(偉大なるベルナール・イノーの顔をプリントしたマイヨ―・ジョーヌ)
二人のグランツールのチャンピオンを始めとしたワールドツアーチームの有力選手+ほぼワールドツアーチームクラスのフランスのプロコンチネンタルチームのトタルディレクトエネルジーチーム、これだけのメンバーを揃えるというのは大変な事で、開催にはスポンサーが付いても莫大な費用がかかるとは思います。
(今年も来ました悪魔おじさん)
しかし、その経済的効果もすごいのは言うまでもないでしょう。観客や同時開催のサイタマルシェに来た人達を加えれば10万人ぐらいは集まったはずです。
レースの放送も世界190か国ということで、世界中に「SAITAMA CITY」をPRすることができました。
(サイクルフェスタ会場。オープニングの市長さんの挨拶そっちのけで、安売りウェア類等の出店にサイクリストが群がってました。私もその一人です)
レースに関しては、私は三昔以上前の日米野球とか、ヨーロッパや南米のサッカーのビッグクラブが来日して行った親善試合と同じだかな?と考えています。
今でこそ野球では多くの日本人選手がメジャーリーグで活躍していますが、かつてのアメリカ球界は日本の野球など一段も二段も低いレベルに見ていたはずです。
サッカーではかつてはワールドカップに出場することすらできないレベルでしたが、今はワールドカップ常連国になり、ヨーロッパ各国のリーグで日本人選手が活躍できるようになりました。
(普通のお父さんになるために引退したマルセル・キッテル氏、あなたの猛烈なスプリントを私は忘れません)
さいたまのコースでは、アンダーパスの登りは結構足に辛いとは思いますが、平坦路のクリテリウムですから、現在の日本選手のレベルでも早いペースに着いていくことは可能でした。また、今回参加の選手は日本の中では選りすぐった精鋭ばかりでした。
しかし、多分30年前でしたら、精鋭を集めたとしても、今回のレースのスピードには付いて行けず何人もの選手がリタイアしたと思っています。
日本の選手が逃げてスピードを引き上げることができるようになったので、昔から比べればそれなりのレベルアップはあったのだと思います。
ただし、今回1位の新城選手に関しては別格であることは言うまでもありません。
新城選手は堂々としたワールドツアーライダーです。何回もグランツールを完走して、世界選手権でも9位になった大選手です。彼に負けるのは仕方ないと他のワールドツアーの選手達も納得でしょう。
しかし、さいたまクリテリウムはあくまでオフシーズンの興業レースです。
(ゴール前の新城選手、追走するフルサング選手とその後に続くのはマイヨ・ホロのログリッチェ選手とマイヨ―・ジョーヌのベルナル選手、オフシーズンの親善的なレースとしてもなんとも凄い光景です!)
同じ国内開催レースであっても、山坂があり、UCIポイントが取得できる公式戦のジャパンカップで、日本選手がワールドツアーチームを撃破してトップでゴールできる日が来てこそ、本当に日本のロードレースが進歩したと言えるのではないでしょうか?
(エガン・ベルナルのような才能を持った選手は必ず日本のどこかにいると確信しています!)
ちなみに、今回新城選手の次に高い順位でゴールしたのは、新城選手と同郷の後輩、沖縄県出身、チーム右京の内間 康平選手でした。リオ五輪の日本チームはこの2人で走ったのですね。彼にもどうか頑張ってほしいです。
この大会で活躍した新城選手、内間選手の故郷では、なんと首里城が火災に遭ってしまいました!
何ということでしょう。これは沖縄だけでなく日本国民全体にとって大きな損失です。
しかし、沖縄には何度倒れても不死鳥のように立ち上がる新城 幸也選手がいます。
どんな困難があっても首里城は再建できると信じています。
偉大なアスリート新城選手のように!