弁護士の萩谷麻衣子氏は28日、テレビ朝日系「大下容子ワイド!スクランブル」(月~金曜午前10時25分)に出演し、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐり、「清和政策研究会」(解散)としての安倍派の流れをくむ森派で会長を務めた森喜朗元首相(86)の国会招致を求める声があることについて「事情を知っているということであれば、お話は聞きたい」と述べた。
萩谷氏は「裏金の問題は民主主義の根幹にかかわる問題で、非常に重要なこと。裏金づくりが森元首相(が会長)の時に始まった可能性があると指摘される方も結構いる」とした上で「事情を知っているということであれば、お話は聞きたい」と話した。
今月15日に自民党が公表した、派閥や収支報告書への不記載が確認された安倍派と二階派の議員ら計91人に対する聞き取り調査では、キックバックが始まった時期について「場合によっては20年以上前から行われていたことも窺われる」と記載。森氏は1998年12月~2000年4月と、2001年5月~2006年10月に森派会長を務めており、キックバックのシステムについて知っていた可能性があるのではと、野党は追及を強めている。
萩谷氏は「(会長時代は)だいぶ前のことなので、本人が仮に証人喚問に出てきても『昔のことなので記憶がございません』と言うのかもしれませんが、刑事訴追という面ではもう時効にかかっていて、刑事訴追される可能性はない。証人喚問の本来の目的の話を引き出せるはずです」と指摘した。
その上で、森氏の立場に言及。「元議員、元総理は公人ですよね。記憶に新しいところでは、籠池(泰典)さんは一私人で、刑事訴追の可能性がある中で、あれだけの追及を受けてきた」と、森友学園をめぐる問題で2017年3月に衆参両院で証人喚問を受けた籠池泰典受刑者(森友学園をめぐる補助金不正受給事件で、詐欺などの罪で懲役5年の実刑が確定)のケースに言及。「比べるのは変ですが、それからすると、森元総理が証人喚問に呼び出されてもおかしくない。何ら支障がないのではないかと思う。お話いただきたいなという思いがすごく強いです」と、私見を述べた。