徒歩日本二周目(≧∇≦)只今関東地方!

昨日は今日の物語 今日の後に今日は無し…

金髪ガールに観永通宝…

2015年06月20日 | 日記




渋皮の むけし女はみねぇども
栗のこわめし ここの名物…

十返舎一九が中仙道を歩いた時
休んだ茶店で名物栗おこわを食べた…
季節は秋が良いと聞く…

という訳でカミナリ迫る雨空模様
四の五の言う前に
とっとと山を下りに下る逃亡大作戦!
分厚い雲で天井低いが
下れば下る程高くもなるというもの…

さてさて早速駆け下りてみると
兎にも角にも速度が登りとは桁違い
あっという間に
霊剣あらたか子安観音まで到着!
子宝詣でに滅法矢鱈と効くとのお話…
そしてそこより遥かに下れば
二本の滝がそれぞれ男滝と女滝
二つの滝が同じ谷間に注いでいるが
そこは吉川英治の小説中で
宮本武蔵が修行した場所だとマジ話…
そしてその下三十余名が斬殺された
倉科祖霊社…
その先には石畳の街道が延びている!

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
なにゆえ一気に羅列したかと言えば
ここまで一気に走った景色斜め読み!
なぜなら雷様が追いかけて来る!
しかしながらふと後ろを振り向けば
四匹いた筈の鯉のぼりが
たったの一匹しかいない怪奇な現象!
しかもよくよく眺めてみたら
竿ごと折れて無くなってる乱暴狼藉!

そして僕は静かに立ち止まった…

それから戻りに戻った同じ道中仙道…
荷物を脱いで下ろしたので
軽い軽い体がまるで羽のよう…
その勢いでどれほど戻っただろうか
木曽五木の森の中で
無惨に折れた鯉のぼり達を見つけた…
というより
近づいてきたと言うべきなのか…

と申しますのは
山の上から歩いてきた金髪ガールズ
そのひとりが右手に持っていたのが
まさに僕のコ!イ!ノ!ボ!リ!
外国人さんだったので
それを探してた事を英語で伝えると
「知ってるわ!さっき見かけたから」
と、ニッコリ…
出た!背景バラ色スマイル!
いわゆるべっぴんさんといった感じ…
聞くと彼女はUSAの人で
もう一人はオーストラリアの旅行者…
二人ともタイで仕事をしていて
休みを利用し日本へ来ているらしい…
しばらくお喋りに花も咲いたが
日本の感想を聞いてみると
「とっても綺麗で大好き…」との話…
「君の方が綺麗だよ」
なんていうイタリア人みたいな事は
口が裂けても言えないがどうか
この国を存分に楽しんでもらいたい…
そんな彼女達へのお礼がわりに
大事にしている観永通宝を一枚づつ…
「ありがとう!旅の御守りにする…」
そんな別れ際に握りあった手と手は
1.5秒で離れ離れ
だけど
決していつまでも忘れないで欲しい…
日本を綺麗だと思ってくれたことを!

さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~て!
本格的にデンジャラス!
見上げる空模様がマックスにヤバい!
途中何人かとすれ違ったが
天国に行くつもかアンタたちぃぃ~!

そして大妻籠にさしかかったその時
何粒かの雨を感じた…
「きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~!」

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
そんな織田裕二の真似はしてないが
その刹那
薄暗くなりかけている土色の小道を
楽しそうに登ってくる
西洋人らしきカップルとすれ違った!

今から登るんかい!


              つづく…


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青葉若菜の峠の先へ…

2015年06月20日 | 日記



肩を寄り添う馬籠の家並みは
やがて見えなく
そして人々と交わした言葉を土産に
道はただ白妙の空へと続いている…

気温はどれほどなのだろうか…
気付けば吐く息が
いつも視界の中で静かに泳いでいた…
とは言え同時に汗も噴き出し
立ち止まれば
体中からゆらゆらと白湯気が立込む…

ひとつ気になるのは
さっきより雷様が近づいている様で
気付けば雷の黒雲が
近ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~い!
近ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~い!
近ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~い!

それが確か
水車塚という辺りでの本気のマジ話…
しかもその頃から
熊出没の注意書きがあちこちに立つ…

もしかして、この状況ってピンチ?

兎にも角にも急ぐしかない背水の陣…
後退しても地獄なら
前へ進めと二千年前の歴史が語るぅ!
そして
マッハで駆け抜けた峠の上八〇一米…
チラ見した空はどうやら
今しばらくの猶予を与えてくれた様…

助かった…

因みに峠のそばに小さな集落があり
江戸建築の残る家並が
国の文化財にもなってるようで
多くが牛方に従事されていたらしい…
牛方とは牛による輸送を行う人達で
そう言われてみれば
牛の供養塔や牛頭観音像が
道の傍らに佇んでいるのを見かけた…

「白雲や青葉若菜の三十里」
遠く馬籠峠に登り詰めた正岡子規は
歩いてきた道を懐かしみ
そんな句を後世へと残してはいるが
歩いた人々だけでなく
ここに暮らしてきた代々の方々にも
年輪のように
幾重も重なった歴史が見え隠れする…

この辺り
結構ジ~ンとするところでしたねぇ…

ただ通り過ぎるには些か勿体無いと
そう思える場所に
出会えた今日にありがとうと言おう…


             つづく…

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空は鉛の行雲流水…

2015年06月20日 | 日記




細道を登り詰めたその先の先の先で
僕はとうとう
雲の中に隠れていた
その街並みに辿り着くことが出来た…

それはまるで天空にあるかの様な姿…

石の敷き詰む坂道の両側に
軒を連ねる食堂民宿土産屋民芸茶寮…
水路には水が流され
その勢いで大きな水車を回し
それが部屋の中に明りを灯している…

空は鉛色なれど街の端麗は行雲流水…
その風景に出会えただけ
雷鳴に耐えた価値もあるというもの…

しかしながらその雷様には
あと半日も耐えねばならぬ憂鬱模様…
雲の上のドリフターズは
一体この後どうしてくれることやら…

話変わって明治の時代
宿場町を縫うように通された国道は
この辺りだけ大きく迂回され
馬籠と妻籠という
木曽十一宿の西端二宿が
幹線から消え失われた中仙道…
その最も端がこの馬籠の宿にあたる…

斯々然々そんな理由と相成りまして
宿場は寂れ廃れはてながら
されど人々は
貸さぬ売らぬ壊さぬ原則を貫き通し
守ったものが今のこの美しき有り様…

幹線を外れたからこそ守られた物も
また多い…

そんな訳で
これから物語後半に突入ですけども
気象庁では引き続き
雷に対する注意を呼びかけています…

追伸…
雷にうたれたら
骨が見えるって本当なのでしょうか…

             つづく…
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おがらんを超えて空までも…

2015年06月19日 | 日記




おがらん神社を越えた落合宿のその先は
名も知らぬ山々が霧雲にかすみ
遠くには雷の音が高く太い音を響かせる…
巷の噂では雷注意報
それが厄介なんですよ雨よりも風よりも…

なんせ背中にささる鯉のぼりの御陰様で
こんな時は歩く避雷針…
そんな安全をおがらん神にお祈りしつつ
今日も元気に出発進行!

国道と交わりながらの中仙道は
ここから山の峠へと大き過ぎる進路変更…
やがて車の音も聞こえなくなり
川のせせらぎと小鳥のさえずり森の小道…
そしてそれをぶち壊す雷様…

それが怖くてたまらないので御座います…

そんな自分を励ましながらに歩いた道は
少しずつ登りどんどん登り
更に更に登る山岳信仰的な様相に急変貌…

この段階でこのレベルって事は…

なんて事を考えると辛くなってくるので
「目的地まであと500mです…」と
カーナビ口調を交えながら一歩また一歩…
そしてやがて
道は一面敷き詰まる石畳街道へ突入する…

石畳というのは古い時代の舗装道路の事…
雨が降ってぬかるむ事も無いが
滑って転んだ時のダメージは通常の二倍!
恐らく昔の人も
そんな事を思って歩いただろう長い石畳…
芭蕉や西行や正岡子規という俳人歌人
そして歴史の英傑達もみんな
この石畳の街道を西へ東へと歩いている…
でも誰かしら滑って転んだと思う…

明治維新三傑の木戸孝允も幕末混乱の中
この道を抜け
中津川の料亭やけ山に身を隠したが
滑って転んで痛かったという記録は無い…

さて…
そんな滑った話自体がスベったところで
道はいよいよ標高を重ね
朝の風景を下界に見下ろすまでと相成る…

しかしそこに広がるのは耕された水田園…

それまでの鬱蒼なる暗がりと打ち代わり
光の射す棚田の明るんだ緑…
それが途切れながら更に山の斜面を登り
空へ空へと向かっている…

人は耕やす天までも…

足を止めて眺めたそこからの風景の彩色
それはまだ僕の知らない
あの事件の前触れだったのかも知れない…

               つづく


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パトカー再び!国家権力の贈り物!

2015年06月18日 | 日記




それは恵那から中津川へ向かう途中の話…

安く買ったコロッケに
ソースをかけてほうばろうとしたその時
二人の警官に声をかけられた道の上…
「どちらに行かれるんですか…」
独りは昭和居酒屋顔でもう一人は半人前…
餌の時間に声をかけるとは
無礼千万千客万来とは心の中で思ったが
丁寧な人達だったので
「北の方に…」とだけ食べながら答えた…

二人とも気の回るお巡りさんで
コロッケを食べるペースに合わせながら
ひとつふたつと聞いてくるが
僕が買ったコロッケは全部で三つ…
食べ終わるにはそれなりに時間がかかる…

でもその隙間隙間に
「警察に声をかれられたりした事は…」
「少なくとも百回以上は…」
そんなやり取りを時々挟んだりもした…

スペイン人じゃあるまいし
昼飯ぐらい黙って喰わせろ野菜コロッケ…

因みに…
もしこれが若く綺麗な婦警さんだったら
丁度三人で食べれたんですけどね♪
なんていうようなアメリカンジョークは
通じない時があるので止めておこう!

ところで日本の警察官とはいえ
この二人の様な
丁寧な人達ばかりはとは当然かぎらない…

中にはチンピラ風情の様な物言いをする
そんな警察官もいる…
その御陰様で
過去に二度だけ大喧嘩をした事があった…
その警察官の名誉のために
それがどこだったかはとても言えないが
確かその街には
京都タワーと呼ばれる観光名所があった…

やがて…
三つ目のコロッケを食べ終わる頃
質問を前に進めようとしてる警察心理が
手に取る様に分かった…
「何か身分を証明するようなものは…」
「無い…」
「例えば健康保険証のようなものは…」
「無い…」
基本的に僕は身分証明は絶対に出さない…
その理由はとても言えないが
ぶっちゃけ面倒臭くてたまらないの一言…

そして次に
住所名前と生年月日を聞こうとしてくる…
それに答えるかどうかはそれぞれの自由…
己に非があれば答えるべきだし
因みに禁止の場所でテントを張った時は
五秒で全てを答える僕システム…

結果的に今回は
その丁寧さに敬意を表し名前を教えたが
信長の「信」に秀吉の「秀」と教えたら
「おぉ!武将のような名前ですなぁ!」
なんて言ってくるもんで
「そ、そおですかぁ~」なんつって
少々気分良くて住所教えちゃいましたね…
なんか負けた気がする…

因みに僕の本名は前記した通り
信長の「信」に秀吉の「秀」と表記して
アドルフスキーと読みます…

追伸…
そのお巡りさん達に頂きました記念品の
反射式のタスキは
今まで恐らく三十本以上になり
その全てを外国人旅行者にあげているが
漢字が入ってるので
喜んで貰ってくれる人が多い…
全部が全部日本国民の血税でありますぞ!

そしてその夜
中津川の街ド真ん中にある綺麗な公園に
思いっ切りテントを張った…
この日幾らも歩いてないのに
ここに野営するのは
この公園がとても綺麗だという事が半分…
残りの半分は
少し負けた気がした中津川署への腹いせ…

アピタが目の前で
買い物立地がすこぶる最高な場所だった…


僕はそういう子供なところがあるんです…
自分では嫌いなんだけど…




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