日本の主要都市が焦土と化した太平洋戦争、日本の死亡者が
３００万以上の悲劇。今では７０才以上の人だけが鮮明に記憶
する大惨事。
堪えがたきを堪え、忍び難きを忍び 無条件降伏。
人間の死が日常の事としてあった時代、欠配する配給の食事で
餓死した教育者一人、判事一人。艱難辛苦の時代をを生き抜いた
たくましい人々の子孫です。
占領軍、GHQの指示により平和主義、民主主義、自由主義の日本の
誕生。日本国憲法の誕生です。封建主義、権威主義から解放される
筈でした。
基本的人権等、今までとは逆の概念は言葉では理解しても、
実体を実感することは経験、訓練を通じてしか学べません。
堪え忍んだ人は現実に意識を変革する事はなかなか難しい事です。
ヘーゲルは”人は時代の子、時代を飛び越えることはできない”
封建主義、権威主義の代表的なのは体育会系クラブの上意下達
の縦社会。可愛がりと称するいじめ等、偏見と差別意識は現在でも
無意識の中で色濃く残っています。自分が教えられたように、人を
教えることは正義なりと。戦前、戦中に学んだ教師や親が戦後の教育
を担う時の自信なさ、誤りを私は知っている。そして現在も広く
人権蹂躙が蔓延している事を、総ての者が誤りを犯すと
妊娠８週間までの赤ちゃんは胎児ではなく、胎芽と呼ばれ、魚類、
両生類、爬虫類、哺乳類、そしてヒトへと生物進化の過程をたどる
ようです。同様に、生まれた赤ちゃんが現代の大人になる為には、
文明の進化の過程をたどる！言葉の学習、文字の学習。そして、精神
分野でも自然発生的に歴史を辿る。差別、いじめ。基本的人権を守る
学習、訓練をしないと現代人の人格は形成されない。仮説が成立します。
司馬遼太郎は「２１世紀に生きる子供たちへ」 の中で訓練の必要を
説いています。
（娘が小学生の時、国語の教科書に発表、学年が変わって私の物に）
「いたわり」
「他人の痛みを感じること」
「やさしさ」
みな似たような言葉である。
この三つの言葉は、もともと一つの根から出ているのである。
根といっても、本能ではない。だから、私たちは訓練をしてそれを身に
つけねばならないのである。その訓練とは、簡単なことである。例えば、
友達がころぶ。ああ痛かったろうな、と感じる気持ちを、その都度自分の
中でつくりあげていきさえすればいい。
この根っこの感情が、自己の中でしっかり根づいていけば、他民族への
いたわりという気持ちもわき出てくる。
君たちさえ、そういう自己をつくっていけば、二十一世紀は人類が仲よし
で暮らせる時代になるのにちがいない。
小学生レベルでこうです。中学、高校、社会人の教育とは？
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