昨晩はアニメーション映画『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』を観ていました。
原作は森博嗣の小説、監督は押井守です。
完璧な平和が訪れた世界で「ショーとしての戦争」の為に兵士として殺し合いをしている少年少女たちの物語。
説明を極限まで省いて映像で魅せようとする映画は大好きです。
スポンサーの大人の女に「いつの時代も戦争は醜いものです。でも、あなた方が戦っている御蔭で私達はこうして平和で暮らしているんですもの。本当に感謝していますわ」と無邪気な笑顔で言われ、主人公の少年が「仕事ですから」と営業スマイルで返すシーンは、ドキッとしました。
スポンサーの女とは、私達、否、私自身ではないのか?
ラストシーン前の主人公の少年の独白、
「いつも通る道でも、違う所を踏んで歩く事が出来る。
いつも通る道だからって、景色は同じじゃない。
それだけでは、いけないのか。
それだけの事だから、いけないのか」
この台詞の後に続くラストシーンは衝撃的で身も蓋も無い。
むぅ。現実は厳しいって事か?
でも私達は生きなきゃいけないんだ! と思ったりする。
行動することは意味があるよって事なのかしらん。
観終わって岡崎京子の漫画『リバーズ・エッジ』をパラパラとめくる。
「平坦な戦場」で「僕ら」は生き延びねばならないのだ……。
押井守監督のアニメーション映画『機動警察パトレイバー 2 the Movie』の中の台詞が頭の中をぐるぐるぐるぐると駆け回る。
「戦争が平和を産むように、平和もまた戦争を産む」
「戦線から遠のくと、楽観主義が現実に取って代わる。そして最高意思決定の段階では現実なるものはしばしば存在しない。戦争に負けている時は特にそうだ」
「(戦争は)始まっていますよ。とっくに。気付くのが遅すぎた」
後世から見ると今の時代はどのようなものと解釈されるのだろう? と、つらつらと考える。
最近、凹んでばかりだ。
しっかりしなくては。