小池都知事“うそ”ついて宣言延長要請説得…「1都3県ワンボイス」にひび
[ 2021年3月8日 05:30 ] スポニチ
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神奈川県の黒岩祐治知事が7日放送のフジテレビ「日曜報道 THE PRIME」で、首都圏1都3県に発令されている新型コロナウイルス緊急事態宣言を巡り、自らが主導しての再延長を狙っていた小池百合子都知事が千葉、埼玉両県知事にうそを吹き込む同調工作を仕掛けていたことを暴露した。
新規感染者数が下げ止まり、危機感を抱く小池氏。一方、菅義偉首相は7日解除に前のめり。そうした中で工作が仕掛けられた。
黒岩氏によると、1日の電話で再延長を持ち掛けてきた小池氏に、神奈川は国の指標でステージ2の状態にあり「もう少し数字を見たい」と態度を保留。しかし、小池氏は2日、西村康稔経済再生担当相との会談セッティングを進めようとし、さらに「2週間延長要請」と書かれた文書まで出てきたという。首相による再延長表明の前日だった。
疑問を感じた黒岩氏が千葉の森田健作、埼玉の大野元裕両知事の意向を確認すると、小池氏は2人とも再延長に賛成と説明。ところが、黒岩氏からの電話に森田氏が「（小池氏が）黒岩知事が賛成するからと言うから、じゃあ俺も賛成しようと」と話し工作が発覚。大野氏も同様だった。
黒岩氏はその後の4知事テレビ会議で「大事な時に、こういうことをやられると信頼関係が薄れますよ。こういうのはダメだ！それはおかしい！」と抗議。小池氏は「先走ってしまってごめんなさい」と話したという。
首相が宣言再発令に慎重姿勢を崩さない中、かねて関係が悪化していた小池氏は自らが主導する再発令を画策。今年1月2日に4人そろって西村氏に要請、首相は同4日に再発令表明に追い込まれた。「小池氏が先手を打ち、首相は再度、後手批判にさらされた」――今回もこうした演出の再来を狙った。
4知事間で再延長への温度差があり、工作を仕掛けたとみられるが、バレたこともあり先手作戦は崩壊。コロナ対策上は結果オーライとなったものの、小池氏が繰り返し口にし、自身の主導を演出する「1都3県ワンボイス」にひびが入ったのは確かと言えそうだ。
