師走じゃないか竜門さん、童女観音さん

2023-12-18 09:29:35 | 独り言
いそがしいんだ 多分
詩集「上丹生」の中にあった言葉を時々思い出す
亡くなった山本竜門仏師が山本紀康として滋賀県の上丹生というところで修業をしていた頃に出した詩集
仏具彫刻で知られているこの地を訪ねたことがある 霊仙山のふもとで仏具の店が軒を連ねる

詩人たちが集まる京都の大衆酒場「PABふじ」でマスターからいただいた 真っ白い装丁で「上丹生」と書いてあるだけの本 素朴な表現の詩編にうたれてマスターにお礼を言ったら 数日後に山本紀康さんに会わせてくれた 以来長くお付き合いさせていただいた
山本さんが京都に移られて仏師として活躍されている頃は「PABふじ」のカウンターでよく一緒に酌み交わした
その後故郷の鳥取県倉吉市に移られて山陰の三大仏師と称えられていて何度もお邪魔をした ご自身で建てた「集仏庵」には梁の上までにも所狭しと仏様が置かれている はじめて倉吉市のお宅でお会いできた童女観音さまもここに居られる
一度 友人と車で訪ねた日はお子様の幼稚園の運動会だった 小さな運動場で奥さまの青生(あおえ)さんらと応援を楽しんだ
令和三年 仏師の訃報を知らされた後 その日のことを文面に標したら青生さんからもその日の思い出のご返事をいただいてとても胸があつくなった


           我が部屋の山本さんが焼杉彫刻上丹生時代の作品 中央の「捨身」は僕のためにと言っていただいた
 
                                          集仏庵と童女観音像



                                  最後にお会いした時にいただいた母子観音像
せわしない時 ボゥっとしているとき ぶらっと歩いている時
いそがしんだ 多分
とつぶやくと なぜか気持ちが落ち着くよ
竜門さん
コメント
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