とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

良寛本を考古堂で買う

2006年09月21日 06時55分24秒 | 宗教・哲学・イズム
口にするだにおぞましい人物の死刑が確定したとのことで書きます。

慈愛に満ちた敬愛する真の求道者は、わたしにとって、良寛です。
真の仏教とはいかなるものかを、この方にこそ導いていただきたいと夢想しています。

考古堂(新潟市)という出版社で良寛本を何冊か買って来ました。
伝記や研究本は、まずできるだけ地元の人間の著したものを読みたい。良寛と同じ雪を見つめ、同じ潮風を知っているから。
別に良寛に限ったことではない。ココ・シャネルは晩年を交友した地元の人間(=フランス人)のクロード・ドレの伝記をまず読むといった具合。それから、地元の人間以外の本を読む。できればの話ですが。
むろん、地元の人間の著したものをはるかに凌駕するものもあるでしょう、当然。


『良寛の名歌百選』選・解説●谷川敏朗 写真●小林新一 考古堂
これは、小林氏の叙情あふれる白黒写真が、良寛の代表作百首についている、心落ち着き、しかも目も楽しい本です。

佐渡島の山はかすみの眉ひきて
夕日まばゆき春の海原
(佐渡の島の山々には眉ずみで引いたように霞がたなびき、いま春の日本海に夕日が沈もうとして、海の面は、まぶしいばかりに光り輝いているよ。)写真もすばらしいです。好きな一首です。

いかにして誠の道にかなひなむ
千歳のうちにひと日なりとも

(どうにかして仏の教えにかないたいものだ。たとえ千年のうちのただ一日でも)

『良寛の精神世界と文学」大愚良寛の研究 橋本幹子  考古堂
 安田女子大学大学院修士課程論文を元にしたもの。内容の充実と良寛への情熱に並々ならぬものがあるので、出版に踏み切ったものだそうです。

『良寛と貞心尼』加藤僖一著  (蓮の露」全文掲載 考古堂
 「あとがき」より:貞心尼は江戸時代三大女流歌人の一人であるとともに、その書は、小野道風の秋萩帖と良寛に学び、強い意志力とこまやかな情愛にみちたすばらしい芸術になっています。」

『良寛の「法華讃」を読む』本間 勲   考古堂
良寛が法華経に関し、珍しく言及している。直接宗教に触れた言論は、確かあと1冊あると思うが、調査不足。仏教は特別なものと考えてはいけない。悟りくさくなってはいけない、など、良寛らしい言論が楽しみだが....むずかしい。

ゆっくりと、目を通していきたいと思っています。

が、ただいまは、春日武彦さんの著作をあと2冊読了したので、水上勉の『良寛』中公文庫に手をかけています。水上さん独特のするどい突っ込みに恐ろしい予感を感じていますので、ゆるゆると読みたいところ。

裏表紙より
「寺僧の堕落を痛罵し、妻や子ももたず、法も説かず、破庵に独り乞食の生涯を果てた大愚良寛。その人間味豊かな真の宗教家の実像を凄まじい気魄で描きつくした水上文学のエッセンス。  毎日芸術賞受賞作」

いつ、読み終わるか分かりませんが.....そうそう2006年10月より、定本良寛全集 全三巻が巻数順により、毎月10日に、中央公論新社から出版されるそうです。わたしは、考古堂の出版物を単品で、ゆるゆると目を通していきたいと思っていますが。

ヨーロッパのものを読んでいるので、キリストのお父さんのことも考えなくてはいけませんが、まずは旧約聖書の「創世記」をおさえ、あとは必要に応じて調べる、覗くことをしています。最近は、アッラーの神も混ぜ込みです。大した知識はぜんぜんありませんが。

       
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