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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う/DEMOLITION

2017-03-31 10:30:01 | 劇場&試写★6以上

 

 

 

相変わらずジェイクの演技が素晴らしすぎる

ダラス・バイヤーズクラブ」でマコ様とジャレッド・レトをそれぞれアカデミー賞主演男優賞、助演男優賞に、

次作「わたしに会うまでの1600キロ」でリース・ウィザースプーンとローラ・ダーンをアカデミー賞にノミネートに導いた

作品も演出力も高い評価を受けるジャン=マルク・ヴァレ監督の最新作

 

 

 

妻の事故死の後、病院の自販機の故障でM&Mチョコレートが出てこない。

その会社へのクレームの手紙のやり取りから成り行きで交流が始まった、母子とのやりを通じて

ディヴィスの心の内が解体されていく。

 

演じるジェイク・ギレンホールは、2011年の「ミッション:8ミニッツ」あたりからの出演作が特にどれも

軒並み素晴らしい演技で

正式には英国アカデミー賞での助演男優賞しかとっていないのが不思議なくらい。

そろそろアカデミー賞受賞してもいいでしょう!(いつも同じ顔ぶればかりノミニー)

 

 

 

自動販売機の会社でクレームを受けたシングルマザー、カレン・モレノにナオミ・ワッツ。

このクレーム担当した女性が夜中に電話などかけてくるというありえない行動などから

だんだんと不思議な関係に。


その一人息子クリスを演じるジュダ・ルイスくん。

なかなか将来有望な演技とルックスでとても良かった。

前半はカレントのつながりを描いて、後半ではこのクリスとの交流を主軸に

行動が自由に子供にかえったように変化していくデイヴィス。自然と心がほぐれていく。





妻の父親で、ディヴィスの会社の社長でもあるフィルにクリス・クーパー。

「壊れたものを修復するには、一度全て分解することだ。」と教えた張本人でもある。

 

 

原題は「デモリション」=破壊。  

妻を亡くして、悲しみも湧いてこなかった男が

それをきっかけに、何も気づかない=興味を持っていなかった事柄にも全て気になるようになる。

 


8/10(80点)

 

ミニシアター公開のみなのが残念。

地味なドラマだけどじんわりと、くる良作。

会話と行動が面白く、ちょっと一筋縄で理解できないような感覚もあるので

こうあるべき、と枠にとらわれる感覚の人、普段常識的な人などは理解できないようなところもあるかな。

好みに分かれそうな作品だけどわたしは好き。

邦題がかっこいいんだけど、これは劇中、妻が残したポストイットのメモに書いてあった言葉。

お客さんを呼ぶにはいい邦題だけど直接的な作品の中身とは関係ないよね。

物質的なものを破壊することで逆に心が形成されていくのを表す原題はストレートだけど伝わる。

 

 

妻を愛していなかったと言いきっていたディビスが、

物を破壊する、という行為によって自己解放できたことで悲しみも受け止め、最終的には愛にも気づく。

金持ちの娘と結婚して、その親の会社にコネで入社。

学校の試験はハッパを渡して友達にやらせた過去を持つ、妻から何か言われても繰り返すだけで

気にも留めないし、冷蔵庫の水漏れにも気づかない。気づいてても他人事なのか何もしようとしない。

何事にも無関心で、虚無感漂うデイヴィス。

妻の死後、ちょっとしたクレームを書いたことから

いつもうるさい会社のトイレの個室のドア、古い柱時計、妻が再三言ってた冷蔵庫の故障、

整いすぎて綺麗すぎる部屋、あらゆるものが見えてくる。

 

 

気づかなかったものが見えてくることで行動も変わり解放されていき

自由になることで本当の自分になれる。

解放された、ジェイクのダンス、最高。

 

こういう人って、現代にも多いと思う。

壊すことでセラピーになるというのも一種の考え方で、鬱になっている人への治療法とかそういうのとは

また違うけれど、あくまで何の不自由もなく、普通に暮らしていた人が

ある日、気づいてしまう。

人を変えるのは、自分の気持ちも大事だし、人とのつながりも大事。

出会うはずのなかった人と出会ったことで運命が、自分自身が変わっていく。

カレンとの関わりも、寝てしまう。とかそういう描写がないところが良かったし。

 

 

すごく興味深い面白い作品でした

気になっている方はもう直ぐ公開終わっちゃうと思うので是非!

 

 

ソフィア・コッポラの「ヴァージン・スーサイズ」でも起用されてたけど

ハートの「crazy on you」とか、Mr.Big「フリー」とか、選曲が素晴らしい。

 

エリート銀行員のデイヴィスは、いつものように妻の運転する車で会社へ向かう途中で事故に遭い、自分は助かったものの、妻を失ってしまう。しかし彼は涙が出ないどころか、悲しみすら感じていない自分に気づいてしまう。彼女を本当に愛していたのか分からなくなってしまったデイヴィス。やがて“心の修理も車の修理も同じだ、まず分解して隅々まで点検し、再び組み立て直せ”との義父の言葉が引き金となり、彼は身の回りのあらゆる物を破壊し始める。一方で、自動販売機から商品が出てこなかったと苦情の手紙を会社に送ったことがきっかけで、苦情処理係のシングルマザー、カレンと知り合い、彼女と息子のクリスと交流を持つようになるデイヴィスだったが…。

公式サイト

DEMOLITON      2015年  アメリカ      101min

2月18日より、公開中〜

 

 

トロント映画祭にて

 

 

ナオミさん、シワもそのままに整形とか注入とか無縁で綺麗に歳を重ねてて素敵。

 

 妻役、ヘザー・リンドはほとんど回想シーンのみ。

将来イケメンくんになるかな?