厚生労働省が4日に開催した中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)は、新型コロナウイルス感染症の治療薬「レムデシビル」の保険適用を了承した。新型コロナの治療費は公的負担となるため、保険適用後にも患者の負担は生じない。
レムデシビルは中等症と重症の患者が投与対象の点滴薬。1瓶(100ミリグラム)の薬価は約6万3000円となる。初年度の投与対象者4万2775人で、販売額は181億円と予測されている。
レムデシビルは昨年5月に特例承認された。当初は流通量が少ないため、国が一括して買い上げて医療機関に配分していた。保険適用後は一般的な医療品と同じ形で流通する。患者負担は引き続き生じないが、これまで全額国費で負担していた費用の一部を公的保険から支出することになる。