私が20代後半の時、夕方自宅に子ども連れの女性がやって来ました。
病院抜け出して来たとのこと。
末期癌で命がない、気になる難聴の長女をあなたに預けたい。
お母さんはその後すぐに亡くなりました。
私は彼女を自宅に呼んで初めて人に教えました。
お母さんは県展で私の書に惹かれこの方に娘を預けたいと決心し事務局に私の住所を聞いたとのこと。
彼女と私は必死で練習しました。
彼女は全国一になり表彰されました。
私が書道教師のきっかけになった日でした。
私はすべてを
「心で聴くんだ」
と毎日毎晩、彼女を励ました。
彼女は県の書道教師になっていました。
お母さんありがとうございました。
立派な娘さんになりましたよ。