政府、北海道と大阪に自衛隊派遣へ 菅首相「病床逼迫に危機感」―新型コロナ
2020年12月07日12時56分
菅義偉首相は7日の政府・与党連絡会議で、新型コロナウイルス感染拡大に関し、「重症者向けの病床が逼迫(ひっぱく)しており、強い危機感を持って対応している」とした上で、「自治体からの要請があれば自衛隊を直ちに派遣できる体制を整えており、最大限の支援を行っていく」と表明した。政府は北海道と大阪府に対し、近く自衛隊の医官・看護官を派遣する方針だ。
加藤勝信官房長官はこれに先立つ記者会見で「大阪府、北海道と緊密に連携し、重症者や死亡者の発生を食い止めるため、感染拡大の防止に全力で取り組む」と強調した
東京都、新たに299人感染 新型コロナ
東京都は7日、新型コロナウイルスの感染者が新たに299人確認されたと発表した。都内の累計感染者数は4万4003人となった。重症者は1人増えて55人となった。
7日に確認された299人を年代別に見ると20代の74人が最多。30代の57人、40代の43人が続いた。重症化リスクの高い65歳以上の高齢者は47人だった。
都内の感染者は11月初旬から急増した。都は12月17日まで、島しょ部を除く都内全域にある酒類を提供する飲食店やカラオケ店を対象に、営業時間を午後10時までとするよう求めている。
沖縄コロナ、新たに12人感染【12月7日午後】
沖縄県は7日、新たに12人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日当たりの新規感染者が二桁になるのは73日連続で、累計感染者数は4586人になった。
新型コロナウイルス危機が発生してから1年弱がたった今、大々的なワクチン接種が始まろうとしている。世界で150万人以上の死者を出したウイルスとの闘いの転換点になるのか、英国がその実験場となる。
米ファイザーと独ビオンテックが開発したワクチンを欧米で最初に承認した英国では、8日から国民に接種が始まる。当初は約50の病院が取り組みに参加する。
ワクチンの焦点が研究開発から配布に移るなかで、人口6700万人の英国に注目が集まる。製造や物流面での困難を乗り越えることに加え、一部の医療関係者や市民に接種は安全だと納得させることも必要だ。
英政府も他の幾つかの欧米諸国と同様、新型コロナ検査や接触追跡について批判にさらされた。ワクチン接種ではそのような問題を引き起こさないことが重要だ。本格的な冬の到来を前に病院はすでに逼迫(ひっぱく)状態にある。
医療の責任者らは4日の書簡で、ワクチン接種により入院患者数と死者数は春までには大きく減る可能性があるとしながらも、「そこに行きつくまでには何週間もある」と警鐘を鳴らした。
ベルギーで製造されたファイザーとビオンテックのワクチンは陸路と空路で英国に運ばれた。到着後12-24時間をかけて品質チェックが行われる。
英国民保健サービス(NHS)の発表によれば、80歳を超える高齢者と介護施設の職員、医療従事者が最初に接種を受ける。最終的には最大1000カ所のワクチン接種センターが開設されると政府は説明している。
原題:A Covid Vaccine Has Arrived. Get Ready for the Rollout(抜粋)
国内で7日、新たに1503人の新型コロナウイルスの感染者が確認された。東京299人、大阪228人、北海道123人、愛知111人、兵庫107人など。全国の重症者は11人増加し、計530人となった。
死者は計30人が報告された。内訳は北海道と東京で各6人、兵庫4人、埼玉3人、岩手と神奈川、静岡、愛知で各2人、千葉と群馬、三重で各1人。
これまでの国内の感染者はクルーズ船ダイヤモンド・プリンセスの乗客乗員を含めて計16万5050人、死者は計2402人となった。埼玉と沖縄で感染者として発表していた計2人を陰性だったとして取り下げた。