩入れできないひとも

いるだろうし、

退屈に感じちゃう人もいるだろうし万人受けタイプではないだろうけど

ひとつのはかない恋の物語として わたしはなかなか好きでした~

マチューさんもやっぱり良かったしね

 

愛用のバイオリンを壊された音楽家ナセル・アリは、代わりのバイオリンを探したが見つからず、とうとう死ぬことにした。ベッドに横たわったナセル・アリは人生を追想する。修行の日々から人気者だった時代、大好きなソフィア・ローレンとチキンのプラム煮、そして成就しなかった恋。 数々の思い出がナセルの脳裏によみがえる。

 

 

  公式サイト 

Poulet aux prunes     2011年   フランス=ドイツ=ベルギー   92min

 11月10日より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにてロードショー

 

 

ヴェネチア国際映画祭にて

 

 映画の中の方が素敵かも、、、

 

 

本日、映画の日です~

11月の新作チェックはもうしばしお待ちを~

 

 

 

応援して下さると嬉しいな
クリックして下さってる方、感謝です
←please click