台風10号 九州は昼頃まで暴風警戒
2020/09/07
台風10号 今後の見通し 午前中は暴風に警戒 太平洋側は大雨にも警戒
午前中は広い範囲で暴風に
きょう(7日)午前6時には、長崎県対馬市の南西約40キロの海上を、1時間に約40キロの速さで北へ進んでいるとみられます。中心気圧は945hPa、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートル。九州北部と中国地方の一部が風速25メートル以上の暴風域に入っています。
今後も北上を続け、午前中にも朝鮮半島に上陸するおそれがあります。日本付近からは離れていきますが、昼頃にかけては九州や中国地方では暴風域に入る所があるため、外に出るのは危険です。九州ではトラックが横転するくらいの猛烈な風の吹く所もあるでしょう。引き続き、暴風に厳重な警戒をして下さい。また西日本を中心に風速15メートル以上の強風域に入るため、沿岸の地域を中心に南よりの風が強く吹きそうです。
台風離れても 警戒を
大雨も続きます。日本付近は暖かく湿った空気の流れ込みが続くため、四国や東海など太平洋側を中心にさらに雨の量が増えそうです。
台風が最接近している九州北部では、あと2~3時間は猛烈な雨の降る所があるでしょう。台風から離れている四国から関東甲信の太平洋側でも、局地的に滝のような非常に激しい雨が降りそうです。特に東から南の斜面を中心に雨の量が多くなるでしょう。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水・氾濫に厳重に警戒して下さい。
風・波・雨の予想
大型の台風10号は6日夜から7日明け方にかけ、非常に強い勢力で九州の西岸沖を北上し、朝には強い勢力で対馬海峡を進んで朝鮮半島南東部に上陸した。長崎県では猛烈な風雨となった。気象庁は暴風と高波のほか、大雨による土砂災害や低地の浸水、河川の増水に厳重に警戒するよう呼び掛けた。
宮崎県によると、同県椎葉村下福良で土砂崩れが発生し、4人が行方不明となった。けが人も1人いるという。
総務省消防庁や各県のまとめによると、九州地方を中心に22人がけがをした。重傷者は鹿児島県で2人。軽傷者は福岡県で2人、山口県で4人、佐賀県で1人、長崎県で2人、宮崎県で5人、鹿児島県で6人の計20人。約87万世帯の約182万人に避難指示が、約320万世帯の約694万人に避難勧告が出された。
九州電力によると、7日午前8時時点で、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島各県の約41万戸で停電が続いた。
長崎市・野母崎では7日午前1時45分に最大瞬間風速59.4メートルを観測。長崎県五島市・福江では午前2時ごろまでの1時間雨量が88.0ミリ、宮崎県美郷町では午前4時半までの48時間雨量が595.0ミリに上った。
関東から東海、近畿、四国の太平洋側には南から暖かく湿った空気が流れ込み、激しい雨が降る所があった。
10号は7日午前9時、朝鮮半島南東部沿岸を時速40キロで北へ進んだ。中心気圧は955ヘクトパスカル、最大風速40メートル、最大瞬間風速55メートル。東側280キロ以内と西側165キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、東側700キロ以内と西側440キロ以内が風速15メートル以上の強風域。
台風10号に関連し、宮崎県椎葉村下福良で住宅などが巻き込まれる土砂災害があり、県に入った連絡によると、男性3人、女性1人の計4人が安否不明となっている。男性1人が負傷している。
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