nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

庄内紀行 3

2018-05-01 14:35:37 | 旅行記
アシカショー 
 『クラゲの給餌解説』が終わると、引き続き『アシカショー』が始まるとのことで、ショーステージへ移動しました。
 この種のショーは各水族館などでも行われており、何回か見たことがありますが、何回見てもユーモラスな動きを見せてくれるので、
 一息いれるのにはもってこいの場所でした。何枚か撮ったものを並べておきます。

  

  

  

 続いて『ウミネコの餌付け』が行われるとのことで、建物の外にあるウミネコの餌付場へ行きました。
 係りの方がバケツに餌のアジを入れてきて、備え付けの鐘を鳴らすと、何処からともなくウミネコが集まってきました。
 その数二十羽ほどで、餌を放り上げるとそれを巧みにキャッチしていました。
 その餌をウミネコが取り損なって地上に落ちると、それを待ち構えているウミネコがいました。

   
 二つのショーを見学して、再びクラゲのコーナーへ戻りました。
     *
 クラゲ解説コーナーと通路の右側にある展示から見学の再開です。
 『ハナガサクラゲ』直径10~15cmの傘の内側に橙色の十文字型の生殖腺が見られ、外側には触手による黒ずんだ縞模様、
  傘の表面からは短い棒状の触手が飾りの様に生え、その触手先端付近は黄緑や桃色の蛍光色を呈す。
  分布 : 本州中部以南の深海に春〜初夏、ブラジル・アルゼンチン、毒の強さ : 強
 『カトスティラス』は、フィリピン等からペットとして輸入されているクラゲで、色のバリエーションがとても多い。
  分布 : 東南アジア、毒の強さ : 強。

                         

 キャノンポールジェリー』は、南米の東岸を中心に太平洋・大西洋の数箇所で確認されている根口クラゲの仲間です。
  食用にされており、加工されたクラゲは日本へも輸入されてきます。
 『キタユウレイクラゲ』世界最大級のクラゲで刺胞の毒はかなり強い。シャーロックホームズの小説にも登場。
  分布 : 北海道以北及び親潮流域、毒の強さ : 最強。

  

 『ブラックシーネットル』成長すると体色が黒紫色になるが、小さいうちは白っぽい。傘径1m、長さが6mにもなる大型のクラゲ。
  分布 : カリフォルニア州沿岸、毒の強さ : 弱
 『アマクサクラゲ』天草地方に多くみられる。小魚やクラゲなどをたくさん食べるので成長は速い。
  分布 : 本州中部以南、毒の強さ : 強

  

 『パシフィクシーネットル』アメリカ西海岸のカリフォルニア〜オレゴン州に生息し、時に大量発生し海岸に押し寄せることがある。
  分布 : アメリカ西海岸南部、毒の強さ : 強
 『パープルストライプトジェリー』傘径が1mにもなる大型のクラゲで、当館ではミズクラゲを餌として与えている。
  成長すると傘に紫の放射状の筋模様がでる。
  分布 : 北米西海岸、毒の強さ : 強

  

 『ラクテアジェリー傘径は25cmほどになり、色のバリエーションが豊富で、これからの成長が楽しみなクラゲです。
  なお、本種は他のクラゲを捕食対象とするクラゲです。
  分布 : 南大西洋、毒の強さ : 強。
 『ヤナギクラゲ乳白色の傘に、24本の赤色の触手と、リボン状の美しい口腕(こうわん)が特徴です。
  分布 : 北太平洋、北海道。東北地方の太平洋沿岸、 毒の強さ : 強

  

 『アカクラゲ』乾燥したアカクラゲの粉末により、くしゃみを発することから「ハクションクラゲ」と呼ばれることがある。
  山形県での出現時期 : 春〜晩夏、毒の強さ : 強。
 『インドネシアシーネットル』他のクラゲより小魚を食べるクラゲ。傘の直径は25cmくらいになる。
  分布 : 南シナ海・インドネシア・タイワン等、毒の強さ : 強

  

 『根口クラゲ』 
  『ルサーナジェリー』、ビゼンクラゲ属の一種』、ビゼンクラゲ
   根口クラゲは、口腕が木の根のようにらなっているクラゲです。
   食用になっているものが多く、この水槽で展示しているビゼンクラゲとビゼンクラゲの一種も食べられるクラゲです。
   小さいうちはそれぞれの特徴が出にくいですが、成長するにしたがい違いが出てきます。
  ルサーナジェリー
   傘径30㎝ほどになる、大型のクラゲ。色は全体がクリーム色をしているが、傘の縁がすみれ色になるものがいる。
   分布 : 南東部ブラジル〜北アルゼンチン
  『ビゼンクラゲ属の一種
   最高級の食用クラゲとして扱われていて、有明海では漁業の対象となっており、アカクラゲと称され魚屋で販売されている。
   分布 : 中華人民共和国沿岸、日本・有明海、毒の強さ : 弱
  『ビゼンクラゲ
   青みがかった色をしているが、水槽に入れて飼育していると段々と色が薄くなっていく。以前はスナイロクラゲと呼ばれていた。
   山形県での出現時期 : 夏〜晩秋、毒の強さ : 強

   

 『レインボーライトのミズクラゲ水槽

  

 『クラゲドリームシアター
  直径5mの世界最大級の水槽の中でゆらゆら搖れるミズクラゲが、心を癒し大きな感動を与えてくれます。
  ここでしばらく座って、揺れ動くミズクラゲを見て過ごしました。

  

  

 『ミズクラゲ
  北緯70度~南緯40度までの世界中の海に生息していて、日本でも最も多くみられるポピュラーなクラゲ。
  ミズクラゲの大きさは約10〜15cm、大きい個体だと約30cmくらいになるという。
  体の表面に4つの花びらのような模様があるのが特徴で、この模様は生殖腺で、4つの目に見えることから「ヨツメクラゲ」という別名がある。
  主に水中のプランクトン、時には小魚をたべて生活している。泳ぐ力は弱く、水の流れに乗り漂っている。
     *       
 これでクラゲの見学が終わり、いささか疲れたので『屋上芝生広場』で一休みしました。
 屋上からは日本海が見渡せましたが、鳥海山』は遠く靄がかかった状態で、目を凝らしてどうにか見えるという状態でした。
     *
 昼食には少し早かったのですが、混雑が予想されるとのことで、2階にある『レストラン 魚匠ダイニング 沖海月』へ。
 ここでは日本海を一望しながらクラゲグルメが食べられるとのことで、その中から『クラゲラーメン』を選んでいただきました。
 ラーメンの中には『ビゼンクラゲ属の一種』などが入っていました。

  

 帰りの廊下を歩いていて『さかなクンの絵』があることに気が付きました。
 また、最後に軽食コーナーで『クラゲソフト』(クラゲの一部がトッビングされている)を食べて、充分に満足した水族館を後にしました。

   
     *
 午後からは桜の名所でもある『大山公園』近くにある『鶴岡市自然学習交流館「ほとりあ」』でバードウォッチングをすることにして、
 タクシーに乗りましたが、運転手さんはその交流館の場所を知らず、電話で聞くなどしてどうにか『下池』の畔に着きました。

大山公園
 戦国大名武藤氏の居城であった尾浦城址です。
 およそ150年ほど前、大山村の田中政春が大山騒動に参加した人々に対する幕府からの重い処罰を免れたことを、三吉大神に感謝し、
 尾浦城山に八百余本の桜・桃の木を植えたのが、城山への桜植樹の始まりです。
 その後、慶応三年前庄内藩主酒井忠発が、大庄屋佐藤順太に命じて大山組村々から桜を買上げて植付けさせ、以来城山は桜の名所となりました。

                

大山上池・下池

 山形県鶴岡市大山西部に位置する高館山の裾野には2つの淡水池があります。農業用のため池として400年前から使われてきました。

 面積は南側に位置する上池が15ha、北側に位置する下池は24haになります。

 この上池・下池は特に水鳥の生息地として、国際的に重要な湿地であると認められ、平成20年10月にラムサール条約に登録されました。

 下池堤防沿いに野鳥観察ができる『尾浦愛鳥館』が設置され、周辺約7.3haの湿地帯に庄内自然博物園構想が繰り広げられている。 

 冬鳥のコハクチョウをはじめカモやオジロワシが訪れ、多彩な自然を堪能でき県内外の自然愛好者等から広く活用がはかられています。

 下池には周囲を散策できる遊歩道も整備され、1年を通して自然の移り変わりを観察できるなど、豊かで貴重な自然を、思う存分体験できます。

  

 下池沿いの道を『おうら愛鳥館』 に向かって進むと、夏羽になった「カンムリカイツブリ」が二羽盛んに採餌中の姿を見ることができました。

 他にも何かいるのではと探しましたが、残念ながらそれ以外は見ることはできませんでした。

 左手の山並みから正面にかけての低い山稜の所々に、散りはじめた桜が目に付きました。

 小さな愛鳥館の中には特に何も置いてなく、冬期にハクチョウやカモなどを観察するための小屋のようでした。

 池の反対側は『戸沢湿地』が広がり、一面の枯れた葦原になっており、その中程に木造の『鶴岡市自然学習交流館』の建物がありました。

  

鶴岡市自然学習交流館「ほとりあ」    

 森林浴の森百選に選ばれている高館山ラムサール条約登録湿地大山上池・下池、多様な生物が生息する都沢湿地などの豊かな自然を活用し、

 子ども達をはじめ市民みんなが自然にふれあい、学習する場が鶴岡市自然学習交流館「ほとりあ」です。   

 自然学習交流館は、下池に飛来する鳥類の飛行経路を妨げないよう、下池の東側、都沢湿地の北側に配置された建物から、湿地・野鳥の

 観察ができるようにし、下池や周囲の山なみの眺望が楽しめるように設計されています。

 1階はゆっくり休憩したり、交流を深めたり、企画展示や情報を提供するゾーンになっています。

 2階には、40名程度が学習したり会議ができる「学習交流室」、さらに上がっていただくと、下池湖面や都沢湿地が望める「展望スペース」があり

 ます。

 【愛称「ほとりあ」命名由来大山下池の"ほとり"に、自然を()愛する、人が()集まる場所であってほしいとの願いが込められています。
                                                【鶴岡市自然学習交流館】HP
     *
 交流館に入り、係りの方から野鳥などの情報を聞いたところ、この13日の観察では約40種類の野鳥が見られたが、その後ハクチョウやカモが
 飛び立ってしまったとのことでした。
 それでも帰りのフライトの時間まで二階の観察室から下池や湿地の観察をしたり、お茶を飲んだりして過ごしましたが、アオサギやダイサギ、アオジ
 ツバメ、シジュウカラ、メジロ、ハクセキレイなどを見ただけで終わりました。
     *
 帰りに建物の外へ出ると、雲が薄くなり葦原越しに雪の多い『月山』を見ることができました。

  

     *
 庄内空港からのフライトはほとんど雲の中でしたが、羽田が近づくとその雲の上に富士山が顔を出していました。
 
  
 
  

     *
 8時50分 ホテル(タクシー)→ 9時00分 加茂水族館 …(昼食)… 13時00分(タクシー)→ 13時15分 下池 … おうら愛鳥館 …
 靏岡市自然学習交流館 15時40分(タクシー)→ 15時55分 庄内空港 17時50分(ANA400便)→ 18時50分 羽田空港着
 
【観察した野鳥】  21種類
 1.カンムリカイツブリ 2.カワウ   3.ダイサギ   4.アオサギ   5.マガモ    6.カルガモ   7.ウミネコ   8.ツバメ
 9.イワツバメ  10.ハクセキレイ 11.ヒヨドリ   12.ノビタキ   13.イソヒヨドリ14.ウグイス   15.シジュウカラ 16.メジロ
 17.アオジ    18.カワラヒワ  19.スズメ    20.ムクドリ   21.ハシボソガラス  
コメント
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