斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

西方の湯

2016年05月08日 10時01分11秒 | 斎藤秀俊の着眼
さて、JX石油開発中条油業所が供給するかん水のうち、N12-2を利用して営業している温泉がここ、西方の湯(さいほうのゆ)です。

読み方でまどうことから始まります。にしかた?、せいほう?、そういうときには「くさいほうの湯」と覚えると間違わないとか。
日本海沿いの国道113号線を聖篭町から藤塚浜を抜けて、村松浜にいきますと、左手に親鸞聖人の像がみえてきます。これを見た段階で、だいたいの人が素通りをしてしまうのですが、


この手書きの看板をみてますます素通りをしてしまうのですが、


さらに、ちらっとみえる「西方の湯」という文字をみてますますます素通りをしてしまうのですが、


これがなかなかいい温泉なのです。


でもやはり、どうしようかと、普通の人は考え込んでしまうのですが、営業中という文字に勇気を出して、なかに入ると。。。


圧倒。。。


受付で500円の入館料を支払い、男子風呂に続く長い廊下を渡っていきます。
そうすると、親鸞聖人の人生を描いた宗教画を見ることができます。



湯船は、ぬるめの湯が2畳くらい、あつめの湯が10畳くらいあり、アンモニウムイオンからくるにおいと、独特の雰囲気の中、入浴することができます。
塩分濃度がかなり高いので、簡単に背浮きができます。ハロゲンが皮膚にしみわたり、かなり消毒されていく気分になります。五十肩にも抜群の効果を発揮します。
とにかく、薬効を期待するのであれば、いい温泉です。ここから先は、ぜひ直接入湯してご確認ください。

これが、かん水を供給しているN12号井です。
 

そして、近くにはかん水からヨウ素を取り出している工場があります。


ハロゲンフリークにはたまらない地域です。新潟県の知られざる鉱物資源と意外な温泉との関係を見ること、体感することができます。




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マレーシアのuitemate

2016年05月07日 21時13分47秒 | 水難・ういてまて
Uitemate Water Survival Technique(ういてまて、水難事故サバイバル技術)と題して、2つの動画がマレーシアから発信されました。

Uitemate Water Survival Technique By Prof Hidetoshi Saiko Japan

Uitemate Water Survival Training Exercise Bronze Medallion Life Saving Course Putrajaya

救助側の技術と要救助側の技術とが噛み合って、水難から生還できるという考えかたが世界に広まっています。

皆さん、ぜひ視聴して、いいねを押してください!

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学部三年生無機材料科学I 受講者諸君

2016年05月06日 10時24分18秒 | 講義記録
5月10日の講義は休講です。
次回は5月17日火曜日1限です。

5月21日土曜日3限に講義をおこなう予定です。集中講義と重なっているようですが、希望者には補講で対応します。もう一回分は6月1日水曜日の5限に行います。

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上海小町

2016年05月05日 08時48分45秒 | 斎藤秀俊の着眼
そろそろ、上海で開催される国際会議が迫っています。
研究室の周小龍くんが、これをもっていくとよい、と貸してくれたのがこれです。


まだ中身をよく読んでいないけれども、上海の楽しみ方がたくさん載っていました。
これを読みながら、上海を楽しみつつ、国際会議でしっかり勉強をする予定です。

因みに、大学の教員は普通にエコノミークラスで移動します。専属の公用車もないし、ホテルはビジネスホテルのシングルの部屋。出張は仕事としての研究の一環としていくのですから、有楽旅行と勘違いしてはいけません。


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ハロゲン温泉の続き

2016年05月04日 23時47分22秒 | 斎藤秀俊の着眼
胎内市にあるハロゲンフリークが喜ぶ温泉。新潟県の主力産業と密接にかかわっていることは知られているでしょうか。

このハロゲン温泉にお湯を供給しているのがJX石油開発中条油業所です。

この油業所は新潟県の産業で天然資源である天然ガス、原油の生産拠点です。中条油業所は、1956年に開設されて以来、1957年に水溶性天然ガス鉱床、1961年に構造性天然ガス鉱床、さらに1978年には原油鉱床を発見しています。天然ガスの生産量は、1959年の生産開始以来、50億立方メートルを超え、国内屈指の規模を誇る油・ガス田として現在も順調に操業を続けているそうです。また、水溶性天然ガスに付随して生産される地下水(かん水)からは、ヨウ素を回収し、医薬品原料、化成品原料等にしているようです。

ここで、水溶性天然ガス鉱床とは、地下水(かん水)に天然ガスが溶けた状態で含まれる鉱床です。温泉はここから湧き上がるとともにここにF-、Cl-、Br-,I-といったハロゲンイオンが多量に含まれています。Cl-が最も多いことを考えれば太古の海がI-をたくさん含んだ海藻とともに地下深くに閉じ込められたのではないかと推察されるわけです。ここが太古の海の化石といわれるゆえんでしょう。

構造性天然ガス鉱床は天然ガスが主として含まれている鉱床で、原油鉱床は原油と天然ガスの双方が含まれています。

中条油業所では、水溶性天然ガスに付随して産出する温泉に含まれるヨウ素分を回収しています。ヨウ素は日本が輸出できるきわめて貴重な資源です。

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