アフガニスタンの武装勢力・タリバンは、FNNの取材に対し、「日本人を必要としている」などと、協力を呼びかける一方、日本が派遣する自衛隊には早期撤退を求めた。
タリバン・ムジャヒド報道官「われわれは、日本人のアフガニスタンからの退避を望んでいません。しかし、自衛隊は退去してほしい」
タリバンの報道官は、「われわれは日本人を保護する」と述べ、現地の日本人などに退避しないよう呼びかけたうえで、「友好的で良い外交関係でいたい」とも主張した。
一方で「軍の駐留は好ましくない」として、日本が、国外退避の支援などのために派遣する自衛隊には、早期の撤退を求めた。
一方、政府が、アフガニスタンに残る国際機関の日本人職員や、大使館に勤める現地人職員を退避させるために派遣した自衛隊の輸送機が、25日、パキスタンのイスラマバードに到着した。
今後、輸送が行われるものと思われる。
アフガニスタンに向かう自衛隊機がイスラマバードに到着
タリバンの「特殊部隊」 略奪した米軍装備を誇示
【8月26日 AFP】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン(Taliban)はソーシャルメディア上で、独自の「特殊部隊」を誇示するプロパガンダを展開している。略奪した米軍の軍用品を装備し、新しい戦闘服を着た隊員らの姿は、通常のタリバンのイメージとは対照的だ。専門家らは、タリバンが以前よりも優れた装備と訓練を受けた部隊を有していることを強調するため、同部隊の写真や動画を投稿していると分析している。
「バドリ313(Badri 313)」と呼ばれるこの部隊は、通常のタリバン戦闘員がみせる伝統衣装サルワール・カミーズにターバン、サンダルという姿とは異なり、世界各国の特殊部隊が着用しているような戦闘服やブーツ、目出し帽、防弾チョッキを身に着けている。
英、犬猫200匹のアフガン退避許可 英国人運営の施設から
【8月26日 AFP】ベン・ウォレス(Ben Wallace)英国防相は25日、アフガニスタンで動物保護施設を運営する英国人男性に対し、約200匹の犬や猫を首都カブールからチャーター機で退避させることを許可すると発表した。
カブールでは31日の米軍アフガン撤退期限を前に、大勢の人々がイスラム主義組織タリバン(Taliban)から逃れようとしており、そうした中で元英海兵隊員のペン・ファージング(Pen Farthing)さんが始めた動物退避の試みは批判を呼んでいた。
ファージングさんはアフガニスタンに従軍した後、カブールで動物保護団体「ナウザド(Nowzad)」を設立し、猫や犬、ロバを保護している。現在もカブールに滞在しており、団体のスタッフとその家族、そして約200匹の犬猫を退避させるべく、「箱舟作戦(Operation Ark)」と名付けた運動を開始し、クラウドファンディングで飛行機のチャーター費用を調達した。
ウォレス国防相は以前、15日にカブールを制圧したタリバンからの報復を恐れる多くの人々が空港の外で待機する中で「人よりもペットを優先する」のは間違っていると述べていた。だが25日朝、ツイッター(Twitter)への投稿で、ファージングさんの下で働くアフガン人スタッフの出国手続きを許可したと説明。手続きが済み、「もし彼(ファージングさん)が動物を連れて到着した場合、われわれは彼の飛行機のための枠の確保を試みる」とし、動物退避に当たっての「制約要因」は一連の退避便運航の流れを維持する上での問題であり、「飛行機の定員ではなかった」と強調した。(c)AFP