元財務官僚で経済学者の高橋洋一嘉悦大教授が、YouTubeで米大統領選について解説した。
10日に配信した動画では、「いろんな世論調査を見ているけど、賭けの市場が一番分かりやすいので、それを見ていると、数日前からトランプがちょっとリードし出して、ハリスが落っこってきて」と話した。
共和党のトランプ氏は一時、民主党のバイデン大統領を大きくリードし「もしトラ」「確トラ」という言葉も生まれたが、カマラ・ハリス副大統領が候補者に選ばれると、旋風が吹き「トランプ危うし」と言われるようになった。
しかし、ここに来て、情勢は変化。「イーロン・マスクがプッシュしたら、急にトランプが伸びて、その前後を見たら、ハリスがアメリカの左系のサイトに出演したのがそれが失敗だったとか、演説中にプロンプターが故障して『あと32日間です』ばっかりずっと言い続けたとか、応用力まったくねえじゃんとみんなビックリした」と上昇要因と下降要因をそれぞれ掲げた。
ある予想サイトではトランプ氏54%、ハリス氏が45・4%を示し「もう二桁近い差がある。こんなに開いたことない。少なくともハリスが登場してから、ずっとご祝儀相場で上がってきて、それから以降、こんなにトランプがリードしたことはない」とトランプ氏が大差リードしている現状を伝えた。
「一時的かもしれないけど、ビックリした。接戦州もトランプが取っている。この数字そのままならトランプはものすごく楽」と話しつつ「アメリカだからね。一波乱二波乱あると思うんだけど、事実として、ハリスのメッキが剥げつつある。トランプはこれを読んでいたから、二回目の討論会をしなかったのかもしれない。どうせメッキ剥げるよと思っていたのかもしれない」と推測した。
イスラエルとイランの間での武力衝突が現実味を増しており、「バイデンじゃ心許ない。その継承者のハリスだともっと心許ない。やっぱりここは強い人というので、トランプを求めているというのあるかも」と予想した。
従来から、民主党は弱腰的で「民主党政権のときに戦争はよく起こる」と指摘。また民主党は指名争いは事実上ない形でハリス氏に候補者が決まっており、「ハリスがいいって人はいない。ハリスが指名者争いになったら、最初に落っこちる人だもん。消去法で出てきて、ご祝儀で持っていたという感じがする」と辛らつだった。
一方で、「民主党には奥の手がある。政権党はいろんなことができる。合法か非合法かは分からないけど」と語り出し、米国の選挙制度のずさんさにも言及。「緩いシステムの中で政権党が変な動きをすると、みんなが懸念を持っているとも言える」と話した。
【大統領選に激変】支持急率落中のハリス陣営はパニックに【及川幸久】
2024/10/14
米大統領選挙が3週間後に迫っている。情勢は依然として僅差だが、民主党のハリス副大統領の支持率が下がっている。「トランプリスク」がより大きくなっているのだ。13日に公開された米ABCの世論調査で、ハリス氏は50対48で2ポイント先行したが、1ヵ月前の同調査の5ポイント優位よりは格差が縮まった。また、12日に発表された政治専門メディア「ザ・ヒル」の調査では、ハリス氏は7つの激戦州のうち2州でリードし、5州で劣勢だった。2週間前、4対3でリードしていた流れが逆転したのだ。米国では州ごとの勝者総取りという独特の選挙方式のため、激戦州の勝負が重要だ。インタビューに消極的だったハリス氏が10月に入って7回以上のインタビューに応じたのも、このような情勢を反映している。
韓国としては、トランプリスクを点検し、対策づくりにもっとスピードを上げなければならない。産業研究院は、中国をグローバル供給網から切り離そうとする試みは、トランプ前大統領が当選した時、より強力になると予想した。対中輸出依存度が高い韓国の半導体など中間財産業が大きな影響を受けるのは必至だ。(後略)
Copyright ⓒ 東亜日報. All rights reserved.