今日は東吾妻町で街頭宣伝だと言われていて、そのつもりで集合場所へ向かったのですが、元吾妻町議の党員にご案内いただき、急きょ訪問と懇談、ということになりました。
最初に出かけたのは大戸診療所。突然の訪問にもかかわらず、事務長さんが応対して下さいました。
大戸診療所は、かつて国立療養所長寿園が廃止される話になったとき、住民と職員が「地域医療を守れ」と立ち上がり、存続を求めて運動をした過去があり、長寿園は廃止されたものの、その後、民間で立ち上げた診療所です。
「『小さな政府』と言うが、あんなものはまやかし」「TPPへの参加は医療も破壊する。絶対に参加阻止を」と事務長が熱心に思いを語ってくださいました。
「医療は、人々が生きる権利を守る重要な場所。商業主義やアメリカのような医療制度では、その権利を守ることができない」という思いで一致し、権利としての医療の充実などを求められました。また、「不況で仕事がないと言われているいまでも、ヘルパーや看護師は募集をかけても不足している。もっと医療現場の仕事のやりがいなどを知ってもらって、ビジネスライクな立場でなく、人を支えるやりがいを感じてもらいたい」などの希望も語られました。
診療所内の廊下の壁には、人口推移や農業人口、耕作地面積の推移などが表に貼り出され、その地域の変化と現状の厳しさを実感しました。同時に、「地域に根差した医療」への姿勢を垣間見た思いがしました。
次に向かったのはJAあがつま。予告なしの突撃訪問にも関わらず、快く迎えられ、すぐにTPPの話題に。「私たちは一所懸命に運動している。社会にアピールもしているのだが、なかなかマスコミが扱ってくれない」「日本でこういう情報操作がされるなんて」と怒りをあらわに。
原発事故の放射能による影響はここでも深刻。豚肉など、飼料なども外から取り寄せ、放射線検査もしたうえで販売しようとしても、「群馬県産」だとアウトだとされるとか、シイタケ農家など、まだ補償されずに1円も収入がないとか...。
最近の商業主義も、ひたすら安く買いたたかれ、農家のもうけが残らない状況に拍車をかけているとのこと。なかなか深刻で、このうえ海外との競争なんて、まともにやれるはずがない。TPPは絶対に阻止したいというところで一致。
日本共産党は、綱領で農業を基幹産業に据えることを明記していることを説明すると、おおきくうなずき、「私たちは国民の胃袋を守っている誇りがある」とお話してくれました。
また「若い人たちが農業をやりがいのある仕事として選択できるような仕組みをつくっていきましょう」とお互いに意見を交わしました。
かたや医療、かたや農業ではありますが、どちらも国民の命と健康を守り、育てる重要な事業。こういう仕事に携わる人々が誇りをもって、また安心して働ける環境を整えること。そのために、当面さし迫っているTPPへの参加は絶対に断念させなければ。