nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

近江 紅葉紀行

2013-11-28 00:00:00 | 旅行記
 起床後、カーテンを開けると小雨が落ちている。予報も雨の確率が高いとのことだ。
 出発が早いので、朝食も6時半からで、昨日と同じイタリアンレストランでバイキング・スタイル。
 イタリアンとは言っても、和食も洋食も用意されている。小生は和食を中心にいただく。
     *
Img_0612Img_0615  今日のバスの座席は一番前、昨日一番後だったので
 配慮されたようだ。
 出勤時間と重なり道路は混雑していたが、岐阜各務
 原I.C.から北陸道へ入るとスムースに流れる。
 一宮JCTから名神高速に入り、伊吹P.A.で昼食
 のお弁当を積み込む頃には雨も上がっている。
 期待していた百名山の伊吹山は雲に覆われている。




     *Map_3
 八日市I.C.で一般道へ降りると、再び小雨が降り出す。
 永源寺の駐車場は、愛知川に架かる旦度橋の左岸側にある。
 雨のため傘を差して橋を渡るが、風が冷たく気温も大分低いようだ。
     *
 橋を渡ると左側に案内所とお土産屋が並んでいる。
 その先の小さな流れに掛かる橋を渡ると、羅漢坂の急な石段がある。
 雨に濡れて滑り易くなっているので、慎重に上っていく。
 120の石段を登りつめると、左の岩山に釈迦文殊、普賢像と十六羅漢像が奉安されている。
 仏像はそれぞれ違った表情をしている。
 その先には彦根藩主・井伊直興公の墓所がある。
     *
 総門を潜ると左手に受付があり、ここで入山の印としてパンフレットをいただく。
 その先に格調高い山門がある。
                                                         *
Img_0616Img_0617 永源寺
 永源寺は、滋賀県東近江市にある臨済宗永源寺派の
 本山。山号は瑞石山。紅葉の美しさで知られる。
 1361年創建。開山は寂室元光(正灯国師)、開基
 は佐々木氏頼(六角氏頼)。
 中世戦乱期に兵火により衰微したが、江戸時代中
 期に中興の祖とされる一糸文守(仏頂国師)が
 住山し後水尾天皇や東福門院、彦根藩の帰依を受
 けて、伽藍が再興された。
 1873年に明治政府の政策により東福寺派に属した
 が、1880年に永源寺派として独立した。
 本尊は世継観世音菩薩。             【永源寺パンフレットより】
     *
Img_0619Img_0621









     *
 山門の先、鐘楼を左に曲がると、国内屈指といわれる葦葺き大屋根の方丈(本堂)がある。
     *
<ahref="http://nemo.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2013/12/05/dscf1288thumb400x266489.jpg" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=400,height=266,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false">Dscf1288thumb400x266489Dscf1328thumb400x266495









     *
 拝礼の後、その奥へと進むと本堂の裏手にある大きな紅葉が、今や盛りと見事な色合いを見せている。
 法堂の手前には、次のような芭蕉の碑がある。
    ‘ こんにゃくの さしみるすこし 梅の花 ’
     *
Img_0623Img_0624            









     *
 さらに経堂や開山堂を過ぎて裏山の道を進み、裏門まで行く。
 この付近ではエナガやメジロなどの姿を見かけたが、思っていたほど野鳥は少なかった。
 ここから引き返し、元の道を戻る。帰り道から見る紅葉も、見栄えのする所が多かった。
     *
Img_0627Dscf1264thumb400x266503_2  幸い途中から雨も上がって、帰りは雨具が不要に
 なった。
 東近江市永源寺地区は、永源寺コンニャクや政所茶
 の産地とのことで、バスの駐車場近くの店では、コ
 ンニャクのおでんやお茶などが売られていました。





     *Map2
 バスは次の目的地、湖東三山の一つ、百済寺へと向かう。
湖東三山
 琵琶湖の周辺には、天台宗の寺院が数多く建立され龍應山「西明寺」、松峰山「金剛輪寺」、釈
 迦山「百済寺」の三つの古寺は湖東三山と呼ばれています。
 ともに名勝の誉れ高い庭園、伽藍を有する名刹ですが、紅葉の時季が一段と美しいといわれてい
 ます。
     *
 バスは長い参道の中程にある狭い駐車場に到着するここは観光客が多い。
 表門の前にある急な階段を上がり、そこで拝観券を兼ねたパンフレットをもらう。
 表門の直ぐ左にある本坊喜見院の池泉回遊式庭園、別称『天下遠望の名園』に入る。
 庭園の周囲にある紅葉は盛りを過ぎていた。
 この池泉を回って,高台の[遠望台]に着くと、湖東の平野が眼下に展開する。そして西方55km
 には比叡の御山に連なる山並が湖西の山並を眺められるとのことでしたが、あい難の曇天で見るこ
 とはできませんでした。
     *
釈迦山/百済寺 天台宗
 聖徳太子が創建の古刹で百済の僧が住職を勤めたのでこの名が付く。
 天正1年、織田信長によって壊滅されるが、後に徳川家康が復興する。
 7月は庭園池の河骨(コウホネ)が咲き、秋の紅葉、春の桜が見事です。【近江路観光ガイド】より
     *
Img_0631Img_0632










     *Map1
 表参道に戻ると、本堂へのやや急な階段が続いている。その左手に、
 「ヒザにやさしい脇参道もご利用下さい」という脇参道の看板が出ている。
 無理することもあるまいと、その道を歩く。
 この道の両側には〈ムラサキシキブ〉や〈ミツマタ〉などが植えられており,それらを眺めながらのんびりと歩いていく。
 この坂道を上がるのにほど良い運動になった。
 雨は上がったが、厚い雲に覆われ気温が低い。
     *
 本堂に近くなると、鐘楼の鐘の音が連続して響くようになる。この鐘は参拝者が自由に撞けるようになっているようだ
 鐘楼へ行ってみると、
 『百済寺の梵鐘は、余韻の長さと音色の美しさで ‘ 昭和の名鐘 ’ と云われています』という看板がある。
 なるほど良い音色で長い余韻をしている訳だ。
 さらに、『この鐘は願い事をこめて、ご自由に撞いて下さい』とあり、小生も家内安全の祈りをこめて一撞きする。
     *
Img_0635Img_0636









     *
 本堂に拝礼の後も表参道の階段を避けて、脇参道を下り駐車場へと戻る。
     *
Img_017811Img_0634









     *
 今日の昼食も観光場所が多く食事時間が取れないため、車内でお弁当を食べることになりました。
 小生は『近江牛大入飯』を注文。ほんのりとカレー風味に炊き上げた近江米のご飯に、自家製たれで炒めた近江牛バラ肉をのせたもので、まづま
 づの味でした。   
     *Map
 バスは10分ほどで次の金剛輪寺に到着。
 総門内の受付で拝観料を支払い、バスはそのまま参道の中腹にある大型バスの駐車場まで行く。
 団体客のために造られた場所なので、これは大助かりだ。
 中程の参道を上ると『二天門』がある。門の両側には大きな草鞋が下げられているが、これは七難即滅を願うもの
 とか。この門は元は楼門だったという。
     *Rinji21a2 
 国宝の本堂の周囲には、鮮烈な赤い紅葉が植えられている。
 これが『血染めの紅葉』といわれるもので、金剛輪寺の開祖、行基
 菩薩が聖観音を拝みながら彫刻されたところ、木肌から一筋の血が
 流れ落ち、粗彫りのまま本尊として祀られた。
 この縁起により、後世本堂周辺の鮮やかな紅葉が血染めの紅葉と呼ばれるようになったという。
                               【金剛輪寺パンフより】


     *
松峰山/金剛輪寺 天台宗
 天平13年(741)行基により創建の古刹で後時代には円仁が天台密道場として再興。
 弘安11年(1288)建築の本堂大悲閣は国宝。寛元4年(1246)には三重塔が建てられ、鎌倉期の仏像を多数所蔵。
 春は石楠花、7月初は紫陽花(株多数)、秋の紅葉と四季折々風情が素敵。
     *
Img_0642Img_0640_2









     *
 本堂に昇殿し,拝礼の後、秘仏本尊聖観音をはじめ、阿弥陀如来像、十一面観音像など十体の重要文化財指定の仏像などを拝観する。
 本堂の左手一段高い所には周囲の紅葉の中に建つ、國重要文化財の三重塔がある。
 この三重塔は、寛元四年(1246)に創建され、昭和53年秋に復原大修理が終わったとのこと。
     *
85176Kongourinji2










     *
 参道の両側や、その途中に数多く見られる『千体地蔵』には、風車がお供えされており、八月九日の千日会にはそれぞれにお明りが入り、見事と
 のこと。
 よだれかけは、信徒の寄進によるもので、年に三回かけ替えると云う。
 長い参道を下り、総門を出る。
     *
V21Sta_0644








     *Keidai

 湖東三山の最後の『西明寺』までは5分ほどで到着。
 駐車場から交通量の多い国道307号線を越えて階段を上ると、直ぐに山門とその先に受付がある。
     *
龍癒山/西明寺 天台宗
 承和3年(834)三修上人が開く。織田信長の比叡山焼き討ちの際に当寺も多大な損害を受けるが、幸い本堂・三重
 塔は被害を免れ現在にいたる。
 本堂、瑠璃殿と三重塔は鎌倉期の建造で共に国宝。
 三重塔は檜皮葺きの優美な姿で、秋の紅葉が素敵な寺です。         【近江路観光ガイド】より                         
     *
 山門を潜り、参道を歩き出すころから青空が広がり出し、太陽が顔を出す。
 参道の紅葉が急に明るくなり、鮮やかさが一段と増して見事になる。皆さんも歩みを止め、一斉にカメラやケ
 イタイのシャッターを切る。
Img_0645Img_0646_2









     *
Img_0647Img_0648









     *
Up31
 参道は一方通行になり、名勝庭園『蓬莱庭』を通って本堂へと向かう。
 蓬莱庭は池泉観賞式の庭園で、鶴亀の「蓬莱庭」と名付けられている。
 鶴や亀を形どった石組みや、本堂に祀る仏像を立石群に象徴させ、山の傾斜などを巧みに生かした、調和がと
 れた庭園である                             【西明寺パンフより】
     *
 国宝の本堂は、鎌倉時代の初期、飛騨の匠が建立した純和洋建築で、釘を使用していないとのこと。
 屋根は桧皮葺きで、かえるまた、格子模様など鎌倉の様式が保存されている。
 堂内に上がり、拝礼の後、本尊の薬師如来ほかの仏像などを拝観する。
     *
Img_0650Img_0649









     *
 本堂の右手にはこれも国宝の三重塔がある。
 鎌倉時代後期、飛騨の匠が建立した純和洋建築で、釘を使用していないもので、屋根は桧皮葺きで、総檜の建物とのことだ。
 内部の拝観はできなかったが、西明寺の資料によると、初層内部の壁画は巨勢派の画家が描いたもので堂内一面に、法華経の図解、大日如来の脇
 侍仏三十二菩薩、宝相華が極彩色に描かれていて、鎌倉時代の壁画としては国内唯一のものであるといわれている。
     *
<ahref="http://nemo.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2013/12/07/252322_adg7xltt6vyybj2gglvykhzx1sdo.jpg" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=600,height=600,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false">252322_adg7xltt6vyybj2gglvykhzx1sdoSaimyoji2
                                                                            







*
 日差しが眩しいほどで、三重塔の前にある鐘楼が、光を浴びた周囲の紅葉に覆われている姿が良い
 その先では大きな黄葉が逆光の中で見事な色彩を見せている。
     *
18_00Img_0651  今日の観光の最後になって天は素晴らしい演出をし
 てくれた。
 参道の周囲の紅葉を楽しみながら下って、最後に受
 付の近くにある天然記念物の『不断桜』を見る。
 残念ながら今年は咲く時期が早かったようで、枝先
 に僅かに残っている程度でした。
 その左奥には不断桜の原木(250年の古木)が金網
 で囲われていましたが、こちらも花はちらほら程度
 でした。


不断桜
 例年9月上旬に咲き始め、11月には満開となり、紅葉の時期に季節はずれの花見を楽しむことができる山桜か彼岸桜の一種である。
 参考までに西明寺のパンフの満開の画像を載せておきます。
     *
Up33Img_0653










     *
 これで今回のツアーの日程を終了。バスは名神高速道を八日市I.C.から入り、一路名古屋駅へと向かいました。
 往路では雲に覆われていた伊吹山も快晴の空に姿を現し、最後のお土産になってくれました。
     *
 7.40. 岐阜都ホテル発 → 8.50. 伊吹P.A. 9.05. → 9.40. 永源寺 10.45. → 11.00. 百済寺 12.00. →12.10. 金剛輪寺 13.20. → 13.25. 西明寺
 14.25. → 15.40. 名古屋駅 17.28.(こだま672号)→ 20.17.東京駅着
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三河 桜・紅葉紀行

2013-11-27 00:00:00 | 旅行記
 今年は3月初旬の土佐・桑田山の『雪割桜』から始まった桜見物の最後として、三河・小原の『四季
 桜』を見るべく、クラブツーリズム社主催の
        ~ 必見 小原四季桜は「川見四季桜回廊」までご案内 ~
         『幻想の香嵐渓ライトアップ逆さモミジ』
         錦秋の古刹めぐり「湖東三山」と艶やかなる「永源寺」
 というやたらと長いタイトルの一泊2日のツアーに参加しました。
     *
 初日は新幹線で豊橋へ、そこからバスで東名高速、東海環状自動車道を経由して1時間半ほどで小原へ
 小原(おばら)は豊田市北部の山あいにある町で、先ず『小原四季桜まつり』が行われている第1会場
 の[小原ふれあい公園]に到着。公園の周囲に植えられた四季桜と紅葉を見物することになる。
小原ふれあい公園
 地区の憩いの広場として利用されている公園と、隣接する豊田市小原支所周辺に、四季桜が約300本
 植えられており「四季桜まつり」のメイン会場となっていました。 
     *
Img_0564Img_0563_2Img_0572Img_0569_2
     *
 残念ながら二日前の強風雨で、少しばかり桜も紅葉も吹き飛ばされたようで、最盛期を過ぎた感じにな
 っていました。それでも紅葉の中にある可憐な桜が、ひっそりと咲いているように目に入りました。
     *
 公園の中央には舞台が設けられており、その周囲には地元名産の屋台などが立ち並んでいました。
 ここで目立ったのは〈松茸御飯〉や〈松茸〉の屋台でした。形の良い松茸などに値段が付けられており
 外国産を別にして高価なのにびっくりさせられました。
     *
Img_0573_2Img_0574_3
     *
 ところで、この四季桜については、観光協会のパンフに次のように説明されています。 
由 来
 小原の四季桜は、豊田市小原北町の藤本玄碩という医師が、文政年間の始めに名古屋方面から苗を求め
 て、植えたのが親木となって、広まったものと言われております。
Kankoumap
特 徴
 マメザクラ × エドヒガンの種間雑種と考えられ、花は一重5弁で小さく、白又は淡紅色です。
 夏の間に充実した花芽が秋から冬にかけて順次咲き、小さい花芽は冬を越して3月中頃から咲き始めま
 す。そのためか春は花と同時に葉が出て、花の数も秋に比べてかなり少なくなります。
本 数
 小原地区では、昭和53年に地区の木に制定し、その繁殖に力を入れているため、地区のいたるところ
 で四季桜を見ることができます。地区内の四季桜の本数は、現在約10,000本あります。
見 頃
 春3月中旬~4月上旬、秋は10月下旬~12月上旬に花が咲きます。
 年によって多少の違いがありますが、一番の見頃は、11月上旬~11月下旬頃です。
 一般的な桜と違い秋に満開を迎え、春は控えめに花を咲かせます。
     *
Img_0579Img_0576
     *
Img_0580Img_0582
     *
 一通り公園の周囲に咲く四季桜を観て回りましたが、紅葉に圧倒されてあまり存在感がないのが物足り
 ない思いでいましたが、案内所の方に伺うと、
 「この先の第4会場の[川見(せんみ)四季桜の里]へ行けば見事な四季桜が見られますよ」と教えて
 くれました。
     *
 バスはその川見へと向かう。いわゆる『四季の回廊』を経由することになりますが、その途中にも
 点々と『四季桜』があるのに気が付きました。満開の樹や早くも散ってしまった樹など、地区全体で
 10,000本程あるというまさに『四季桜の里』ということが頷ける風景でした。
 公園から10分ほどで『川見四季桜の里』に到着する。
 なるほど山全体に四季桜が咲き競い、その間に点々と紅葉があるという幻想的な景観が展開している。
     *
Img_0584Img_0588_2
     * 
川見四季桜の里
 川見四季桜の里のある山には、約1,200本もの四季桜が植栽されています。
 見頃の時期になると、桜が山全体に咲き誇り、まるで別世界のような風景を繰り広げます。
 四季桜と紅葉が混在した幻想的な錦絵を描き出す、小原地区でも絶好のビューポイントとなっています
 隣接する薬師寺は、地元の人々からは「川見の薬師さん」と親しまれている、真言宗高野山派の古刹で
 す。                         【観光協会パンフより】 
     *
Img_0590Img_0599
     *
Img_0592Img_0593_2
     *
 遊歩道に沿ってこの幻想的な景観を眺めながら、またカメラに収めながら、のんびりと歩く。
 こんな世界があったとは、と感激に浸りながら薬師寺への階段の下まで来る。
 限られた時間なので本堂への階段の上りや、山の頂上へ行くことを諦め、小さな流れを渡って対岸から
 の眺望を楽しむことにする。
     *
Img_0600Img_0585
     *
 この山里にこのように紅葉と桜を同時に楽しむということを思いついた医者に改めて敬意を表するとと
 もに、日本にはまだまだ隠れた観光地があるのではとも思わせられる。
 ガイドさんの話では、休日には渋滞で現地まで四時間余り掛かったこともあるとのことに、さもありな
 んと合点がいくお花見となりました。
     *
 これで今回のツアーの最大の目的を済まし、今日の最後に薄暮からライトアップされた紅葉見物のため
 三河地方最大の紅葉名所、香嵐渓へと向かう。
     *
Accessmap_b_2
     *
 バスは1時間ほどで香嵐渓に到着。ここは大変な人出だ。
 駐車場から巴川に架かる待月橋までの両側には屋台が並んでおり、人とすれ違うのも容易ではない。
 ようやく赤い欄干の待月橋が見えてくると、対岸の見事な紅葉をカメラに収める人々で混雑している。
     *
<ahref="http://nemo.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2013/12/03/471930dffc5012e66b4823ee7b78880f_2.jpg" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=533,height=400,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false">471930dffc5012e66b4823ee7b78880f_2Img_0601
     *
 その橋の所々で人の動きが遅くなる。ここでも今や盛りの対岸の紅葉をカメラに収めるためだ。
 橋を渡って巴川の河原に降りたところで、集合写真を撮る。ツアーでは必ず行われる企画の一つだ。
 写真を撮った後は自由行動となる。予め配られていた地図を頼りに、巴川右岸を歩くことにする。
     *     
Img_0602Img_0603
     *
香嵐渓
 香嵐渓は、愛知県豊田市足助町にある矢作川支流巴川がつくる渓谷。愛知高原国定公園の一角に当たる
 寛永11年(1634年)に足助にある香積寺の三栄和尚が、巴川から香積寺に至る参道にカエデやスギの
 木を植えたのが始まりとされる。
 さらに、地元住民などの手によって数多くのカエデが植え足されたり、散策道がつくられるなどして現
 在のようになっている。
 また、香嵐渓のシンボルとも言える待月橋が命名されたのは昭和28年(1953年)。その後3回の掛け
 替えを経た後、平成19年(2007年)に新たな橋となった。
 昭和5年(1930年)に、香積寺の香、山中に発する山気すなわち嵐気から香嵐渓と命名。
 モミジの本数は約4,000本と言われている。            【足助町観光協会パンフより】
     *
 香積寺(応永34年・1427年創建)への階段を左手に、三州足助屋敷を右下に見ながら紅葉のトンネル
 をそぞろ歩き。紅葉の途切れたつり橋手前から引き返す。
 この頃から早くもライトが点けられる。
 香積寺への山門の階段を上がり、境内へ入る。ここも見頃を迎えた紅葉が多い。
     *
<ahref="http://nemo.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2013/12/04/4bca973defa1494541df07f0db975bab.jpg" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=540,height=400,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false">4bca973defa1494541df07f0db975babV21
     *
WwwhyakunensoucojpKoujyakuji
     *
 山門を降りると、ライトアップされた紅葉が一段と映えて色鮮やかに展開している。
 この紅葉が川面に映り、いわゆる逆さモミジとなっている訳だ。 
 待月橋を渡り対岸から眺めると、飯盛山の斜面に点けられた灯りに映える紅葉が、まさに一幅の絵のよ
 うだ。何とも贅沢な眺めだ。時間の許す限り心ゆくまでこの景観を楽しむ。
     *
<ahref="http://nemo.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2013/12/04/2350e36a73aba168fb07a6b87bfd33e4.jpg" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=600,height=400,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false">2350e36a73aba168fb07a6b87bfd33e45236_p5236b
     *
V246db0d799e8eca78c44b211b82cbd4232
     *
 これで1日目の観光を終え、満ち足りた気持で今晩の宿泊先、岐阜都ホテルへと向かう。
 バスは豊田藤岡I.C.から東海環状自動車道、北陸自動車道を経て、岐阜各務原I.C.で降りてホテル
 着。
 時間も遅くなったので、直ぐにイタリアンレストランでバイキング・スタイルの夕食となる。
 四季桜と紅葉見物を肴にしての夕食は,殊の外美味しかった。
 部屋からは長良川を隔てて金華山と、その頂上にあるライトアップされた岐阜城が見えました。
     *
 8.56. 東京駅(こだま641号)→ 11.08. 豊橋駅 11.20. (バス)→ 11.50.蒲サちくわ本舗 12.15.
 → 音羽蒲郡I.C. → 豊田藤岡I.C. → 13.15. 小原ふれあい公園 13.55. → 14.05. 川見四季桜の里
 14.50. → 15.50. 香嵐渓 17.30. → 豊田藤岡I.C. → 岐阜各務原I.C. → 19.15. 岐阜都ホテル着

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松本・安曇野紀行 2

2013-11-07 00:00:00 | 旅行記

Img_3513

平成25年11月7日()

 起床後、カーテンを開けると雨が落ちている。予報では午前中雨となっている。
 窓の外ではジョウビタキやホオジロ、メジロなどの鳴声が聞こえているが、姿の確認はできない。
 朝食は食事処で和食膳。部屋には夕食の松茸の香りが残っている感じがする。
 二つの鍋は豆腐とベーコン、それに味噌汁がつく。
     *
 食後、雨も上がったので送迎車の出発時間まで付近を散歩する。
 山の中の温泉宿なので道路もここまで、自然に包まれた静寂の世界だ。
 野鳥の囀りがよく聞こえる。ようやくホオジロの姿が見られる。
     *
Img_3515_2 送迎車で昨日の長野道・四賀のバス停まで送って頂く。
 バス停は階段を上がった所にあるが、その階段の入口右手に長野道開通記念の『道祖神』が置かれている。
     *
道祖神
 道祖神とは、日本に古来からあった生産、生殖の神として、五穀豊穣や子孫繁栄、縁結びの願いをかけたものといわれています。
 また、村に悪いものが入るのをさえぎる護りの神ともいわれています。
                               【安曇野市観光課】資料より
     *
 バス停には数人の方が待っている。長野から来たバスには定員の半分ほどの乗客がおり、それなりに利用者が多いようだ。
 雨上がりとて雲が多く、山々は雲に覆われて折角の北アルブスは望むべくもない。
 今日は安曇野でのんびりと過したいと思っているが,天候次第の行動にならざるを得ないようだ。
     *
 とりあえず松本駅から大糸線で穂高駅まで行くことにする。
 列車では進行左側に座り、北アルブスが見られないかと期待したが,時折小雨が散らつきそれは無理。
 重い気分で車窓から眺めていると、高さが低くしかも幅の広いくっきりとした虹が出る。今まで見たことがない虹だ。一部の雲が切れて太陽が顔を出しているためのようだ。
 しばしその自然現象に魅入られていたが、カメラをと気が付いた時には儚くも消えてしまった。
     *
Img_0558Img_3552  穂高駅で降りると、先ず駅舎の前にある『道祖神』が目に入る。

 道祖神は、村の守り神として、多くは村の中心、道の辻、三叉路に立っているとのことだが、

 ここも安曇野観光の出発点として駅の前に置かれているようだ。

 早速駅前の観光案内所で半日程度の観光コースを教えて頂く。

 「天候にもよるがサイクリングではどうか」と言われたので、

 駅前にある『安曇野レンタサイクルしなの庵』へ。

 サイクリング・マップに予定のコースを描き、雨具や篭のカバー、手袋などを準備してもらい、さらに自転車のサドルをそれぞれに合わせてから出発する。
     *
Img_3518_2Werentedourbicycle









     *
 最初に訪ねたのは穂高神社
 日本アルプスの総鎮守として古くから多くの崇敬を集める信濃の神社。
 奥宮は上高地の明神池畔に、嶺宮は奥穂高岳の頂上に祀られています。  【安曇野市パンフ】より
     *
Img_3520 800pxhotakajinja_keidai









     *
Oku01 そういえば昨年の夏に上高地へ行った際に、奥宮に参拝したことを思い出しました。
 また、嶺宮のある奥穂高岳には昭和30年8月に登頂しており、その際に祠に拝礼している。
 ここに本社があるとは知らず、改めて敬虔な拝礼を済ませました。
     *
Img_3523 神社を出て駅前通りを直進し、国道147号線を右折、最初の信号を左折して最初の四つ角左に道祖神がある

 ここには『二十三夜塔』という石碑が並んで立てられている。

二十三夜塔
 二十三夜塔とは、月齢23の月の日(二十三夜)に「講」(集い)を組織した人々が集まって、月の出を待つ月行事「月待」に

 まつわる塔。   【安曇野市観光課パンフ】より


     *
 先に進み右からの細い道に入ってしばらく行くと、二つ目の四つ角左手に三つの石碑が並んでいる。
 右端が『道祖神』、真ん中に小さい『大黒天』、左端に一回り大きな『二十三夜塔』。

大黒天
 大黒天とは、福を授ける神として信仰される七福神の一つ。
 甲子の日に皆が集まって福の来ることを祈願しました。(甲子講)【安曇野市観光課パンフ】より
     *
 さらにその先の四つ角左手にも三つの石碑が立っていました。
 真ん中に大きく『二十三夜塔』、右の『道祖神』はその半分ほどで、左の『大黒天』はさらに小さい大きさでした。
 ここの道祖神は相愛道祖神(ハート道祖神)といわており、男神と女神の繋いだ手がハートに見えることから名付けられたという。画像ではよく分かりませんが…。
     *
Img_3524Img_3525









     *
 元の道に戻ると直ぐ左手に『東光寺』があり、その入口左に先程と同じ形の三つの石碑がありました。
 正面の山門前には大きな下駄が三つ置いてあるのにはびっくり。 "これは一体何んだ ? "

東光寺
 曹洞宗の寺で室町時代の作といわれる薬師如来像をはじめ多くの仏像が安置されています。
 山門前の吉祥仁王尊の大下駄は、履けば願いが叶うと有名です。 【安曇野市観光課パンフ】より
     *
Img_3526P17267_3
 








    * 
03  雲行きが少々おかしくなってきた。雨具があるので心配はないが、降って欲しくはない。
 先ヘ進むと右手に本陣 等々力家の長屋門が見えてくる。

本陣 等々力家
 松本藩主の鮭・鴨猟の際の休憩所。屋敷構えは長屋門で、庭園は桃山中期の流れを汲む江戸中期の作。

 NHK連続テレビ小説『おひさま』のロケに使われました。 【安曇野市観光課パンフ】よ
     *
 その先は長閑な田園風景が広がり、ここからの北アルブスの眺めは素晴らしいと案内図にありましたが、残念ながらポツポツと雨が落

 ちてくるようになりました。
 万水川(よろずいがわ)に架かる等々力橋を渡り、北アルプスパノラマロードを横切って『大王わさび農場』の駐輪場に着きました。
 幸いに雨は濡れるほどではなく、雨具を着ることもなく済みました。
     *
大王わさび農場
 長野県安曇野市にあるわさび農場。大王農場、大王わさび園とも呼ばれ、1917年に開場した。
 「大王」の名は敷地内にある大王神社に由来し、この神社は民話に登場する八面大王の胴体が埋葬されているとされる。 
 北アルプスからの湧き水を利用した安曇野わさび田湧水群の一角にある、日本最大規模のわさび園であり、年間約120万人が訪れる安曇野随一の観光スポットである。
 わさび田に引かれる湧水は一日12万トンで、水温は年間通して12℃。収穫は年間通して行われる。
 また、ここは黒澤明監督の映画『夢』のロケ地としても知られる。
 売店での名物はわさび漬けの他、わさびソフトクリーム(350円)、わさびコロッケ(200円)など。
     *
CaptionImg_3531









     *
 広大なわさび畑に驚きながら遊歩道を歩くことにする。そのわさび畑にはハクセキレイとキセキレイが飛び回っているのが目に付きました。
 気が付くとここにも『道祖神』があり、大きな石碑でした。
 その先には黒澤明監督の『夢』のロケ地である水車小屋がありました。
     *
Img_3530Caption1









     *
 ここでまたまた雨が落ちてきたので、遊歩道の途中にある東屋で、持参した昨夜の松茸御飯のお握りを食べることにしました。

 松茸特有の香りも充分残っており、わさび畑に飛び交うセキレイ類を見ながらのひとときを過しました。
     *
 今日の天候の変化は激しく、雨が降ったり止んだりしたり、青空が覗いて日差しがあったりしていました。

 幸い気温も低くなく、風もなかったので、サイクリングにはまずまずの天候でした。
     *
 その後、一亘り園内を歩いて、最後に売店で名物の『わさびソフトクリーム』で喉を潤して次へ移動しました。
     *
Img_3532Img_3533









     *
 下左の画像は、大王わさび農場の守り神。「魏石鬼八面大王」が祀られている大王神社。
 右は手に止まった赤トンボ、この時期でも飛んでいた。
     *
Img_3534Img_3535









     *
Img_3537 大王わさび農場を出て直ぐの北アルプスパノラマロードを右折、等々力大橋を渡って左折すると間もなく左手に 『水色の時道祖神

 がありました。

水色の時道祖神

 昭和50年、NHK朝の連続テレビ小説「水色の時」のロケを記念して造られた道祖神。

 安曇野を代表する景色のひとつ、有明山を背に静かに佇む姿が微笑ましい。 【安曇野市パンフ】による
     *
 とはいうものの、今日の天気では有明山は見えなかったが、微笑みながら肩を寄せ合う二人の姿に心温まる思いにさせられる。
     *
 右手にあるわさび田などを見ながら進み、穂高川の堤防へ上がる。
 カワウが飛ぶのに気が付いて上空を見上げると、数羽のワシ・タカが旋回しているのが見える。
 トビが3羽とハイタカ、それにツミのようだ。
 堤防上を上流に向かって進むと、『早春賦歌碑』がある。

早春賦歌碑
 ♪ 春は名のみの 風の寒さや 谷の鶯 歌は思えど 時にあらずと 声も立てず … ♪
  と安曇野の遅い春を待ちわびる心を歌った「早春賦」は、吉丸 一昌 作詞、中田 章 作曲。
 それを記念して昭和59年4月に歌碑が穂高川堤防沿いに建立されました。
 歌碑の横にはソーラー電池式のオルゴールが設置されていて、いつでも早春賦のメロディが聞けるようになっています。
                                          【安曇野市パンフ】より
     *
1011  そのソーラー電池式のオルゴールを聞きながら、しばし安曇野の晩秋の景色を眺めて過し

 ました。







     *
Img_3539 引続き穂高川沿いの堤防を上流 に向かって 進む。
 堤防下にはわさび田が続き『穂高公園』を過ぎて左折、国道147号線を渡って丸山菓子店を右折すると右手に『道祖神』がある。
 ここも三つの石碑があり、右端の『二十三夜塔』が一番大きく、真ん中の『庚申』と左端の『道祖神』はほぼ同じ大きさとなっている。

庚申塔
 庚申信仰に基づいて建てられた石塔のこと。

 庚申の日、寝ている間に体内にいる「さんしの虫」が天帝に悪事の報告をするのを防ぐため、夜通し眠らず集団で賑やかに過す信仰。
            【安曇野市パンフ】による
     *
 その先緩い登り坂を上がり、大糸線の踏切を越えると直ぐ右手に『碌山美術館』がある。
 道路を挟んで反対側に駐輪場があり、その前にレンタサイクル店の主人に勧められたそば処『寿々喜』がある。お昼には大分遅くなったが営業中とのことで入ることにする。
 「ここは観光客が少なく、主に地元の方が利用するそば屋ですが、もりの量が多いので、大盛りは注文しないように」と言われていたことを思い出し、天ざるを注文する。
 待つことしばし、出てきたざるそばを見てびっくり、なるほど大盛りより量が多いようだ。
     *
Img_3540Img_3543  新そばの香りと細めの腰の強いそばに、やや甘めのつゆが程よい味で美味しく食べられた。

 ただその量が多いので全部を食べるのに苦労するほどだった。

 昨日、今日と現地の方のお勧めのそば処で美味しいそばを食べられ、大満足。





 *
 観光の最後は『碌山美術館』へ。
 紅葉した蔦のからまる教会風の建物は安曇野の象徴的存在といわれる。
 美術館の敷地に入ると先ず目に付くのは碌山の〈労働者〉という彫刻だ。ロダンの〈考える人〉を思わせるスタイルだが、現在の境遇を思い煩う姿を表わしているようだ。
     *
Img_3545Img_3550









     *
 その教会風建物で日本近代彫刻の扉を開いた萩原守衛(碌山)の生命観溢れる彫刻を見学する。
     *
Img_3544Img_3548









     *
 別館では高村光太郎、戸張孤雁、中原悌二郎などの彫刻、絵画デッサンなどを見学する。
 園内には各種の樹々や花木などが植えられており,季節毎に目を楽しませるように配慮されているようだ。
 晩秋の現在では紅葉と果実などが目に付いたが、[カリン]の黄色い実と[シロヤマブキ]の黒い実が目立っていた。
     *
Img_3547Img_3549









     *
Img_3551 これで4時間余りに亘る安曇野のサイクリングを終え、穂高駅前に戻る。

 時折小雨に降られたが、それも長い時間ではなかったのが幸い、予定のコースを充分楽しんで回ることができた。

 穂高駅で列車を待つ間、北アルブスに沈む夕陽が雲間から顔を出し、我々を見送ってくれた。

 松本からの特急では、信州・松本平産の『モンラック・ワイン赤』を楽しんで帰京した。



     *       
 8.50.松茸山荘(送迎バス)→ 9.00.長野道・四賀(高速バス)9.25. → 9.44.松本B.T. … 10.27. 松本(特急あずさ3号)→ 10.44.穂高 …
 レンタサイクル・しなの庵(穂高神社 → 東光寺 → 本陣・等々力家 → 大王わさび農場 → 水色の時 ・道祖神 → 早春賦歌碑 → 寿々喜・昼食 …
 碌山美術館 →レンタサイクル・しなの庵)… 15.59.穂高 16.26.松本 16.58.(スーパーあずさ28号)→ 19.35.新宿

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松本・安曇野紀行 1

2013-11-06 00:00:00 | 旅行記

平成25年11月6日()

 今年は松茸の大豊作と聞いていたので、何とかその恩恵に預かりたいと思っていたが、なかなか思い切れず、時期外れとなった11月になってようやく行くことになった。
 新宿8時発の『スーバー特急あずさ』の指定席は満席、この時期の旅行者も多いようだ。
Img_0347Img_0348  絶好の秋晴れだったが、期待していた白峰三山は雲の中、それでも鳳凰三山と甲斐駒ヶ岳、

 鋸岳などの眺望を楽しむ。

 毎度のことながら、中央線沿線はこの山々の眺めが楽しみなのだ。

 下諏訪を過ぎると車内は空席が目立つようになり、塩尻からは北アルブスが見えてくる。



     *
 松本に着き、観光案内所で松本城付近の観光地とそば処の案内を受けて【周遊バス・北コース】に乗るパスは観光客でほぼ満席。
 本町通りで降りて、『四柱神社』(天之御中主神、高皇産霊神、神皇産霊神、天照大神を祭神とし、4柱の神を祀ることから四柱神社という。
 願いごと結びの神として全国各地から信仰が篤い)の参道として発達してきたという『縄手通り』へ。
 北風が強く、紅葉したハナミズキの街路樹の葉が舞い落ちる。ただ日差しが暖かいので歩くのにはちょうど良い。
     *

      松本駅前             女鳥羽川に架かる千歳橋
Img_0350 Img_0351









     *
縄手通り 
 松本城の南船堀と女鳥羽川に挟まれて「縄のように細長い土手」というところから由来した名の通り。
 城下の風景を再現したような各店舗は玩具、骨董、駄菓子などがあり、見ているだけでも楽しい歩行者天国通りです。
                              【松本コンベンション協会・街歩きマップ】より
     *
Img_0353 Img_0352
     *
Img_0355Img_0354









     *
Img_0367Img_0356









     *
 女鳥羽川に架かる『一つ橋』を渡り『中町通り』へ。
中町通り
 白壁となまこ壁の土蔵が立ち並ぶ、時代を遡ったかのような古き松本の風景が広がる蔵の町通り。
 江戸末期や明治に、この一帯が大火に見舞われ、主要な施設や町屋が多数失われました。再三にわたる火災から守るため、商人達の知恵で[なまこ壁の土蔵]が造られ今に引き継がれています。
 蔵シック館は中町の拠点。個性的な店が立ち並んでいます。【街歩きマップ】より
     *
Img_0359Img_0361 









     *
Img_0362Img_0363
 








    *
Img_0364 ここでお昼時となり、案内所で紹介された中町通にあるそば処『まつした』へ。
 お店の方のお勧めは、ご当地名物の『とうじそば』鶏肉ベースと鴨ベースのニ種類の中から前者を選ぶことにする。
とうじそば
 寒い時期でもおいしく食べようと考えられたのが「投汁(とうじ)そば」。
 小盛りしたおそばをとうじかごに入れ、季節の野菜やきのこたっぷりのつゆ(鍋)に浸し、さっと湯がいて食べる。

 つゆの旨味とそばの香りが食欲をそそる野麦峠の里に古くから伝わる伝統の味です。
 そばをつゆに浸すことを湯じといい、これが語源と言われておりますが、奈川では「投げる汁」と書いてとうじと読んでいます。

 【ながわ観光協会】
     *
Img_0365Img_0366









     *
Img_3495Img_3494  具沢山の大きな鍋にとうじ篭に入れたそばを温めて器に入れ、その上に鍋からきのこや山菜、

 豆腐や鶏肉などと汁を入れて食べる。

 出汁の効いたつゆの味と新そばの香りが微妙にからんで大変美味しい。

 出された時には量が多く、ニ人では食べきれないのではと思っていたが、これは初めての味,

 何の何の忽ち平らげてしまった。


     *
 デザートとして出されたのは『そば湯』を固めたものと、案内所から紹介されたことのお礼と言う意味で『そばがき』が出されました。
 前者はあっさりとした味、後者はまったりとした甘味のあるタレの、これも初めての味で美味しく食べることができた。 
     *
Img_3496Img_3497  大満足の昼食の後は、松本城へと向かう。

 

 

 

 

 

 かって北アルブス山行の帰りに、松本からの列車の待ち合わせ時間を利用して松本城まで行ったことがあったが、城内を見学する時間がなかったので、

 今回改めて行くことにした。
     *

国宝 松本城
 松本城天守・渡櫓・乾小天守は、秀吉の家臣であった石川数正・家長親子により戦国時代末期 
1593~94年にかけての築城と考えられている。
 現存する 5重 6階の木造天守としては日本最古。   【街歩きマッブ】より
     *
 イメージ 1 
イメージ 2
     *
 松本城公園に入ると、内堀に影を映す黒色が目立つ風格ある五重天守のお城が目に入る。
 澄み切った青空をバックにした姿は、優れた築城技術を一段と魅力的に見せてくれている。
 遠くに目をやると、北アルプスの山並が望め、その中でも松本のシンボルでもある常念岳の突兀した姿が見えている。
 本丸に入る正門、黒門を潜り享保12年に焼失したという本丸御殿跡に出ると、横に展開した城の全貌が眺められる。
     *
 イメージ 3 
イメージ 4
     *
 左手前にあるのが月見櫓、その後に辰巳櫓で、この二つの櫓は泰平の世になってから増築されたという。
 右手は乾小天守でその手前にある渡櫓が天守への入口になっている。
 天守閣は外からは五重に見えますが、内部は六階になっていて、四階からは狭い急な階段を昇ってようやく最上階に出ることができます。
     *
 イメージ 5 イメージ 6
     *
 最上階の窓から見た上の画像左は本丸御殿跡、右は遠く北アルプスですが、常念岳から蝶ヶ岳への稜線に続く部分に、槍ヶ岳の穂先部分が見えていることに気が
 付きました。
 これは思わぬお土産になりました。ここにいた案内の方も「槍ヶ岳は滅多に見ることができないよ」と言ってました。
     *
 イメージ 7 イメージ 8
     *     
 上の画像は乾小天守ですが、この内部には12本の丸太柱が使われています。
 これは城が最初に建てられたころのもので、400年以上経っているとのことでした。
 右の画像には城を守るための石落と鉄砲狭間、矢狭間が見られます。
     *
 城内の見学を終え外に出ると、上空にノスリがニ羽、悠然と飛翔しているのに気が付いた。
 本丸御殿跡の脇で行われている観賞菊大会の入選作などを見ながら城を後にする。
     *
 イメージ 9 
イメージ 10
     *
 周遊バス・北コースで松本城を一周して松本バスターミナル着。
 ここから長野自動車道経由の高速バスに乗り、今日の宿『穴沢温泉』へ向かう。
 松本 I.C.から長野自動道に入ると、車窓左手松本平の先に北アルブスの山並が見えてくる。
 ここから10分ほどは、その景観を楽しむことができる贅沢な時間だ。
     *
 バスは20分余りで『長野道・四賀』に到着。ここで宿の迎えの車に乗る。
 運転手さんは、迎えにくる途中で採ったという『クリタケ』を見せてくれる。
     *
 イメージ 11 
イメージ 12
      *
 イメージ 13                                    
     *
    長閑な田園風景から山道に入り、10分ほどで穴沢温泉、その名も『松茸山荘・別館』に到着する。
 チェックインの後、夕食までの時間宿の周囲を散歩する。赤松林に囲まれており展望は余り効かない。
 なるほど、この赤松林が松茸の産地になっているのだ。所々に林内に入らないように張り紙がしてあることでも分かる。
 本館に立寄ってみると、玄関に微笑ましい歓迎の看板が出ている。こちらでは囲炉裏を囲んで食事ができるようになっている。
 何れにしても松茸シーズンの予約が難しいとのことだ。
 
     * 
 小生の場合は、偶然にも空いていた今日の予約が取れたのが幸いだった。
     *
 イメージ 14 
イメージ 15
     *
穴沢温泉
 松本市の北奥座敷・四賀の里にある信州穴沢温泉は、旧善光寺街道の要所にあって、古来から湯治に利用されている硫黄冷鉱泉と、近年掘削した地下1230mから
 湧出するナトリウム-炭酸水素塩泉の美人の湯の二つの泉質が湧出する。
 「松茸山荘本館」と姉妹館の「松茸山荘別館美人の湯東山館」の2軒の宿があり、いずれも季節には地物松茸料理が味わえる。
 宿泊者は双方の入浴が可能で、2軒とも日帰り入浴も受け付けている。
 名 称 : 信州穴沢温泉(しんしゅうあなざわおんせん)
 所在地 : 長野県 松本市 穴沢 756
 泉 質: 単純硫黄冷鉱泉(本館)、ナトリウム-炭酸水素塩泉(別館)
 効 能: 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、五十肩、慢性消化器病、打ち身、皮ふ病、切り傷、やけど、痔疾、美肌など
 源泉数: 2
 泉 温: 11~23℃     【松茸山荘資料より
     *
 夕刻になり気温も低くなってきたので部屋に戻り、展望風呂で冷えた身体を温め、期待の松茸料理を楽しむことにする。
 食事処の部屋へ行く途中から、あの松茸独特の良い香りが匂ってきました。
 今日の松茸会席は『福寿草』コースで、十二の料理のうち七つの松茸料理があるという。
     *
 イメージ 16                                    
 席に着くと、先ず食前酒として『松茸酒』が出る。
 松茸の香りがお酒の味を一段と引き立てている。
 吸物の『松茸の土瓶蒸し』と、台の物『松茸入り海鮮鍋』(松茸、鱧、蟹、海老、帆立、鶏つみれ、野菜いろいろ)に火が入る。
 それが温まる間に生ビールで喉を潤し、出されている物をゆっくりと味わう。
 先附(蕎麦米胡麻豆腐、蒸海老、キャビア、ラディッシュ、山葵、美味だし汁)や
 前菜(秋刀魚肝焼き、海老甘煮、渋皮栗玉子カステラ、いちょう煎餅、柿博多、胡瓜鋳込み、銀杏串)、
 酢の物(秋刀魚広島菜巻、尾羽毛、茗荷、酢味噌、チャービル)などを戴く。
     *
 イメージ 17 
イメージ 18 イメージ 19
     * 
 その後、造里(勘八、鮪、小姓海老、烏賊、妻一式)や、蒸し物(松茸入り茶碗蒸し)が運ばれてくる。
 温めていた土瓶蒸しや海鮮鍋も出来上がり、食べるのに忙しくなる。
 この頃になると、食事処は松茸の香りに満ちて噎せ返えるようだ。
     *
 イメージ 20 イメージ 21
     *
 今年は松茸が豊作だったようだが、気温が低くなると採れなくなるとのこと。
 ここでは採れたての松茸特有の香を放つ新鮮な松茸を、独自の方法で急速冷凍する。それも厳選された松茸でないと香までは閉じ込められないという。
 低温で熟成されることで香り豊かな 松茸が一年中楽しむことができるとのことだ。
 なるほど食べてみると香りが強く、甘味も増しているようだ。ただし、採れ立てのようなシャキシャキとした食感が若干欠けるのは致し方ないようだ。
 この山荘は公共の宿なので、市が保有する山の松茸採取権を持ち、一部を管理できることから良質の松茸を低コストで確保できるので、年間を通してお客様に提供
 できるとのことだ。
     *
 イメージ 22 
イメージ 23
     *
 ここで焼物(松茸ホイル蒸し焼き)と食事(松茸の釜飯)にも火が入る。
 この辺りでビールのお代わりに、ご当地のワイン(白)を飲むことにする。
     *
 蒸し焼きの松茸は、塩を付けて食べる。もう何おかいわんや、すっかり松茸の香りに満喫している。
 最後の釜飯は一人前は食べきれず、2人で半分づつ食べて、残りは係の人に頼んで握り飯として持ち帰ることにする。
     *
 イメージ 24 
イメージ 25
     *
 止椀(きのこ汁)は松茸以外のきのこで、迎えの車で見たクリタケなどが入っていたようだ。
 水菓子は(松茸のアイスクリーム)、細かく刻んだ松茸が入ったアイスクリーム。
 もう体中に松茸の香りが滲み込んでしまったようだ。
     *
 イメージ 26 
イメージ 27
     *
 かくして念願の松茸料理を食べることができ、大満足の一日を過ごすことができた。
      *
 8.00.新宿(スーパーあずさ 5号)→ 10.38.松本 11.00.(周遊バス・北コース)→ 11.10.
本町通り… 縄手通り … 中町通り …
 昼食(まつした)… 松本城 … 13.40.本町通り
(周遊バス・北コース)→ 14.00. 松本バスターミナル 14.30.
(長野道高速バス)→ 14.52.
長野道 四賀 15.00.(山荘バス)→ 15.10.松茸山荘・東山館着
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする