西ノ島 面積 : 55.98?、周囲 : 116.5km、標高 : 452m(焼火山)、人口 : 3666人
大断崖や奇岩が続く國賀海岸は、隠岐を代表する景勝地。そしてその荒々しい断崖の上には草原が広がり、牧歌的な世界が広がる。そんな対照的
な光景が見られるのも、西ノ島ならでは。
また、かってこの地へ流された、後醍醐天皇にまつわる史跡も残っている。
*

*
昨夜から降り出した強い雨が続いており、窓から見える湾内にも泥水が流れ込んでいる。
天気予報では、隠岐地方は[大雨、洪水、波浪注意報]が出されており、終日続く見込みと知らせている。
これでは今日の観光は無理だと思いながら、朝食に行くと、添乗員の石上氏から、
「ご覧のような天候なので、國賀海岸のパノラマウォークは中止します。出発を9時に延ばして、様子を見ながら観光することにします」と知ら
される。
重い気分で朝食を済ませ、この分ではフライトも欠航するのでは、と帰りの心配をするようになる。
*
集合時間になっても、一向に雨の勢いが収まらない。念のためレインウエアの上下を着用する。
バスの運転手さんも、
「この雨では、赤尾展望所へ行ってもガスの中で何も見えないと思いますが、取りあえず行ってみます」
と最初から我々の微かな望みを叶えることが難しいことを言われる。
*
‘’篠突く雨‘’というが、まさにワイパーも役に立たないような降りに、外の景色も霞んでいる。
展望所への上りにかかると、道半ばにしてガスの中に入り、白濁の世界に到着する。
ここで再び運転手さんから、
「この展望台が標高200mですが、次に行く予定の摩天涯は257mありますので、もっと厳しい状態になっていると思います。それでも行ってみ
たいと思われる方はいらっしゃいますか ?
もしいらっしゃらなければ、國賀浜へ行くことにしたいと思います。そこは海岸ですので、景色は必ず見ることができると思います」
と提案される。
車内は静まり返って、どなたも摩天涯へという方はいなかった。
この雨では、どうしようもないことが分かっていたのだ。
石上氏がその後を引き取って、
「どなたもいないようなので、國賀浜へ行くことにしましょう」
と運転手さんに告げる。
*
まぁ、普段の行いが悪かったのだと諦め、配られたパンフレットを眺めることにする。
赤尾展望所
摩天涯や、巨大な岩の掛け橋・通天橋など、國賀海岸の絶景を見渡すことができるスポット。
赤茶色の鉄分を含み、日の光によって変化する通天橋は一見の価値あり。
また、断崖の上には、草原に牛がくつろぐのんびりとした風景が広がる。

摩天涯
垂直にそそり立つ高さ257mの大断崖。海蝕崖では日本一の高さを誇り、身の縮むようなスケールを感じ取ること
ができます。
その反面、断崖の稜線一帯は穏やかな平地が広がり、一面緑の草地となっていて牛馬が放牧されています。
通天橋(つうてんきょう)
<ahref="http://nemo.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2011/05/15/tsutenkyo.jpg"onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=220,height=146,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false">
海に大きくせり出した巨大な岩の架け橋。岩石の中央部が海蝕作用によってえぐりあけられたもので、大自然が創
り出した造形の妙を見ることができます。
約7kmにわたって粗面玄武岩の海蝕崖や海蝕洞が続き、国立公園に指定されている隠岐最大の景勝地、国賀海岸に
ある代表的な奇岩です。
*
バスが高度を下げると次第にガスが取れ、國賀浜の駐車場に着くと、目の前の海岸に奇岩が連なる景色が広がる。
運転手さんは、
「折角ここまで来たのですから、是非海岸まで降りて、通天橋を見てきて下さい。往復30分ほどで行けますよ」
と言われる。
とはいっても、外は相変わらず強い雨が降っている。海岸までは少しきつい坂を降りて行かなければならない。
*
意を決してバスを降りて歩き出したが、下り坂な
ので雨水が川のように流れており、靴がびしょ濡
れになる。
これではとても海岸まで行けそうもないので、坂
の途中の見晴しの良い所でストッブ。
確かに奇岩が連なる風景は見応えがある。ゆっく
り見物したいところだが、この雨では、写真を撮
るのも容易ではない。カメラに雨がかからないよ
うにしながら何枚か撮る。
ここでも川から泥水が流れ込み、海が茶色になっ
ている。
*
上の画像にある尖った岩はローソク岩で、国賀海
岸の奇岩の中でもひときわ細長く(海抜約40m)
そびえ立っています。
海上からは、百済観音の姿にも見えることから観
音岩とも呼ばれているとのことです。
陸上からは、岩の先端に日が沈むころに、火が灯
ったろうそくに見えることから「ローソク岩」とも
呼ばれていますが、島後のローソク岩のように船
から撮影するのとは異なり、タイミングを取るこ
とが非常に難しいようです。
*
雨に濡れながら、何とか國賀海岸の景勝を見ることができたところで、今日の観光予定時間が余ったので、昼食までの間、何カ所かに立ち寄る
ことになる。
*
最初は由良比女神社。
この神社は延喜式神名帳に見える古社で漁業神、
海上守護神として島内の信仰を集めているとのこ
と。
鳥居が海中に立ち、その入江にイカの大群が押し
寄せることで知られております。
その昔、神社の前の海岸には毎年12月から正月に
かけてイカの大群が押し寄せたという。イカを
「拾う」というのもこの地域だけで、カゴですく
ったり、手づかみでイカを取ったようです。 *
次は黒木御所へ。
別府港の東、湾に突き出た丘の上にあり、元弘2年、後醍醐天皇が配流になられ、約1年間住まわれ
たといわれる伝承の地で、島を代表する史跡となっています。
丘の上には御所の史跡の他、天皇をまつる黒木神社があり、昭和33年に県史跡に指定されました。
丘の登り口に黒木御所の資料を展示する碧風館があります。
関連する史跡としては、別府地区に三位の局館跡、判官屋敷跡、千福寺御座所跡。小向地区に御腰
掛けの石。赤ノ江地区に赤崎などがあるとのことです。
*
最後に西ノ島ふるさと館へ。
西ノ島の自然と人の暮らしを集めた展示館。漁具や民具・文化財
などが展示されています。
中でも故木村康信氏が隠岐近辺で採取した『木村コレクション』は貴重な生物資料として高い評価を受けていま
す。
中でもアワビやサザエの年代別の殻を集めた展示は、まさにそれぞれの成長記録といったもので、興味深く見る
ことができました。
*
これで隠岐の観光を終え、ホテルへ戻り、ヒオウギ貝の炊き込み御飯と隠岐そばの昼食。
石上氏の情報によれば、隠岐からのフライトは1便は若干遅れたが運行され、2便も現在のところ予定どおりと
いうので一安心。
*
ホテルのバスで別府港へ送って頂き、フェリー『くにが』に乗船。
往路より混んでいる。
海は川からの泥が流れ込んで茶色になっている。
船室に落ち着くと、雨のためデッキに出られないので、大半の方は寝てしまう。
大型フェリーなので、海上での揺れも無く、予定どおり西郷港に到着。
ここからバスで隠岐空港へ向かうことになっていたが,フライトまでの時間があるので、フェリー
ターミナルの隣の『隠岐の島町観光協会』の建物内にある物産館でショツピング・タイムとなる。
*
隠岐からのフライトは予定どおり伊丹から到着して一安心。
この時期に観光されたという記念に、観光協会から『さざえ』のお土産を頂戴する。
確かにまだまだ観光地はお客が少ないようだ。
*
伊丹からのフライトも時間どおりで、3日間の旅を終えた。
*
9時00分 ホテル発(観光バス)→ 9時30分 赤尾展望所 9時35分 → 9時50分 國賀浜 10時20分 → 10時25分 由良比女神社 10時35分 → 10時50分
黒木御所 11時05分 → 11時10分 西ノ島ふるさと館 11時25分 → 11時35分 ホテル(昼食)12時05分(バス)→ 12時10分 別府港 12時20分
(フェリー・くにが)→ 14時00分 西郷港 14時10分(バス)→ 14時15分 隠岐の島町観光協会・物産館 14時45分 → 15時00分 隠岐空港
15時45分(JN2336)→ 16時35分 伊丹空港 17時25分 (JL128)→ 18時45分 羽田空港着
*
【確認した野鳥】 28種類
1.ウミウ 2.アマサギ 3.ダイサギ
4.コサギ 5.アオサギ 6.カルガモ
7.ト ビ 8.ノスリ 9.キ ジ
10.コジュケイ 11.オオバン 12.ウミネコ
13.トケンs.p. 14.アマツバメ 15.ツバメ
16.ハクセキレイ 17.セグロセキレイ 18.ヒヨドリ
19.イソヒヨドリ 20.ウグイス 21.マミジロキビタキ
22.ヤマガラ 23.シジュウカラ 24.ホオジロ
25.カワラヒワ 26.スズメ 27.ハシボソガラス
28.ハシブトガラス
大断崖や奇岩が続く國賀海岸は、隠岐を代表する景勝地。そしてその荒々しい断崖の上には草原が広がり、牧歌的な世界が広がる。そんな対照的
な光景が見られるのも、西ノ島ならでは。
また、かってこの地へ流された、後醍醐天皇にまつわる史跡も残っている。
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昨夜から降り出した強い雨が続いており、窓から見える湾内にも泥水が流れ込んでいる。
天気予報では、隠岐地方は[大雨、洪水、波浪注意報]が出されており、終日続く見込みと知らせている。
これでは今日の観光は無理だと思いながら、朝食に行くと、添乗員の石上氏から、
「ご覧のような天候なので、國賀海岸のパノラマウォークは中止します。出発を9時に延ばして、様子を見ながら観光することにします」と知ら
される。
重い気分で朝食を済ませ、この分ではフライトも欠航するのでは、と帰りの心配をするようになる。
*
集合時間になっても、一向に雨の勢いが収まらない。念のためレインウエアの上下を着用する。
バスの運転手さんも、
「この雨では、赤尾展望所へ行ってもガスの中で何も見えないと思いますが、取りあえず行ってみます」
と最初から我々の微かな望みを叶えることが難しいことを言われる。
*
‘’篠突く雨‘’というが、まさにワイパーも役に立たないような降りに、外の景色も霞んでいる。
展望所への上りにかかると、道半ばにしてガスの中に入り、白濁の世界に到着する。
ここで再び運転手さんから、
「この展望台が標高200mですが、次に行く予定の摩天涯は257mありますので、もっと厳しい状態になっていると思います。それでも行ってみ
たいと思われる方はいらっしゃいますか ?
もしいらっしゃらなければ、國賀浜へ行くことにしたいと思います。そこは海岸ですので、景色は必ず見ることができると思います」
と提案される。
車内は静まり返って、どなたも摩天涯へという方はいなかった。
この雨では、どうしようもないことが分かっていたのだ。
石上氏がその後を引き取って、
「どなたもいないようなので、國賀浜へ行くことにしましょう」
と運転手さんに告げる。
*
まぁ、普段の行いが悪かったのだと諦め、配られたパンフレットを眺めることにする。
赤尾展望所
摩天涯や、巨大な岩の掛け橋・通天橋など、國賀海岸の絶景を見渡すことができるスポット。
赤茶色の鉄分を含み、日の光によって変化する通天橋は一見の価値あり。
また、断崖の上には、草原に牛がくつろぐのんびりとした風景が広がる。

摩天涯
垂直にそそり立つ高さ257mの大断崖。海蝕崖では日本一の高さを誇り、身の縮むようなスケールを感じ取ること
ができます。
その反面、断崖の稜線一帯は穏やかな平地が広がり、一面緑の草地となっていて牛馬が放牧されています。
通天橋(つうてんきょう)
<ahref="http://nemo.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2011/05/15/tsutenkyo.jpg"onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=220,height=146,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false">

海に大きくせり出した巨大な岩の架け橋。岩石の中央部が海蝕作用によってえぐりあけられたもので、大自然が創
り出した造形の妙を見ることができます。
約7kmにわたって粗面玄武岩の海蝕崖や海蝕洞が続き、国立公園に指定されている隠岐最大の景勝地、国賀海岸に
ある代表的な奇岩です。
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バスが高度を下げると次第にガスが取れ、國賀浜の駐車場に着くと、目の前の海岸に奇岩が連なる景色が広がる。
運転手さんは、
「折角ここまで来たのですから、是非海岸まで降りて、通天橋を見てきて下さい。往復30分ほどで行けますよ」
と言われる。
とはいっても、外は相変わらず強い雨が降っている。海岸までは少しきつい坂を降りて行かなければならない。
*


ので雨水が川のように流れており、靴がびしょ濡
れになる。
これではとても海岸まで行けそうもないので、坂
の途中の見晴しの良い所でストッブ。
確かに奇岩が連なる風景は見応えがある。ゆっく
り見物したいところだが、この雨では、写真を撮
るのも容易ではない。カメラに雨がかからないよ
うにしながら何枚か撮る。
ここでも川から泥水が流れ込み、海が茶色になっ
ている。
*


岸の奇岩の中でもひときわ細長く(海抜約40m)
そびえ立っています。
海上からは、百済観音の姿にも見えることから観
音岩とも呼ばれているとのことです。
陸上からは、岩の先端に日が沈むころに、火が灯
ったろうそくに見えることから「ローソク岩」とも
呼ばれていますが、島後のローソク岩のように船
から撮影するのとは異なり、タイミングを取るこ
とが非常に難しいようです。
*
雨に濡れながら、何とか國賀海岸の景勝を見ることができたところで、今日の観光予定時間が余ったので、昼食までの間、何カ所かに立ち寄る
ことになる。
*


この神社は延喜式神名帳に見える古社で漁業神、
海上守護神として島内の信仰を集めているとのこ
と。
鳥居が海中に立ち、その入江にイカの大群が押し
寄せることで知られております。
その昔、神社の前の海岸には毎年12月から正月に
かけてイカの大群が押し寄せたという。イカを
「拾う」というのもこの地域だけで、カゴですく
ったり、手づかみでイカを取ったようです。 *
次は黒木御所へ。

別府港の東、湾に突き出た丘の上にあり、元弘2年、後醍醐天皇が配流になられ、約1年間住まわれ
たといわれる伝承の地で、島を代表する史跡となっています。
丘の上には御所の史跡の他、天皇をまつる黒木神社があり、昭和33年に県史跡に指定されました。
丘の登り口に黒木御所の資料を展示する碧風館があります。
関連する史跡としては、別府地区に三位の局館跡、判官屋敷跡、千福寺御座所跡。小向地区に御腰
掛けの石。赤ノ江地区に赤崎などがあるとのことです。
*
最後に西ノ島ふるさと館へ。

西ノ島の自然と人の暮らしを集めた展示館。漁具や民具・文化財
などが展示されています。
中でも故木村康信氏が隠岐近辺で採取した『木村コレクション』は貴重な生物資料として高い評価を受けていま
す。
中でもアワビやサザエの年代別の殻を集めた展示は、まさにそれぞれの成長記録といったもので、興味深く見る
ことができました。
*
これで隠岐の観光を終え、ホテルへ戻り、ヒオウギ貝の炊き込み御飯と隠岐そばの昼食。
石上氏の情報によれば、隠岐からのフライトは1便は若干遅れたが運行され、2便も現在のところ予定どおりと
いうので一安心。
*

往路より混んでいる。
海は川からの泥が流れ込んで茶色になっている。
船室に落ち着くと、雨のためデッキに出られないので、大半の方は寝てしまう。
大型フェリーなので、海上での揺れも無く、予定どおり西郷港に到着。
ここからバスで隠岐空港へ向かうことになっていたが,フライトまでの時間があるので、フェリー
ターミナルの隣の『隠岐の島町観光協会』の建物内にある物産館でショツピング・タイムとなる。
*
隠岐からのフライトは予定どおり伊丹から到着して一安心。
この時期に観光されたという記念に、観光協会から『さざえ』のお土産を頂戴する。
確かにまだまだ観光地はお客が少ないようだ。
*
伊丹からのフライトも時間どおりで、3日間の旅を終えた。
*
9時00分 ホテル発(観光バス)→ 9時30分 赤尾展望所 9時35分 → 9時50分 國賀浜 10時20分 → 10時25分 由良比女神社 10時35分 → 10時50分
黒木御所 11時05分 → 11時10分 西ノ島ふるさと館 11時25分 → 11時35分 ホテル(昼食)12時05分(バス)→ 12時10分 別府港 12時20分
(フェリー・くにが)→ 14時00分 西郷港 14時10分(バス)→ 14時15分 隠岐の島町観光協会・物産館 14時45分 → 15時00分 隠岐空港
15時45分(JN2336)→ 16時35分 伊丹空港 17時25分 (JL128)→ 18時45分 羽田空港着
*
【確認した野鳥】 28種類
1.ウミウ 2.アマサギ 3.ダイサギ
4.コサギ 5.アオサギ 6.カルガモ
7.ト ビ 8.ノスリ 9.キ ジ
10.コジュケイ 11.オオバン 12.ウミネコ
13.トケンs.p. 14.アマツバメ 15.ツバメ
16.ハクセキレイ 17.セグロセキレイ 18.ヒヨドリ
19.イソヒヨドリ 20.ウグイス 21.マミジロキビタキ
22.ヤマガラ 23.シジュウカラ 24.ホオジロ
25.カワラヒワ 26.スズメ 27.ハシボソガラス
28.ハシブトガラス