林芙美子の詩です

2014-11-26 21:09:44 | 
  
二ヶ月前治療中のころのルルです。今はすっかり治って遊べ遊べとウルサ猫になってます。
ルルとふざけながら、図書館から借りている林芙美子の詩集を読んでいました。



きが しげっている
あおく しげっている
せみが ないている
きのうえに のぼりたくなった
きょうかいの おるがんのおとが
きのうえを かぜにふかれてくる
いいにおいがする
おおきいこえで うたいたくなった。

きんいろの おひさまのしたに
たくさんの きのはが
うろこのように ひかっている
きのしたで ねむくなった。

かぜのゆくほうへ
わたしもふかれてゆきたい
ひかりのほうへ およいでゆきたい
くらいところから あかるいほうへ
きずあとのない せかいがほしい
しずかな ひとのよのくらしがほしい。

きがひかる
まなこのほころび
かぜのふくほうへ
ひかり きらめくおとなしいけしき。
                        「現代詩文庫・林芙美子詩集」思潮社

ひらがなっていいですね。気持ちが落ち着きます。ほんとうに教会のオルガンの音が聞こえてくるような、木の下で昼寝したくなるような詩です。今日のような一日雨の日にはこんな詩がいい。。
コメント
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