「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

 京都・奈良を中心に古刹・名刹や「花の詩」等の紹介。花や風景写真、オリジナルの詩、カラオケ歌唱など掲載しています。

「のざきまいり」 

2023年05月05日 17時52分10秒 | 日常のこと&写真
毎年10万人を超える人々が来ているという賑わうお祭りだが、コロナウイルス感染症の影響で2020年から3年連続で中止され、今年4年ぶりに露店を連ねる「のざきまいり」が再開され、私たちは8年ぶりとなるひさしぶりの「のざきまいり」だ。
 境内ではいろんなアトラクションが繰り広げられるが、私たちは地域太鼓団体が揃って演奏する太鼓を見るのが目的。
たが今回は組太鼓演奏ではなく「だんじり太鼓」の競演だった。各地に伝わる「だんじり太鼓」や「山車太鼓」で、大太鼓を豪快に鉦と共に演じる。打ち手の汗がほとばしる豪快さは見ごたえがあるものの、組太鼓を期待していたので残念だった。
 階段が長いので8年ぶりの私たちにはチョッピリ辛くなっていた。
 昼食代わりに露店で肉巻きお結びとお好み焼きの棒巻に目玉焼きをトッピングしたものを買い、境内奥の飯盛山ハイキングコースの入り口付近で食べた。肉巻きお結びは秋田のキリタンポを思わせ懐かしく美味しく食べられた。露店の食べ物が安く肉巻きお結びも300円だから良心的なテキヤだねとニッコリ。野崎観音側の指示なのだろうか、どこでも最低500円はしているが。







           「お染」「久松」塚 









珍しい白い花の露草(トキワツユクサ(常磐露草))が飯盛山ハイキングロース入り口付近の藪の中に咲いていた




『野崎小唄』(東海林太郎)
一.野崎参りは 屋形船でまいろ
どこを向いても 菜の花ざかり
粋な日傘にゃ 蝶々もとまる
呼んで見ようか 土手の人

二.野崎参りは 屋形船でまいろ
お染久松 涙の恋に
残る紅梅 久作(きゅうさく)屋敷
今も降らすか 春の雨

三.野崎参りは 屋形船でまいろ
音にきこえた 観音ござる
お願かけよか うたりょか滝に
滝は白絹 法(のり)の水
呼んで見ようか 土手の人

 野崎観音は生駒山の中腹にあり古くから親しまれている。江戸時代には、大阪城近くの天満橋八軒家浜(はちけんやはま)船着場から屋形船で寝屋川をさかのぼり野崎観音に参詣する「野崎参り」が流行ったようで、寝屋川を行く屋形船の乗客と川沿いの土手を歩いていく人々との間で、互いを冷やかしたり罵ったりする「ふり売り喧嘩」という口喧嘩の風習があったという。
あくまでも口喧嘩だけで、決して石を投げたり手を上げたりしてはいけないという暗黙のルールもあったようだ。
 「野崎小唄」の歌詞にある「呼んで見ようか 土手の人」とあるのは、この「ふり売り喧嘩」の風習を踏まえたものといわれ、上方落語「野崎詣り」でも取り上げられている。
 また、小唄の二番にある「お染久松 涙の恋に」とは、心中事件を起こしたとされるお染(そめ)と久松(ひさまつ)のことで、江戸時代の人形浄瑠璃や歌舞伎の人気演目として様々な作品に登場する。「野崎小唄」と関連が深いのは、安永9年(1780年)に初演された近松半二『新版歌祭文』(しんぱんうたざいもん)における「野崎村の段」にみられることからという。
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