万博「落合陽一」テーマ館建設、JVが落札…予定価格1・8倍に引き上げ、再入札で
2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)は23日、メディアアーティストの落合陽一氏がプロデューサーを務めるテーマ館の建設工事について、再入札の結果、大和ハウス工業傘下の2社による共同企業体(JV)が、予定価格を2000円下回る約11億8000万円で落札したと発表した。
落合氏のテーマ館は、昨年10月に募集を締め切った1回目の入札が成立せず、設計を見直して建設費を抑えた上で、予定価格を1・8倍に引き上げて再入札していた。応募は大和ハウス傘下のフジタと大和リースのJVだけだった。
一方、万博協会は同日、脚本家の小山薫堂氏が手がけるテーマ館の建設工事について、3回目となる入札の公募を始めた。予定価格は約12億6000万円で、前回の入札とほぼ同額に据え置く一方、建物の高さを低くするなどし、建設費を圧縮したという。この入札が成立すれば、八つのテーマ館全ての建設事業者が決まることになる。
工事費、9億円増へ
また、万博協会は、発注済みの会場基盤整備工事6件のうち5件で、建設資材などが急激に値上がりした場合に契約額を見直す「スライド条項」を適用したことを明らかにした。工事費は約9億円増の約90億円に膨らむ見通しという。