(一昨年のさいたまクリテリウムにて、ゲラント・トーマス選手のマイヨ―・ジョーヌカラーのピナレロドグマ)
コロナ禍の中で開催されたツール・ド・フランスでした。なんとレースディレクターがPCR検査で陽性、一時的に現場から退いたものの、選手は全員陰性でした。
(さいたま市から送られた千羽鶴も今年のツールを後押ししてくれたかもしれません)
どうやら無事シャンゼリゼにゴールできそうです。
選手が陰性なのは当然かもしれません。ツール期間中はレース出走、ゴールしたら、移動して、マッサージなどので身体のケアをして、食事して、寝て、後やることはミーティングで監督の指示を聞くぐらいで、夜の街に遊びに行くなど悪いことはできません。
昨夜は午前1時過ぎまでJスポーツのツールの中継を見ていました。眠いけれども「これを見ずして眠れるか!」という気持ちでした。
マイヨ―・ジョーヌ(総合1位)のログリッチとマイヨ―・ブラン(ヤングライダー賞)のポガチャル、スロベニア人同士のタイムトライアル対決です。
個人タイムトライアルでは不調であってもチームメイトの力を借りることは出来ません。
(ユンボチームといえばビアンキ、チェレステカラーのフレームは私も大好きです)
ログリッチの個人の実力プラス、ユンボビズマチームの見事な鉄壁のサポートを受けてここまで来ましたが、ログリッチは失速、驚異の走りで21歳の超新星ダディ・ポガチャルが57秒差を逆転してマイヨ―・ジョーヌを奪取しました。
後一日残っていますが、何もなければ順位は不動と思われます。
(昨年のさいたまクリテリウムでのプリモシュ・ログリッチ選手)
気持ちいいのは、ログリッチは後輩のポガチャルの勝利を祝福していたことでした。スポーツマンシップですね。
(昨年のさいたまクリテリウムでのエガン・ベルナル選手)
100年以上のツールの歴史で東欧圏の選手が総合優勝というのは初めてではないでしょうか。今年は惜しくも途中棄権しましたが、昨年はエガン・ベルナルが南米勢として初の総合1位に輝きましたが、30年以上前にはグレッグ・レモンがアメリカ人として初優勝、2011年優勝のオーストラリアのガデル・エバンス等、ヨーロッパ圏以外や、ヨーロッパ圏でもフランス、イタリア、ベルギーなど自転車競技強国以外の地域の選手の活躍を私は期待しています。
フランスの人たちには気の毒ですが、自転車競技を今以上に世界のメジャースポーツにするには、西ヨーロッパ諸国の選手だけが表彰台に登り続けるようであってはいけないと考えています。
人口200万人、長野県と同じぐらいの人口のスロベニアから若いチャンピオンが誕生しようとしています。トレビアン!
(ベルナール・イノーさんの顔がプリントされたマイヨ―・ジョーヌ)
別府史之選手はツールで敢闘賞を受けています。
新城幸也選手はツールで敢闘賞を2回受けています。
そして、いつかは日本人がマイヨ―・ジョーヌを着る日が来ることを私は信じたいと思います。ベルナルやポガチャルのような才能を持った選手は日本のどこかにいると信じたいです。そしてそれは案外小野田坂道君のような少年かもしれません。
ツールが開催できたのは奇跡のようなことかもしれませんが、日本ではUCI公認レースは中止になってしまいました。「泥の祭典?」南佐久郡南牧村でのシクロクロスも中止が決まり、レース観戦の楽しみもなくなりました。
泥のコースを走るような困難な日々が続いていますが、いつかはコロナウイルスが収束する日が来ることを信じましょう。
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