あのシュワちゃんがなんと低予算ゾンビ映画に
とはいっても、ゾンビ役ではなく。
コメディからシリアスまでほーんと、ゾンビ映画が昨今かなり増えました。もう、ルールもバラバラ。
何でもあり状態。
それでも、「頭を撃つ(破壊する)」と死ぬのはどれでも共通ルール。
こちらゾンビパニック映画ではなく、娘がゾンビに噛まれてあとはゾンビになるのを待つだけ状態。
そのとき、父親は、、、、。
というのがテーマ。
そもそもわたしがゾンビ映画が好きな理由は
以前も何かのレビューに書いたけど、ぐちゃぐちゃのおぞましいのが好きなわけじゃなく、
恋人でも親でも兄弟でも、愛する人がゾンビになってしまったら、
もうソレは人間ではなく愛するその人とは別の生きもの、になっちゃってるから
殺さなきゃいけない。という、なんとも悲しい運命が胸をうつというところ。
そこをうまくテーマにした、2011年に日本でも公開した低予算の「コリン」。
ゾンビ視点で、身内がゾンビになってしまった、という悲しみを描いた。
それからどんどん
1.恋人がゾンビになったり。
2.ゾンビになってゆく過程を描いたり。
この流れをくんだ作品は増えて来て ほんとに色んな視点、タイプのゾンビ映画がでてきた。
何が言いたいかというと 本作のような視点からの作品は珍しくないってこと。
シュワちゃんが徐々にゾンビ化していく最愛の娘を守ろうと苦闘する父親を演じる。
ちょっと肥ったシュワちゃん、珍しく、静かで無力なフツウの父親役。
娘、マギーにはアビゲイル・ブレスリン。
こちらもどしたの?ってくらい太っちゃって。
監督は本作が長編デビューのヘンリー・ホブソン。
脚本もこれがデビューのジョン・スコット三世。(←誰)
感染するとゾンビ化してしまう恐ろしいウイルスが蔓延する近未来。ある日、アメリカの田舎町に暮らす16歳のマギーも感染してしまい、感染者を隔離する特別病棟に収容される。しかし父のウェイドはマギーを捜し出し、我が家へと連れ帰る。マギーのゾンビ化がゆっくりと進行する中、彼女を隔離しようとやって来た地元警察とも激しく衝突するウェイドだったが…。
4/10(40点)
これだったら、ゾンビになっていく過程を面白くきっちり描いた
「スリーデイズボディ 彼女がゾンビになるまでの3日間」(レビューまだ書いてない)の方が面白い。
やたら展開も遅ければ、ゾンビになるまでもやたらと遅いからじれったい。
フツウはゾンビになるまで数時間、2~3時間でなってしまう場合も多いのに、
これは、6週間から8週間とかいって時間かかりすぎー!
しかも、自宅に戻ることが許されたら 他の人が襲われて被害は瞬く間に拡大するだろう。
キツネが罠に捕まったのを見つけて肉食欲が抑えられずに食べちゃうのに、
もう見た目が完全にゾンビなのに 父親を目の前にして抑えられたり、
そもそも、ゾンビにかじられてゾンビになるまでの過程で、みるみるうちに変貌してきたら
フツウは頭の回転も弱まってどんどん喋れなくなるし、思考回路もままならなくなる、
言動だっておかしくなるはずなのにいつまでもフツウに人間として喋ってるのもヘン。
目の色素が薄くなり、見えなくなってくるはずが、目薬入れたらちゃんと黒目に戻ってるとか
どんな目薬だよ!とか。
家族がもし感染したら、そりゃ姿がゾンビだとしても実際簡単に殺すのは出来ないだろうし
ゾンビに変わってしまっても監禁しておいてでも、この世から守ろうとするのが情だろうし愛であるけど
苦しまないように、変化したらすぐに頭を撃ってあっちの世界に逝かせてあげるのもひとつの愛情だったり。
本作では、ゾンビに変わる過程でもいつまでも人間の心があって、
最後の最後まで父親に襲いかかったりしないし、また父親も最後まで娘を自らの手でという方向にはならない。
結局、屋根の上から、、、、自らの命を絶つゾンビなんて、あまりに人間らしさが残りすぎてる。
シュワちゃんが肉っぽいもの焼いてあげて食べてるんだけど、
こんなにゾンビになりかけてるんじゃそんなものより人の肉を速攻求めるだろう~と突っ込まずにいられない。
=それはゾンビじゃないんだよね。そんなんじゃ。
と思えてしまった。
本作はあまりゾンビ映画を観てない人や、ゾンビ映画ファンではない人の方が良いのかも、、、。
珍しく、シュワちゃんがフツウの無力な一人の父親。
愛する娘を失うという悲しみを抱えたシリアスなシュワちゃんも悪くなかったけどね。
ゾンビになってしまった知り合いは殺すけどニンゲンは殺しませんからね☆
何度も言うけど話がそれだけで、つまらなすぎたー。え?これで終わり???って感じ。
こりゃDVDでもかなり十分、そりゃ日本公開ないはずだわ。
MAGGIE 2015年 アメリカ 95min
2月6日より、ヒューマントラストシネマ渋谷 未体験ゾーンの映画たちにて上映
映画「マギー」予告編