横浜だから『遠方』とは少し大袈裟
大学の級友で卒業してから付き合いのあるのは彼だけだ
彼は私の三つ上
私が18の時に21なのだからその差は歳の差以上にあった
文学部日本文学科にやってきた男どもは総じて賢くて癖のある奴ばかりで、付属校からひょこっと入ってきた私にとって彼らとの会話のひとつひとつがわくわくする探検だった
彼らにとって私は金魚のフンみたいな存在だっただろうと思う
なんだかいつもくっついている奴
楽しいからそばに居たかったのだ
今は立場上大人のふりをしているけれど、会えば三つ下のやんちゃな末弟になれるのが嬉しいし居心地がいい
そんな級友も70歳になっていたが、今でも第一線で身体張って活躍しているのだから大したものだ
仕事で鍛え上げてきた風体が醸し出す彼のオーラは、名人の域に達した落語家の様だ
私はうかうかしていたようだ
あと三年でこんな雰囲気出せるのか？
彼は常に私の二歩も三歩も先を行っている
初めて出会った時からその距離はちっとも縮まりはしない
逆に開いたかんじがする
次回会う時は私のオーラ全開でぶつかっていこうと思う
カメハメハ〰️ｯ!
