狐の日記帳

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『桜庭一樹短編集』/桜庭一樹

2020年06月30日 19時02分18秒 | 小説・本に関する日記
 昨日の夜は、桜庭一樹の小説『桜庭一樹短編集』を読み返していました。
 短編小説集です。
 「このたびはとんだことで」、「青年のための推理クラブ」、「モコ&猫」、「五月雨」、「冬の牡丹」、「赤い犬花」の6編が収録されています。



 変な人を描くのが上手いです。
 微妙に変であったり大きく変であったり。でも居そう。

 「このたびはとんだことで」はドタバタ。だけどちょっと怖い。
 「青年のための推理クラブ」は『青年のための読書クラブ』のパイロット版。このタイプの『青年のための読書クラブ』も読んでみたい気がする。
 「モコ&猫」は変わった片思いのお話。よく書けるなぁ、こんなお話。
 「五月雨」は『GOSICK -ゴシック-』シリーズのラストあたりと『伏 贋作・里見八犬伝』を掛け合わせて現代に舞台を移したようなお話で滅びゆく者のお話。不思議な雰囲気。
 「冬の牡丹」は優等生が優等生のままでいたら劣等生になっていた女のお話。ど~したらいいのかな? 私達は。私達はヘタレではあるけどでも頑張っているんだけどな。しんみり。
 「赤い犬花」は小学生の男の子が主人公。都会に住む男の子が田舎で経験した夏休みの冒険のお話。死人を書くのが上手い。切ないです。

 バラエティに富んでいました。
 面白いですよ。
 お勧めであります。




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