日本人としてのアレ。

通りすがりで会ったなら、その出会いを大切にしたい

『三人(サンビキ)のキョウダイ』

2014-11-26 | 曼荼羅タイト
今でない時、ここではない場所。

いつ、どこで、とは言えないけれど






素晴らしい世界に

平凡な三人のキョウダイがいました、

男、女、そんな事は関係なく、三人のキョウダイがいたんです。






一番最初に生まれた子供は、自分を育ててくれたリョウシンの為に許されない事ばかりしました。


一番最初に産まれた者はその世界で、許されない様な事を両親を喜ばせる為に繰り返しました。

そうでもしなければ、両親を喜ばせることなど不可能だと、自分の事を理解していました。


時には、自分と違う道でリョウシンを喜ばせようとする他の者を罵倒しました。




「それは、やはり違う」と感じて

次に生まれた者は、一番最初に産まれた者と違う人を、人を攻めずに癒す旅に出ました。

しかし旅の途中で、自分より他人を癒す旅人に出逢い、嫉妬を覚えました。

結局は自分の強さを誇る為に、自分より弱い者を攻めたてました。

それが、野蛮な事とは自らも感じますし、誰でも分かります。










しかし、「次に産まれた者」には、まだ理解しがたい・・・、と・・・。

そんな事を知っているリョウシンは、自分達の愚かさを感じながら、もう一つのセカイを作ろうと決意しました。

せっかく、その両親もリョウシンに整えられた世界の中で、許されない事を、自ら、選んで行った者の為に・・・・・、です。

そんな中で、アタマの良い次の"セイメイ"は、こんな事をしたらいけいなんだろうな!と確信を持ちながら、その世界に飛び込んだのです。





ワカラナイナラ、バカ。







しかし、その"セイメイ"は、自分を創造した者の期待には、応える事が出来ませんでした。


これには、一番サイショの"セイメイ"も、その次の"セイメイ"も理解が出来ませんでした。




自分を育てた、リョウシンとは










それに答えようとしたのは、こんなつまらないブログを読んでいるお前でした。


完璧に自分の事ではないと思っていた、お前でしたが、やはり【お前】もリョウシンに応える事は出来ませんでした。





その、三キョウダイを育てた【両親】は、世界に【良心】を育てたいと思いましたが。

三キョウダイは【両親】を満足させるべき生きる為に、自分の【良心】為に人生を奉げ。


【お前】に託そうと、お前みたいに生きていましたが【RYOUSHIN】と言う物を忘れてしまったのです。










両親は、自分を産んでくれた

だから


良心は、自分が産むんだろう










※一回読んで、分からなければ、59回読んでみてね♪

『ボンクー24 AM3:00~AM7:00 完結編』

2012-02-14 | 曼荼羅タイト
前回までの「ボンクー24」は・・・

午前三時

場所はニューヨーク。

ガラス張りのカフェテラス、清潔感があって広々とした店内。
外から見ると、大きなビルの中の一階だと分かる、緑の看板が印象的で、ほかではあまり見ないフォントで店名が書かれていて全部読めない、マジェ・・・なんとかだ。

その店の前の信号機で止まった、紺色と赤のラインが入った二階建ての大型バスが、二回爆発の音をさせた。
後方につけていた黄色いキャブのガラスが割れた。

メラメラとバスは燃え出して、もう一度何かが爆発した。

マジェなんとかの、テラスのサンドイッチやケーキ、椅子なども吹っ飛んでいた。
幸い、店のガラスは割れずにすんだ。

叫んで逃げ出すニューヨーカーや、スマートフォンで燃えるバスを撮影する人がいた。
すると数ブロック離れた交差点でも止まったバスが二回爆発して、その爆発音が近くに聞こえた。

数分経って、マジェなんとかの店内のトイレから出てきたのは、ミウラ社長だった。
サングラスをかけて、バスを眺める。

その時、「ミウラー!両手を上げろー!!」と銃口を突きつけるジャック・バウアー
店内に残っているのは二人だけだった。

「はじめましてだな、ジャック、さすがだよ、ここまで来るなんて、期待通りだ」とミウラ社長、手はズボンのポケットに入れたままだ。
「両手を上げろと言っているー!!」

ジャック・バウアーが銃口を突きつけ近付くと、店のガラスが割れる程の爆発がした。

場所は変わって、線路沿い。
新大久保から、高田馬場の間の道を走っていた。

携帯電話がなる、サムだった。

「はい、ボンクー」後ろを見ながら、少しスピードを緩めた。
「耳をとったよ、今走ってるのか?」

「そう!バウ川って刑事に追われたけど、もう平気だろうと思う」
「そうか、じゃ、そっちに戻るよ」と言うと、本当にディーンの車ごと現れた、キャスが後部座席にいるんだろうな、と思って、乗り込んだ。

「助かったよ、キャス、さすがだね」と言うと。
「私は天使だからな」とクールにつぶやいた。

助手席に座っていたサムが、これだよと言って、ジッブロックにパックされた耳を渡された。
直に触っているような温度だったので、既に冷えていた冷たさが気持ち悪かった。

「じゃ、早いとこそのスンスケとか言うのを退治しちまおうぜ!」とディーンが振り向いて言った。
「シンスケだよディーン」と言うサムを一瞬見て「なんでもいい!」と言ってディーンは運転の為に前方を見直した。

俺は「うん、確かになんでもいいよ、でもジャックが電話に出ないんだ。」と独り言の様に言う
その時に持っていた携帯電話に紳助から着信がきた、しかし今は出ない方がいいかも知れない、ジャックに連絡が取れないと・・・、それでも間に合わないかもしれない。

午前四時

場所は路上。
バウ川の手を逃れるべく、適当に走らせていた

ウィンチェスター兄弟とキャス、ボンクーの乗るインパラの中で、キャスが「ジャック・バウアーは死んだ。」と目の前を見ながら言った。
「は~?!」と俺は驚いて、長めに言った。

紳助からの電話が切れた直後だった。
サムも驚いて「ジャックが・・・、どうして?!」と聞いた。

「ミウラ社長の爆破テロに巻き込まれた。」

キャスが言うのだから間違いない、もうあの作戦しかなくなった・・・。

紳助に電話をかけ直す。

丁寧な言葉で、うまく運んでいると伝えた。
カウスの耳もあるしサムも連れていくと言って、元嫁の声も聞かせてもらった。

時計の針が真っ直ぐになる六時に引渡しの約束をした。
場所は知っているところだった、ディーンに行き先を伝えながらこれからの事を話した。

午前五時

場所は都内某所。
落ち着いた通りだが、学生やらお弁当屋が目立つ通りだ。

運転中に車の中で一通り話した後、信号でとまったタイミングでディーンが改めて驚いた。
「じゃ、お前とジャックを交換するって事か?」

「そうだよ、もう時間がない、キャスならそれくらい出来るだろ?」とボンクーが隣のキャスに言う。
キャスが言う前にディーンが「できるよ!それぐらい!オレらはスーパーナチュラルから来てるんだぞ?!でもな、それはお前が死ぬって事じゃないか!」

「わかてるよ、ディーン、それはわかってる!キャスできるよな?」
「できる、私は天使だ。」

サムが「ボンクー、死んだらディーンみたいに簡単には地獄からは帰っては来れないぞ?」と振り向いて言った。
「おいおいサム!俺が地獄に落ちるって決め付けるんじゃないよ、俺は天国に行くよ、な、キャス?」

「それは、私が決めることではない」
ディーンが「お前は地獄だろうな」と笑いながら言い、そして「わかった、好きにしろよ!オレらは止めない、キャスやってやれよ」と言った。

キャスがボンクーの方を見て「本当にいいんだな?」と言って、頷くのを確認すると深呼吸をした。
俺が最後に覚えているのはそこまでだった。

「プハァー!!」と言って、ジャック・バウアーが息を大きく吸い込んだ。

息を荒らげて「ここはドコだ?!」と言って、ウィンチェスター兄弟の顔を見回した。
「お前たちか、どうした?ここはどこなんだ?!」

ディーンが「ジャック生き返ったんだよ、ミウラ社長に爆死されただろう?これから説明するよ」と言って、ボンクーから言われた場所に車を走らせた。

午前六時

場所は都内某所地下
コンクリートが剥き出しの冷たい灰色の壁。

紳助、護衛三人と、ボンクーの元嫁が後ろ手に縄で縛られて立たされている。
それにウィンチェスター兄弟。

紳助が「ボンクーが来ないのは何故だ?訳を聞かせてもらおう」

サムが「5000万だよ、ボンクーに報酬として渡そうとしていたやつさ」
「お前たち兄弟は、人間も殺すのか?」と笑いながら言った。

「そうだよ、金が良ければな!」と言って、ディーンが聖水を紳助にかける。

ビシャっと音だけして、悪霊憑きの反応がなかった。

「なんだお前?!俺を悪霊だと思って殺しに来たのか?」と紳助。

悪霊憑きではなかった紳助の前に驚くウィンチェスター兄弟。

彼らは、もちろん普通の人間は殺さない。

戸惑い、紳助が怒鳴る中。

ジャックが、「両手を上げろー!!」と言って、階段を駆け下りて来た。

「な、なんだ?!なんだ?!」と慌てる紳助。
日本の警察もなだれ込んできた。

その中には、バウ川ジャク夫の姿もあった。

バウ川が叫ぶ「島田紳助!お前を薬物容疑で逮捕する!!」と言って、他の警官が護衛もあわせて手錠をかけた。

「え?どういう事だ?これ?」と驚くディーンの目の前にキャスが現れ、「私が、紳助の薬物の在処を教えてあげたんだ。」と言った。

「何があったんだ?!」とサム。

紳助は、ブラジルで発見された新種の天然ドラッグを、もっと強くする様にして「フレンド893」と言う錠剤のドラッグを数キロ所持していたのだ!!

悪霊憑きではなかったが、逮捕されてよかった。

ジャックも生き返ったし、良かった良かった。

ボンクーさん、有難う!君を忘れない!!

午前七時

場所はボンクーさんの自宅
いつも様に携帯電話のアラームがなった。

もう朝だ・・・。
布団の中から出たくない。

バイトの前に、ゲオに言って、スパナチュ借りよう。

それにしても、誕生日にこんな夢を見るなんて、スゴイな、と思いながら大きなアクビをした。

『ボンクー24 AM1:00~AM3:00』

2011-12-22 | 曼荼羅タイト
前回までの「ボンクー24」

午前1時

スタジオアルタ内でディーンが叫ぶ「キャス!!」
雷鳴が轟いて、ベージュ色のトレンチコートに身を包んだ神秘的な男が突如現れる。



「なんだ?」無表情で、キャスと呼ばれる男がディーンに聞く。
「大阪ってわかるか?そこにオレらを飛ばして欲しい・・・」

キャスは「お前が何を考えているのか知れないが、協力してやろう・・・」と、言った瞬間に、ディーン、サムと、そのキャスと言う男が消えた。
大阪に向かってくれたのだろう、今はウィンチェスター兄弟の実力を信じるしかない。

俺は、そこにはいないウィンチェスター兄弟に「頼んだ」と短く告げて、「TVジャックの犯人は逃走中!!」のニュースを流すために、スタジオ・アルタの正面入口に駆け下りた。
出口を開けると、無数の銃口が俺を待っていた。

「とまれ!!」と言う、中心にいた人物は、あの、渡辺謙だった!



俺はテンションが上がって「謙さん!!!」と言うと、「俺は、バウ川ジャク夫だぁ!!」と叫んで、カチリとリボルバーを回した。

場所は変わってCTU

「バスの自爆テロ?!どうなってるんだ!!」とジャック・バウアー

ニューヨークの現場の衛生写真を見ると、とんでもない人物が写り込んでいた。

「み・・・、三浦社長です!!」とクロエが叫ぶ。
「なんという事だ!生きているのか?!」とジャックが叫ぶ。



ジャック・バウアーを足止めする為に、紳助に雇われた三浦社長がバスガス爆発テロを仕組んだのだ。

それが分かったのは、ちょうど俺が電話した時だった。

クロエが「ボンクーからです!」と言って電話をつないだ。

「ジャック!!今、日本の警察に足止めを食らっている!そいつが、バウ川と名乗っている、知り合いか?!」と聞いたがジャックは
「知らない!!今は、日本には行けない!少し堪えてくれ!!」と言って、電話を切った。

ジャックはそのままニューヨークに飛んで、三浦社長再逮捕へと向かった。

午前二時

場所は大阪。

自宅でくつろぐカウスの前に謎のイケメン外人が二人も現れる。
アルコールの入ったグラスを傾けようとしたカウスが叫ぶ、「うわ!なんだ貴様ら?!何者だ!!どこから入った?!」

すかさずディーンが聖水をかける!
沸点以上に熱されたフライパンに水を零すような音がして、カウスが絶叫した。

サムが「こいつも悪霊憑きだ!遠慮は要らない!」と言って、一瞬、というより短い時間で耳を削ぎ落とした。

「グワァー!!!!」黒い目をしたカウスが叫ぶ。

場所は変わって新宿。

渡辺謙演じる、バウ川ジャク夫の拳銃が俺を狙う。
俺は、とにかくここから逃げ出して、一度紳助に電話する必要がある。

これから、大阪に向かっていると思われないといけないのだ!

俺はいちかばちか、西武新宿駅の方に走り出した、ここで弾丸に当たるなら、俺はそこまでの男だったと言う事だ。

後方で銃声、金属がぶつかり合う音、何かが爆発する音、全てを振り切って走っていった。

「とまれぇーーーー!!ボンクゥーーーーー!!!!」と、バウ川の声が響いた。

『ボンクー24 PM11:00~AM1:00』

2011-11-20 | 曼荼羅タイト
前回までの「ボンクー24」

午後11時

偽の薬品を、一人で来た警官に渡した後にカウスと会う約束をしていた時間に電話をした。

俺の着信を待っていたのは当たり前だ、彼にとっては俺が間違いなく悪い。
着信音が鳴る間もなく出た。

「おい!待ってたぞ!今どういう状況だ!!なんだよ、あのアルタの事は!!」
「やっぱり見てましたよね、驚かせてスイマセン」

「あんな事をした後にワシに会って何をしようとした!!」
「あ、いや、あの・・・」

電話は切れた。

今日カウスに会いに行く事など予定になかった。
マンソンは話しが出来るものだと思っていた、それが過ちの発端だ。

マンソンを脱獄させて、彼の念力でカウスを薬物自殺に見せかけ暗殺し、紳助と暴力団とのつながりは彼の捏造だったとする意図があった。
が、初めから大失敗したのだ。

全ては紳助の仕組んだ事だったんだ、俺の元妻を人質にとって操り、タモリさんを殺させ、カウスを殺し「いいとも」をジャックして、マンソンをテレフォンショッキングに出演させ、彼の眼から出る電波念力で多くの人を操そうとしていたんだ。
その目をみたら怒りしかなくなる、正午過ぎから日本中に暴力の時間を作ろうとしていた。
それを阻止しようと、俺は動いていたのだ!

俺の計画内ではタモリさんを殺すつもりはなかったけど、マンソンの暴走があった。
今思うと紳助は、マンソンが暴走するのは予想の範疇だったのかも知れない、タモリさんさえ殺せば奴にとっては目的を果たせる。

その過程には、俺を始末する事も含まれるだろう、奴がどこまで予想していたか・・・、ファーック!予想以上に面倒くさい事になった・・・!

まず、ここスタジオ・アルタから逃亡して、紳助には『作戦は思い通りとは言えないが進行中』と言う事を示さないと計画自体が危ない。
奴に会えなければ・・・、根は奴だ!!!!

次の一歩をどう踏むかと頭を抱えると、銃口を向けられた気配がした。

「よう、ボンクー!」
「ディーン!!」

異次元に飛ばされたと思っていた彼らが目の前に現れた事は素直に喜んだけど、彼らは歓迎されたとは思ってないらしい。
サムが「撃つなよ」と言ってくれているものの、ディーンの銃口をじっと見ていると自分の額が少しむず痒くなる。

「ディーン!!説明させてくれ!!」


深夜12時

0時、俺の誕生日は終わったけど、まだ事は始まったばかりだ。
新宿アルタスタジオで、ウィンチェスター兄弟のディーンに銃口を向けられている。

両手を挙げならが説明した、全ては紳助を阻止する為だと
チャールズ・マンソンの殺害の他、マンソンを殺した後にサムに囮になって欲しかった事まで伝えた。

「そんな事させる訳ないだろ?!もういい、帰ろうぜ!サム」
「・・・」

「サム・・・」と、俺は縋る視線を送った。

「どうした!帰るぞ!」ディーンが出口に向いながら叫ぶ
「いや、ボンクーの言う通りに紳助とカウスが悪霊に憑かれているなら、俺たちの仕事だろう?それにボンクーには借りがある・・・」

俺は「そうだよディーン、マンソンに操られたとはいえ、タモリさんを殺したんだぞ?日本の大物司会者だ!?」と、言って後悔した、それをディーンが何事もなかった様に考えているわけがない。
そう思った時には遅く、いつの間にか胸ぐらを掴まれ、目の前でディーンに睨みつけられた

俺が唾を飲む音が、サムにも聞こえる静けさがスタジオを覆っていた

同時にそれも突き飛ばす様にボンクーを離し、ディーンが言った。
「サム、行くぞ!」

「え?アメリカに帰るの?・・・」
「違う・・・、大阪だ・・・」

よかった、サムの説得でディーンがカウスの耳取りに協力してくれる。
紳助と会った時に無ければ、その場で護衛に殺される。

ウィンチェスター兄弟にカウスの耳を狩ってきてもらう
俺は、そのままアルタからの脱出を試みた

場所は変わってロサンゼルスCTU

「ジャック!確かに観客たちの無事は確認出来ました!ボンクーによって殺されたと思われる女性も生きています、本人との連絡を日本の警察が取りました!」
「ボンクーの言ってる事は本当なのか!!」と、ジャック。

「パパ!ボンクーの持っていた薬品は偽物だわ、水に絵の具を混ぜてるだけ!」と、キム・バウアー

「ボンクーに電話を繋げ!」と、ジャックが叫んだ時に、クロエも叫ぶ!

「ワシントンとニューヨークで自爆テロが起きました!!バス数台が、同時刻にガス爆発です!!テロに間違いありません!!」

「一体、どういう事だ!!」

『ボンクー24 PM9:00~PM11:00 』

2011-10-31 | 曼荼羅タイト
前回までの「ボンクー24」・・・

それは梵空童子の誕生日当日に起こった、21時から23時までの出来事である

午後9時

少し経つと、携帯が鳴った。
紳助だ。

「はい、ボンクー」
「俺だ、マンソンが死んだ時の代案を聞いてなかったな。」

「今はお伝えできません、カウスの耳を持っていったときにお伝えします、今は僕を信じていただくしかない。」
「その、もう一人って奴がいるんだろうな?」

「はい大丈夫です、連絡を待って下さい」
「・・・」電話が切れた。

やはりマンソンは止められなかった。
自分でも理解できない力で、マンソンを殺したんだ。

もう、マンソンに代わりになるのはサムしかいない。

そのサムも消えてしまった。
これでは紳助に会えない、サムを連れていかないと、俺の前には出てこないかも知れない。

場所は変わって、ロサンゼルスCTU。

(画像・ロサンゼルスCTUのクロエ)


「クロエ!パパとの通信が途絶えてもう2時間近くになるわ!どうなってるの!」とキム。
「私に言われたって、分からないわよ!!」

と、その時、頭上で空気が割れた!
バリン!!何もない所から、男が転げ落ちてくる!ドサ!!

「パパ!」「ジャック!!いきなり落ちて来たけど大丈夫ですか?!」とクロエ。

ジャック・バウアーは当然の事に様に答えた。
「今、一度地獄に落ちた!しかしデイーン・ウィンチェスターと言う男に救われた!」

「え?パパ本当?!スパナチュの?あれってドラマの人物じゃないの?」とキム。
「俺もそう思っていたが実際にいた!説明している時間はない!あのボンクーと言う男はまだ中にいるのか?」

クロエは日本の警察と連絡をとっていた。
「はい、まだ中にいます!」

「電話を貸せー!」

場所は変わって地獄。

(ウィンチェスター兄弟・左が兄のディーン・右が弟のサム)


「さすが兄貴だ、一回地獄に落ちた事がある人は違うよ。怪我も治っちまうなんて」
「地獄に来ると全部再生される体質になっちまってな!」

「あのボンクーって奴は何かに憑かれている、自分でもコントロール出来ないみたいだから質が悪いぞ」
「サム、確かにそうだな、また日本に戻ろう」

場所は変わってアルタ。

マズい本当に時間が無い。
カウスと時間通りに会うのは無理だ。

電話をしておこう、と思った時に、スタジオ内の電話がなった。
出る。

「ジャックだ!ボンクーか!?」

「ジャック!!生きていたのか?」
「一回死んだ!だが今はCTUだ、これからお前の事を調べてまた日本に行く!」

「いや違うんだジャック!これにはしっかりとした計画があった!いつもあんたがやっているのと同じさ!!」
「ふざけるんじゃない!テレビで人を撃っただろう!!」

「あの女達は違う!俺が撃った人間は死んでいない!!」
「嘘をつくんじゃない!」

「ちょっと待ってくれ、俺は誰も殺していない!ディーンの発砲による被害者には本当にすまないと思っている!でも本当に俺は誰も殺していないんだ!ジャック!」
「どういう事なんだ言ってみろ!」

午後10時

都内某所、島田紳助。

多分地下の駐車場だろう、このコンクリートの壁はそうだ
木製の椅子に下着姿のまま麻縄で両手足首を縛れた女、口には捩じられた白いタオルで轡をされている。

紳助とその側近三人の男が十字に囲う。

「あとはカウスだけか」紳助が独り言のように言う
周りの男たちは、頷くともせずじっとしていた。

携帯電話をよこせと言うジェスチャーを紳助がする
電話の相手はミウラと言う男だった。

場所は変わってアルタ。

俺はジャックに事の真相を全て話し終えて聞いた。
「信じてくれるか?」

「いや、正直信用は出来ない!まず、クロエに新宿での人々の安否を確認させる!それまで日本の警察にお前を包囲させる!殺傷能力のある武器は使わせない、だからお前も抵抗はするな!」
「わかったよ、ジャック!でも、俺の事を逮捕しようとはしないでくれよ、突入してきたら俺はするべき事をするとしか言えない。」

「あぁ、わかった約束しよう、警察に薬品を取りに行かせる。」

俺はジャックに、事の全てを信用してもらうべくこの偽の薬品を警察に取りに来てもらう事にした。
笑っていいとも!を電波ジャックしたのだから、アルタの下には数百人の警官が俺の事を包囲しているだろう

忽然と消えてしまった人達に関しては、強く家に帰って欲しいと願っただけなので、どうしてしまったのか分からない。
今はCTUのクロエに任せる、俺は殺すつもりは無かったのだから、家に彼女達は家にいるはずだ。

俺は誰も殺してはいない。
証拠に俺が頭を撃った女性は仲間だ。

「ボンクーさん、マンソンの力は予想以上でしたね・・・。人が死んじゃうなんて・・・、あのディーンでさえ操られてしまうのは予想外でした・・・。」
「そうだね・・・、でもなんとか消滅させる事が出来てよかったよ。」

「あの力は一体どうやったんですか・・・?」
「いや、俺にも分からない・・・。」

「警察が来たら私からも無事なんです、って言った方がいいですよね。」
「いや、それはマズい、俺がすんなりこの包囲網から出られたと紳助が知ったら不審がる、ここでは俺は脱出した事にしないといけないんだ、それも情報操作でなくね。」

「え?どういう事ですか?」

その瞬間彼女の後ろ手に回り首を腕で締める、彼女を気絶させた。

俺はここからすんなり出ては行けない。
そんな事をしたら、俺が事の真相を警察に吐いたと思われる、それでは紳助は出てこない。

全てを自分一人でした事にしなければいけない。

(海外ドラマの人気者が何故に・・・、彼の仲間なのか?!謎の無職・ボンクー)

『裸のエリコ』

2011-10-12 | 曼荼羅タイト
あの女と出会った時は信じられなかったよ、深夜の夜道に全裸でいたんだからさ

東京と埼玉の県境に、周囲にラブホテルが点在する湖があるんだ
急勾配が続くあの道は、深夜になれば人影は見られない

俺は友達とドライブをしていたんだ。
最近彼女にふられてしまい、友達の井内って奴に話しを聞いてもらってる途中だった

たいしていい女だとは思わなかったけど、隣に座っていた井内は女ならなんでもいい性格だから
ドライブ中に、突然車道に飛び出て来た全裸の女を見つけた途端に叫んで喜んだ

その女は、声をかけると全然怖がらないで車に乗って来た

俺らが、「そんな裸でどうしたの?」って聞いても、何があったかは全部無視して「服持ってる?」って聞いてきた。
名前だけは「エリコ」って答えたんだよ。

夏だったし、シャツも着てないから貸すものがなかったんだ
とりあえず「ドンキでも行く?」みたいな感じで

そんな話しになったのに、井内がいきなり車の中で女とヤリ始めたんだよね
その子は特に厭がってもいないから俺も放っておいた、「あー、別にいいんだ?(笑)」って雰囲気だったんだよ

俺はあの女に興味がわかなかったからさ。

そのまま井内は一発ヤって、その後はサイアクな奴だからドンキの前で普通に降ろしちゃって・・・
俺もめんど臭かったし、「ここで大丈夫?」とか言って降ろしちゃったんだ

女は薄い笑顔で「ありがとう」って言って、全裸のまま降りて行った

その帰りは井内と、「凄い日だったな」って言って、解散して
一週間くらいしたら井内からメールが来て、なんかチンコが痛いから病院に行ってきたって言うんだ

その時は、俺には笑える他人事だったんだよ。

それで昨日「どうしてもチンコがヤバいから来てくれ」って言うんだ
飯も買いに出れないらしくて

家に行ったら、井内のチンコの先が子犬くらいの大きさのカメレオンみたいな気持ち悪い生き物に繋がってんだよ
肌がヒリヒリ痛いらしくて、凄いアトピーみたいになってたし、服を着ていられないって言って全裸だった

その生き物の目玉は野球ボールより大きかった、その目が俺の事をみながら笑ったんだ。
ゆっくりと開かれた口内には薄い緑色の粘液で濡れていた

そしたらいきなり井内の事を喰いだしたんだ
自分の背中には井内のチンコがチューブみたいに繋がってるのに

頭からガブガブ食べていってチンコのあたりを食べる時に、チューブがブチって切れたんだ

そのままカメレオンみたいなやつは足までボリボリ食べて・・・、食べ終わったら身体がグニャグニャと大きくなって「エリコ」になったんだ
そんで窓ガラスを割って出て行ったんだよ、もちろん裸のままで

『それは梵空童子の誕生日当日に起こった、17時から18時の出来事である』

2011-10-07 | 曼荼羅タイト
朝7時

俺は電話が鳴ると同時に通話を開始する為に、電話を手の中で待っていた。

「はい、ボンクー」
電話の向こうの男は、皆が知っている声とは違う声で俺にこう聞いた。

「例の物は届いたか?」
「はい、届きました、タモリさん」

今日は10/7
後に「テン・セヴン」と呼ばれる革命の日。

「相手はマンソン一家だぞ」
「だから僕を呼んだんでしょう」

俺は続けた
「僕が、この日の為にどれだけ動いたか知っているでしょう」
「・・・そうだな、感謝している」

「大丈夫ですよ、冷静に行えば必ず上手くいきます」
「わかった」

「とにかくいつも通りでお願いします、また後で」
「・・・」

俺はヒルトン成田のツインルームに泊まっていた
昨夜一緒にいたデリヘル嬢はベッドのシーツさえ直さず帰ったけど、そんな事は気にせず薬品の瓶を手に取り眺めた。

九州福岡市での薬品盗難事件は、まさに俺たちの仕業だ。

タモリさんが若いころに知り合った人間が、薬品の手に届く所にいた。
弱みを掴み、薬品を盗ませた。

九州大学の教授をしている彼自身の為にも「盗難」と言う形をとったのはタモリさんの案だ。
福岡警察と話して未解決事件にするか、適当な犯人を送っておくよと言っていたので、それに賛成した。

朝8時

成田にある重要人物を乗せた飛行機が着陸しようとしていた。

「なぁサム、日本って行った事あるか?」
「ないよ、知ってるだろう僕が行った事ないって、静かにしててくれよ、ディーン」

彼らは、海外ドラマ『スーパーナチュラル』でお馴染みのウィンチェスター兄弟。
悪霊退治のスペシャリストだ。

俺は彼らをチャールズ・マンソン退治の為に呼びよせた。
マンソンが悪霊に憑かれているのは素人目に見ても明らかだ、タモリさんと俺の二人で殺せるわけがない。

「お前は本当に調べる事が好きだよな、マンソンに悪霊が憑いてるのは判るよ、でも日本にヤツの孫がいるだって?それはあり得ない!」
「言ってればいいよ、これは確実な事なんだ、ボビーが僕らにお願いしたんだぞ? このボンクーと言う奴は自分では気付いてないけど、とてつもない悪魔が憑いている可能性がある。」

「悪魔のお前がよく言えるな!可能性だろ?!まだ、決まった訳じゃない」
「ディーン、もうよしてくれ!」

「いーや、やめない、こいつに悪魔が憑いているって確実な証拠が出るまで絶対に殺すなよ?」
「わかってる!」

午前9時

「久しぶりだね、ディーン、サム」

「久しぶりだな、ボンクー」
「妖怪の本は本当に役にたってるよ、ボビーも日本に行きたいって言ってたんだ」

借りて来たレンタカーの中で思い出話しに花が咲きそうになったけど、俺が切り出した。

「マンソンを殺れるか?」

ディーンが自信満々に「当たり前だろ?ウィンチェスター兄弟は日本でも人気だろ?」と言った。
サムは、無言でディーンを見る。

午前10時

新宿アルタスタジオの控室、本日テレフォンショッキングに緊急出演する事になったウィンチェスター兄弟は楽屋にいた。

「もう直ぐタモリさんが来る。」と俺が言うと、兄弟は無言で目線を合わせた。

ドアのノックの音、タモリさんが無言で入ってくる、空いた小さなソファに身を沈ませ兄弟に向かって「今日は、頼む」と短く言った。
「はい」、とサム。

タモリさんは、テレフォンショッキングの段取りを説明した。

午前11時

番組全体の段取りの説明後に少し時間があったので、サムがタモリさんにシャロン・テートとの関係は本当なのか?と聞いていた。
シャロン・テートとは、タモリさんがロサンゼルス旅行に行った時に一時的に関係をもっていた女性で、マンソンの被害者だ。

マンソンは、自分では「殺し」をせず、自分の信者に殺しをさせる悪魔だ。
ウィンチェスター兄弟なら見逃さない。

彼らに、マンソンの悪霊を殺す機会及び、タモリさんの復讐劇を企てたのは俺だ。
しかし俺が自分のおじいちゃんを殺させるはずがない、別の目的がある。

タモリさんが「そろそろ行く、後は頼んだぞ」と、楽屋を出て行った。

正午

「お昼休みはウキウキウォッチング、あちこちそちこち、いいともー♪」
さっきまでの復讐の鬼・森田はテレビの人間に姿を変えた。

CMが明けてタモリさんが、座って観客を眺める
タッタラッタッタータッタターン♪

『そーですね!!』の声がアルタ中に響く。

ウィンチェスター兄弟の異例の出演に日本が湧いた。

テレフォンショッキングが終わり、素人の俺が出るコーナーの時間が来た。
番組の最後、一発芸を披露するコーナーだ。
得意のマジックで、観客をテレビ画面の中に入れる。

「はい、どーもー、ボンクーと言います、これからマジックをしますので、誰かお客様にお手伝いいただきたいので、こちらへ」と言って、テレビ映えする女を選び、舞台にあげた。

その瞬間に俺は、彼女の髪の毛を鷲掴みにしコメカミに拳銃を突きつけ、こう叫んだ。

「生放送を続けろー!、そしてCTUに電話を繋げぇーーー!!ジャックバウアーを出すんだ!」

午後1時

小堺さんが「え?何?テロ?! じゃ、今日サイコロ転がせないの?!」と別のスタジオで困惑していた。

俺はジャック・バウアーとの会話を要求した。
現場を離れているジャックが直ぐ電話に出ないのは計画範囲の事だ、一時間以内に彼との通話を実現出来ないと、まずこの女を殺し、その後に致死量の薬品をアルタ内に撒く事を伝えた。

午後2時

アルタスタジオの周りを警官が囲んだ。
「新宿東口、封鎖できません!」と言う警官の声と、拡声器のピィー!!と言う音が鳴る、喫煙所はあっと言う間に野次馬で埋まった。
アルタビジョンには誰も知らない小汚いロン毛の男に拳銃を突きつけられている美女が映っている。

『一言もしゃべらないタモリ』の為に皆が見ている訳ではない。

ジャックとの会話は未だ実現出来ていない俺は、カメラに向かって叫ぶ「どうしたジャック!お前はアメリカしか救わないのか?日本人なら死んでもいいのかー?!」

その瞬間、乾いた物が弾ける音がし、生放送で人の頭から血が吹き出た。

「カメラを回せ!映すんだ!動いた人間は撃ち殺す!」

スタジオ内には既に死体が3体あった。
パニックが起きた瞬間に逃げ出そうとした女子大生が撃たれていた。

「そいつらにみたいになりたくないだろ!大人しくしろ!俺は、お前達を被害者にはしない!!昨日もちゃんとmixiの日記に家にいろと書いたはずだ!!」

ロサンゼルスからスタジオに電話が繋がる。

「バウアーだ!!」

タモリさんの横の小さなテレビモニターに、キーファー・サザーランドが映る。

「髪切った?」と、タモリさんがいきなり反応した。
あまりにも緊張感に欠ける対応だと思ったが、俺が【いつも通りにしてろ】と指示をしていたから、その為かも知れない。
ここまでは計画通りだとは言え、タモリさんの緊張感が伝わってくる。

「髪?髪は切っていない!」とバウアー。
「そんな事はどうでもいい!とにかく俺の指示に従え!そうしないと、このスタジオ中に薬品を撒く!かんたんに人が死ぬ!」と俺。

「要求はなんだー!」
「担当直入に言う!チャールズ・マンソンの釈放!そしてマンソンを日本に連れてこい!このアルタスタジオにだ!!」

午後3時

CTU内で、クロエが叫ぶ「FBIのデータベースにもありません!」
「なんだこいつは、誰なんだ!」ジャックも叫んだ!

「パパ、前日に九州で薬品の盗難が起きてるわ、それをこの男が持っている可能性は否定できない。」とキム。

「もう、既に三人死んでる、この男は本気だ!マンソンを解放する、脱獄した事にするしかない!」

午後4時

新宿アルタスタジオの控室でディーンがサムに聞く。
「あのロン毛が悪魔憑きかどうかは、どう調べる?」
「マンソンは、自分の孫だろうが殺すはずだ、解放された後に、いいなりに出来る様な男じゃない、あのサングラスをかけた司会者も殺されるよ。」

「マンソンにあのボンクーってう奴が殺せなかったら、悪魔が憑いてるって言いたいんだな」
「そうだよ、マンソンにも殺されない様な奴がいたら危なすぎる。」

「じゃ、お前は一番危ない奴って事だな?」
「・・・」サムは、口を【への字】に曲げた。

午後5時

「マンソン!ボンクーって男は誰なんだ?!お前と何の関係があるんだ!」ジャックが、ジェット機の中で尋問する。
「・・・」チャールズ・マンソンは口を開かない。

「日本でテレビジャックされた!実行犯がお前の釈放を求めた!関係性を言え!!」
「・・・」

午後6時

アルタスタジオに電話が繋がる。

「ジャックだ!もう直ぐそこにつく!パラシュートで緊急着陸する!駅前の人をどけろー!!」
「わかった」と言って俺は速やかに警察に指示し、ジャックとマンソンの着陸場所を作った。

二人がスタジオに入ってくる。

マンソンは、観客を舐めるように見た。

俺の後ろではウィンチェスター兄弟がマンソンに拳銃を向ける。

「マンソンは連れて来た!薬品を置け!そしてゆっくりと下がるんだ!!」ジャックも俺に拳銃を向ける
ウィンチェスタ-兄弟にジャックが気付く「お前ら何してる!ここに悪霊などいない!」

「黙ってろオッサン、俺たちは俺たちの仕事がある、自分の仕事をしろ」と、ディーン。

その瞬間、マンソンの目が黒く光る。

ディーンが叫ぶ「う、うわぁ・・・・」
マンソンに向けられていたディーンの銃口が、タモリさんに向かった。

「ディーン!!!」と、俺の声も間に合わず、弾丸が爆ぜた。
会場の悲鳴とともにタモリさんは倒れた、動かない、即死だ。

「銃を捨てろぉー!!」とジャック。

サム「ディーン、何やってるんだ!!」 「サミー!動けない!!操られてる!!」
続けて弾丸は、会場の方に向き、狙いを定めないうちに、また爆ぜた!

パン! 観客の呻き声!! 「銃を捨てろと言っているー!」
もう一度銃声、パン!! 今度はディーンが倒れた!

「カメラを回せ!生放送を止めるな!映し続けるんだ!!」と俺。

まだ、息のあるディーンの拳銃が、また観客を襲う! パン!パン!!

ジャック、その瞬間にディーンの間合いに踏み込み、手の拳銃を蹴り飛ばす!
「動くなと言っているー!」

「おじいちゃん!もう止めてくれ!!日本の観客は殺すな!!」と言う俺の声は無視されたのか、パニックになった観客達が白眼を向きだし殴り合いを始めた!
「おじいちゃん!脱獄させたのは俺だ!味方だよ!俺は本当の家族なんだ!!皆を洗脳するのは止めろ!!」と、俺の叫び声は無視される。

サムが叫ぶ!「マンソン止めろ!地獄に帰してやる!!」 手をかざして念じるがマンソンには通じないらしい。

大混乱が起きる中で俺は叫ぶ! 「日本人をイジめるなぁーーーー!!!!」

ドォーーーーーーン!!!!!!

午後7時

白い光に包まれ、観客は一人残らず消えた。

「お前、今何をしたんだ?ディーンも消えたぞ!!」とサム。
「いや、分からない、ただ叫んで、皆が家に無事に帰る事を願っただけだ!!」

サム「くっ・・・」

ジャック「どうなってるんだこれはー!クロエ!日本の警察に連絡して突入させろ!もう止められん!!ボンクーを殺すしかない!!」

ボンクー「俺は分からない!!とにかく観客はいない!敵はマンソンだ!!マンソンをやるしなかい!!俺の事も分かっていないみたいだ!」

マンソンの髪が、重力に逆らいフワリと逆立ち始める。

「サム!ジャック!!伏せろーーー!!!」

ドドドドォーーーーーン!!!!
黒い光が辺りを包みこむ。

「どうなってるんだ!!」とジャック!!
「うわぁー、あまりにも巨大な力だ!防げない!!ボビー助けてくれーーー!!!」

黒い光がサムとジャックを包む!!
もう俺はこの二人はダメだと判断し「ら、来週も来てくれるのかぁー?!」と、とっさに聞いた!

「オフコォーーース!!!!ぐわぁー!!!!・・・」 バシューーン!!!!
黒い光が二人を包みこみ、収縮すると同時に彼らを異次元に連れ去った!!

新宿アルタスタジオには、無人のカメラが回り、大型ビジョンには俺と、チャールズ・マンソンだけが映っている。

「おじいちゃん、俺の事、もう忘れちゃったんだね・・・、それなら仕方ない、計画変更だ!!ハァァァァ・・・・、タァー!!!!!」

両手を大きく開き、白い閃光を放った!!

「URYYYYYY!!!!!」と、マンソンが断末魔をあげた!
口から、ドス黒い煙が舞う!!天井に満ち、そして消えた
マンソンが立っていた床には、何かが焼かれた焦げ跡が残ったが、姿形は跡形もなく消えた。

午後8時

俺は、カメラの電源を落として周りに誰もいない事を確認し、携帯電話を取りだした。
相手が出るのを待つ。

「ボンクーです、終わりました。」
「そうか、ご苦労だった、で、タモリは死んだのか?」

「はい、計画外の事が起きましたが死にました。」
「まぁ、死んだならいい、ジャックは?」

「ジャックとサムは、異次元に・・・、ディーンは・・・不明です・・・。観客と共に消えました」
「そうか、残念だった。マンソンは無事か?」

「・・・はい、マンソンは僕の事を分かっていませんでした・・・」
「殺したのか?!」

「・・・」
「そうか、すまなかった。一体何があったんだ?」

「いいんです大丈夫です、もう時間がありません、マンソンはいません。 僕がこれから大阪に行きます。 23時にはカウスと会います。 日曜日の夜には緊急復帰会見が出来る段取りで動きます。」
「助かる。」

「もう、タモリさんが死んだんだ、新しいお昼の顔はあなたです、紳助さん! あと48時間以内に全ての事がらがカウスの捏造だったと発表する段取りでいきます。」
「わかった。」

「カウスをやったら、資料をお渡しに行きます。0時には全て終えて一度連絡します」
「わかった。」

「その時に、お約束の5000万を」
「わかっている、用意してある。 カウスの耳を忘れるなよ」

「はい、分かっています、それではまた後で」

ここで、エンドロールがバァーン!!
エンディングテーマは、Freak Do Brazilで!!



こんな嘘を書いている事が梵空童子の誕生日当日に起こった、17時から18時の出来事である。


『原因』

2011-04-07 | 曼荼羅タイト
小学生の頃に書いた超短編小説についての記憶が残ってた。

20年も前の事だから、確かな記憶ではないけど書いたのは授業中だった。

「卒業するにあたって、お母さんへの感謝の気持ちを手紙する」と言う内容の授業だったはずだ。

なんて言う恥ずかしい事を学校はさせるんだろう?と思った。
真面目に書く気になれなかったので、なにか変な話しを書いて埋めようと思ったんだ。

僕の学校には「ひょうたん池」と言う人工の小さい池があって、それにインスパイアされ「不細工な女の子と、河童の恋愛」の話しを書いた。

不細工で虐められている女の子が、自分より醜い河童を見つけて一目惚れして、初めは河童の方は気が乗らなかったのに段々と好きになっていって、愛情の形が歪んで・・・と言う話し。

面白い話しだと思ったのは僕だけだったみたいで、鈴木先生には怒られた。

その話しを「ちょっと怖いけど面白い話だね」なんて褒められる事もなく、普通に書き直しさせられたんだ。

皆が喜ぶようなやつの書き方は知っていたから、真面目に書いてみた。

遠足の時にリュック・サックを作ってくれてありがとう、と言う内容を擬人法と倒置法を多用して

先生達が喜ぶように書いたから、それが卒業式で読まれる事になったんだ。

でも、僕には読ませてくれず、違う女の子が読んだ。
僕が、卒業式でちゃんと読むか、先生が心配したんだろう。

卒業式では真面目な女子生徒が読んだから、僕の母への気持ちは体育館に溢れて涙になった。

自分の作文を人が読んでいるのを聞かされて、なんだか笑える卒業式だった。
ここで「不細工な女の子と、河童の恋愛」を話した方が、中学生になった時に皆の恋の為になると思ったし余計に泣けたのに

そんな風に小学校を通過したから僕の人生は脱線してしまったんだと思う。

『輪廻転生支援センター』

2011-03-30 | 曼荼羅タイト
あ、俺って死んだのかな?と思うのに、そんなに時間はかからなかった。

自分のいる空間が暖かくて気持ちいい。

見た事のない様な、らせん状の植物が生え、川に流れる水にはキラキラと輝く成分でも入っているのか?

水を見るだけで眩しい。

空を見上げても太陽はなかった、空は青くなく、ただ白い。

遥か彼方に見えるけど、手を伸ばせば届きそうな、なんとも言えない距離感。

見渡す限りの野原に、人がごった返している。

人混みは苦手だが、ここでは悪い気がしない。

皆、ここに居る目的は不明だが、誰一人として不安な顔をしている人がいない。
むしろ、心地よさそうだ。

初めて見る植物に目を輝かせている女の子がいた。

数十分後に、明らかに異質な奴が現れた、どこからともなく。

ストライプのグレーのスーツに水色のネクタイ。
形こそ人間であれど、人間ではない、そこにいる誰しもが理解出来た。

すると男の形をしたそいつは、とても人間の肉声では出せない様なとてつもなく大きな声でこういった。

『ここにお集まりいただいた方は、今回の東北沖地震やその関連で亡くなられた方達でございます!』

野原に集まらされた一万人以上の人達は混乱する事もなく、ただ聞き入った。

『今から、今回の災害が起きた経緯と、皆さまの今後について御説明させていただきます!』

水色のネクタイの男は、一時間弱話した。

今回の震災が、ただの管理側のミスで起きたもので、運命でもなんでもなく、宇宙レベルの事故だったと言うのです。

それを聞いても、一万人以上の僕達はとくに混乱する事もなく、説明を最後まで聞いた。

と言うのも、地球の管理者側のミスなので、これからドンドン輪廻転生させて行く事が決まったらしいのです。

管理者側も、今回の一万人以上の死者については、想定外で。
正直、日本人に対する災害への対策の無知にも多少触れていました。

今後2年をめどに、地球に還していくと決められたそうです。

輪廻転生についても特別待遇で行われ、産まれ落ちる先を指定できるシステムになっているようで、本来地獄に落ちる様な人間も、今回は、地獄はスルーで輪廻転生出来る様なのです。

アンケート用紙に色々と、人種や職業、次に死ぬまでのだいたいの構想を記入いたします。

それに、無理がなく審査を通過すると、ドンドン産まれて来ます。

一応、一つだけ規則がって、『オギャー!』と産まれた時には、ここでの記憶は全て消されることになっています。

全ての人が、それに同意し「無理のない来世計画」をたて、着実に一人一人、地球に帰って来ている模様です。

『あの人』

2010-05-06 | 曼荼羅タイト
二年前に決めたはずだった、もう見ないと。

元旦那と離婚して十一年が経った。
ろくに自分の父親とも話した事のない息子の話し方は、私の記憶の片隅に残り完全に消去することの出来ないあの人の話し方そのものだった、気持ちの悪くなるほどに。

勿論あの人に「お母さん」と、呼ばれた事はないが、あの人があの忌まわしい母親を呼ぶ時は、息子が今の私を呼ぶのと同じものなはずだ。

息子の、根拠の無い自信の中で生きている生活態度も、あの人そのものだ。

俺は大丈夫だよ、と言って、高校の受検勉強を息子はしない。
こんな生活が続けば、あの人の様になってしまいそうだ。

あの人は、今何をしているのだろう、と言う事を今日は一日考えていた。
考えたくもない事だと自覚していたので、軽く頭を振った。
客観的に自分の行動を見れば、まるで安いドラマのウソ臭い演技の様に思えておかしくなり、俯きながら唇の端を曲げた。

二年前から、あの人のブログを見ないと決めていた。
それは、若くて脚のキレイな女が出来たと記事にしていた事が原因だ。

悔しい事じゃないんだけど・・・、と自分の気持ちにもウソをついた
しかしわざわざ、そんな事を書くのは、あの人が私を忘れていない証拠だと思う。

あの人が私の事を忘れていないのなら、私の方こそ早くあの人を忘れようと思った。

今日、そんなあの人のブログを検索したのは、母子二人の夕食時、息子に「俺の父ちゃんって今何してんの?」と、おかずを催促する様な口調で聞かれた事がきっかけだった。

息子にしても、何気ない会話の一つを装ってはいたが、目線を合せなかった事などから考えれば、一大決心をして母親に聞いたのだろう。
答えを用意していなかった私はうろたえた。

あんたみたいにしてんじゃないの?と、鮭をほぐしながら私が言うと、息子がこちらを見た気配がしたが、私は息子の方を見なかった、見れなかったと言ってもいい。

今まで、一度も息子は父親の事について触れなかった。
何故、今日なんだろう?

深い意味はないのだ、息子は今まで、毎日父親の事を考えていたのかも知れない。

夜に息子が寝た後に、あの人のブログを検索した。

驚く事にあの人は結婚をして、男の子の子供がいた。
一歳になると言う事が記事になっていて、その子の名前が私の息子と、私の名前の一文字ずつから出来た珍しく奇妙な名前だった。

すると当たり前の事を思い出した、私の息子はあの人にとっても息子なのだと。

そして私は、不意にあの人の愛を受け入れていた時期を思い出してしまった。

新しく愛したはずの女性との子供に、元妻の名前の漢字を入れているあの人の神経を疑ったが、悪い気分がしない自分にも驚き、あの人が初めて私に声をかけて来た日を思い出していた。