



高速展開っ! 所々絵柄と作風がコミカルな原作以上に力業もあったが何とか二人で過去を選んで戻り、諸々上手くいったらしきところで完結していた。ただ部分的には描写を踏み込んだり整合性の調整を試みられていた。唯がかなり細く、ふっくら感が薄れて大人っぽくなったのは一度帰って食が細って痩せた件から来ているが、原作自体唯の年齢が上がったことや実写の唯が細いからそれに合わせて細らせてみたところもたぶんあって、それを元に実写がさらに痩せると結果めっちゃ細くなったんだと思う。中の人はプリンシパル以降、暗い細身の方が合う役が続いたから結構長期的に細い体をキープしていて何だかんだでパワーのある唯に体自体を持ってゆくのが大変だったんじゃないかな。漫画の唯は過去に戻ると殆どのカットで顔付きがどんどん丸く戻ってゆくしね。細かった若は逆に体が大きくなった感じ。年齢と今日から俺はに備えて体作った結果かもしれん。黙ってるとスタイリッシュになりがちな唯と雄感が高まった若。バランスが難しい。連ドラなら回を重ねる内にいい塩梅に収まってゆくんだけど。それでも同じキャストで改めて見れたのは嬉しい限りだ。どんどん行動する唯と、鹿のような体形がより鋭くなった黒島結菜。走る姿が爽快。ラストのずっと走ってゆく後ろ姿が頼もしく、楽しい。ちょっと隙もあるのがいい。きっちりし過ぎた人だとハマらない役だった。余白が気持ち好い印象だ。ストーリーとしては命や幸福や『大事』の基準の変遷が興味深い。唯は若に命懸けで夢中になって冒険した結果、自分が知ってる物とそれらが違うと理解して受け入れる。絵柄も作風もコミカルな作家だが、形だけでなくこういう感覚を描ける人は少ないから貴重だ。ベテランだが今後も活躍してほしい。黒島結菜の活躍も期待したい。唯は目新しいヒロインだったなぁ。実写化のジャンル自体増えた気がする。