平成22年1月26日(火)晴
今朝は青空が広がり,沖縄へ来て初めての好天の中での観光になりそうだ。
部屋からの眺望が素晴らしい。名護湾も今朝は穏やか、右手に今日の予定地八重岳が見えている。
朝食後、海岸を散歩。カモメ類を始めとする海鳥は全く見られない。
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今日の最初の観光は、沖縄3大桜のなかでも1番期待が大きい八重岳の桜だ。
本島北部の本部半島にある、標高453mの八重岳、その山道沿いに植えられた、7000本もの寒緋桜が見頃を迎えているという。
『名護城公園』のときにも記述したが,沖縄の桜は、本土の品種と異なり『寒緋桜』と呼ばれ,梅や桃のような濃いピンク色の花を俯きがちに咲
かせるのが特徴。本土の桜とは逆に、気温の低下とともに開花するので、桜前線は北から南へと南下する。したがって日本一早い桜は、本島北部
で咲くことになる。
昨日までに『名護城公園』と『今帰仁城趾』の二大桜を見物したが,いずれも3分咲き程度で物足りなかったが,今日は期待が持てそうだ。
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バスはその八重岳の中腹にある駐車場に止まる。いわゆる桜並木のある山道ではなく、観光バス専用の駐車場なので、山道まで5分ほど歩かなく
てはならない。
山頂付近は満開と聞いていたので,ガイドに
「山頂まで行かないのですか ? 」と聞くと,
「山道は狭いので乗用車のみしか行かれません」との答えにガッカリさせられる。
八重岳の特徴である山道沿いの桜の鑑賞は、乗用車で来なければできないとは知らなかった。
とは言っても今更どうにもならず、時間の許す限り歩ける範囲の桜を見ることにする。

山道に出ると、なるほど道の両側に桜並木が出来ている。この辺りでは満開とはなっていないが、6~7分咲きとなっており、中には満開の樹も
あってどうやら雰囲気に浸ることができた。
時折乗用車が上って行くのが、何とも羨ましい。
樹によって花の色が微妙に異なるのも見物だ。
見学時間が1時間足らずとあっては、あまり上まで歩くこともならず,後ろ髪を引かれる思いで駐車場へ戻る。
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上の右の写真はバスの駐車場から名護湾方面の眺望です。
とにかく『八重岳』の桜の観賞には観光バスではなく,乗用車で行くことをお勧めします。
ところで、『寒緋桜』は散る時には花びらではなく,花ごとに落ちるので『彼岸桜』のような情緒のある雰囲気にはならないとガイドが説明して
いました。
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かくして『日本一早い沖縄3大桜を見に行こう ! 』というタイトルにつられて出かけた結果は,時期が悪く飛んだ ‘ 早とちり ’になってしまいました。
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八重岳の周囲では果物の栽培が盛んで,今日は『久場みかん園』で【タンカン狩り】を楽しむことになる。
30分間食べ放題とのことだったが、大きいのは野球のボールの一回りほど小さいものなので3個ほどしか食べられなかった。
甘味があって美味しく食べられた。
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タンカン(短桶、桶柑)は、ミカン科の常緑樹で、ポンカンとネーブルオレンジの自然交配種のタンゴールの一種とされる。
中国の広東省が原産地で、奄美大島を始めとする南西諸島へ1896年(明治39年)頃に台湾から移植された。
1929年(昭和4年)頃に本格的な栽培が始まった。
タンカンには「短桶」の字が当てられており、中国で行商人の持ち歩いた桶がこの由来とされる。
また「桶柑」とも表記される。
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現在の主な産地は沖縄県と鹿児島県の屋久島,奄美大島である。
高温を好む亜熱帯性柑橘類で,夏期多湿で年平均気温が19~22度が良いとされる。
花期は4月頃、収穫期は1月で冬の食べ物である。
果皮の厚さは3~4mmで、皮と果肉が離れ難いことが欠点であるが,果肉はオレンジ色で柔らかく多汁、酸味は少なく甘味
に富み風味が良い。独特の濃厚な甘さが後をひくといわれている。 【ウィキペディア]より
森のガラス館
この後の観光は、気の進まないショッピングが中心となる。
そのトップは、沖縄の豊かな自然をイメージしたという、多彩な琉球ガラスを300種類以上を用意しているという
『森のガラス館』へ。
私はショッピングではなく,数人の職人がリレー式で作品を創る過程を見学していた。
おきなわフルーツランド
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【フルーツゾーン】、【蝶ゾーン】、【バードゾーン】と分かれていて、案内人がフルーツゾーンを案内した後,ここのレスト
ランで昼食となり,私が希望していた他のゾーンには行かなかった、というよりは時間がなく行けなかった。
これも団体行動が原則ではどうにもならず。
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【フルーツゾーン】では、パパイヤ,レンブスターフルーツ,ドラゴンフルーツ,グァバ、パッションフルーツ、マンゴーなど
を見てレストランへ。
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パンフレットによると【バードゾーン】で見られる鳥は、オオハナインコ,ルリコンゴウインコ,ベニコンゴウインコ、ゴシ
キセイカイインコ,サンショクキムネオオハシ、そしてキバタンとあった。
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御菓子御殿
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午後は先ず恩納海岸にある『御菓子御殿』へ。
左の写真のように首里城を思わせる御殿に驚かされるが,ここで紅芋を始め黒糖や月桃、パイナップルなど、沖縄特産物の自
然の風味と甘さに拘った、無添加・無着色の沖縄銘菓が造られている。
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【紅芋】は天然の赤紫色成分は,坑酸化作用のある[ポリフェノール]で、食物繊維も豊富でカルシウムはサツマイモの約
10倍近くもあるとか。秋から冬が旬とのことだ。
この紅芋を使った『紅いもタルト』が大人気とか。
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右の写真は御殿の裏手にある恩納海岸で,遠くに八重岳が見える。
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万座毛(まんざもう)
午後の最初の観光は、恩納村にある『万座毛』。
断崖の上に天然柴が広がる景勝地で,海水や風の侵食で作り上げられた自然の造形美が素晴らしい。
海岸の絶壁に、象の鼻の形の岩が付いているのが特徴で、東シナ海に面し,沖縄海岸国定公園に属する。
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『万座毛』の名前の由来は,琉球王朝の時の王である尚敬王が、「万毛(毛は原っぱのこと)」(言い換えると「一万人が座
れる広い原っぱ」)と評したことに由来しているといわれている。
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岩の上面の柴草原は主として【コウライシバ】から構成され,これに【ナハエボシグサ】【シオカゼテンツキ】などが混じる。
周辺には【モンパノキ】や【クサトベラ】などの海岸性の低木の群落を作っている。
沖縄の隆起珊瑚礁には天然のシバ草原が稀ではないが,ここはその最大規模のものという。
多くの海岸性植物が見られるが,この地域の海岸崖地には、【イソノギク】をはじめ、沖縄島でもここだけに見られる特殊な
植物が幾つか生育することが知られており,万座毛石灰岩植物群落として沖縄県指定天然記念物に指定されている。
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左の写真は象の鼻の断崖,右の写真は『万座ビーチホテル』。
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琉球村
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今日の観光の最後は『琉球村』。
沖縄の各地から古い民家を移築して再現された昔の町並みのなかで、伝統文化を体験できるようになっている。
水牛を使ってサトウキビを絞る『サーターヤー』や『エイサー』などの伝統文化のショーを開催している。
また手作りの琉球菓子が食べられる民家もあり、ゆっくりと散策することができる。
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左の写真は『番所』、チケットの発売所。
右の写真は『中央広場』でこの奥に『ハブセンター』がある。
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1時間余りを園内の見学で過ごしたが,主な建物などは以下のとおり。
『旧仲宗根家』築200年、読谷村座喜味から移築、一般的な民家。
『旧玉那覇家』築115年、恩納村塩屋から移築,一般的民家。サーターアンダギーを作っている。
『フール』築110年,屋敷内にあった豚の飼育小屋。
『旧花城家』築120年、久米島仲里村から移築,一般的民家。紅型や琉球藍染めが体験できる。
『旧西石垣家』築80年、八重山石垣市から移築,一般的民家。機織り体験,シーサーの絵付け教室。
『旧島袋家』築120年,名護市羽地から移築、豪農屋敷。沖縄の歌と音楽を聞く。
『旧比嘉家』築130年、玉城村百名から移築,地主の旧家。野草茶の販売。
『旧大城家』築200年、那覇市首里から移築、王府の重臣の邸宅。
『サーターヤー』水牛による製糖工場。
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写真は中央広場の池にいた【バリケン】の♂と♀ ?
この他、ここの敷地内ではシロハラ,ウグイスそれにシロガシラなどが見られた。
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午後4時から中央広場で『道ジュネー(沖縄風パレード)』があるとのことだったが、残念ながら帰りの時間となり、見物す
ることはできなかった。
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かくして今日の観光を終え,恩納村谷茶にある宿泊ホテルの『リザンシーパークホテル谷茶ベイ』へ。
ここは沖縄海岸国定公園内の恵まれた自然環境の中に位置しており,目の前には東シナ海へと続く南北800mのビーチが広
がっている。
客室558室と巨大な建物で,フロントから自分の部屋へ行くまで大分時間がかかる。
部屋は昨日の角部屋ほどではないが広さは十分,エメラルドグリーンの海が眺められる絶好の場所だ。
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夕食は4ヶ所から選ぶが、私たちは琉球料理の『七福』で海を眺めながら楽しむ。
食後は2階の特設ステージで琉球舞踊を鑑賞する。
出演は『遊花(あしばな)』グループで,琉球舞踊を中心にエイサー、獅子舞などで活動する女性舞踊団。
琉球国民謡コンクールで最高賞に輝く徳田七子、優秀賞の花城知美、徳田小百合などのメンバーが出演。
最後は観客も一緒に舞台で踊りだすという盛り上がり方であった。
最高気温 那覇 18.5 東京 10.5
最低気温 14.8 4.3