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映画「ベルファスト」を観る

2023年07月09日 | 映画

映画「ベルファスト」(2021、英、監督ケネス・ブラナー)を観た。

この映画は、北アイルランド・ベルファストに暮らす9歳の少年バディの目を通じてアイルランド紛争の悲劇を見たもの。少年が住んでいたベルファストは住民同士が顔なじみで一つの家族のような街だったが、アイルランド紛争を境に分断されてしまう。住民の間の対立が激化し、暴力と隣り合わせの日々を送る中、バディの家族は故郷を離れるべきか否か苦悩する、最後には・・・

この映画はケネス・ブラナーの半自伝的ドラマ、彼が幼少期を過ごしたベルファストが舞台。監督以外にもバディ役のジュード・ヒルは北アイルランド出身、父親役のジェイミー・ドーナンは ベルファスト郊外の出身、母親役のカトリーナ・バルフはアイルランド ダブリン出身、じいちゃん役のキアラン・ハインズはベルファスト出身と映画の舞台となった地域やアイルランド出身者が多数登用されている。

北アイルランドにおけるカトリックとプロテスタントの紛争は遠い彼方の国の問題としてあまり興味がわかなかったが、これは日本が多神教の国で他宗教に寛容な国だからであろう。中東問題についてもビジネスで関係でも無い限り、イスラエルとパレスチナ、シーア派とスンニ派の対立と聞いても、やはりピンとこないし、詳しく調べてみようとも思わない。また、ちょっと調べたくらいではとても理解できない。この映画の舞台になったベルファストは北アイルランドの首都だが、こういうことも知らなかった。

さて、主役の少年バディだが、なかなか賢い少年だ、素直でかわいいが、いろんなことについてちゃんと自分の意見を持っている。親や世間のこともよく観察している。そして辛いことがあってもめげないで健気だ。おじいちゃんやおばあちゃんと接しているため、その2人からいろんなことを教えてもらっているためだろう。こういうところは今の核家族では得られない大きな利点だ。また、住民同士皆家族みたいなものであるという紛争前の街の姿もノスタルジーを感じる、日本も昔はそうだった。まあ、いずれも良い面と悪い面があるけど。

この映画を見て、バディー家族はカトリックなのかプロテスタントなのかよくわからなかった。多分、プロテスタントなんだろうが、最初に自宅の周りが襲われるところを見るとカトリックなのかなと思うがどうであろうか。最後までハッキリしなかった印象がある。



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