(優勝した入部選手 おめでとう!)
ついにツール・ド・フランスが始まりました。今年はNHKのダイジェスト放送が悲しいことにありませんので、しかたなくJスポーツに加入しました。
昨日、Jスポーツの無料放送で全日本ロードをやってくれました。
いいレースでした。まとめとして、全日本ロードを振り返ってみることにします。
(ゴール前を通過する選手集団)
☆入部選手の勝利は個人のものであると同時に、チームとして戦ったシマノチームの勝利でもある。
☆新城選手は単騎での参加であり、チームメイトの支援がない。時には自分で動いてレースを動かした。ワールドツアーライダーのプライドのため、積極的に先頭も引いた。
しかも、大腿骨骨折の大怪我から復帰して間もないことを考えると2位は立派な成績として評価できる。
(最終周、新城選手と入部選手の一騎打ち)
入部選手のゴール数キロ前のクレバーな走りはなかなかのもので、勝つべくして勝ったといえましょう。
新城選手は最後の登りで入部選手を振り切れなかった。ここで足を使い果たしてしまったことが敗因でした。
しかし、好調の新城選手ならば入部選手を振り切ることは可能だったかもしれません。
自らレースを動かさず、なるべく足を使わないようにしていれば勝てたのかもしれませんが、あえてそのような走りをしなかったことはやはり立派でした。
入部選手は少し前にお父さんが亡くなられたとのことで、亡きお父さんへ捧げる勝利となりました。
これから1年間、日本チャンピオンジャージーを身にまとい堂々とした走りをしてほしいと願っています。
(別府選手もワールドツアーライダーの誇りを胸に堂々とした走りを見せてくれました)
会場について
個人TTから始まりジュニア、U23、エリート男女まで4日間も富士スピードウェイを貸し切りにするには、多分どえらい費用が掛かるのではないかと思います。
しかも無料シャトルバス付です。
来年に五輪を控えていることを考えても、競輪の公益金がなければできないことでしょう。
毎年このようなクローズされたサーキットを会場にする訳にはいきませんが、見る側にとっては実に快適な会場でした。
(飲食のコーナー、トイレなども完備され、長時間の観戦にはこれ以上ない快適な会場です)
スタンドや飲食、トイレ、駐車場等の充実した設備が完備されていることはありがたい。
数日間、しかも長時間、一般公道を使用して大会を開催する。しかも当然コースには山坂が必要となれば、日本の交通事情からは、一般的にはアクセスの悪い場所が会場になることが多くなると考えられます。
また、長時間の交通規制は地元住民にも不便です。何しろ男子エリートの距離は200㎞超になりますので…
ロードレースは公道でなければ価値がないのではという声もあるかもしれません。
地方で全国規模の大会を開催することは、地方の活性化にもつながるというプラスの面もありますが、やはり観戦の快適さ、便利さという点では今回の富士スピードウェイという舞台はとても良かったと思います。
正規のサーキットコースだけでは10㎞以上の周回コースにはなりませんので、コース内の管理道路等も使用する必要があり、結果的に幅員の狭い場所やコーナーも多くなりテクニカルにはなりますが、何年かに一度は「観る」ための設備が整ったサーキットコースを利用した全日本を開催してほしいと希望しています。
(サーキット内の管理道路など狭い所もコースに使います)
ロードレースをサーキットコースに閉じ込めることは、競技の普及のためには一歩後退であり、私が自転車を始めた70年代に逆戻りだという考えもあります。
当時の全日本選手権は伊豆の日本サイクルスポーツセンターの5キロサーキットが会場で、距離はたったの60㎞という年もありました。
チャンピオンシップなのに60㎞です。そんな時代もあったのです。
全日本などの大きな大会やステージレースは公道でやった方が良いとは思いますが、ロードレースのレベル向上、選手の強化のためにレースを増やそうとするとやはりどこかで限界もあると思います。
そんな時にはクローズされたサーキットを今以上に活用していけばよいのではと考えています。
ところで、世界選手権では250㎞ぐらいの距離になると思いますし、最長ワンデーレースのミラノ・サンレモは270㎞ですが、一般サイクリストの皆さんはどれぐらい走っているのでしょうか?
私も若い頃は結構走りましたが、多分最長でも160㎞ぐらいで200㎞超は経験したことはありません。
また、競技では主としてスプリントや1000mTT等短距離が専門でしたので短時間で終わってしまいます。
見るのは良いとしてロードレースは私からは一番遠い世界です。
富士スピードウェイありがとう!